04. 2015年2月19日 08:45:51
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日銀ウォッチ】試される政策シナリオ―10-12月期GDP低迷で Jacob M. Schlesinger 2015 年 2 月 18 日 10:59 JST 日本銀行本店(東京中央区) Bloomberg 内閣府が16日発表した2014年10-12月期の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率換算2.2%増となり、予想を大幅に下回った。日本銀行は18日までの2日間にわたり金融政策決定会合を開くが、その議題をめぐり気詰まりな疑問がいくつか生じている。それは、日銀の見通しがここ1年間の景気動向を一貫して過大評価してきたのはなぜなのか。そして、そのことが意味する「黒田バズーカ」の効力に関する基本シナリオはどのようなものなのか、という疑問だ。 日銀政策委員会はちょうど1年前、自信を持って2014年度の実質GDP成長率を1.4%と予想していた。消費増税が予定されていることを十分承知していてもだ。13年4月に打ち出した「量的・質的金融緩和」には、その打撃を和らげる以上の効果があると考えていたのだ。 だが、増税の影響が想定以上に大きく持続的なものであると判明するにつれ、委員会は着々と見通しを下方修正した。1月21日に発表された最新の見通しでは、14年度の実質GDP成長率予想がマイナス0.5%まで引き下げられた。昨年10月公表の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」ではプラス0.5%だったため、大幅な下方修正となった。同月には予想外に金融緩和が拡大され、委員らはこれが少なくとも一部の成長押し上げにつながると想定するに至った。 しかし、10-12月期の実質GDPを受け、こうした厳しい見通しさえあまりにも楽観的に思えるようになった。2.2%という成長率は、過去2四半期のマイナス成長に比べると大幅な改善だが、4%程度の力強い成長を見込んでいた民間エコノミストの予想を大きく下回った。バークレイズのエコノミストらはリポートで、日銀が最新の成長見通しを的中させるには、「今年1-3月期のGDPが8.7%程度成長しなければならない」ことになると指摘した。 黒田バズーカのコストと効果をめぐる議論が過熱する中で、この低調なGDPは発表された。日銀の資産買い入れ策を強く支持する向きでさえ、追加策を打てば円安がさらに進み、輸入物価が上昇して消費者をさらに苦しめるため、効果よりもコストの方が大きいかもしれないと懸念している。このところ見通しが立て続けに下方修正された主な背景は、個人消費が予想外に低迷していることだ。 18日の金融政策決定会合で新たな刺激策が発表されるとみる日銀ウォッチャーは、いたとしても非常に少ない。だが大半のウォッチャーは、特に原油安のため物価上昇率が2%の目標からさらに遠ざかっているため、日銀は年内に追加策を検討すると予想している。政策委員らが一連の見通しの誤りで学んだ教訓こそが、今後の対応策の是非やその手法をめぐる新たな議論を方向付けることになるだろう。 http://jp.wsj.com/articles/SB11442920196806124664104580468651753456146 金融政策は現状維持=日銀決定会合 2015 年 2 月 18 日 12:07 JST 【東京】日本銀行は18日、当面の金融政策運営について現状維持を決めた。日銀が公表した声明は以下の通り(日銀ホームページより)。
当面の金融政策運営について 1.日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針を、以下のとおりとすることを決定した(賛成8反対1)(注1)。 マネタリーベースが、年間約80兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う。 2.資産の買入れについては、以下の方針を継続する(賛成8反対1)(注2)。 (1)長期国債について、保有残高が年間約80兆円に相当するペースで増加するよう買入れを行う。ただし、イールドカーブ全体の金利低下を促す観点から、金融市場の状況に応じて柔軟に運営する。買入れの平均残存期間は7年?10年程度とする。 (2)ETFおよびJ-REITについて、保有残高が、それぞれ年間約3兆円、年間約900億円に相当するぺースで増加するよう買入れを行う。 (3)CP等、社債等について、それぞれ約2.2兆円、約3.2兆円の残高を維持する。 3.わが国の景気は、緩やかな回復基調を続けている。海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復している。そうしたもとで、輸出は持ち直している。設備投資は、企業収益が改善するなかで、緩やかな増加基調にある。