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天然ガス価格急落 対日スポット、4年半ぶり安値 豪で新規供給、アジア需要低迷
発電用の燃料となる天然ガスの価格が急落している。オーストラリアなどで新たな液化天然ガス(LNG)の生産が増え、日本向けスポット(随時契約)価格は4年半ぶりの安値をつけた。アジア各国の需要も伸び悩んでいるほか、欧米でも価格は低迷している。日本の電力各社の調達コスト抑制に寄与しそうだ。
スポット価格は100万BTU(英国熱量単位、約25立方メートル)あたり7ドル前後で推移し、前年同期に比べて6割下がった。原油安に加え、原子力発電所の再稼働に伴って先行きの需要が減少する見通しが強い。東日本大震災以降に高値が続いたLNG市場は転換期を迎えている。
供給拡大が価格を押し下げている。豪州では昨年末にカーティス(クイーンズランド州)で生産が始まり、今年もゴーゴン(西オーストラリア州)など新規案件が目白押し。米金融大手バンクオブアメリカ・メリルリンチによると2015年の世界の新規供給は1400万トンとなる。世界の供給量を5%押し上げる。
一方、アジア諸国の需要は伸び悩む。日本は電力各社の在庫が高水準でスポット市場で追加調達する意欲は乏しい。西日本の大手電力の調達担当者は「安値局面なので、できれば購入したいが貯蔵スペースが足りない」と語る。
中国は景気の減速が響きLNGの輸入量は市場予想を下回る。韓国も原発の再稼働などを受け14年のガス需要は13年に比べて約1割減った。日本エネルギー経済研究所の小山堅・常務理事は「需給の緩みが長期化し、価格は年内は10ドルを下回った水準で推移するだろう」と語る。
日本は輸入するLNGの7〜8割について、原油価格に連動する長期の契約で調達している。原油価格の急落を受け、春以降に長期契約の価格は7ドル台まで下がる公算が大きい。三井物産の梁川英治グローバルガストレーディング室長は「価格の下落をにらみ、電力各社は調達を手控えている」と指摘する。
[日経新聞2月14日朝刊P.2]
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