★阿修羅♪ > 経世済民93 > 323.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
コラム:米利上げ、世界経済「変調」で先送りあるか 次のリスクオンで上がる通貨と下がる通貨
http://www.asyura2.com/15/hasan93/msg/323.html
投稿者 蟲 日時 2015 年 1 月 29 日 22:44:55: VXoEun45fU5tI
 

コラム:米利上げ、世界経済「変調」で先送りあるか 
2015年 01月 29日 18:57 JST
鈴木敏之 三菱東京UFJ銀行 シニアマーケットエコノミスト

[東京 29日] - 28日に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明は、一部の事前予想よりも、利上げを開始する意向は固いという印象を与えるもので、株式市場もサプライズとして反応した。

そのサプライズの根源は、米国以外の世界経済(ROW:Rest of the World)にみられる「変調」に、米金融当局は十分な配慮を払っていないのではないかという危惧だ。

振り返れば2007年8月7日、FOMCが「インフレ警戒」の判断をした直後に市場は崩れ、危機に至った。8月10日に緊急資金供給を決定し、同月17日に公定歩合引き下げの緊急対応を行っている。米金融当局者にとっても歴史に残る苦い経験のはずである。では、今回のFOMCは、当時を彷彿させるものなのだろうか。

<IMFも指摘する世界経済の変調>

周知の通り、国際通貨基金(IMF)は今月20日に、世界経済見通しを改訂している。これもまた「サプライズ」の塊だった。

まず、2015年の世界経済成長見通しを、昨年10月時点の3.8%から3.5%に引き下げた。たった3カ月での0.3%の下方改訂は比較的大きなものだ。

第二に、2015年の米国経済成長見通しを3.1%から3.6%に大きく上方改訂し、他国は軒並み引き下げた。ちなみに、フィラデルフィア連銀の集計する民間の平均的な見通しは3.0%だ。IMFは米国経済について、かなり強気にみていることになる。

第三に、新興国間でも資源国か否かで下方改訂の程度が異なる見通しとなっている。これは、世界経済に看過できないショックが起きているとIMF自身がみていることを意味する。

そもそも、世界景気の不況入りの目安は3.0%割れとされる。米国経済の世界経済に占めるシェアは22%しかない。78%のROWが冴えない場合に、米国が引きずられることはないのかと危惧されるのは当然である。

懸念すべき経路は2つある。第一は、ROWの不冴えを象徴して、世界貿易が伸び悩んでいることだ。世界貿易量の変動は、ラグ(時間差)をもって、米国経済に波及する。

第二は、米国が好調、ROWが不調ならば、ドル高となる点だ。これもまた米国経済の勢いを弱めかねない。

<強い利上げ意欲を示すFOMC声明の巧妙な判断>

上記のような危惧があるのに、今回のFOMC声明は、利上げ開始への意向の強さを確認させるものだった。

FOMCは今回の声明で、景気判断を前回の「緩やかな(moderate)」拡大から「着実な(Solid)」拡大に上方修正した。国内総生産(GDP)は2014年第3四半期に年率5.0%で成長している。緩やかではないのは確かだ。

雇用は、前回の「着実な(solid)」拡大を「強い(strong)」拡大に変えた。失業率が5.6%まで低下し、FOMCのみる自然失業率に接近している。非農業部門雇用増加数は2014年11月の35.3万人に続いて、12月が25.2万人であり、雇用が強いというのは至極納得できるところだ。

また、インフレ率の低下については、エネルギー要因が、従来は部分的だったのに、今回は大半であることを強調した。この先、今までの勢いで原油価格が下がらなければ、インフレ率の押し下げ圧力が鈍るということであり、利上げ開始への積極姿勢を示す判断である。

インフレ率の今後は、インフレをどう予想するかに左右される。この点についても、FOMC声明は巧妙な判断を示した。

予想インフレ率の把握手段として、市場ベースのインフレ補填分と、サーベイによる予想インフレ率を分けて、前者は下がっているが、後者は安定していると言っている。前者は、インフレ率の予想だけではなく、資金の安全への逃避などでも動くことを、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が先般の記者会見で言っている。すなわち、予想インフレ率低下の動きも、利上げの妨げではないことを示唆している。

