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「長期金利が急上昇」の衝撃 国債暴落の悪夢に現実味?(J-CASTニュース)
http://www.asyura2.com/15/hasan93/msg/422.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 2 月 04 日 21:35:05: igsppGRN/E9PQ
 

「長期金利が急上昇」の衝撃 国債暴落の悪夢に現実味?
http://www.j-cast.com/2015/02/04227084.html?p=all
2015/2/ 4 19:13 J-CASTニュース


長期金利が急上昇した。2015年2月3日の国債市場で、長期金利の指標である新発10年物国債(337回債、表面利率0.3%)の利回りが一時0.365%となった。

10年物国債の利回りは1月20日に0.195%と過去最低を記録したばかり。2月3日の終値は前日比0.070%高い0.355%と約1年8か月ぶりの上昇幅となり、不安定さが増している。

■国債市場に激震、投げ売りも

0.365%の利回りは、2014年12月半ば以来、約1か月半ぶりの高水準。急上昇のきっかけとなったのは新発10年物国債の入札だ。その入札で落札価格が市場予想を大きく下回り、「不調」と受けとめられた。

入札が不調だったのは、国債を高値(低い金利)で買おうという金融機関の参加が少なかったためで、応札額の5兆8000億円は1年半ぶりの少なさだった。それにより、すでに市場に流通している国債にも売り注文が膨み、「投げ売りもあった」との情報もある。

長期金利はわずか2週間前の2015年1月20日に過去最低の0.1%台まで低下。極端な低金利で、機関投資家が国債を買い控えたとみられ、入札では証券会社などの応札が十分に集まらなかった。長期金利の急上昇で、市場は警戒感を強めている。

長期金利の動きが不安定になっている背景には、日本銀行による追加緩和の観測がやや後退したことがある。日銀は1月21日の金融政策決定会合で、2015年度の物価見通しを大幅に引き下げたが、原油安が原因のため「追加的な(金融緩和)措置はいらない」(黒田東彦総裁)とコメントした。

一方で市場の波乱要因だった原油安もだいぶ落ち着いてきており、「金利低下が続く」との市場の見方は反転しつつある。

日銀は2013年4月に打ち出した「量的・質的金融緩和」で大量の国債を購入している。証券会社などは財務省の入札に積極的に応じて国債を購入し、その直後に日銀に売却して利益を得てきたが、日銀の追加の金融緩和が遠のけば、金融機関は大量に国債を買い入れにくくなる。

そのため、2月3日の入札は不調になり、市場の国債売りを誘ったというわけだ。

国際金融アナリストの小田切尚登氏は、「すでに金利がどうこういう水準ではないくらいの低金利ですから、外資を含め、機関投資家にとっては『(国債を)買っても仕方のない状況』になりつつあります」と説明。買い手が日銀だけでは、「今後は入札の不調が、かなり起ってくると思いますよ」とみている。

■あの経済小説のような展開に?

債券ディーラーの経験がある作家の幸田真音さんの著書『日本国債』(講談社)には、国債市場が暴落(金利は急騰)するシーンがある。そこでは国債による「借金漬け」に強い懸念を抱く、金融機関で国債を売買するトレーダーらが入札をボイコットすることがきっかけになっている。

まさかボイコットはないだろうが、2015年2月3日には現実に、国債の入札で応札が集まらないという事態に陥った。前出の国際金融アナリストの小田切氏は、そういった事態は今後増えてくるという。

国債市場での「入札ショック」は、株式市場にも「飛び火」した。東京株式市場の2015年2月3日の日経平均株価は、終値で前日比222円19銭安の1万7335円85銭と、約1週間ぶりに1万7500円を割り込んだ。

一般に、債券相場が下落すると株式相場は上がる傾向にある。債券を売って、株式を購入しようとする動きが活発化するからだが、それが崩れた。

小田切氏は、「もう教科書どおりにはいかなくなってきています。国への投資(国債)もダメ、日本企業への投資(株式)もダメという、『日本売り』のようなもの」と指摘する。

海外も含め、預金やコモディティなど、投資先はいくらでもある。そう遠くない日に、外国人投資家らの「日本売り」が起こるかもしれないというのだ。

安倍政権が推し進める経済政策「アベノミクス」の効果も、なんだか怪しくなってきたようだ。

 

