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金融危機が起きたとき、国家と銀行が敵になることを知れ
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2015-02-27 ダークネスDUA
2013年3月16日、キプロスは財政崩壊した国家をIMFとEUに金融支援してもらう見返りに、突如として「預金封鎖」を開始して大騒動となった。
この日から3日間、キプロスの国民は預金を下ろすことに制限がかかり、さらに4日後から預金額によって6.6%から9.9%の一律課税が課せられることになった。
現在、ギリシャが再び資金支援の問題で揺れているのだが、2月の初旬からギリシャ国民は持っている預金をすべて銀行から降ろしてユーロ紙幣をタンス預金するという行動を見せた。
万一、国家に万一のことが起きたとき、必ず「預金封鎖」されることが分かっているので、誰もが銀行に殺到した。
1920年代のイタリア、チェコスロバキア、1945年2月17日の日本、1990年のブラいる、2001年のアルゼンチン、2002年のウルグアイ……。
金がなくなれば、国家は国民の金に手を付ける。そして、銀行は預金封鎖をして国民を締め出す。
■日本人の資産家は、終戦で文字通り何もかも失った
資産は預金封鎖で奪われることもあれば、資産そのものが紙くずになることもある。それは、別に珍しいことではない。
大日本帝国も戦時中に大量の「戦時国債」を発行していたが、それはどうなったのか。もちろん紙くずである。軍票も戦時貯蓄国債も満州鉄道(南満州鉄道株式会社)の株も、日本政府はすべて紙くずにした。
今、私の目の前に一枚の株券がある。「南満州鉄道株式会社」とある。10株券金五百圓と記されている。設立登記、明治39年12月7日、資本増加登記、昭和8年12月27日。
「南満州鉄道株式会社」は戦前の日本が誇った超巨大企業であり、通称「満鉄」と呼ばれていた企業である。大連市を核として中国本土で広大な事業を展開し、満州国の中核を為す企業でもあった。
しかし、敗戦と共に満州国は崩壊、そして満州国の中核であった満鉄の株式も紙くずとなった。当時、満州国の株式を持っていた日本人の資産家は終戦で文字通り何もかも失った。
満州鉄道は当時、エリート中のエリートが就職するところだった。家訓に「満鉄の株だけは売るな」と言われたほど安心安全な政府の保証する国策会社だった。
ところが、その「つぶれるはずがない」会社が、大日本帝国と共に散っていった。
95%日本人が保有しているから紙くずになるはずがないという人の話を聞いたら、当時、戦時国債や満鉄を「大丈夫だ」と言われて保有していた人たちは激怒するだろう。
国債や軍票や満鉄が紙切れになったばかりか、日本政府はそれに追い打ちをかけるように昭和21年2月17日には預金封鎖を行い、さらに新円切替を行っている。
日本の80代以上の老人たちは、日本が破滅してきたのを見てきた世代でもある。
■先進国も新興国も、崩壊するときは崩壊する
国が破綻し、破滅するというのは、そういう経験を実際にした人間でないと感覚がつかめないのかもしれない。戦後生まれの私たち日本人は特に想像が難しいだろう。そういった経験が一度もないからだ。
しかし、先進国も新興国も崩壊するときは崩壊する。戦後から現在に到るまで、アジアでも欧州でもラテンアメリカでもソ連でも、多くの国が崩壊の憂き目を味わった。
2008年9月15日のリーマン・ショックでは、全世界の金融市場が崩壊寸前になった。1997年のアジア通貨危機では、タイ、インドネシア、韓国が次々とIMFの管理下に置かれた。
そのたびに、それぞれの国の国民の資産が吹き飛んでいる。
誰が奪い取るのか。「自分たちの政府」である。国が混乱したら、国家は国民を守る存在ではなく、国民から奪う存在になっていく。それこそが、歴史が教える教訓だ。
「国家崩壊が起きるときというのは、国家が財産を奪い取りに来るとき」と覚えておけば間違いない。
日本も昭和21年にそうしたのだから、2015年現在、世界最悪の財政赤字を抱えるこの国が崩壊に瀕するような事態になると、必ず国民の資産の強奪が行われる。
「日本は国家破綻しない、大丈夫だ」というのは、今はまだ大丈夫かもしれないという意味であり、今後も絶対に日本は大丈夫であり続けるという意味ではない。
いったん国家が崩壊の危機に瀕したら、「国民の資産を全部使って差し引きゼロにする」のだから、国が助かっても国民が助からない可能性がある。
このような事実があるとすれば、どうすればいいのか。
■最悪なのが、預金を銀行に預けっぱなしにすること
一番最悪なのが、預金を銀行に預けっぱなしにすることであり、次に現金のまま持つことである。
知識のある人が、いよいよ財政危機から国家崩壊が起きるという局面になれば、即座に銀行から金を降ろして全財産を他の通貨にキャピタルフライトさせるか、ゴールドに変えるか、あるいは株式に変えておくはずだ。
金融危機というのは「銀行危機」のことである。巻き込まれたくなければ、今から一切「銀行を信用しない」という哲学を徹底しなければならない。
経済危機は「銀行」の危機。
国債危機は「銀行」の危機。
国家危機は「銀行」の危機。
すべては銀行の危機になっていき、国家は国民より前に銀行を助けようとする。
だとすれば、どこの国の誰であっても、銀行に貯金を入れっぱなしにしてはいけないということが分かる。どうせ、そんなときは利息どころではないのだから、銀行に金を入れておいても無駄だ。
アラブ人は引き下ろした金をゴールドに変えて、それを自分の妻に肌身離さず持たせておく。インド人も政府や紙幣を信用していない以上、ゴールドを資産とする。
アラブ女性やインド女性は、歩く金塊なのだ。その身体にゴールドをまとっているからである。それで国家が崩壊しても彼らは生きていける。銀行など、鼻から信用しない。
どこの国でも国家崩壊が始まったら、何にしても銀行だけは信用していけないという理解であれば、間違っていない。
別に今すぐ国家崩壊するというわけではないが、そのような局面になったら銀行から貯金を引き出しておくというのは、生きるか死ぬかの知識となる。
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