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ドル高に修正圧力もかかりだした。米多国籍企業が懸念、日銀が追加緩和のマイナス面を認識()
http://www.asyura2.com/15/hasan93/msg/616.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 2 月 16 日 10:00:15: igsppGRN/E9PQ
 

        G20では「ドル高」は容認されたはいたのだが…… photo Getty Images


ドル高に修正圧力もかかりだした。米多国籍企業が懸念、日銀が追加緩和のマイナス面を認識
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/42120
2015年02月16日(月) 真壁 昭夫「通貨とファイナンスで読む世界経済」 現代ビジネス


1月の雇用統計の発表を境にドル円のレンジが切りあがっている。FRBの利上げ期待がある一方、世界的には金融緩和が支持されているからだ。そうした環境下、米国の金融機関の経営者から、ドル高のマイナス面を指摘する声が出始めた。

ドル高、他通貨安のために、海外で得た収益を米ドルに換算すると、収益が目減りしてしまう。こうしたマイナス面は、米国の主要企業の経営者にとって頭痛の種だろう。それは米国の経済成長を阻害する要因でもある。ドル高一辺倒の動きは慎重に考えた方が良い。

ドル高がもたらす米経済の下方リスク

2月10日、米大手投資銀行ゴールドマンサックスのコーンCOO(最高執行責任者)は金融メディアとのインタビューの中、多くの国が金融緩和を引き下げる通貨切り下げ競争の中、ドル高が進んでいることに対して懸念を示した。

この発言は、米国経済が抱える問題を端的に示している。FRBによる利上げ期待がドル高を支えている。だが、インフレ率は依然として低い。そのため景気の脆弱さを指摘する声も否定はし切れない。そして、ドル高は多国籍企業の収益に打撃を与え始めている。

これは米国政府にとっても無視できないリスクだ。輸入にとってドル高は有利だ。原油安の影響もあり、ドルは米国の購買力を高めている。しかし、大手企業の海外売上や米国の輸出振興策にとって、ドル高は大きな痛手といえる。これは明らかにマイナスだ。

ドル高は米企業決算の先行きに対する慎重な見方にもつながっている。今後もドル高が続くならば、欧州勢による米国市場への攻勢など競争が激化する可能性もある。国内外で米国企業はドル高や競争激化といった逆風に直面する可能性が高まっている。

積極的な緩和策とて万能ではない

一方、国際社会は依然として金融緩和を歓迎している。10日に閉幕したG20では低インフレ環境に断固として行動すべく、金融緩和策をサポートする声明を出した。米国に対する金融緩和の包囲網はますます強くなる可能性がある。

G20後にはスウェーデン中銀がマイナス金利の導入と国債買い入れによるQEを決定した。欧州、新興国の軟調な景気動向を考えると、今後も金融刺激策が選択されやすい環境が続きやすい。こうした緩和圧力はドル買いを支えるファクターだ。

しかし、デフレ抑制のための緩和策が万能なわけではない。日銀は追加緩和のマイナス面を認識し始めたようだ。これは円安の流れに一定のブレーキをかけた可能性がある。ドル高が持続可能でないように、緩和策も持続可能ではない。時間の経過とともに、緩和志向を持つ国は、過度な緩和策のマイナス面を認識する可能性がある。

こうした動きはドル高の修正圧力になるだろう。政治の力学が市場の力学を形成するとは限らない。期待に支えられたドル高の流れが、持続可能なものなのか冷静に評価する必要がある。そのためにも、今後のFRB、日銀の政策姿勢は慎重に検証すべきだ。


 

