03. 2015年2月09日 22:33:24
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宣戦布告ない「ステルス」通貨戦争、ボラティリティ急騰がとどめ (ブルームバーグ):世界通貨戦争は経済にじわじわと悪影響を与える静かな殺し屋かもしれないと、バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの世界金利・通貨調査責任者のデービッド・ウー氏は言う。 通貨下落は国内経済てこ入れを目指した金融緩和の副産物にすぎず、通貨戦争などというものは存在しないという声もあるものの、ウー氏はこれを否定する。「宣戦布告なしの通貨戦争が既に勃発したという共通認識が市場で形成されつつある」と同氏は先週のリポートで指摘。「これを戦争と呼ぶ理由は、一方に勝者がいれば反対側に必ず敗者がいるゼロサムゲームだからだ」と解説した。 通貨戦争についての一般的な解釈は、中央銀行が金融緩和によって自国通貨押し下げと輸出支援を狙い、これに貿易相手国が反撃、切り下げ合戦のスパイラルに陥るというものだ。 今年に入って既に十数行の中央銀行が金融刺激を追加している状況の中で、トルコのイスタンブールで開催の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では為替も議題に上るだろうが、過去2年のG20は為替相場の競争目的の利用という問題を公式に取り上げることを避けてきた。 ウー氏が今回の通貨戦争を「ステルス戦争」だと言うのはこのためだ。そしてその悪影響は既に金融市場を揺さぶっていると指摘する。 それは外為市場のボラティリティの高まりだ。同氏が為替レートの26週間の最高と最低の差から算出したボラティリティの指標によれば、ドルは円とユーロの双方に対して約20%変動しており、過去15年でこれより激しく動いたのは2008年のリーマン・ブラザーズ・ホールディングス破綻後の時期だけだった。 主要20カ国・地域の総生産に注目したもう一つの指標でも、このところのボラティリティは1997−98年のアジア通貨危機時とリーマン破綻後の2回に次いだ過去20年で3番目の高さだという。 ウー氏によれば、ボラティリティは一部の人が考えている以上の悪影響を世界経済に及ぼす恐れがある。 第1に、輸出企業のヘッジコストを高め利益率を下げる。第2に、企業を内向きにさせ貿易縮小の要因になる。直接投資の意欲もそがれるため経常赤字国の資本コストが高まる。「弱い通貨は短期的には恩恵をもたらすかもしれない」が、「皆が同じ競争をすれば結局は為替相場のボラティリティが高まるだけだ。これが世界の貿易と資本の流れを阻害する公算が大きい」とウー氏は結論付けた。 原題:Currency Devaluations Are Undeclared War With Volatility Soaring(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:フランクフルト Simon Kennedy skennedy4@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: James Hertling jhertling@bloomberg.net Christopher Anstey, 木下晶代 更新日時: 2015/02/09 06:45 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NJCKNG6JIJXQ01.html
G20:緩和的な金融政策必要、成長見通し改善までは−声明草案 (ブルームバーグ):20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁は、経済成長見通しが改善するまでは金融政策を緩和的に維持することが必要だとの見解で一致した。 トルコのイスタンブールで開催のG20財務相・中央銀行総裁会議の声明の草案をブルームバーグ・ニュースが入手した。G20はまた、国債購入を開始する欧州中央銀行(ECB)の最近の決定を歓迎するとし、「ユーロ圏の回復を一段と支えるだろう」と評価した。 ユーロ圏の当局者にとってはギリシャ債務危機が焦点だが、G20声明はこれには言及せず、「成長および物価と金融の安定をめぐる見通しが政策正常化を可能にするまでは、緩和的な金融政策を維持する必要がある」との見解を示す。「金融政策が乖離していき、金融市場のボラティリティが高まる環境の下では、政策を慎重に調整するとともに、マイナスの副作用を最小限とするため明瞭に伝達する必要がある」とも指摘する。 原題:G-20 Draft Calls for Accommodative Monetary Policy to Aid Growth(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:イスタンブール Raymond Colitt rcolitt@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Alaa Shahine asalha@bloomberg.net; Andre Soliani asoliani@bloomberg.net Craig Stirling 更新日時: 2015/02/09 20:01 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NJHYYD6TTDS501.html 世界的な金融改革疲れを懸念=英中銀総裁 2015年 02月 9日 17:06 JST [イスタンブール 9日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は9日、世界的な金融改革疲れを懸念していると述べた。トルコでは9日に20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開幕する。 カーニー総裁は国際金融協会(IIF)の会合で「金融安定理事会(FSB)において、またより全般的なレベルでの改革疲れを懸念している」と述べた。「最も厳しい改革の多くはミクロのレベルでの改革で、それに反発する勢力の政治的な連携が考えられるうえ、実を結ぶのはかなり先になる可能性がある」と述べた。 カーニー総裁は金融システム内で当初のショックが増幅する確率は2008年と比べて低いものの、回復力について現状に満足する余地はないと述べた。 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0LD0NP20150209 構造改革の遅れは「悪循環」、女性の労働参加重視を−OECD
