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アメリカではちゃんとした肉をきちんと焼いて出す店が台頭している。安全で、新鮮で、おいしいという当たり前が追求される時代になった。
マクドナルドで食べ、100円ショップで何か買う時代の終わり
http://www.bllackz.com/2015/01/100.html
2015年1月30日 Darkness - ダークネス
中国の経済的な躍進が目に見えて分かるようになってきたのは1990年代の後半で、2000年代に入ると日本にも中国製の安い製品が続々と入ってきた。
100円ショップもまたそういった「安い製品」の最たるものだったが、こういった流れを見て消費者は喜んだが、日本の経営者の多くはひとつの懸念を持った。
それは、「安売りの価格競争に日本企業は太刀打ちできるのだろうか?」というものである。
やがて、その懸念と危機感は、的中し、日本企業はことごとく「安物」や「粗悪品」に駆逐されるようになっていった。
ちょうどこの頃、日本人は非正規雇用やリストラと言った波に飲み込まれるようになっていき、右肩上がりの賃金や終身雇用が否定されて、経済的にも苦境に落ちる人が増えた。
経済的な苦境に落ちると、人は生活ランクを落とす。当然、人々の意識は「品質」よりも「価格」のほうを重視するようになっていった。
■「安ければ、粗悪品でもいい」という時代
「安ければ、粗悪品でもいい」という時代が明確に始まったのだ。もちろん、誰でも高いよりも安いほうがいいに決まっているのだが、安いものには安いなりの理由がある。
安いものは、品質が落ち、デザインも安っぽく、すぐに壊れてしまうことが多い。ありとあらゆる部分が手抜きされており、それがゆえに「安い」のである。
実際、100円ショップで売っている物の中には、詐欺ではないかと思うほどすぐに壊れたり、使えなくなったりする製品も多いという。しかし、それは安いので多くの人々が安いものに群がっていった。
質の良いものを適切な価格で売っていた会社は、たちまち消費者に見捨てられて経営が傾いていった。その結果、ありとあらゆる物が「安物」で占められるようになっていった。
安物が増えると、ありとあらゆる企業が安売りビジネスに参戦する。安物を売るしか生き残れないからだ。企業が生き残るには、ライバル企業よりも、さららに価格を下げるしかない。
そうすると、もともと安いものがさらに安くしないと売れなくなってしまう。
そこで、さらに量を減らし、サイズを縮小し、工程を抜き、材質を安物に替え、どんどんスカスカにして安物をさらなる安物、つまり「粗悪品」にしていくのである。
中国や韓国の企業は、多くがその方向に向かって暴走していった。工業製品ばかりか、食品にまで安売りを追求したので、中国は粗悪品の山を築く「粗悪品大国」となっていった。
今や、中国人ですらも、中国製品を嫌がり、中国の食品を信用しなくなっている。
安い中国の屋台で適当に食べていると、下水の油で、鶏肉に偽ったドブネズミの肉を食べさせられ、米はプラスチックやカドミウムまみれの毒米が混じっている。
■粗悪品は、危険物・毒物になってしまった
その結果、中国ではどうなっているのか。
金持ちは、信頼できる日本の米に中国の10倍の値段を出して買っている。安くてすぐ壊れる中国製のスマートフォンを捨てて、信頼できるアップルのスマートフォンが売れている。
もはや、粗悪品は危険なのだ。子供の粉ミルクには建設素材が混ぜられ、子供のオモチャでさえも、中国製品は鉛や水銀が含まれている。
中国製のダウンジャケットも、本来使われるはずのダウン(アヒル・ガチョウ)の羽毛ではなく、ニワトリの羽毛で代用されており、しかもそれは病死したニワトリである可能性もあると言われている。
また、プラスチック製品の内部には、安物のプラスチックを補強するために、ゴミの段ボールを使用していたというケースも珍しくない。
そんな状況になっているので、もはや「粗悪品」は毒物であると中国人ですらも認識していて、極端な安物は避けられるようになっている。低価格は正義ではなく、不正の証拠として見られるようになっている。
この「安物=粗悪品=毒物」という公式は、今や日本人もよく知るようになった。
日本マクドナルド社が中国製の腐肉や汚染肉を売る食品企業と関わっていたことが発覚して、そのあまりにもひどい実態が大きく報道されたからだ。
「安ければ何でも良い」と思っていたら、ホルモン剤と添加物にまみれているだけでなく、腐った肉や、カビの生えた肉、床に落ちていた肉まで食べさせられていたのである。
■品質を重視した「値段が高めのビジネス」が台頭
2015年1月28日、アメリカのマクドナルド社も、業績悪化が止められず、CEOのドン・トンプソン氏が辞任するという事態に陥った。すでにマクドナルドは数年前から客離れが顕著になっていたが、その流れが止められないのである。
今、アメリカではマクドナルドのような食品を工業製品のように扱って安物を提供するビジネスが消費者から見捨てられつつあり、その代わりに食品の品質を重視した値段が高めのビジネスが台頭しつつある。
マクドナルドが凋落する一方で、高品質企業アップルは最高益を叩き出している。
アメリカも一昔前までは「品質よりも価格」だったが、今やスターバックスやアップルを見ても分かる通り、品質に回帰している流れが生まれて来た。
日本でも、アメリカでも、粗悪品の本場である中国でも、もう安物の粗悪品に群がっていると危険だという意識が芽生えつつあって、今までの安物一辺倒の時代は収束しつつある。
日本人は、もともと品質を重視し、高品質を生み出す国民性がある。
馬鹿な評論家やマスコミが一時期は日本に「モノ作りを捨てろ」とか「中国で安物を作れ」とか叫んでいたが、そういった「安かろう、悪かろう」を是とする風潮は、日本人の気質に合わないものだった。
評論家やマスコミは、なぜかそれを承知で「モノ作りを捨てて、それは中国や韓国に任せろ」「安いものは正義」と煽り立てていたのだ。まるで、日本の伝統や基盤や民族性を破壊するために、わざとやっているようにも見えた。
いずれにせよ、すでに粗悪品を礼賛する時代は終わっているのであって、日本企業はまた再度きちんと品質に向き合ってブランドを再構築する時代に戻っている。
安物も、粗悪品も、なくならない。しかし、それを追求するのは日本人の仕事ではない。日本人は、昔から職人の国であり、品質を追求する民族である。そんな民族が安売りの粗悪品に惹かれる方がおかしかったのだ。
マクドナルドで食べ、100円ショップで買い物をするライフスタイルは、もう終わりだ。
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