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コメント
 
01. 2015年2月16日 14:04:37 : nJF6kGWndY

ステルス戦には要注意だな


「優しく殺す」中央銀行、暖かく抱きしめたつもりが景気は冷える

  (ブルームバーグ):キューピッドの矢には、射られた者を恋の衝動に駆り立てる金の矢と、逃げ惑わせる鉛の矢の2本があると言われる。世界の中央銀行は自分たちが放つ景気刺激策という矢で、企業や個人の投資と消費行動に久しぶりに火が付くことを期待している。
しかし一部のエコノミストは、中銀が放っているのは実は鉛の矢で、人や企業をますます支出から遠ざけるのではないかと懸念している。
今、世界の中銀からは絶え間なく矢が降ってくる。先週はスウェーデン中銀が量的緩和(QE)組の仲間入りをした。今年に入って既に十数行の中銀が金融を緩和している。
利上げに向かう英国と米国でも、イングランド銀行のカーニー総裁が必要なら利下げは依然として可能だとし、そのうち始まる利上げも「限定的で緩やか」になると繰り返した。イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長は昨年12月、利上げを実施した後も金融政策は長期にわたり緩和的にとどまると言明した。
こんな中銀からの愛のメッセージに動かされないのはロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)のリチャード・バーウェル氏とADMインベスター・サービシズ・インターナショナルのスティーブン・ルイス氏だ。
中銀が暖かく抱きしめているつもりでも、景気は熱くなるどころか冷めてしまうことを両氏は懸念する。
ルイス氏によれば、中銀の刺激措置を家計や企業は景気の弱さの指標と受け止める恐れがある。中銀が安価な資金のばらまきを続けねばならないほど経済を不安視している時に、消費や採用はできないというわけだ。
「そんな環境下で長期のコミットメントをするような大胆な人間はいないだろう。中銀の政策姿勢そのものが、足元の経済状況が長期計画を立てるには適さないことを喧伝(けんでん)している」と同氏は言う。
バーウェル氏は、金利が上がり始めてもかつての景気拡大期のような水準までは上がらないという説を懸念する。イングランド銀のチーフエコノミストのアンドルー・ホールデン氏は先月、「金利のニュー・ノーマルは恐らく2%か3%、せいぜい4%だろう」と発言した。
バーウェル氏に言わせれば、このような観測は投資家の根拠なき熱狂を誘って金融を不安定化させるか、見通しを悪化させて需要を減退させる。
「善意のコミュニケーションによって中央銀行が景気回復を優しく殺すというリスクがある」と同氏は述べた。
原題:Killing With Kindness Is Risk as Central Banks Send Valentines(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Simon Kennedy skennedy4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: James Hertling jhertling@bloomberg.net Zoe Schneeweiss, Eddie Buckle
更新日時: 2015/02/16 07:01 JST


http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NJO1276VDKHU01.html
「黙って乗っ取る」ブラムソン氏の投資戦術−シティーが動揺

  (ブルームバーグ):「乗っ取り屋」の異名をとるエドワード・ブラムソン氏は寡黙なニューヨーカーだが、シ

ティーの流儀に反するやり方がロンドン金融界を揺るがしている。ブルームバーグ・マーケッツ誌3月号が報じてい

る。
サドラーズ・ホールに集まったのは、ロンドンでも有数の古い歴史を誇る株式上場のプライベートエクイティ(PB

、非公開株)投資会社、エレクトラ・プライベート・エクイティ の株主。華麗な装飾のシャンデリアの下で激しい議

論が繰り広げられると予想していた。同社の役員や経営陣は会場の前列に陣取り、遅く会場入りしたブラムソン氏と

同氏が率いるシェルボーン・インベスターズの面々は後列に座った。
この会合が開かれた昨年10月、シェルボーンはエレクトラの株式20%を取得しており、同社取締役会から1人を排除

しブラムソン氏ともう1人を加えるよう提案、株主説得を図っていた。数週間前の書簡で同氏は、エレクトラ がポー

トフォリオの運用を誤り、コスト構造に問題があるほか、キャッシュの活用が不十分だと批判していた。
エレクトラのロジャー・イエーツ会長はブラムソン氏提案に対する取締役会の反対決議を説明し、出席者に質問を募

