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大塚家具、崩壊の予兆 父娘喧嘩で経営混乱 深刻な業績不振、上場企業の体なさず
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150208-00010000-bjournal-bus_all
Business Journal 2月8日(日)6時0分配信
ジャスダック上場の大塚家具が父娘喧嘩に揺れている。
大塚家具は1月28日、前社長の大塚久美子取締役が同日付で社長に復帰したと発表した。創業者の大塚勝久会長兼社長は代表権のある会長に就いた。久美子氏は昨年7月の取締役会で突如社長を解任され、勝久氏が社長を兼ねてきたが、わずか半年で元のサヤに収まった。
久美子氏は勝久氏の長女。解任された社長が復帰する異例の人事について、大塚家具は「経営管理体制を強化する(ため)」とのコメントを出しただけである。社長解任時点で勝久氏は記者会見を行わなかったが、久美子氏も今回復帰会見を開かない。株式を公開している企業とは思えない対応である。
解任された久美子氏は、今年に入って反撃ののろしを上げた。「週刊東洋経済」(1月24日号)の単独取材に応じ、「株主提案を検討している」ことを明らかにした。大塚家具の株式は、勝久氏が発行済み株式の18.04%を保有する筆頭株主で、2位は一族の資産管理会社ききょう企画で9.75%を握る。ききょう企画の株主は勝久氏の妻・千代子氏や久美子氏ら5人の兄弟姉妹だ。ここが株主提案の主体となるという。
「東洋経済」によると、「14年1月に、長男の勝之氏と母の千代子氏が、ききょう企画の役員を解任された」。父の勝久氏側に母と長男が、長女の久美子氏の側に弟妹が付いたことになる。父の側に付いた長男の勝之氏は大塚家具の取締役専務執行役員営業本部長、久美子氏に賛同した次男の雅之氏は執行役員総務部担当部長。大塚家は真っ二つに割れたわけだ。大塚家内の対立がエスカレートし、それが昨年7月の久美子社長解任につながったといわれている。
●外部株主の介入
さらに、外部株主が介入してきた。投資ファンドの米ブランデス・インベストメント・パートナーズは大塚家具株式を昨年から買い増しており、1月14日付時点で持ち株は10.77%に達した。
ブランデスは、日本では株主提案をする「物言う株主」として知られている。09年4月、8%超の株式を保有していた三井住友海上グループホールディングス(現MS&ADインシュアランスグループホールディングス)に対し、配当性向が低いことを理由に1株当たりの配当を40円に増額するように要求した。三井住友海上が1株当たりの配当を27円とすることと自社株買いの計画を公表したことを受けて、ブランデスは提案を取り下げた。
そのブランデスが大塚家具のお家騒動のキャスティングボートを握った。ブランデスが久美子氏側に付けば、持ち株比率は勝久氏を上回る。株主総会は委任状争奪戦(プロキシ・ファイト)の場となり、大混乱することが考えられた。勝久氏は、株主総会での骨肉の争いを避けたかったのだろう。久美子氏が株主提案をする前に、彼女の社長復帰を決めた。勝久氏が折れ、それを久美子氏が受け入れたかたちだ。
●深刻な業績不振
全国に大型店「IDC OTSUKA」を展開する大塚家具でお家騒動が勃発したのは、業績が低迷しているからである。2000年代前半までは家具小売りのトップランナーだったが、今日その面影はない。
創業者の勝久氏は1943年、桐タンスの名産地・埼玉県春日部市に生まれた。桐タンス職人の父親の店を子供の頃から手伝って育った。69年に大塚家具センター(現・大塚家具)を設立し、国内最大の規模を誇る有明ショールームなど大型ショールームを展開。大塚家具の黄金時代を築いた立志伝中の人物である。
久美子氏は勝久氏が独立する前年の68年に生まれた。91年に一橋大学経済学部を卒業後、富士銀行(現みずほフィナンシャルグループ)へ入行。94年大塚家具に入社した。いったん広報・IRコンサルティング会社を設立して経営の実務を学んだ。その後、大塚家具に戻り、創業40周年を機に社長の座に就いた。
社長に就いた久美子氏が「コーポレートガバナンスの欠如」を指摘するなど、次々と父の路線を否定したことが父娘の対立の原因とされる。だが、対立の根本原因は業績の低迷にあった。久美子氏が社長に就任して以降、年商500億円台に張り付いたまま、売り上げの伸びはピタリと止まった。この間、同業他社は右肩上がりの成長をたどる。家具チェーン大手ニトリホールディングス(HD)は毎期、増収増益の快進撃を続けた。スウェーデン発祥の世界的な家具小売りIKEAは超大型店を引っ提げて日本に上陸、人気を集めた。
これに対して大塚家具は家具業界4位に沈んだまま。一代で黄金期を築いた勝久氏が、こうした状況に我慢できるはずがなかった。そこで長女を解任して勝久氏は社長に返り咲いたが、それでも業績は持ち直さなかった。14年末に同年12月期の業績について2度目の大幅な下方修正をした。売上高は期初予想の585億円より30億円少ない555億円、営業利益は期初予想では12億円の黒字としていたが、4.9億円の赤字に転落する。
大塚家具の株価は、07年までニトリHDを上回っていた。その後、逆転が始まり、久美子氏の社長時代に大差がついた。15年1月30日現在の時価総額は、ニトリHDが7644億円、対する大塚家具は199億円で、38倍の差がついた。これが大塚家具に対する市場の厳しい評価だ。
3月に開催される予定の株主総会で、どのような経営体制を打ち出すのか。それより先に、勝久会長と久美子社長は一連の騒動について、きちんと説明する義務がある。大塚家具は個人商店ではない。株式を公開している「社会に開かれた会社」なのである。
(文=編集部)
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