また、今後の政策運営の告知である「フォワードガイダンス」のキーワードを、前回変えた。それまでの「相当な期間」金利を据え置くという一節は維持しつつ、利上げ開始に対しては「忍耐強くなれる」との表現を盛り込んだ。今回は「相当な期間」を削除した。これは、利上げ開始に向けて、一歩前進させたシグナルと言える。

前回は、3人もの採決反対者が出た。その反対者の1人は、ミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁で、「金融緩和の継続が必要」というハト派サイドの主張による反対だった。今回は全会一致で、ハト派サイドの反対者が消えたことになる。

以上の通り、FOMCは、利上げ開始に進む意向をかなり強めに示したことになる。確かに、前回はなかった国際情勢への目配りを言っているが、それは重視すべき監視項目の1つとするだけで、積極的に利上げをやめる位置づけではない。

実際問題として、ROWに変調があっても、米国として強すぎる経済指標の動きをもとに政策決定をしなければならない。また、4.5兆ドルのバランスシートを抱えての利上げは未知との遭遇で、経済状態がよいときに利上げが可能であることを示す必要がある。さらに、ROWに問題が起きていれば、米国経済こそがしっかりしていなくてはならない。そこでインフレ圧力がみえていて、強い引き締めを必要とするような事態は避けなければならないのだ。

こうした理由から、FOMCは利上げ開始への積極姿勢を示していると言えるが、ROWの問題が深まった場合への「プランB(次善策)」も用意していることだろう。

*鈴木敏之氏は、三菱東京UFJ銀行市場企画部グローバルマーケットリサーチのシニアマーケットエコノミスト。1979年、三和銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行。バブル崩壊前夜より市場・経済分析に従事。英米駐在通算13年を経て、2012年より現職。
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPKBN0L20RW20150129

 
コラム:次のリスクオンで上がる通貨と下がる通貨 
2015年 01月 29日 18:25 JST
亀岡裕次 大和証券 チーフ為替アナリスト

[東京 29日] - リスク許容度は為替相場を左右する重要な要因だ。両者の関係性はその時々で変化してきたが、一定のルールは指摘できる。今後の為替相場を見通すうえでも重要なポイントなので、以下、過去7年余りの変遷を時系列に分析してみよう。

まず2007―12年の各国通貨の対ドル為替と(リスク許容度を反映する)世界株価について、それぞれ5日前との比較で相関係数をとると、ほぼすべての通貨が順相関であり、株価が上昇すると通貨が対ドルで上昇する傾向があった。しかも、相関係数は全般的に高く、順相関がかなり強めだった。

2008年の株安局面では対ドルで下落し、09―11年の株高局面では対ドルで上昇する通貨が多かった。唯一、相関係数がマイナスなのは円で、株価が上昇すると円は下落する傾向があった。ただ、09―11年の株高局面を通してみると円は対ドルで上昇しており、米金利低下のドル安・円高効果を覆すほど強いリスクオンの円安・ドル高効果があったわけではない。

また、高金利通貨は対ドル為替と世界株価の順相関が高く、低金利通貨は対ドル為替と世界株価の逆相関となる傾向がわかる。米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和政策の下で低金利通貨となったドルは、円に次ぐキャリー通貨(調達通貨)としてリスクオン時に売られやすく、リスクオフ時に買われやすい通貨だった。

米国と短期金利水準の差が小さい通貨でも、リスクオン時にドルを売って当該通貨を買う傾向(リスクオフ時はその逆)にあった。そして、クロス円は世界株価との順相関が強く、それに比べるとドル円は世界株価との順相関が弱い傾向にあった。