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コメント
 
01. 2015年2月05日 08:46:11 : nJF6kGWndY

あほらしい


世界情勢が、全くわかってないな


02. 2015年2月05日 16:18:35 : jXbiWWJBCA

債券は反発、30年入札結果が予想上回る−超長期ゾーン中心に買い優勢

  (ブルームバーグ):債券相場は反発。30年国債入札で最低落札価格が市場予想を上回ったことを受けて買い安心感が広がり、超長期債を中心に買いが優勢となっている。
5日の長期国債先物市場で、中心限月の3月物は午前9時すぎに前日比21銭安の147円09銭まで下落した。午後零時45分の入札結果発表後に水準を大きく切り上げ、一時は34銭高の147円64銭まで上昇した。
日本相互証券によると、現物債市場で30年物の45回債利回りは一時、前日午後3時時点の参照値より4ベーシスポイント(bp)高い1.465%と、2014年11月以来の高水準を付けた。入札後は水準を切り下げ、1.37%に低下している。20年物の151回債利回りも午後に入って4bp低い1.115%に下げた。
長期金利 の指標となる新発10年物国債の337回債利回りは2.5bp高い0.40%と、昨年12月12日以来の0.4%乗せとなっていたが、午後は0.345%まで低下している。
損害保険ジャパン日本興亜の西田拓郎運用企画部特命課長は、「金利の動きをみると、30年債入札は事前予想に比べると良かったのではないかといった感じになっている」と指摘。「入札のたびに相場が荒れる展開が続いてきた。絶対水準としては物足りないものの、入札結果を確認してから買いを入れる動きも出ているのではないか」と話した。
財務省が実施した表面利率1.5%の30年利付国債(45回債)の入札結果によると、最低落札価格は100円20銭と市場予想を15銭上回った。小さければ好調なテール(落札価格の最低と平均の差)は54銭と、2013年4月に記録した過去最大の1円16銭以来の大きさとなった。投資家需要の強弱を示す応札倍率は2.67倍と、前回の3.57倍から低下した。
30年債入札について、BNPパリバ証券の藤木智久チーフ債券ストラテジストは、「テールが大きく流れたものの、最低落札価格が市場予想の中央値を超え、結果的に恐れていたほど悪い入札とならなかったことで安心感が広がっている」と話した。「ボラティリティは高止まっており、ある程度買われると戻り売りに抑えられることは考えられる。ただ、中長期的には円債のイールドカーブの形状は、一時の金利低下の過熱状態が解消されてきており、徐々に相場は落ち着いていくと考えている」と言う。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 山中英典 h.y@bloomberg.net;東京 赤間信行 akam@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 崎浜秀磨, 山中英典
更新日時: 2015/02/05 13:53 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NJ8KZE6S972A01.html

焦点:原田氏起用で日銀の機動性確保、目標達成の議論も注目
2015年 02月 5日 15:14 JST
[東京 5日 ロイター] - 政府が5日、大胆な金融緩和を主張するリフレ派論客の原田泰早大教授を日銀審議委員候補にあげたのは、至上命題であるデフレ脱却が正念場を迎える中、アベノミクスの第1の矢である金融政策の機動性を高める狙いがあるとみられる。

一方で同氏は、日銀が目標とする物価2%の早期実現よりも経済成長や雇用を重視する趣旨の発言もしており、目標達成時期や、経済成長と物価上昇のバランスに関する政策委員会の議論にも関心が集まりそうだ。

原田氏は3月25日に任期を迎える宮尾龍蔵審議委員の後任で、任期は5年間となる。正式就任には国会の同意が必要となるが、衆参両院で与党が多数を占める現状では、政府案が可決される可能性が高い。

政府が岩田規久男・日銀副総裁と並ぶリフレ派の代表的な論客である原田氏に白羽の矢を立てたのは、デフレ脱却における金融政策の役割を重視する同氏が金融政策運営を決める政策委員会メンバーに加わることで、現行政策の継続性と機動性を確保することが狙いとみられている。

日銀が昨年10月末に打ち出した追加金融緩和では、政策委員9人の票決が5対4の僅差となった。賛成票を投じた宮尾氏の後任には「現行政策に懐疑的な人物からの選考は考えられない」(政府関係者)とされ、早い段階から有力候補にあがっていた。

