http://www.asyura2.com/15/hasan93/msg/442.html
Tweet |
毎月勤労統計について
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52684280.html
2015年02月05日 在野のアナリスト
あまり知られていませんが、イスラムでは砂漠を通る商隊などを襲い、奪った掠奪品を分配することが認められています。これは預言者ムハンマドが、財政が苦しいときに行ったことに由来し、預言者に5分の1、残りを参加者で分ける掟になっています。今回の人質事件も、もしかしたらヨルダンとISILの間で、この分配を巡る駆け引きが行われていた可能性があります。ISILはバグダディ氏がカリフを名乗るので5分の1を、残りを分配しようとした。ヨルダンはバグダディ氏をカリフと認めないので、半々を要求した。盛んに後藤氏が国境線まで連れて来られていた。後少しで解放される見込みだった、というのも、日本から掠奪した品をどう分配するか、でもめていたなら、何となく話がすっきりします。ヨルダンが兵士の生存でごねたのも、ISILが期限が切れた後も、何度も要求をくり返したのも条件闘争、駆け引きだったのでしょう。
イスラムではアサシン(暗殺)というと、短剣が重視されるため、火炙りはイスラム世界を敵にした、という意見も眉唾です。そもそも飛行機でビルにつっこんだり、人ごみで自爆するのも本来の教えに反します。それでもアル・カイーダなどは現存し、支援する人間がいます。ISILの残虐性を強調しようと、そうした言説を広めるのでしょうが、カリフなり指導者を自称する人間たちにとって、シャリア(法、規範などをまとめたもの)を自らの手で捻じ曲げることなど、造作もないことなのでしょう。そしてそれは、イスラム世界の多様性の中で認める人もいる、ということでもあります。安易な言説に惑わされず、何が起きているかは冷静にみる必要があります。
日銀審議委員に、リフレ派の原田氏が起用される見込みです。昨今、政府や日銀と歩調を合わせるように、早期インフレ目標の達成に慎重な見通しを示しており、またおトモダチを就任させるようにみえます。そんな中、毎月勤労統計の昨年分速報がでてきました。現金給与総額は、前年比0.8%増であるものの、実質では2.5%減です。インフレ率に見合う上昇率は確保されていません。この水準が今年もつづくとすると、消費税増税の影響が消える4月以降、実質でも横ばいになると思われますが、それを許す経済情勢かどうか? というと心許ないところです。
気になるのは平均月間総実労働時間で、前年比0.3%減と、2年連続の減少となっています。雇用で見ると、一般労働者が1.0%増、パートタイム労働者が2.7%増なので、その影響ともみられますが、人材不足となれば本来、労働時間は増えていくはずです。逆にみれば、雇用の堅調さは、細かく時間をくぎって働く、総人件費を増やさないために企業がとっている戦略による影響が大きく、国内の景気がよくなったわけではないことを示すのかもしれません。国内が活発なら、小売や卸売り、運輸などが活況なはずなのに横ばいか微減、というとことにそれが現れています。
円安による効果だけなら、賃上げ効果にも限界があります。そして以前も指摘しましたが、海外展開する企業には安全対策という、新たな影響が加わります。人件費の安い地域というのは、総じてリスクも高いものです。東南アジアなど、イスラム過激派の跋扈する地域もありますし、ISILと共鳴する動きも散見されます。日本がテロの対象となれば、そうした企業は対策をとらなければならない。また現地駐在員の保険料の高騰なども、日本企業には重しとなるでしょう。
安倍政権になってから、NHKなど経営委員におトモダチを送り込み、日銀でさえ黒田氏というリフレ派で占められるようになった。しかし、今後は安倍政権に近いほど、リスクの高まりを意識しなければいけないのかもしれません。それはテロというばかりでなく、改憲に対して積極的になった安倍氏の支持率、という面でも強く意識されます。言葉は悪いですが、国民から掠奪した税金の分け前を、おトモダチの中で分配する。それはピケティ氏の言うように、お金持ち、大企業で分配していると、そのうち国民からの反発がおトモダチ全体に向かうのかもしれませんね。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。