<昨年は逆相関に転じる通貨が続出>

2013年は、各通貨の対ドル為替と世界株価の相関係数が全般的に低下した。世界株価の上昇(下落)時に各国通貨が対ドルで上昇(下落)する傾向が弱まったのだ。各国金利が低下(対米金利差が縮小)したことで対ドル為替と株価の順相関が弱まった一面もあるが、対米金利差に変化がないなかで順相関が弱まった面の方が大きい。

FRBが将来的に量的緩和を停止して引き締めに向かう動きを市場が織り込み始めて米金利が上昇に転換し、成長の鈍い資源・新興国などの通貨価値を押し下げる方向に働いたため、リスクオン時にドルを売って当該通貨を買う動きが弱まったと言える。スイスフランの対ドル為替は株価と逆相関に転じた。一方、円の対ドル為替と株価の逆相関(マイナスの相関係数)に大きな変化はなかった。

2014年には、各国通貨の対ドル為替と世界株価の順相関が低下し、逆相関に転じる通貨が続出した。対米金利差が縮小していない通貨でも、同様の傾向が見られた。米国ではFRBの量的緩和縮小が進むなか、利上げ期待の高まりを反映して2年国債金利などが上昇し、ドルのキャリー通貨としての位置づけが一段と後退したからだ。

逆に欧州中央銀行(ECB)の量的緩和への期待の高まりを反映して金利が低下したユーロは、対ドル為替と株価が逆相関に転じた。また、日銀が量的緩和を継続している円は、金利が低下したこともあり、対ドルと株価のマイナスの相関係数がマイナス0.3程度からマイナス0.6程度へとおよそ2倍になり、逆相関が大幅に強まった。

世界株価が上昇するなどリスクオンに傾くと、ドル高・円安になる傾向が強くなっており、ドル高・ユーロ安にもなりやすいのだ。ただし、相関が弱まったとはいえ、株価が上昇すると、資源・新興国通貨などの高金利通貨は対ドルで上昇しやすい。

<米利上げは引き続き6月か9月の公算大>

現在、通貨先物におけるドル買い越しポジションは過去最大レベルにある。ユーロ、円、ポンド、豪ドル、カナダドル、メキシコペソ、スイスフラン、NZドルなど、主要通貨すべてが対ドルで売り越しにあるからだ。

2014年は先進国を中心に株価が上昇する一方で、原油などの商品価格が大幅に下落し、そのことが資源・新興国通貨にマイナス、ドルにプラスに作用した。商品価格が反発すれば逆に、資源・新興国通貨にプラス、ドルにマイナスに作用する。原油大幅安で原油生産の採算が悪化しているので、2015年は株高・商品安が続きにくく、株安・商品安か、株高・商品反発となりやすいだろうが、今後は米国での原油生産鈍化から株高・商品反発となる可能性が高いと考えられる。

FRBは1月28日に発表した米連邦公開市場委員会(FOMC)声明において、エネルギー価格下落が家計の購買力を押し上げるとするなど、米国経済の回復について楽観的な見方を示した。一方でエネルギー価格下落によりインフレ率が短期的に低下するとの見通しを示したが、原油価格が下げ止まる限り、賃金上昇を伴ってインフレ期待が上昇し始め、FRBの予想通りにインフレ率の下振れは一時的となるだろう。そのため、6月か9月に利上げを行う可能性が高い。

利上げを織り込んで米金利上昇が進行し、リスクオン時に円やユーロは対ドルで下落しやすくなるだろう。また、商品価格の反発がリスクオン時に資源・新興国通貨を対ドルで上昇させやすくするのではないか。

*亀岡裕次氏は、大和証券の金融市場調査部部長・チーフ為替アナリスト。東京工業大学大学院修士課程修了後、大和証券に入社し、大和総研や大和証券キャピタル・マーケッツを経て、2012年4月より現職。
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPKBN0L20K720150129
   

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2015年1月29日 23:47:03 : jXbiWWJBCA