公共投資は高水準で横ばい圏内の動きとなっている。個人消費は、一部で改善の動きに鈍さがみられるものの、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、全体としては底堅く推移している。住宅投資は、駆け込み需要の反動減が続いてきたが、足もとでは下げ止まりつつある。以上の内外需要のもとで、在庫調整の進捗もあって、鉱工業生産は持ち直している。この間、わが国の金融環境は、緩和した状態にある。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみて、0%台半ばとなっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。 4.先行きのわが国経済については、緩やかな回復基調を続けていくとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー価格の下落を反映して、当面プラス幅を縮小するとみられる。 5.リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や低インフレ長期化のリスク、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。 6.「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しており、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う(注3)。 以上 (注1)賛成:黒田委員、岩田委員、中曽委員、宮尾委員、森本委員、白井委員、石田委員、佐藤委員。反対:木内委員。反対した委員は「『量的・質的金融緩和』の拡大」(2014年10月31日決定)前の金融市場調節方針が適当であるとした。 (注2)賛成:黒田委員、岩田委員、中曽委員、宮尾委員、森本委員、白井委員、石田委員、佐藤委員。反対:木内委員。反対した委員は「『量的・質的金融緩和』の拡大」(2014年10月31日決定)前の資産買入れ方針が適当であるとした。 (注3)木内委員より、2%の「物価安定の目標」の実現は中長期的に目指すとしたうえで、「量的・質的金融緩和」を2年間程度の集中対応措置と位置づけるとの議案が提出され、反対多数で否決された。(賛成:木内委員、反対:黒田委員、岩田委員、中曽委員、宮尾委員、森本委員、白井委員、石田委員、佐藤委員) http://jp.wsj.com/articles/SB11442920196806124664104580468750566545646?
ギリシャ財務相の態度、ユーロ圏のいら立ち招く―協議決裂の内幕 MATTHEW DALTON 原文(英語) 2015 年 2 月 18 日 12:24 JST ギリシャのバルファキス財務相 Bloomberg News 【ブリュッセル】ギリシャのバルファキス財務相は1月の就任以来、報道陣に対し、同国政府は「無一文」で「支払不能」だと繰り返している。そのたびにユーロ圏の高官らは首を横に振ってきた。 先週と16日夜のユーロ圏財務相会合(ユーログループ)において欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁はバルファキス財務相に対し、そうした発言はギリシャの銀行からの預金流出を加速させる恐れがあると警告した。会合に参加した複数の関係者が明らかにした。 16日の会合に出席したある高官は「ドラギ総裁は彼(バルファキス財務相)に、慎重になるよう促した。不注意な発言は銀行にとって良くないことだ」と語った。「これは文化の衝突だ」とこの高官は述べ、「一度も政府に籍を置いたことがなかった奇妙で過激な経済学者が、18カ国の財務相と席を同じくしている」と指摘した。 ドラギ総裁の警告は、ギリシャの新たな左派政権の、中でもバルファキス氏の厚かましい態度が、ユーロ圏の礼儀作法における不文律をたびたび犯していることを指し示している。実質的なことから取るに足りないことにいたるまで、こうした姿勢の違いが16日夜のユーログループでの協議決裂につながった。そしていま、ギリシャはユーロ圏に残るかどうかの正念場を迎えている。 ユーロ圏官僚の排他的世界においては、個人的な関係が重要だ。問題が表沙汰になることはほとんどないし、合意形成を通じて判断が下される。それは、過去5年におよぶ危機が生み出した難解なルールに沿うことが多い。 ユーロ圏の経済的に最も弱い国々が経済の崩壊と高失業率に見舞われても、これまで5年間、ユーロ圏を崩壊させずに維持してきたこの伝統に、ゲーム理論を専門とする経済学者のバルファキス氏が挑んでいる。 先週の会合に出席した関係者によると、イタリアのパドアン財務相は「これは『囚人のジレンマ』を学ぶ場ではない」としてバルファキス氏に発言を落ち着かせるよう求めた。「囚人のジレンマ」とは、ゲーム理論の有名な概念の一つで、合理的な協調行動が必ずしもとられないことを説明する考え方だ。 