原田氏は1月のロイターとのインタビューで、景気の現状について「微妙な局面」と述べ、必要であれば国債買い入れの増額によるさらなる追加金融緩和の必要性を主張。国債買い入れの増額は「国民の借金を日銀が減らすことだ。誰も困らず公平である」との見解も示している。

一方で日銀が掲げる2%の物価安定目標に関しては「金融政策は経済拡大が目的、わかりやすくするため消費者物価を採用しているのではないか」と述べ、「(2015年度に)2%目標を達成できなくても良いのではないか。2%程度の(実質)経済成長が続けられるような政策運営が重要」と指摘。原油価格の大きな変動で物価の先行きが見えにくくなっている中で、金融政策は景気を重視して判断すればいい、としている。

経済にプラス効果のある原油安によって物価上昇率が鈍化している局面では、物価目標達成を急がずに景気や雇用を重視して政策運営を行うべきとの趣旨とみられ、物価目標の達成時期にも柔軟な考えを示している。

原油安を受けて足元の消費者物価(生鮮食品除く)の前年比上昇率はゼロ%台半ばまで鈍化しているが、現時点で日銀は目標とする物価2%到達について「2015年度を中心とする期間」とのシナリオを変えていない。

黒田東彦総裁は、2013年4月の量的・質的金融緩和(QQE)の導入時に表明した「2年程度を念頭にできるだけ早期に2%の物価安定目標を達成する、との基本的なスタンスに変更はない」(1月29日・衆院予算委員会)と明言している。

日銀が目標達成時期にコミットし、大規模な金融緩和でデフレマインドの転換を図ることが現行政策の柱。QQE導入から間もなく2年を迎え、日銀が目指す2年程度での物価2%達成の実現性が本格的に問われる時間帯に突入する。こうした難しい局面で審議委員に就任する原田氏の主張が、目標達成時期を含めた政策判断にどのように反映されていくのか今後の議論が注目される。

(伊藤純夫 編集:宮崎大)
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPKBN0L90FF20150205



