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株式市場の動きと、円安の持続性(在野のアナリスト)
http://www.asyura2.com/15/hasan93/msg/591.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 2 月 14 日 23:23:15: igsppGRN/E9PQ
 

株式市場の動きと、円安の持続性
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52685034.html
2015年02月14日 在野のアナリスト


昨日、あえてとり上げなかった米国ですが、ISILへの武力行使容認決議案が議会からの反発をうけています。中途半端な介入は意味がない、というのですが、実は中東にはもう一つ、イエメンの混乱があります。ヨルダンでもそうであるように、民衆蜂起の素地は整っており、政府の弱体化がすすめば反政府組織が容易に政権にとって代わる。日本の戦国時代のように下克上がおき易くなっているのです。米軍を配置しても、どこでオセロのように味方が敵にひっくり返るか分からない。孤立化する危険もあって、大部隊の投入は困難なのが実情です。

そんな米国では予想外のことがおきています。米雇用統計が堅調で、原油安もあって消費が活況…とはいかず、2ヶ月連続で小売売上高が低下しました。賃金は、米各地ですすんだ最低賃金の見直しで上昇しても、本来消費に活発な中間層が、それほど恩恵をうけていない。もしくは自動車サブプライムローンや、家賃の高騰などが、消費を抑制的にしているとみられます。

米消費の鈍化は、世界経済に影響します。QE3などの金融緩和と、産油国としての急成長が米景気を押し上げてきましたが、その両輪に翳りが出てきた。雇用が堅調でも、消費への波及が少ない。ドル高の弊害も目立ってきた。そこで、G20でも通貨安を牽制し、さらにドル高は国益…としながらも、ドル高を容認しない姿勢を米高官が示し始めました。これは米要人から原油安牽制発言が出てきてから、原油が下げ止まったように、ドル高になりにくくなったことを意味します。

その流れが、実は日本株の堅調につながっています。12日の大幅高は、日経平均先物に欧州系、TOPIX先物に米系の大口買いが入ったことが影響します。円安、株高を狙った動きですが、週末の米取引で、日経平均先物が18055円をつけています。円安でもないのに株高、意外なようにみえて、米高官がドル高牽制発言に舵をきったことで、今後はドル高になりにくい。つまり円高志向が強まります。今、安いうちに株を仕込んでおけば、利幅がとれると米系はみているのです。

これは米投資ファンドによる、温泉旅館チェーンの買収にも現れます。上場を目指すとしますが、上場せずとも円高になったときに売れば、儲けが大きい。当然、高く売れる前提をもつ事業を買収する、が基本ですが、円安から円高への転換を見抜いている点が、こうした買収につながります。日本は改めて、投資ファンドなどの草刈場となった。株買いにもこうした背景があります。

某証券大手が、若者向けの投資セミナーで「バブルの頃より日本企業の収益が倍。だから外国人が注目する」旨、発言したようですが、円がその間、どれぐらい強くなったか。安倍政権になってから、どれぐらい弱くなったか。そうした前提の説明が抜けています。株はバブルの頃と比べて半分、としてみたところで、環境がまったく異なるので、比べること自体ナンセンスです。

では株高はつづくのか? 極めて懐疑的です。日銀は失敗を認識しつつあり、追加緩和は打ちにくい。それ以上に、米国の圧力もあって事実上、緩和は打てなくなりました。10-12月期の企業決算は出揃いつつありますが、一見好調ではあるものの、予想には届いていません。特に内需系は減益決算がめだち、原油安による減損処理ばかりでない痛手が見られます。ここにきて、最近の株式市場では内需系が活況であることも、今後の円高を見据えた米系の動き、とみると説明がつくのでしょう。円安で好調だった外需系から乗り換える動きにより、今の株高が起きているなら、それはローテーションの範疇と弁えた方がよいのかもしれませんね。


 

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コメント
 
01. 2015年2月14日 23:31:17 : nJF6kGWndY

昨日のブルームバーグの記事を見たらしいが

シナリオ2か1だろうな

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NJOWSM6TTDTL01.html
「日銀の心変わり観測」、来週の黒田総裁会見が焦点−三菱モルガン (1)