複数の高官によると、16日の会合は気まずい雰囲気の中で始まった。ドラギ総裁の発言中に、バルファキス氏が20分遅れ、テレビカメラを1台引き連れて入ってきたのだ。オランダの財務相でもあるユーログループのダイセルブルーム議長がドラギ総裁の発言を止め、カメラマンに退室するようしかりつけた。 このバルファキス氏の登場は、高官らの間でも評判が悪かった。ある高官はこの後、あれはバルファキス氏のメディアに対するスタンドプレーの一例だと語った。 発言の順番が回るとバルファキス財務相は、長々と説明を展開したが、関係者らによれば、大半において具体的資料もなければ、ユーログループが判断する必要のあるような具体的提案もなかった。ある高官は、バルファキス氏の発言は先週とほぼ同じで、「程度こそ違え、欲求不満といら立ちを」誘ったと語った。 ドイツのショイブレ財務相 Bloomberg News ドイツのショイブレ財務相は17日、「出席者の中で、ギリシャが実際に何を望んでいるのか理解できた者はいなかった」と述べ、「ギリシャ自身が分かっているのかどうかも定かでない」と話した。 会合に先立ち、ユーログループのダイセルブルーム議長はバルファキス財務相に、会合後にユーログループとして発表する声明の草稿を示した。高官らによると、この声明は、ギリシャが不人気な救済プログラムの延長を求め、いくつもの支援条件を維持するという内容だった。バルファキス氏はこれを受け入れられないと述べた。 会議中、大半の財務相らが声明草稿さえ見ていない段階で、声明の内容とギリシャ政府がそれを拒絶したとする記者たちのツイートを補佐官らは目にした。 ギリシャ政府がユーログループで議論する前に声明草稿をメディアに配布したという事実が、一部の財務相らの怒りを買った。そして協議の進展は不可能だと判断し、散会した。 ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのポール・デ・グラウウェ教授は、財政緊縮の課題を緩める代わりに、ギリシャ政府が汚職防止策の強化など新たな「構造改革」を約束すれば債権団が歩み寄る可能性はまだあるとみている。「ギリシャには十分な言い分がある。緊縮プログラムが恐ろしい失敗だったことは明らかだ」とした上で、「だが、彼らはそれをこのように挑戦的な姿勢で主張しているのだ」と語った。 関連記事 ギリシャ、18日に金融支援の延長を要請へ=政府高官 ギリシャのユーロ圏残留はギリシャ政府次第=独財務相 ギリシャ財務相、支援策延長で合意見通し示す ギリシャ政府、税収減が頭痛の種に ギリシャ金融支援、「プランB」は問題だらけ http://jp.wsj.com/articles/SB11442920196806124664104580464953889066146 ギリシャ問題、市場の反応が鈍い理由とは By RICHARD BARLEY 原文(英語) 2015 年 2 月 18 日 12:59 JST ギリシャとユーロ圏の協議は16日のユーロ圏財務相会合(ユーログループ)で決裂したが、その後、両者のにらみ合いが解消に近づいている気配はない。ただ、市場は不可解なほど落ち着いている。 年初からギリシャ国債の利回りは急騰しており、ギリシャ株は乱高下を繰り返してきた。しかし、ストックス・ヨーロッパ600(Stoxx Europe 600)指数は年初来で10%も上昇している。ドイツ国債10年物とポルトガル、スペイン、イタリア、アイルランド、それぞれの国債10年物の利回り差(スプレッド)は最近、わずかに拡大したが、こうした国々の借り入れコストは依然として記録的な低さとなっている。 市場の反応が鈍いことについて、主に三つの読み方ができるだろう。一つ目は、双方が合意に達すると投資家が見込んでいるというものだ。ユーロ圏危機の歴史は土壇場での合意の歴史でもあるが、今回の対立はより一層深刻だ。ギリシャは、ユーロ圏経済の正統派的信念に異論を唱えているのだ。ユーロ圏の高官たちはこれまでのところ、態度を硬化させているように思われる。つまり、ギリシャ政府は苦しい政治的譲歩を受け入れざるを得なくなるかもしれない。 二つ目は、投資家がギリシャのユーロ圏離脱をもはや恐れていない可能性だ。ただ、それでもやはりギリシャのユーロ圏離脱にはリスクが伴う。ギリシャ国債の大半を保有しているのは公的機関だが、ギリシャが離脱した場合の波及効果は計り知れない。 三つ目は、投資家が困って身動きが取れない状態にあるという読み方である。ユーロ圏経済の指標は改善を示しており、欧州中央銀行(ECB)はソブリン債の購入を始めようとしている。投資家は必要に迫られない限り、手持ちの欧州株・債券を売りたいと思わないかもしれない。その反面、さらに大きなリターンにつながり得る前向きな結果を見込んで積極的に投資するということにも躊躇しているのかもしれない。 こうした事情が相まって、市場の落ち着いた状態は続く可能性がある。