債券市場の救世主か破壊者か−80歳「天才」金融イノベーター

  (ブルームバーグ):エンジニアのジョン・マックオウン氏は、米サンフランシスコの北の山あいに持つ6.5ヘクタールの農場、ストーン・エッジ・ファームでいろんな物を作るのが好きだ。農場に据え付けてある天然ガスで動くマイクロタービンの部品も作業場で作った。でも本当に作るのが好きなのは、目にも見えず耳にも聞こえず味もしない物だ。同氏は資本市場の「ゆがみ」から利益を得ることを可能にする方法や商品を作る金融工学エンジニア。ブルームバーグ・マーケッツ誌3月号が報じている。
最新の作品は、社債にクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)を埋め込んだハイブリッド証券だ。CDSは2008年に世界の金融システムを崩壊させかけた元凶の一つ。同氏はCDSと社債を組み合わせて「エクスチェンジャブル(交換可能)債」というものを作った。短い呼び名はeボンド。同氏によれば、企業はこれを使ってジャンク級(投機的格付け)の社債を最高格付けトリプルA級に生まれ変わらせることができる。クオンツ投資の黎明(れいめい)期にさかのぼる自身のキャリアの中で最大かもしれない現在の市場不均衡の機会を生かすのに、この商品が役立つと期待している。8兆ドル(約940兆円)規模の米社債市場の流動性逼迫に備えるのだ。
マックオウン氏(80)は、リスクが低くなるように社債を作り変えれば取引が容易になるはずだと言う。「市場は自らの囲いに体をぶつけている。このため、解決策が必要になった」と考える同氏は、この「合成」商品を、事実上のゼロ金利 時代が膨張させた市場に登場させようとしている。
2009年1月から今までに、企業は7兆2000億ドル相当の米ドル建て社債を発行した。その前の6年に比べ39%増だ。一方、米国と世界の新資本規制強化への対応で、JPモルガン ・チェースやバンク・オブ・アメリカ(BOA)など銀行は帳簿上に抱えるリスクを減らしている。
その結果、世界最大の社債 市場での発行残高と流動性にかつてないようなギャップが生じた。米証券取引委員会(SEC)のダニエル・ギャラガー委員は「これは危険だ」と指摘する。「債券市場では長く強気相場 が続いてきた。しかし金利が上昇し始め、買いよりも売りの圧力が強くなった時にどうなるのか。流動性が枯渇するかもしれない。そうなると、企業の起債は難しくなり調達コストも高まる。これは広範な経済に影響を与え得るだろう」と同委員は話した。
eボンドについては辛口の評もある。金融調査会社フィナディアムのマネジングプリンシパル、ジョシュ・ガルパー氏は「市場では今、いろいろな動きがありいろいろな実験が行われている。しかし、新しいアイデアがいつもリスクを減らすわけではない。リスクをあちこちへ動かすだけだ」と話す。
さらにeボンドは、市場を手なづけるはずだったのに逆に大惨事をもたらしたこれまでの数多くの発明を想起させる。住宅ローン担保証券を束ねてリスクを中和するはずだった商品が世界経済をほとんど崩壊させたのは2008年のことだ。指数連動投資信託のパイオニア、バンガード・グループの創業者ジョン・ボグル氏(85)はマックオウン氏について、「恐らく天才だろう。それに異論はない。しかし天才は複雑さを好む。金融分野でのイノベーションは失敗する公算が大きい。大半は売り手を金持ちにし買い手を貧乏にするように設計されている」と語った。
マックオウン氏に言わせれば、CDSは近い将来に08年当時のようなシステムを脅かす商品ではなくなる。当時CDSは規制と説明責任のないシステムの中で2当事者の間で取引されていた。19兆ドル規模のCDS市場をそうした薄暗い場所から引き出そうと、10年の金融規制改革法(ドッド・フランク法)はCDSの大半が取引所を通じて売買され決済所で処理されることを義務付けた。これにより決済が保証され、全ての取引が規制当局で閲覧できるデータベースに記録されることになる。SECは実践のための規則を策定しつつある。
これらの新たな安全措置はCDSについての懸念を和らげるかもしれない。世界最大のCDS決済所であるインターコンチネンタル・エクスチェンジ(ICE )がeボンドの基になるCDSの処理を手掛ける。ICEはCDSの売り手に、さまざまな証拠金口座を通じて契約履行を担保するよう求める。売り手が支払えない場合は、ICEが証拠金基金からの資金で投資家に全額を支払う。相場暴落の際にはICEが決済所会員であるシティグループやゴールドマン・サックス・グループなどに資金を出させ、CDSの契約を履行することが可能だ。
マックオウン氏にとって資本市場とは、常に変わり続け、調整と再設計が永久に必要な機械だ。指数連動ファンドとクレジット・デフォルト・アナリシスに関する同氏の画期的な仕事は投資家の利益になった。今問題なのは、債券市場が決定的な変化に向かおうとしている時に同氏の創意工夫が同様に役立つかだ。「大量の実験が行われ、解決策を見つけようとする人間には大きな力を与えられるだろう」とマックオウン氏は言う。「そうでなければ、金融が機能しない世界に行きつくことになる。そうならなければならない理由は何もない」と同氏は論じた。
原題:Whiz Kid, 80, Has Plan to Fix Bond Market. Does It Need Fixing?(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Edward Robinson edrobinson@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Stryker McGuire smcguire12@bloomberg.net Gail Roche
更新日時: 2015/02/04 07:00 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NJ6Z5M6JIJUS01.html

コラム:円安再開を阻む4大要因の賞味期限=鈴木健吾氏
2015年 02月 5日 14:53 JST
鈴木健吾 みずほ証券 チーフFXストラテジスト

[東京 5日] - 2014年後半のドル円相場は、米国の景気回復期待やそれを背景とした米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和終了、加えて日銀による追加緩和などにより、8月の101円台から12月には121円台まで急上昇を演じた。

しかし、2015年に入り、「ギリシャ問題の再燃」「米経済指標の足踏み」「原油価格の下落」「世界的な金融緩和競争」の4つの材料がドル円の調整局面を演出しており、この傾向は2月を通して継続しそうだ。以下、それぞれの材料について分析したい。

<ギリシャ発リスクオフは2月がピーク>

ギリシャでは、1月末の総選挙により反緊縮を掲げる急進左派連合(SYRIZA)を中心とした連立政権が発足し、同国のユーロ離脱や債務問題の再燃に対する警戒感が強まるとともに、リスクオフの文脈で円にとっては買い材料となっている。

