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大企業や外資系、高い平均賃金のまやかしと悲惨な実態 「自分はスゴイ」人間の化けの皮
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150217-00010002-bjournal-bus_all
Business Journal 2月17日(火)6時1分配信
「なんだかみんな自分より成功して、人生がとても充実しているようにみえる」
同窓会などの場で、昔の友人が今はどういう人生を送っているのか、互いに紹介し合ううちに、こんな感想を抱いた人もいるのではないでしょうか。
人間はしょせん周囲の人間との距離感で相対的に価値判断して泣いたり笑ったりしている生き物です。したがって旧知の友人とはいえ、単純にその成功を喜べないのは当然のことといえます。
今回は、そういった時にどのように現実に向き合うべきかについてまとめておきましょう。
●有名大企業や外資勤務の友人に圧倒されたら…
仮に、あなたが10年後に会社があるかどうかも怪しい零細企業で働いているとします。一方、久々に会った友人が、誰でも知っている有名大企業の本社で働く総合職だったとします。『会社四季報』(東洋経済新報社)で調べてみると、平均賃金は自分の1.5倍ほどもある会社です。「もう自分は彼に一生勝てないほどの差がついてしまった」と思うかもしれません。でも、現実はそう単純なものでもありません。
『会社四季報』等で公表されている給料は全従業員の平均であり、バブル以前に入社して昇給しまくったベテランも多く含まれています。その後、日本経済が停滞する中、大企業の労使は賃金カーブのピークを従来の50代半ばから40歳前後に引き下げ、さらにポストも減らしたため、50歳を過ぎても6割ほどの大卒社員が役職なしの平社員という状況です。つまり、平均賃金が800万円の会社でも、40歳未満に限ってみれば600万円いくかいかないかくらいで、それ以上は伸び代も少ない大企業が世の中にはゴロゴロしているわけです。これからそういった大企業の平均賃金はベテランのリタイヤと共にどんどん下がり続けますから、彼とあなたの差は1.5倍よりはずっと小さくなるでしょう。
さて、あなたの前に外資系金融機関で働く友人がにこやかに現れました。聞けば年俸は3000万円ほどだといいます。「間違いなく、彼には一生勝てない」と思うかもしれません。確かに、その業界に桁違いに稼ぐ人がいるのも事実です。ただ、現実にはごくごく一部の例外的存在であり、2008年のリーマンショック以降はさらに激減しています。
例えば、筆者の同期で外資系金融機関に進んだ人は、すでに過半数がドロップアウトしています。40歳で同じ企業に残っている人も(かなり優秀な人材なのですが)話を聞くと「この仕事が続けられるのはあと数年で、それから先は白紙」といった悩みを抱えていたりします。
そう考えると、終身雇用前提の賃金と単年度ベースのそれを比較すること自体に無理があるわけです。
●ポスト社名時代の成功者
どんなキャリアにも一長一短あり、絶対的に恵まれたキャリアなど存在しないのです。確かに戦後の日本社会は、属する企業組織の格で賃金から社会保障水準まで決まる疑似身分社会でした。だからこそ、個人が属する社名はとても重要だったのも事実で、今でもその慣習を多くの人が引きずっているように見えます。
ただ、すでに身分制度の恩恵は崩れつつあり、同じ組織であっても年齢によってまったく異なる処遇だったり、大企業であっても終身雇用が守られるとはいえなくなっています。いまや社名の時代ではないのです。
では、代わりに何をもって成功の物差しとすべきでしょうか。個人のスキルとやりがい、報酬、働き方といった複数の要素を、個人の価値観に沿って上手にバランスを取っている人こそ、筆者は本当の“成功者”だと考えています。
●自分を素晴らしく見せたいだけの人を見分けるテクニック
別の観点から付け加えておきましょう。筆者の経験から述べると、自分から「今とても幸せです、成功しています」といったアピールをする人は、えてして現実はそれほどでもないものです。Facebookでも一生懸命生活の充実ぶりをアピールしている人がたまにいますが、そうやって自分自身の士気を鼓舞しているのです。
これは面接でもいえることです。本当に素晴らしい人材は、「自分を採用しないと御社が損をします」と思っています。人によって“上から目線タイプ”と“謙遜タイプ”がいますが、話してみると彼らはどちらも会社に入って活躍するプロセス、あるいはそれに対する報酬に関心があるという点で一致しています。
一方、自分を素晴らしく見せたいだけの人材は、自分を採用したら会社はむしろ損をするとわかっており、自らがどう貢献したいかや報酬が多いか否かにはほとんど関心がありません。
逆にいえば、面接で評価されたいのであれば、あくまでも「自分が入社後に一定の活躍をする前提で」前向きな質問をするのが基本です。よく面接で「残業は多いですか?」「有給休暇はもらえますか?」といった質問はNGだといわれますが、それによって自分が後者のタイプだと宣言するようなものだからです。
この判別テクニックは、同窓会やFacebookでの近況報告にも使えます。例えば、同窓会で自分のキャリアのすごさについて滔々と語っている人がいた場合、「すごいね。ぜひ一度、当社のサービスについて話をしに伺いたい」と、思いっきり前向きでリスクテイクな質問を投げてみてください。本当に活躍している人物なら、他部署とのアポイントメントも簡単に取り付けてくれるでしょう。そうしてくれれば恐らく彼は(自慢したがりとはいえ)本当にすごい人でしょうが、戸惑った顔をしたり「じゃあ、また連絡するよ」と言いながら、それ以来連絡がない場合は「すごいと見せたいだけの普通の人」だと判断して間違いありません。
城繁幸/人事コンサルタント
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