(ブルームバーグ):経済協力開発機構(OECD)は、労働市場参加を強化するため構造改革に一段と取り組むよう各国に呼び掛けた。停滞の代償は社会で現在見られる影響よりも大きいと指摘した。 OECDは「成長に向けて」と題した2015年版の報告書で、加盟国の過半数で構造改革のペースが過去2年間に鈍化したと説明、「良い兆候ではない」と論じた。改革の遅れは潜在成長率を押し下げる「悪循環」との認識を示した。 OECDは「多くの国で不平等や困窮が拡大する問題に対処する必要性を踏まえると、各国政府は成長志向の政策パッケージを優先すべきだ。熟練度の低い労働者の収入が上がっていく可能性を広げるとともに、女性の労働市場参加を容易にすることが特に重要だ」と記した。 報告書によれば、改革の取り組みは欧州の中核国で「比較的弱く」、海外からの金融支援を受けざるを得なかったギリシャとアイルランド、ポルトガル、スペインでは減少。日本についてはペースが上向いたとの見方を示した。 関連ニュースと情報:トップストーリー:TOP JK海外トップニュースの日本語画面:TOP JI 原題:OECD Urges Member Countries to Break ‘Vicious Circle’ on Reforms(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:チューリッヒ Catherine Bosley cbosley1@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Fergal O’Brien fobrien@bloomberg.net Zoe Schneeweiss, Jana Randow 更新日時: 2015/02/09 19:04 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NJHZE86S972U01.html
ドイツ、14年経常黒字は過去最大-不均衡是正求め世界が圧力も (ブルームバーグ):ドイツの2014年経常収支は過去最大の黒字となった。経済の不均衡是正を求める世界からの圧力が再燃しそうだ。 独連邦統計局の9日の発表によると、2014年の経常収支は2153億ユーロ(約29兆円)の黒字。13年は1892億ユーロの黒字だった。14年の経常黒字は独国内総生産(GDP)の7.4%に相当する。 中国の1767億ユーロ をも上回るドイツの巨額黒字は、トルコのイスタンブールで同日始まる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、国際通貨基金(IMF)や欧州連合(EU)の欧州委員会などから批判を浴びそうだ。欧州中央銀行(ECB)が計画している資産購入はユーロ安要因となり、ドイツの輸出業者には一段の追い風が見込まれている。 ING−DiBaのチーフエコノミスト、カルステン・ブルゼスキ氏は「意図的な近隣窮乏化政策ではない。ドイツには好機に適切な製品群があった上に、ユーロ安が後押しした」と話した。ユーロは14年にドルに対して12%下落した。 原題:Germany Posting Record Surplus Gives Fodder to Economy’s Critics(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:フランクフルト Alessandro Speciale aspeciale@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Fergal O’Brien fobrien@bloomberg.net Jana Randow, Kevin Costelloe 更新日時: 2015/02/09 16:34 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NJHTH96TTDSB01.html ブログ:量的緩和という「抽象」 2015年 01月 28日 10:52 JST 森佳子 [東京 28日 ロイター] - われわれにとってお金ほど明白な現実はないが、それが量的緩和(QE)となると、金融学者以外の多くの人々にとっては、お金のもう一つの側面、抽象性をかえって際立たせるような気がする。 欧州中央銀行(ECB)が先週、1兆ユーロ規模のQEに乗り出した。一方、日銀は量的・質的金融緩和(QQE)が「所期の効果を発揮している」と繰り返し主張しているが、昨年10月に大規模な追加的QQEを決定し、国債の年間買い入れ額を50兆円から80兆円に拡大した。金融市場ではQQE第3弾も予想されている。 人にとっての「現実」とは、各自の行動に影響を与えるもののことで、現代社会において、行動がお金の影響を全く受けない人はほぼいないはずなので、お金は紛れもない「現実」に違いない。 さらに、脳は自分が日常的に触れているものを、「現実」とみなすそうなので、当人がそれに真剣に対峙しているほど、対象が本格的に現実化する。 数字と日々向き合う数学者にとっては数字の世界が現実だが、それは数学者以外の誰もが実感できるわけではない。同様に、一部の金融学者がQEに夢中になれば、QEが唯一の現実となり、QEこそが実在になる。だから、第2弾、第3弾という話になる。 現実と抽象に関連して2つのエピソードがある。 1つはお笑いコンビ「さらば青春の光」のコントだ。 ぼったくりバーにそれとは知らずに入ったサラリーマンが、瓶ビール2本とおつまみの会計伝票を渡され、「一、十、百、千、万、10万、100万…」と数字の桁を読み上げていく。伝票には「200那由他(なゆた:10の60乗)と3万円」の請求額が書き込まれている。ビール1本が100那由他円で、おつまみが3万円だ。 困惑したサラリーマンは請求額に「リアリティがない」とし、懇願して1億円マケてもらうが、なお支払いを強要される。 仕方なく、店員の見ていない隙に、警察に通報して助けを求め「200那由他取られてるんです。那・由・他!阿僧祇(10の56乗)の上、不可思議(10の64乗)の下」と必死で説明するが、相手にされず電話を切られるという筋書きだ。 バーナンキFRB前議長の奇妙な発言も気になる。 同氏は、退任直後のインタビューで、「量的緩和の問題は、現実世界では効果が確認されているのだが、理論的には検証できないことだ」と述べた。ここで言う同氏にとっての現実とは、株価などの資産価格や資産を保有する人々の暮らし向きのことだろう。 この発言は逆説か、それともジョークか否かをめぐって有識者の間で議論になったという。いずれにせよ、米国でQEは終わった。米国ではQEが実在していたのだろうか。 http://jp.reuters.com/article/jp_blog/idJPKBN0L103Q20150128
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