現状、債務削減や金融支援をめぐって支援側のトロイカ、すなわち欧州連合(EU)、国際通貨基金(IMF)、欧州中央銀行(ECB)との駆け引きが始まっている。2月3日には「ギリシャが債務減免要請を撤回し、代わりに既存債務の一部を新発の債権と交換する計画を提示」との報道が市場に安心感をもたらす場面がみられたが、翌4日には「ECBがギリシャ国債への適格担保規定の特例措置解除」との報道がリスクオフにつながっており、引き続き不透明感が強い。

ポイントは2月末までに債務削減や構造改革などの条件をクリアし、EUからの金融支援を受領する、もしくは2月末の期限を延長することができるかどうかとなろう。これが獲得できなかった場合、EUからの金融支援を前提としたIMFからの金融支援も途絶え、国債の利払いなどへの対応から早ければ3月末頃にも資金不足に直面する可能性がある。

加えて、ECBもこれまで行ってきた緊急の流動性支援(ELA)の打ち切りに向けて動く可能性が高く、そうなればギリシャ国内の銀行部門は流動性危機に直面するだろう。

最終的には、金融支援や流動性支援がなければ銀行破たんや国庫の枯渇といった深刻な事態を引き起こす可能性があるなかで、3月半ば頃までには、「トロイカの多少の譲歩に対して新政権が妥協」するという道筋が透けてみえる。しかし、総選挙で過半数獲得の一歩手前まで票を伸ばした急進左派連合は、ぎりぎりまで瀬戸際交渉を続ける可能性がある。少なくとも2月いっぱいは、このギリシャ要因はリスクオフを通じてドル円の上値を押さえる要因となりうる。

<米国経済の腰折れ懸念は行き過ぎ>

昨年末以降に発表された米経済指標は軒並み「市場予想」や「前回の数字」を下回る冴えないものが多く、ドルの上値を押さえる要因となっている。額面通り受け取れば、景気回復ペース減速に伴う米利上げ期待後退のリスクが連想されるが、実際にはさほど心配してはいない。

米経済は、昨年序盤に大寒波の影響で大幅な減速をみせ、2014年1―3月期の国内総生産(GDP)は年率換算で前期比2.1%減となった。しかし、これはあくまで天候要因による一時的なもので4―6月期に回復に転じると、7―9月期には同5.0%増と反動的な大幅成長を示現した。

5%成長といえば新興国並みの成長率である。潜在成長率で2―3%とされる米国経済が5%もの成長を続けることは当然無理であり、10―12月期半ば頃にはさすがにピークを打ったとみられる。したがって、そのピーク時と比較している1月発表の12月経済指標は、市場の期待も高止まりしているなかで、「冴えない」結果が多くなりやすい。

現状が、反動的な高成長の調整局面にあることを考えると、この傾向は2月を通じて続くだろう。しかし、これはあくまで反動的な高成長のピークアウトであり、ならしてみれば米経済は巡航速度の成長を継続しているとみられる。

市場は発表される数字に一喜一憂しやすいが、直近の「冴えない」数字をもって米経済の腰折れを懸念するのは行き過ぎと考えている。実際、1月28日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)声明でも景気認識を上方修正している。

<原油価格の底入れは近い>

昨年7月頃に1バレル=100ドルを上回っていた原油価格は、11月の石油輸出国機構(OPEC)による減産見送りや12月の国際エネルギー機関(IEA)の需要見通し引き下げなどをきっかけに大きく下落した。

背景として「シェールオイル革命を通じた生産能力の拡大と中国経済減速による需要縮小」といった需給要因のほか、「産出コストがおよそ50―70ドル程度とされる米国のシェールオイルに対する締め上げ」「ロシアへの経済制裁拡大」「いくつかの油田を支配下に置くイスラム国に対する締め上げ」などの要因が指摘されている。

この原油価格の急落を受けて「どこまで下がるかわからない恐怖感」「ロシアなど産油国に対する財政懸念」「エネルギー関連企業の業績懸念」などが高まり、為替市場ではリスクオフの円買いが進んだ。原油価格は1月末に2009年以来の安値を更新後、反発するなどボラタイルな動きが継続中であり、目先2月もリスク要因となる可能性がある。

しかし、事態は数カ月以内に落ち着いていくだろうとみている。前述の通りシェールオイルの産出コストからすると、50ドル台はすでに採算割れになっている可能性が高い。この水準が続けばシェールオイルの生産は減少に向かわざるを得ないとみられることから、需給バランスは改善に向かうだろう。

