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混乱の度を深めてきた世界
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52684960.html
2015年02月13日 在野のアナリスト
日本では冬の竜巻もありましたが、世界は今、大荒れの状況です。ウクライナでは停戦合意したものの、実効性がありません。停戦までの鞘当で、戦闘激化とも伝わりますが、停戦合意に至ったとしても、条件闘争から戦闘は継続する怖れがあります。そのときは、米国も兵器供与に踏み込みますから、米露の代理戦争の様相をさらに一層強くするのでしょう。
ウクライナが破綻しないため、IMFが4年間で総額400億$の支援を決めましたが、戦闘が継続すれば、ウクライナには返済する力がありませんから、経済面でもチキンレースが始まっています。露国が制裁でルーブル安の中、中銀が介入を諦めました。今は停戦合意で小康状態でも、合意が破られれば再び売り浴びせられるかもしれません。それもまた、米国の戦略オプションの一つでもあるのですから。露国破綻が見えてくると、経済がどれぐらい激震するか、分かりません。
ギリシャ問題も深刻です。緊縮策の履行をせまるEUに対し、ギリシャは大戦時の賠償として、22兆円を独国に要求しました。明らかに言いがかりですが、1年間のGDPに匹敵する額を得られれば、ギリシャは小康を得られます。市場では、破綻の道は双方も択ばないだろう、と楽観視しますが、ことはそう簡単ではありません。ギリシャが破綻し、国債がデフォルトするとリーマンショックの2乗の影響、とする試算まであり、その行方が注目されます。市場では16日を山場とみており、そこで何らかの解決策が出ないと、世界に動揺が広がることになるのでしょう。
ベネズエラでも反政府運動が激化、原油価格の下落で経済は混乱、破綻すら意識されるレベルですし、そうした経済の混乱が反政府運動の引き金でもあり、内戦に近い状況です。ミャンマーでも少数民族の武装派勢力と、国軍が交戦しています。中国の後ろ盾、という面も疑われる勢力であり、もしかしたら第二のウクライナに発展するかもしれません。この少数民族は漢族の流れをくむ、とされますから、親中派でも名乗ると、まさに二の舞になるのでしょう。
中東では、イスラム国の機関紙により人質事件の理由が語られました。傲慢な日本政府は辱めるため、身代金がとれないことは分かっていた、安倍氏の中東歴訪まで日本は攻撃対象になっていなかった。これらの理由は後付けの可能性も十分ありますが、そう考えることも『曲解』かもしれません。特に、メディアがこの情報を小さく扱うか、必ず「日本を混乱させる目的で…」という枕をおくのには、注意が必要でしょう。というより、テロリストが「混乱させる目的」以外で行動するはずもなく、そんな枕は不要です。問題は今後どう出てくるか、を読みとらなければならず、そのときに情報を小さく扱うのは、国民を無知にしているだけなのです。
アジアも深刻です。中国の貿易量が輸出入ともに激減しています。原油安の影響もあるとはいえ、景気の低迷を示します。また韓国経済について、IMFが今年は不透明、と表明しました。毎年、楽観的見通しを示すIMFが示した韓国への厳しい見方は、愈々懸念されていた問題の深刻ぶりを感じさせます。中国が崩れれば、韓国も巻きこまれる。両国は今、どちらがその引き金をひくか、といった問題にまでなっているのでしょう。そしてそれは、日本にも影響してきます。
問題は日本です。この世界の混沌ぶりにも、安倍政権は『俯瞰』するばかりで、何ら行動を示していません。『積極的』平和主義は、一体どうなっているのか? この事態に行動を示せないなら、尚のこと何もできないはずです。特に、今は日本が得意なはずの経済の混乱が引き金となっている問題が多いにも関わらず、です。軍事的行動だけに『積極的』なら、日本でも国内の混乱の引き金になりかねない、そんな状況なのでしょうね。
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