  (ブルームバーグ):三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは、日本銀行内で一段の追加緩和は逆効果との見方が浮上しているとの報道に対し、黒田東彦総裁が来週の会見でどのような見解を示すかが今後のドル・円相場の方向性を決定付けるとみる。
ブルームバーグ・ニュースが関係者に取材したところによると、輸出と生産が持ち直しており、原油価格の下落、消費増税の先送り、政府の経済対策などにより、日銀は景気の先行きに自信を深めている。日銀内では、ここで追加緩和を行えば、さらなる円安を引き起こし、回復しつつある消費マインドに水を差すなど悪影響の方が大きい、との声が上がり始めているという。
同報道を受けて、12日の外国為替市場では円買いが活発化。1月の米小売売上高が低調だったことなどもあり、1ドル=120円台前半で推移していたドル・円相場は一時118円51銭まで円高が進んだ。13日の東京時間には118円42銭まで円が水準を切り上げる場面があった。
植野氏は、「報道直後の5分間で1円50銭以上もドル安・円高が進んだ」と言い、「せっかく確保した120円が遠くなってしまった感がある」と述べた。来週の金融政策決定会合後の会見で、記者からの質問に対して黒田総裁がどう発言するかによって、「今後のドル・円相場のプライス・アクションがが大きく変わってくる」と話した。

三つのシナリオ

日銀は来週17、18日の日程で会合を開く。会合後には黒田総裁が記者会見する予定だ。植野氏は、総裁発言について3通りのパターンを想定している。

一つ目は、「明確に観測報道を否定して、必要に応じた追加緩和に前向きな発言」をした場合で、円安期待が復活し、米景気動向を確認しながら「120円台復帰の可能性が出てくる」とみる。

二つ目は、黒田総裁が玉虫色の見解を示し、言質を与えずにコメントを避けた場合。否定しなかったということで、「火のないところに煙は立たない」という見方につながり、「疑心暗鬼がマーケットに残る」と予想する。「日銀の心変わり観測」がドル・円の上値を抑え、米景気の回復期待が下値を支えるという神経戦が継続する可能性があると言う。

三つ目は、黒田総裁が追加緩和が日本経済に逆効果ということを認めてしまったケースで、その場合は「これまでの円安・株高ストーリーの根底が瓦解(がかい)して、円高方向へのインパクトが出てくる」指摘。昨年12月に付けた2007年7月以来の円安値121円85銭が「かなり遠くなる」と言い、117円台までドル安・円高が進む展開を見込んでいる。

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 三浦和美 kmiura1@bloomberg.net;東京 Chikako Mogi cmogi@bloomberg.net
更新日時: 2015/02/13 14:45 JST


02. 2015年2月14日 23:50:52 : nJF6kGWndY

>米国では予想外のことがおきています。米雇用統計が堅調で、原油安もあって消費が活況…とはいかず、2ヶ月連続で小売売上高が低下

これまでの数値が上ブレ過ぎたということだな

ただしあまりに悲観的になり過ぎると、去年のようなことにもなる

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0LH1WT20150213
ミシガン大消費者信頼感予想外の低下、足元の弱さ続くか
2015年 02月 14日 04:10 JST
[ニューヨーク 13日 ロイター] - ロイター/ミシガン大学が13日発表した2月の米消費者信頼感指数(速報値)は93.6で、11年ぶりの高い水準を記録した1月の確報値から予想外の低下となった。市場は1月確報値から横ばいの98.1を予想していたが、これを大きく下回った。

経済減速が懸念される中、足元の消費の弱さはしばらく続く可能性があることを示している。

ガソリンが安いことに加え、過去3カ月の雇用の力強い伸びが賃金上昇の加速を示唆していることから、エコノミストは先行きの消費支出は大きく増えると期待していた。

カナダ・トロントのBMOキャピタルマーケッツでシニアエコノミストを務めるジェニファー・リー氏は「消費者信頼感の低下は、年明け以降の小売売上高の減少とともに、第1・四半期の消費支出減速を指し示している」と話している。

1月の消費者信頼感指数によると、足元や先行き6カ月間の経済に関する楽観的な見方が後退した。耐久消費財の購買意欲が相当大きく落ち込んだことも示したが、自動車の購入計画にはあまり変化はなかった。

米国の経済活動の3分の2以上を占める消費支出は、昨年12月と今年1月に弱含んだ。ガソリン安と比較的堅調な労働市場が家計の裁量支出を抑制から解き放つとみていたエコノミストを驚かせる結果となっている。

個人消費の軟調さは第1・四半期の経済成長率予測の引き下げを促しているが、それでもエコノミストは今年の残りについては依然楽観的だ。個人消費にもけん引されて、今年の経済成長は2005年以来の力強さを示すと期待されている。

「消費者は足元の経済状況や将来予想についての判断を調整しているようにみえる。ただ、消費者信頼感の低下は警戒するようなものではない」と米ミシガン州カラマズーのプラント・モラン・フィナンシャル・アドバイザーズで最高投資責任者(CIO)を務めるジム・ベアード氏は語る。


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