また、産油国側にしても、収入がどこまでも減少するのを容認できるわけでもない。アラブ首長国連邦(UAE)のエネルギー相は1バレル=40ドル台でも減産しないと発言したが、逆に考えればこの水準を下回れば減産が現実味を帯びる。産油国の「やせ我慢」もこの水準が限界ではないか。

さらに、1986年や2009年など過去に原油価格が大幅に下落した場面では、おおよそ下落前の35%程度が底値となっている。起点を昨年6月の107ドルとすれば、37ドル前後となる。1月に43ドル台まで下がって以降、下値リスクは徐々に限定的となりつつあるとみている。

<世界的緩和競争は日銀が再びリード役へ>

世界的に緩和の波が広がっている。1月半ば以降だけでもインドやスイス、ペルー、デンマーク、トルコ、カナダ、ユーロ圏、ロシア、豪州の中央銀行が金融緩和に踏み切った。

原油安がインフレを抑制したことで緩和余地が拡大しているほか、特に資源国の場合は、商品市況の下落による悪影響への対応、通貨高抑制、欧州や中国の景気減速に対する警戒感が背景にあるとみられる。円は日銀の積極的な緩和によってここ数年下落してきたが、他国が追随してきたことで相対的な押し上げ圧力が強まる可能性が高い。

一方で筆者は、日銀が2015年度を中心とした時期に物価安定の目標である2%を達成するため、今年後半にも追加緩和を実施する可能性が高いとみている。目先は相対的な円高圧力もあろうが、年後半にもアドバンテージを取り戻すだろう。

<ドル円は「目先調整、年後半上昇」>

このように、「ギリシャ」「米指標」「原油」「緩和政策」という4つの材料がドル円の調整局面を演出している状況だ。ただ前述の通り、ドル円は昨年8月の101円から12月の121円台まで4カ月で約20%もの大幅上昇を示現しており、テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも一定の調整的な動きはある意味ヘルシーな状況だ。4つの材料はその「いい口実」となった可能性が高い。

目先ドル円は2月を通じて調整的な値動きを想定しているが、3月から4月には徐々に反発に転じていく展開を想定している。

「ギリシャ」に関しては当面、瀬戸際外交を警戒する必要があるが、3月にはギリシャ国内の混乱回避のため妥結に向かわざるを得ないだろう。「米指標」も2月から3月くらいまで「高成長の反動による調整的な数字」が続くとみられるものの、次第に巡航速度の成長を反映した数字に収れんしていくとみている。

「原油価格」も徐々に下値が限られてきたなか、今後はもみ合い・横ばいへと推移していく可能性が高い。「世界的な緩和傾向」は引き続き相対的に円を押し上げる可能性があるが、年半ば頃からは日本サイドの緩和の可能性も視野に入るだろう。

総じて上記4つの材料は3月から4月頃にかけて徐々に消化が進んでいき、その後、年央以降に向けて米利上げや日銀追加緩和の可能性に焦点が移っていく展開を想定している。したがって、ドル円は、「目先調整、年後半上昇」といった展開をメインシナリオとしている。

*鈴木健吾氏は、みずほ証券・投資情報部のチーフFXストラテジスト。明治大学経営学修士。証券会社や銀行で為替関連業務を経験後、約10年におよぶプロップディーラー業務を経て、2012年より現職。
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPKBN0L90BL20150205



ユーロ終盤急落、ECBの発表を受け=NY市場
2015年 02月 5日 08:17 JST
[ニューヨーク 4日 ロイター] - 4日のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して持ち直した。ギリシャ債務問題に目立った進展がなくユーロが下落したことでドルが買い戻された。

さらに終盤、欧州中銀(ECB)はギリシャの国債などを担保として認める特例措置の解除を表明。特例措置の解除で、ギリシャ中銀が国内行への資金供給を担うことになるため、不安心理が高まりユーロは下げ幅を拡大した。

ユーロ/ドルEUR=は終盤%1.3%安の1315ドル水準まで急落、現在も1.1335ドル水準で取引されている。

ECBのギリシャ国債の担保受け入れ停止についてクレディ・アグリコル・コーポレート&インベストメント・バンク(ニューヨーク)の金利戦略部門の世界責任者、デビッド・キーブル氏は「これが意味するところは、ギリシャ債務問題がなんの障害もなく順調に解決されることはないということだ。そして市場はリスク回避の動きになるだろう」との認識を示した。