豪中銀に対する利下げ圧力強まる−世界的な金融緩和の波で 

  (ブルームバーグ):原油安や景気低迷でディスインフレが広がっており、他の先進国と同様、オーストラリア準備銀行(中央銀行)にも金融緩和圧力が強まっている。
ニュージーランド準備銀行は29日の金融政策決定会合でこれまでの引き締めバイアスを修正し、総合インフレ率が前年比でマイナスになる可能性を警告した。28日には、シンガポール通貨庁(MAS)が予想外の金融緩和に踏み切り、カナダやインドでも予想外の利下げが実施された。さらに、欧州中央銀行(ECB)は量的緩和を打ち出した。
ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)のオーストラリア担当経済・債券戦略責任者、スーリン・オング氏(シドニー在勤)は、「こうした中銀の背中を押しているのは主に世界のインフレ率と経済成長率の下降リスクが高まっている点だ」と指摘。「カナダではエネルギー動向が指摘された。オーストラリアでは鉄鉱石、ニュージーランドでは乳製品に置き換えると分かりやすい。資源国の中銀が急に政策判断を変えているのは偶然ではない」と説明した。
ブルームバーグの集計データによれば、スワップ市場のトレーダーは53%の確率で豪中銀が2月3日に開かれる今年最初の会合で0.25ポイントの利下げを実施すると織り込んでいる。28日には昨年10−12月期のコアインフレを示すトリム平均の上昇率が予想を上回ったことで同確率が15%まで低下していた。豪中銀は2013年8月以降、政策金利を過去最低の2.5%に据え置いている。
オーストラリア国内で最大部数を誇る日刊紙ヘラルド・サンの経済コラムニスト、テリー・マクラン氏は28日、豪中銀が2月6日に公表する金融政策報告で経済成長率とインフレ率予測を下方修正する見通しだと伝えた。情報源は明らかにしていない。同氏は豪中銀が年内に政策金利を計1ポイント引き下げて1.5%にすると予想した。
原題:RBA Rate-Cut Pressure Builds as Global Easing Wave Sweeps Closer(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:シドニー Michael Heath mheath1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Stephanie Phang sphang@bloomberg.net Iain McDonald, Malcolm Scott
更新日時: 2015/01/29 16:20 JST


シドニー外為・債券市場=NZ・豪ドルが下落、利下げ観測浮上で
2015年 01月 29日 11:41 JST  

[ウェリントン/シドニー 29日 ロイター] - 29日のオセアニア外国為替市場では、ニュージーランド(NZ)ドルが4年ぶりの安値を付けたほか、豪ドルが6年ぶり安値付近で推移している。両国で利下げ観測が浮上したことが背景。

NZドル は、1NZドル=0.7314米ドルに下落し、2011年3月以来の安値を付けた。ニュージーランド準備銀行(RBNZ、中銀)が政策緩和の可能性を示したことを受けた。

直近では0.7334米ドル。持続的に0.7300米ドルの水準を割り込めば、2011年の安値0.7125米ドルが視野に入りそうだ。

豪ドル は1豪ドル=0.7895米ドルと、28日に付けた高値0.8026米ドルから下落。6年ぶりの安値となる0.7850米ドルに支持線があり、これを割り込めば0.77米ドルがターゲットとなる。

豪ドル/ドルは下落!レジスタンス・ラインを
上抜けてもトレンド転換を考える必要なし!
2015年01月28日(水)東京時間 17:23
http://zai.diamond.jp/articles/-/171676


 


ECBが量的緩和策の導入を決定 ── 効果は見込めるのか?

