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米テキサス州の原油採掘現場 Getty Images
乱高下する原油市場、底入れ時期の見極めが焦点に
http://jp.wsj.com/articles/SB11096553489394754382504580473203323278136
2015 年 2 月 20 日 17:19 JST WSJ
米国の原油在庫が急増しているという新たな証拠は、19日の原油先物相場を乱高下させた。8カ月間に及ぶ下落局面が終わったかどうかの判断はトレーダーの間でも大きく分かれている。
米エネルギー情報局(EIA)は13日までの週の原油在庫が770万バレル増加したと発表した。アナリストらは在庫の膨張について、相場が昨夏以来50%余り下落したにもかかわらず各社が減産に踏み切っていないことを示唆していると述べた。EIAはリポートで、米国の生産量は今月、42年ぶり高水準に達するとの見通しを示した。
ところが、先物トレーダーらはそれよりも悪い数字を予想していたため、多くはこの統計を買い材料とみなした。18日発表の米石油協会(API)の在庫統計では、先週の原油在庫が1430万バレルも急増していた。EIAの在庫統計でこれが確認されていれば、過去最高の伸びとなっていた。アナリストらによると、どちらの統計も業界関係者の調査に依存しているが、回答率はEIA統計の方が高い。
19日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物は、一時5%超も下げていたが、結局は前日比1.9%安の1バレル=51.16ドルで取引を終えた。ICEフューチャーズ・ヨーロッパでは、国際石油取引の指標油種であるブレント原油先物が一時上昇に転じる場面もあったが、前日比0.5%安の1バレル=60.21ドルで引けた。
米国の週間在庫統計は、原油相場が底入れしたのかという市場内の議論に影響を与えている。米国の生産業者が掘削施設の稼働を減らしていると伝わったこともあり、原油価格は今月に入ってから反発し、17日には年初来高値を付けた。とはいえ、多くの投資家やアナリストはまだ、価格の反騰に必要な2つの材料、生産の抑制と新たな需要の喚起を引き起こすほど価格が安いかどうかに疑いを抱いている。そうした不透明感を背景に、今年は連日の乱高下相場となっている。
TD証券の商品(コモディティー)戦略部門責任者、バート・メレク氏は、足元の在庫水準の高さを懸念する弱気筋と、低価格が生産削減につながると予想する強気筋の間で「ちょっとしたせめぎ合いになっているようだ」とし、「市場は少し楽観的過ぎる。(中略)膨大な原油が今後在庫として積み上がるだろう」と述べた。
米国の原油在庫は、1982年8月に開始した週間データでは過去最大、週間データと完全には一致しない月間データでは1930年以来の高水準にある。
原油の供給過剰は、需要の季節的な落ち込みでさらに悪化している。原油需要は例年、製油所が定期保守点検で稼働停止する2月と3月に減少する。アナリストらは在庫の増加があと数カ月続くとみている。先週は製油所稼働率が88.7%と、前週から1.3ポイント低下した。
バークレイズのアナリスト、マイケル・コーエン氏は「そうした製油業者がいつ稼働率を元に戻すのかが重要になる」とした上で、世界の燃料需要が高まらなければ、「製油業者はそれを必要としていない世界に出荷するために、膨大な量の原油を精製し、製品化していることになる」と述べた。
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