しかし、後継プログラムへのロードマップもないまま、ギリシャの現行の救済プログラムが期限切れを迎えた場合、市場は難題に直面するだろう。ECBの資産購入プログラムでさえ、そうした未知の領域への不安を和らげるには不十分かもしれない。 http://jp.wsj.com/articles/SB11442920196806124664104580468812897030760 ロボットに奪われる給与―対策は税制? JEFFREY SPARSHOTT 2015 年 2 月 18 日 16:46 JST ロボットの経済性に関する研究は、所得に占める労働の比率が長期的に低下すると予測 Agence France-Presse/Getty Images 技術的進化が常に良いこととは限らない。 今月発表された論文では、ロボットのようなスマートマシンが高収入の職務を破壊し、経済に打撃を及ぼす潜在性があると結論づけている。 ボストン大学のセス・ベンゼル、ローレンス・コトリコフ、ギルレモ・ラガルダ各氏とコロンビア大学のジェフリー・サックス氏は「言い換えると、技術的進化は貧困につながり得る」と述べた。 「ロボットは私たち:ヒューマン・リプレースメントの小経済学」(仮訳)と題されたこの研究は慎重にも、これが起こりうる唯一の結末ではないと指摘している。しかし、所得に占める労働所得の長期的な比率低下やテクノロジーの盛衰サイクル、ソフトウエア投資の継続性よりも過去の投資への依存度の高まりをこの研究は確かに予測している。 エコノミストはテクノロジーの役割や経済の未来について長く議論してきた。日常生活において自動化の役割が拡大の一途をたどっていることも明白だ。 ベンゼル氏らは物品生産に利用される機械、つまりロボットを制御するソフトウエアコードの作成に特に注目した。学者らは、テクノロジーの隆盛期に優れたコードが蓄積することによって新しいコードの需要が減少し、ひいてはハイテク分野の賃金低下につながりかねないと懸念している。これは貯蓄や投資の低下、資産蓄積の鈍化を意味する。 対策の一つとして隆盛期に技術的進化から利益を得る労働者を対象にした税制を提案している。ここから得られる税収を別に取っておき、停滞期の給与支払いに充てることで資本の着実な供給を確保するというものだ。 「勝者から敗者への再配分につながる適切な財政政策がなければ、スマートマシンは万人に長期的な苦難を与えかねない」と論文は結論づけている。 http://jp.wsj.com/articles/SB11096553489394754382504580469133976792328 米景気の先行き、原油の影で視界は曇りがち By JUSTIN LAHART 原文(英語) 2015 年 2 月 18 日 13:37 JST
原油安を受けてエネルギー大手は次々人員削減や設備投資縮小を発表したが、影響が表面化するまでに時間がかかりそうだ。写真は米テキサス州の掘削リグ。 Getty Images 米国の鉱工業生産は今にもエネルギーが尽き果てそうだ。だが、米経済全体にそれが当てはまるわけではない。 連邦準備制度理事会(FRB)は18日、1月の鉱工業生産指数を発表する。同指数は米国の製造業、公益、鉱業部門の総合的な生産動向を示すものだが、エコノミスト予想では前月比0.4%上昇が見込まれている。製造業の雇用、労働時間の増加や自動車業界の生産計画を見ても、生産活動は拡大したと考えられる。昨年12月は暖冬の影響で公益事業の生産高が押し下げられたが、1月には少なくともある程度まで自律的に回復が進んだだろう。 問題は鉱業生産だ。鉱山労働者のヘルメットライトやつるはし、炭にまみれた黒い顔といったイメージが思い浮かぶが、実際の鉱業部門の主役は石油・ガス開発業界だ。この業界はシェールブームを背景に近年の鉱工業生産に大きく寄与してきた。指数全体に占める割合は10年前には7.8%だったが昨年12月には13.7%に達した。 原油価格の急落やエネルギー企業の人員削減と設備投資縮小を受け、いずれ石油とガスの生産に下押し圧力がかかるはずだ。ただ、その影響が完全に表面化するまでにしばらく時間がかかるかもしれない。 掘削装置の稼動数が減少しても、既存設備の生産能力が消えて無くなるわけではないからだ。産出は続く。だが状況が反転すればその影響は計り知れない。 原油価格が急落した1986年を振り返れば、石油・ガス業界の生産活動は7.4%も縮小し、鉱工業生産全体に足かせとなった。しかも当時は、生産高全体に同業界が占める割合は今日の水準の半分強にすぎなかった。 国内産油量が増加したとはいえ、米国は依然として石油製品の純輸入国だ。つまり、エネルギーに関連した鉱工業生産の落ち込みについてはおそらく、エネルギー価格の下落が消費者に恩恵をもたらしこそすれ、米経済にそれと同程度の悪影響をもたらすわけではない。 とはいえマイナスの影響はすぐにも目に見える形で現れるだろう。特に、経済情勢を測るために用いられる統計の多くに明瞭に現れそうだ。このため恩恵の方は、後になって顧みたときに初めて明らかになるのかもしれない。 景気を読もうとする投資家は、自分の払うガソリン代をどう思うかに意識を向けた方が上手くいくのではないだろうか。 http://jp.wsj.com/articles/SB11442920196806124664104580468870171645834 インドGDP、大幅上方修正の背景とは By JOHANNA BENNETT 2015 年 2 月 18 日 15:15 JST インドは9日に国内総生産(GDP)を発表したが、それによると同国の成長率は初めて中国の水準を上回った。