サウスウェスト・セキュリティーズのマネージング・ディレクターのマーク・グラント氏も「この動きはまだ米国市でのもので、明日(欧州市場が)このニュースを消化し始めれば、同様の動きが見られるだろう」と述べた。

ドル/円JPY=は終盤ユーロ/円の下落につられて117.20円水準での取引。

最近低調な米経済指標が続く中、ドルは前日2013年10月以来の大幅下落となったが、市場の目はすでに6日発表の米1月雇用統計に向いている。市場は23万4000人程度の雇用増加を見込んでいる。

CIBCワールド・マーケッツの通貨戦略部門の責任者のジェレミー・ストレッチ氏は「ドル選好の傾向は今も続いている。もしこのまま雇用の改善が続くならば、(ドルは)輝きを取り戻すことになるだろう」との見方を示した。

ドル/円    終値   117.25/29

始値   117.48/49

前営業日終値   117.56/58

ユーロ/ドル  終値   1.1339/44

始値   1.1448/49

前営業日終値   1.1479/81
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPKBN0L82M220150204



日本株は資源、輸出中心下落、ギリシャと原油−不動産は堅調

  (ブルームバーグ):5日午後の東京株式相場は、鉱業や非鉄金属など資源関連株、機械や輸送用機器など輸出関連株中心に下落。ギリシャの資金繰り懸念、不安定な国際原油市況への警戒感が依然として根強い。ただ、午前に比べると円高方向に振れていた為替の動きが一服しており、TOPIXは再度プラス圏に浮上する場面もあった。
午後1時16分現在のTOPIX は前日比5.93ポイント(0.4%)安の1411.07、日経平均株価 は148円37銭(0.8%)安の1万7530円37銭。
東証1部33業種は鉱業や非鉄、機械、倉庫・運輸、繊維、ガラス・土石製品、鉄鋼、陸運、医薬品などが下落。下落率トップの鉱業は、米国在庫の積み上がりを材料に4日のニューヨーク原油先物が8.7%安の1バレル=48.45ドルと大幅反落したことがマイナス材料だ。半面、不動産、銀行、その他金融、パルプ・紙、金属製品は高い。
午後の為替相場は、1ユーロ=133円20銭台とおおむね1ユーロ=132円台後半で推移していた午前からは円安方向で推移。ドル・円も一時1ドル=117円44銭と、午前の同20銭台から円が若干弱含んだ。
欧州中央銀行(ECB)は4日、ギリシャ救済に伴う公約を順守する同国政府の姿勢に懸念が生じたとし、ギリシャ国債に対する適格担保ルールの適用除外を停止することを決めた。ギリシャは、ECBからの直接的な流動性供給ラインへのアクセスが制限されることになる。
一方、救済合意に関し、ギリシャの順守を監視するいわゆるトロイカが設定した同国短期債務の上限150億ユーロが引き上げられない限り、ギリシャ政府は2月25日時点で資金が底を突くと事情に詳しい関係者がブルームバーグ・ニュースに対し明らかにした。
売買代金上位では、昨年10−12月期の連結営業利益が前年同期比11%減で、アナリストからネガティブとの指摘が相次いだ日立製作所が急落。マツダや富士重工業、ファナック、三菱重工業、KDDI、セイコーエプソン、アステラス製薬、ダイキン工業、IHI、ブラザー工業、国際石油開発帝石も安い。これに対し、今期営業損益計画が赤字から黒字に一転したソニーは急騰。富士通、三井住友トラスト・ホールディングス、花王、ヤフー、LIXILグループ、シスメックスも高い。通期の純利益計画を上方修正した三菱地所も堅調だ。
日本時間今夜の米国株動向を暗示するシカゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)のS&P500種株価指数先物は、基準価格に対し小安く推移している。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 竹生悠子 ytakeo2@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Sarah McDonald smcdonald23@bloomberg.net 院去信太郎
更新日時: 2015/02/05 13:28 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NJ9RM06TTDS601.html

