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年利2.5%で完売御礼「ソフトバンク社債」を買って良いものか?〈週刊新潮〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150223-00010005-shincho-bus_all
「週刊新潮」2015年2月19日梅見月増大号
タンス預金に毛が生えた程度の金利しかつかない定期預金と比べれば、“年利2・5%”は垂涎の的に違いない。知名度では株や国債に劣るが、このところ即日完売も珍しくないほど好評を博しているのが“個人向け社債”。高金利のカラクリに迫ってみると――。
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その盛況ぶりを世に知らしめたのは、昨年12月4日に発行されたソフトバンクの個人向け社債(劣後特約付)だった。経済部記者によれば、
「これまで目立たない存在だった個人向け社債ですが、ソフトバンクの場合は総額4000億円という規模の大きさと、年2・5%という高い金利が話題となって複数のメディアに取り上げられました。これが完売するや、ソフトバンクは1月27日にも同じ利率で社債を発行しています」
これにはソフトバンクの担当者もホクホク顔だ。
「1月に発行した社債は当初、4000億円を計画していたのですが、投資家の需要が強く500億円を上乗せしました」
しかし、なじみの薄い運用法に注意が必要なのは自明の理。ファイナンシャルプランナーの深野康彦氏が解説するには、
「国が発行する国債と同じく、企業が資金調達に用いるのが社債です。現在、メガバンクの5年物の定期預金は、年利が大体0・03%。国債の10年物が0・3%なので、償還期限が7年のソフトバンク社債の利率は悪くない。ただ、そこにはリスクも伴います」
社債にとって最大の懸念材料は、発行する企業が倒産すると元本割れする危険性が高いこと。実際、スーパーチェーンのマイカルが2001年に破綻した際には、元本の1〜2割程しか戻らなかったという。
「しかも、今回のソフトバンク社債は“劣後債”です。発行元が破綻した場合に、文字通り通常の債券よりも返済が後回しになる。そのリスクの見返りとして金利が高いわけです」(同)
それ以外にも、社債には初心者が参入しづらいハードルが存在する。
「毎月1万円から始められる定期預金とは違い、一般的な社債の最低投資金額は100万円。また、購入するには、発行企業が選んだ証券会社に口座を開かなければなりません。債券市場での途中売却も可能ですが、株式のように頻繁に売買されていないので買い手がつきづらい。結果、証券会社との相対取引になれば安値で買い叩かれることもあります」(同)
とはいえ、ソフトバンクといえば、中国最大手のショッピングサイト・アリババの上場で8兆円近い含み益を手にしたばかり。よもや倒産などあり得まい、と思うのだが……。
「ソフトバンクは自己資本比率が低く、負債も多いため財務内容は悪い。そこに劣後債という条件を加味して弾き出されたのが、2・5%という金利です。たとえ好調に見えても、“絶対”はありませんからね」(同)
夢のような利回りに気を取られるだけでなく、そのリスクもきちんと承知すべし。この時代、俗に生きようとすれば無知は大敵なのだ。
「特集 カオスの時代に俗人的な『大人のお金』ガイドブック」より
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