★阿修羅♪ > 経世済民93 > 642.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
「政治家から金融政策を奪うユーロ」(EJ第3975号) Electronic Journal
http://www.asyura2.com/15/hasan93/msg/642.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 2 月 17 日 10:49:05: igsppGRN/E9PQ
 

「政治家から金融政策を奪うユーロ」(EJ第3975号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/414133266.html
2015年02月17日 Electronic Journal


 ロバート・マンデル氏というカナダの経済学者がいます。19
32年生まれですので、現在82歳ですが、コロンビア大学経済
学科教授を務めています。サプライサイド経済学の権威として知
られています。
 ロバート・マンデルコロンビア大学教授の功績を上げると次の
ようになります。
―――――――――――――――――――――――――――――
   1.「最適通貨圏理論」の構築/最適通貨理論の父
   2.     ユーロの構築への貢献/ユーロの父
   3.別の時代の金本位制の運用に関する歴史的研究
   4.1970年代に起きたインフレーションの予測
   5.       マンデル=フレミング・モデル
   6.          マンデル=トービン効果
―――――――――――――――――――――――――――――
 マンデル教授といえば、「マンデル=フレミング・モデル」が
有名ですが、彼はユーロの設計者として知られ、「ユーロの父」
とも呼ばれているのです。
 このマンデル教授について、2012年7月26日に、英国の
大手新聞「ザ・ガーディアン」に次のような衝撃的な記事が掲載
されたのです。
―――――――――――――――――――――――――――――
   「ロバート・マンデル、ユーロの邪悪なる天才」
             ──「ザ・ガーディアン」
              グレッグ・パラスト記者
―――――――――――――――――――――――――――――
 少し長いですが、そのエッセンス部分を三橋貴明氏の著作から
引用します。驚くべき内容が記述されています。一人称(私)は
米国人ジャーナリストのグレッグ・パラスト記者です。
―――――――――――――――――――――――――――――
 選挙で選ばれた政治家からマクロ経済政策を奪い、規制緩和を
強制することは、ユーロ構築にさいした計画の一部だった。ユー
ロが失敗しているという考え方は、あまりにもナイーブ(幼稚)
である。ユーロは、1%の富裕層が当初から計画していたとおり
予定どおり正しく機能している。
 その始祖は元シカゴ大学の経済学者ロバート・マンデル教授で
ある。供給サイドの経済学(サプライサイド経済学)の権威は、
現在はコロンビア大学の教授である。しかし、私は通貨と為替レ
ートに関するマンデルの研究がヨーロッパにおける通貨統合と共
通通貨の青写真となる前から、シカゴ大学のミルトン・フリード
マン教授を通して彼を知っていた(中略)。
 ユーロは危機のときにこそ真価を発揮する、とマンデルは説明
した。為替レートに対する政府の干渉を排除すると、不況期にケ
インズ的な金融、財政政策をとりたがる厄介な政治家を妨害する
ことができる。「政治家の手が届かないところに、金融政策を置
くんだ」彼は言った。
 金融政策と財政政策が使えないとなると、雇用を維持する唯一
の解は、競争力を高めるために規制を緩和することのみになる。
彼はもちろん(規制として)労働法、環境規制、税制をあげてい
る。すべてはユーロによって洗い流されるだろう。民主主義が市
場価格に干渉することは許されなくなるだろう。(中略)
 マンデルは私に説明した。事実、ユーロはレーガノミクスの断
片である、と。「金融規律が政治家に財務規律をも強制するのだ
よ」。危機が起きると、経済的に武装解除されてしまった国々は
政府の規制を撤廃し、国有産業をそっくり民営化し、税金を下げ
てヨーロッパ型の福祉国家をドブに捨てるしかないのだ。
                ──三橋貴明著/徳間書店刊
     『2014年/世界連鎖破綻と日本経済に迫る危機』
―――――――――――――――――――――――――――――
 「ユーロ」は、ヨーロッパの平和的統合、強いヨーロッパ連合
の実現であるとよくいわれますが、ユーロの設計者の本音はそん
な高邁な思想に基づくものではなく、「1%の富裕層のビジネス
を拡大するための実験的規制緩和手法」ということになります。
 重要な指摘は「政治家の手が届かないところに、金融政策を置
く」という部分です。普通の国は、経済危機に陥ると、現在の日
本のアベノミクスのように、金融政策と財政政策を駆使して乗り
切ることができますが、EUに属する国家は金融政策をECBに
委譲しており、ECBが金融政策のすべてを握っているのです。
 財政政策については各国が有していますが、EU全体にドイツ
的な厳しい財政規律が要求されており、財政政策も自由に使うこ
とは事実上できないのです。
 金融政策と財政政策が使えないとなると、雇用を維持するため
には、規制を緩和して競争力を高めるしかないことになります。
財政危機が生じているギリシャでは、規制を緩和し、公共サービ
スの民営化をさせられ、国有財産の売却まで行われています。そ
れしか方法がないからです。
 これによってトクをするのは、ユーロ圏のグローバル資本なの
です。彼らにとってそれらはおいしいビジネスとなります。ギリ
シャが歯を食いしばって緊縮財政を続けたとしても、おいしいと
ころはすべてグローバル資本に持って行かれるのです。
 このグローバリズムについて経済評論家の三橋貴明氏は、次の
ように述べています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 グローバリズムにとって最大の敵はその国の民主主義なのであ
る。だからこそ、グローバリズムは規制緩和に反対する第3層に
「既得権益」とレッテルを貼り、「既得権益をぶち壊せ!」と、
革命チックな攻撃を(マスコミを通じて)行う。ときには、ユー
ロのように、民主主義が機能しにくい構造も設計する。その最大
の犠牲者は、各国の国民である。 ──三橋貴明著の前掲書より
―――――――――――――――――――――――――――――
            ─── [検証!アベノミクス/57]