インド統計計画履行省は9日、本年度(2014年4月?15年3月)のGDP成長率が7.4%になるとの見通しを発表した。また、14年10-12月期のGDP成長率(改定値)は7.5%とされ、中国の成長率(7.3%)を上回った。 17日付ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、同省は大幅な上方修正の詳細について公表した。 10ページにわたる同省の資料は修正の一因として、企業のバランスシートを新たにデータベース化したため、製造業の活動に関する測定精度が高まったことを挙げている。 また同省は、数年前のGDPが大幅に下方修正された理由についても説明した。それによると、小規模小売業者と卸売業者の活動が「かなり大幅に」過大評価されていたためだという。 同省のアナント首席統計官は今回の数値について、インド経済をより正確に示しているとしたうえで、「近代化が大幅に進んだ」と語った。 インド経済は極めて規模が大きく、成長も著しい。また、政府統計の不備もあって計測が難しい。さらに、GDPの大部分は、納税していない小規模企業や個人が占めている。 一方で、インドと中国の経済構造は対照的だ。中国は個人消費やサービス業中心の経済への移行に苦労しているが、インドでは製造業と投資が不足している。 昨年12月、インドと同様に中国もGDPの算出法を変更したが、修正されたのは経済規模だけで、成長率については据え置かれた。 http://jp.wsj.com/articles/SB11442920196806124664104580469011461044890 大口投資家、実物資産への投資拡大に意欲=民間調査 By TIMOTHY W. MARTIN 2015 年 2 月 18 日 14:48 JST
大口投資家は実物資産への投資拡大に意欲 Reuters 債券利回りが低水準にとどまるとの見通しから、大口投資家は「実物」資産に資金を振り向けることで投資収益を改善させようとしている。 資産運用大手ブラックロックが17日発表した新たな調査によると、大口投資家は現在、株式や債券といった従来の投資商品ではなく、オフィスビルから橋、農地に至るまでのあらゆる実物資産に対し投資意欲を拡大させている。 実物資産は景気循環の影響を受けやすく、安全な債券や株式よりも一般的に流動性が低い上、リスクは高い。 しかし、債券をはじめとする伝統的な投資商品の見通しがあまり良くない中で年金などの基金や保険会社は対応策を探しており、実物資産は最近これらの投資家の間で人気が高い。 ブラックロックの機関投資家部門グローバルヘッド、マーク・マッコム氏は電話インタビューで、最高投資責任者(CIO)の間では実物資産に一層手を広げようという「信念が高まっているようだ」と話した。 ブラックロックは世界の顧客169社を対象に調査を行った。調査した顧客の運用資産残高は合計で8兆ドル(約960兆円)に上り、地域別では約40%が北米、29%が欧州、20%がアジア太平洋地域の投資家だった。 ブラックロックによると、約60%の投資家が実物資産への投資を拡大する考えを示している。約半数が不動産とプライベートエクイティー(未公開株、PE)への投資を増やしたいと述べた。 こうした新たな投資のための資金源としては、約40%の投資家が債券投資を縮小すると答えたほか、約25%が現金比率を下げる方針を明らかにした。保有債券に関わる制限を緩和し、新興国債券や米国の銀行融資を投資対象に加える投資家も増えている。 マッコム氏は「投資家の資産配分へのアプローチはこれまでよりもはるかに行動的だ。不動産(投資)に対する機敏さや積極性が増し、債券についてはポートフォリオの入れ替えを続けている」と述べた。 特に米国の大規模な公的年金基金など、大口投資家は厳しい時代を迎えている。平均寿命が延び、ベビーブーム世代が定年に到達しつつある中、債務は急激に増加している。 マッコム氏は、強弱入り交じる経済見通しや金融政策の変更もさらなる難題だと指摘した。 一方、地域別にみると、実物資産や不動産への投資に最も積極的な姿勢を見せたのは欧州の投資家だった。 http://jp.wsj.com/articles/SB11442920196806124664104580468972648322424
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