【今日のチャート】米国債利回り、米景気動向と相反する動き

  (ブルームバーグ):米国債の利回りが一段と米国の景気動向・見通しと相反する動きとなっている。ウェルズ・キャピタル・マネジメントのチーフ投資ストラテジスト、ジェームズ・ポールセン氏はこう指摘する。
今日のチャートは、米10年国債利回り(黒)と米ミシガン大学消費者マインド指数(緑)の推移。ポールセン氏が1月27日付リポートで示した結論を裏付けるものだ。ミシガン大が1月30日に発表した同月の消費者マインド指数は2004年1月以来の高水準となった。ブルームバーグのデータによれば、10年債利回りは先週を1.64%で終え、13年5月以来の低水準。
同氏は米国債の利回りが最近「国際的な懸念」にいかに影響を受けているかを浮き彫りにしていると説明。ブルームバーグがまとめたデータによると、先週末時点で欧州18カ国の10年国債利回りが米国債を下回っている。中でもスイスの10年国債は先月16日に利回りがマイナスとなった。
ポールセン氏は世界的なデフレ懸念が後退すれば、米国債利回りは「大きく改善された国内経済信頼感の水準に追い付く公算が大きい」と分析、「予想を大きく超える上昇となる可能性がある」とコメントした。
関連ニュースと情報:米国債市場の「厚み」消える−利上げ時の価格変動性は高まる恐れ米消費者マインド指数:1月確定値は98.1−11年ぶり高水準 (1)トップストーリー:TOP JK海外トップニュースの日本語画面:TOP JI 
原題:Treasury Yields Defy Growing U.S. Confidence: Chart of the Day(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク David Wilson dwilson@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Chris Nagi chrisnagi@bloomberg.net Jeff Sutherland, Jeremy Herron
更新日時: 2015/02/04 12:52 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NJ87SY6KLVRH01.html

中国追加緩和:識者はこうみる
2015年 02月 4日 21:51 JST
[4日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)が4日、追加緩和に踏み切った。全ての商業銀行を対象に預金準備率を50ベーシスポイント(bp)引き下げた。銀行の貸し出しを促し、景気の減速に対応する。

業界全体を対象とする預金準備率の引き下げは2012年5月以来約2年半ぶり。5日から実施する。

市場関係者のコメントは以下の通り。

●利下げも十分あり得る

<バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(ロンドン)の為替ストラテジスト、ニール・メラー氏>

追加緩和機運はこのところ高まっていた。さらなる追加緩和の可能性が高く、利下げも十分あり得る。

中国は高成長・資源浪費型経済から消費・サービス業主導型経済への転換という困難な挑戦に直面している。成長率の急減速といった副作用なしに信用・住宅バブルを中国当局が抑え込めるとは思えない。

●今年は積極的な政策支援を予想

<スイスクオートの首席為替アナリスト、ペーター・ローゼントレイヒ氏>

中国の政策当局者の姿勢は、昨年とは異なるだろう。今年は政府と中国人民銀行(中央銀行)はより積極的に行動し、通貨人民元を支援しようとする見込みだ。今回の先を見越した措置は、アジアの為替と商品相場にプラスだ。相場は上値余地がある。

●世界市場にもポジティブ

<アシュモアの調査部門責任者、ジャン・デーン氏>

中国政府は通常の景気循環における後退局面で需要を整える力があり、投資主導型から消費主導型への成長に向けた改革を進めている。

これにより、全体として経済の変動が抑えられており、中国株にとってポジティブだ。世界市場に対する影響もポジティブであり、これは主に中国の内需が高まれば海外の製品やサービスに対する需要も高まるだめだ。しかしながら、今回の政策は主として中国国内市場に有益だ。

●金融緩和の意味合い薄い

<UBSのストラテジスト、マニク・ナライン氏>

複数の理由から、今回の措置が大幅な金融緩和策だとは考えていない。きょう公表されたデータによると、中期貸出制度を通じて供給した流動性が昨年11、12月に実際は縮小しており、これは実質的に、流動性の引き締めとなっている。

もう一つの理由は、これまで複数回の国際収支統計は、民間資本の著しい流出を示しており、これは国内流動性の低下を意味している。それ故、預金準備率の引き下げは、資本流出で失われた流動性の一部を補うものだ。

これらの理由から、ダメージを抑える措置としての意味合いが強いようだ。
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPKBN0L81CO20150204


03. 2015年2月06日 02:33:17 : 5mhsu6RUgc
アベノミクスはマイナス金利詐欺。

金利上昇結構である。

原油底入れもプラスに働く。


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