≪画像および関連情報≫
 ●本当に怖いユーロの話
  ―――――――――――――――――――――――――――
  金融政策と財政政策を同時に実施すると、インフレ率は上昇
  するが、現在のギリシャは日本以上に物価上昇率が低迷して
  いる状況にある。日本がアベノミクス効果により、物価上昇
  率が何とか「ゼロから上」に顔を出そうとしているのに対し
  ギリシャは8月時点でもマイナス幅を拡大している。現在の
  ギリシャは、日本以上に深刻なデフレーションに苦しめられ
  ているのだ。元々、国内のモノやサービスを生産する能力、
  つまりは供給能力が不足気味で、国民の需要を満たすことが
  できず、高インフレや貿易赤字が常態化していたギリシャが
  「デフレ」なのである。バブル崩壊後のギリシャ国内の需要
  の縮小たるや、恐るべきペースとしか言いようがない。現在
  のギリシャが失業率を押し下げ、経済を成長路線に戻すため
  には、前述のように金融政策と財政政策のパッケージ以外に
  ありえない。すなわち、普通のデフレ対策をすればいいので
  ある。ところが、ギリシャは「構造的」に正しいデフレ対策
  を実施することが不可能になっている。何しろ、ギリシャ政
  府は独自の金融政策を採ることができない。全てのユーロ加
  盟国は、金融政策の権限をECB(欧州中央銀行)に委譲して
  いる。さらに、ギリシャ政府は財政的な主権も奪われつつあ
  る。EUやIMFから緊急融資を受けた代償として、公務員
  削減などの緊縮財政を強要されているのだ。ゆえに、現在の
  ギリシャには金融政策、財政政策の主権はない。
                   http://bit.ly/1EqImI4
  ―――――――――――――――――――――――――――




 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2015年2月17日 11:00:39 : nJF6kGWndY

>政治家から金融政策を奪うユーロ

散々、強いユーロの恩恵で借金して放漫財政を繰り返してきたのがギリシャ

一方、ドイツやオランダなどは厳しい労働政策や年金政策で力をつけ、リーマンショックとバブル崩壊を乗り越えてきたが、それでも国民生活は安泰とは言えない

この世界は甘くは無いということだ

長期的には、バラマキと先延ばし、責任転嫁大国の日本も他人事ではない

http://allabout.co.jp/gm/gc/44959/2/
拡散する危機。ギリシャ財政はなぜ危ないのか?

たとえこれまで偽装していたとしても、現在のGDP比で12%という巨額の財政赤字は大変な問題です。なぜここまでギリシャの財政は悪化したのでしょうか? 考えられる原因はいくつかあります。

■公務員や年金の高待遇
ギリシャは公務員が大変に多く、待遇面でも恵まれている「公務員天国」の国です。ギリシャは人口が約1100万人の国ですが、その約10%が公務員。労働人口に対する比率で言えば、実に25〜30%が公務員と言われています。

そして国民の中で大きな割合を占める公務員が、かなり手厚く保護されています。例えば若年層の給料を比較しても、民間企業では1000ユーロ(約12万円)前後と低い月給もあるのに対して、公務員の場合は2000ユーロ(24万円)程度ももらえてしまうことも少なくありません。

年金制度もかなり手厚く、日本における年金支給開始年齢はすでに65歳なのに対して、ギリシャでは58歳から支給されます。

■横行する脱税
日本では考えられないことですが、ギリシャでは脱税がかなり行われているといわれています。高所得納税者が単純に所得を過少申告したり、あるいは小売店がレシートを発行せずに物を売って、それを「売上」として計上せずに税金を払わないなど、日常茶飯事で行われているとも。こういった脱税行為を今後取り締まって、しっかりと税金を徴収していかない限り、ギリシャの財政問題の根本的な解決は遠いでしょう。


02. 2015年2月17日 14:19:04 : EmlyqzO1DE
ユダヤの一人勝ちか?20世紀は。

戦争を仕掛けたのは、ユダヤだとはっきりしたね、20世紀は。
世界史では、共通認識のようです。日本は、ボケている?正しく教えていない。
儲けるため、戦争を仕向けた、金貸し業;ユダヤ。
日清、日露、太平洋戦争、すべてにユダヤがかんでいた。
21世紀もそうなっているようですね。

世界から嫌われ者になるのは、わかります。
ホロコーストは、ユダヤの自業自得かも。

悪いことはできないものです。
お天頭様が見ておいでです。


03. 2015年2月17日 19:47:18 : xPxTPEij1M
マーケットでさんざんギャンブルを繰り返し、贅の限りを尽くしてきた銀行屋と投資家達、
ギャンブルに負け大穴を開けても、国家の税金で救済され、
今度は国の借金でギャンブルを繰り返している。
世の中は一部の人間には大甘だと言うことだ。
ギリシャなど弱い立場にある国家などは、ファンド連中に甘言に乗せられ利益を
ほとんどかっさらわれたあげく、自己責任論を適用され厳しい緊縮を要求される。
そのツケはほとんど恩恵にあずかってない一般国民につけ回される。
自己責任論で押さえ込もうとしているが、不公平感から不満が噴出するのは当然のこと。
ギリシャの前に自己責任を取るべき連中がいると言うことだ。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民93掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民93掲示板  
次へ