った。会場中が一斉にブラムソン氏に注目したが、この青白い顔をした銀髪の紳士は一言もしゃべらず、沈黙を守っ

た。株主の1人が立ち上がり、ブラムソン氏と会ったが良い印象は持っていないと述べた。もう1人がこの委任状争

いそのもののコストに不満を表明した。
米国流
次に発言したのは英国でも有数の名家の出身であるエドワード・ボナムカーター氏。ジュピター・アセット・マネジ

メントの副会長だ。「ブラムソン氏は10億ポンドもの価値が未発掘だと考えるのなら、当社を買収してはいかがだろ

うか」と述べた。
この言葉こそ、ロンドンの金融界がブラムソン氏に対して抱く不安を浮き彫りにするものだ。買収資金を差し出さず

に主導権を要求する米国人のやり方に、英国流とは全く異質のものをシティーは感じている。同氏はこの戦略で、

2003年から6度にわたって英企業を標的としてきた。注目を集めるようになったのは10年。1868年創業の歴史を誇る

F&Cアセット・マネジメントに狙いを定めて以降だ。
この投資はシェルボーンに成功をもたらし、F&Cの株価は75%上昇、ブラムソン氏を一躍有名人にした。ロンドン

の新聞は同氏をニューヨークからやってきた乗っ取り屋として書きたて、由緒ある英国企業を片っ端から「囲い込み

」、「芝生に戦車で乗り付けた」と表現した。
ブラムソン氏には反論がある。しかし、今回の会議では説明しなかった。採決では株主の61%がシェルボーン の案に

反対票を投じた。敗れたブラムソン氏は一言も発することなく会場を去った。
寡黙な物言う株主
エレクトラの株主採決で喫した敗北は、ブラムソン氏のアクティビスト(物言う株主)としてのキャリアの中ではめ

ずらしいことだ。同氏は常に静かに行動する。投資を決めたらまず、その会社が抱える問題点を株主に書簡で説明す

る。ただ、経営陣を公に批判することはしない。ビル・アックマン氏やカール・アイカーン氏とは違う。長時間に及

ぶ記者会見を開いたこともなく、ターゲット企業についてテレビでまくし立てたこともない。
エレクトラ株主総会から約1カ月後、ブラムソン氏はマンハッタンのオフィスで非常に珍しくインタビューに応じ、

自身の投資手法について語った。同氏によるとここ数年、実に様々な異名を付けられてきた。「企業乗っ取り屋」や

「ハゲタカ投資家」などはまだましな方だという。
ブラムソン氏の投資手法は、経営に積極的に参加して内部からの変革を導き出す。できれば会長ポストがいいが、取

締役会で少なくとも1議席を獲得する。その後は疑問を解消し話を聞くために、1カ月か2カ月かけて会議を重ねる

。「セオリーはほとんど変わらないが、実際にどのように適用し、最終的にどうするかはそのたび異なる」という。
「崖から落ちる」
寡黙であることは、事業好転を図る上で戦術的に理にかなうとブラムソン氏は言う。早い段階で狙いを詳細に明らか

にすれば、社員らの抵抗に遭い、後々必要な支持を得られなくなるかもしれない。「人間というのは大抵の場合、公

に反対意見を言わないものだ。そういう行為がキャリアの面で望ましくないからだろう。だから反対する人は実際に

どうするかというと、あなたを助けないという姿勢で抵抗する。つまりじっと動かず、あなたが崖から落ちるのを見

守るわけだ」。
エレクトラの委任状争奪戦での敗北は予想外だったというブラムソン氏は、「正直に言って、行けると思っていた」

と語る。その一方で、エレクトラでは同氏が提唱した変革が一部実行されているのだという。10月の株主会議のすぐ

後に、同社は手数料構造の戦略的見直しを発表した。「われわれは今でも最大株主であり、事態の展開を見守るつも

りだ」とブランソン氏は述べた。
実際のところ、シェルボーンはエレクトラ株 を10月以来買い増し、現在の持ち株比率は約24%だ。シェルボーンが最

初に株式を取得した14年2月からエレクトラ株は22%急伸した。利益としては上々だが、ブラムソン氏の狙いはもっ

と大きい。次の一手は何か。シティーは注意してこの寡黙なアクティビストの一挙手一投足を見守らなくてはならな

い。
原題:Raider Bramson Pursues U.K. Fund Managers One Campaign at a Time(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Jeremy Kahn jkahn21@bloomberg.net;ロンドン Kiel Porter

kporter17@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:大久保義人 yokubo1@bloomberg.net 西前 明子
更新日時: 2015/02/16 07:30 JST


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