2015.01.29 07:00
ECB
ユーロ
量的緩和 

[写真]ECB量的緩和策の導入を決定した。写真はユーロ札(ロイター/アフロ)
 欧州中央銀行(ECB)がとうとう量的緩和策の導入を決定しました。ECBが1月22日の理事会で量的緩和策を決定することはすでに織り込み済みでしたから、ニュースが伝わった後も、市場は落ち着いた反応を見せています。しかし、量的緩和策が十分に効果を上げることができるのか、一部からは疑問視する声も上がっているようです。

 ECBによる量的緩和策が、日本や米国ともっとも異なっているのは、実際の資金供給はECBではなく各国の中央銀行が個別に実施するという部分です。ECBの決定に基づき、各国中央銀行は、3月から国債を中心に毎月600億ユーロ(約8兆円)の資産買い取りを実施します。問題はどの国の国債をどれだけ購入するのかということなのですが、これについては各国中銀のECBに対する出資比率によって自動的に決定されます。つまり、ドイツのような経済規模の大きい国の国債がより多く購入されることになるわけです。

 ドイツの国債は非常に人気が高いですから、かなりの低金利(債券価格は上昇)になっています。すでに買われている国債をさらに大量購入しても、その効果は限定的なものとなるでしょう。しかもドイツは財政再建に成功しており、今年から新規の国債発行は実質的にゼロになっています。市場に出回る国債の数は増えませんから、ドイツの国債を買い続けることは難しいかもしれません。

 また緩和策の規模も大きくありません。日銀は現在、年間80兆円の資金を供給しているのですが、ECBにおける今回のプランは日銀を少し上回る程度の規模となっています。ユーロ圏の経済規模は日本の3倍近くあることを考えると、規模が小さいという印象は拭えません。

 このような状況になっているのは、欧州経済のリーダーであるドイツが量的緩和策にあまり積極的ではないからです。ドイツは量的緩和策によって、ECBが損失を負うリスクについて懸念しています。ECBが損失を被った場合には、最終的にそれをカバーするのはドイツということになりますから、リスクを伴う政策に対しては慎重になっているわけです。またドイツは量的緩和策で経済を刺激するよりも財政再建を優先すべきであるという明確な信念を持っています。今回のECBの決定は、こうした様々な価値観のバランスを取った妥協策ということになります。

 欧州の不況は米国とは異なり、構造的な問題が大きいといわれています(これは日本も同様です)。非効率な国営企業が多く、肥大化した労働組合の存在が足かせになっている国も少なくありません。構造的な問題を抱えていると、金融政策の効果は半減してしまうとも言われており、その点において、欧州では量的緩和策が米国ほどの効果をもたらさないのではないかと指摘する意見が出ています。

 ECBのドラギ総裁は、基本的に物価が上昇するまで緩和策を続ける姿勢を明らかにしています。とりあえず市場は量的緩和策の効果について、様子見といったところでしょう。

(The Capital Tribune Japan)
http://thepage.jp/detail/20150128-00000012-wordleaf

 

http://thepage.jp/detail/20130710-00010001-wordleaf 


02. 2015年1月30日 01:37:28 : vHDHJCKJJQ
ハゲタカが今後ドルをどう言う方向に持って行く事を考えているのか・・・ははあナルホド。それは○×☆□△だけ見ていてもわからない。

03. 2015年1月30日 11:55:05 : xEBOc6ttRg


雇用情勢一段と改善、12月失業率17年ぶり・有効求人倍率22年ぶり水準
2015年 01月 30日 10:16 JST
[東京 30日 ロイター] - 総務省が30日発表した12月の完全失業率(季節調整値)は前月に比べて0.1%ポイント低下して3.4%となり、1997年8月以来、17年4カ月ぶりの水準に改善した。厚生労働省が発表した同月の有効求人倍率(季節調整値)も1.15倍と前月から0.03ポイント上昇、22年9カ月ぶりの高水準となった。

このところ改善の動きにやや一服感が見られていた雇用関連指標だが、12月は総じて良好な内容となった。

完全失業率はロイターの事前予測調査で3.5%が予想されていた。

季節調整値でみた12月の就業者は前月比43万人増の6388万人。このうち雇用者は同49万人増で、それぞれ3カ月ぶりに増加した。完全失業者は228万人と前月から1万人減少。自己都合による離職者が6万人増加する一方、非自発的な離職は4万人減少した。非労働力人口は4452万人で同46万人減と3カ月ぶりに減少に転じた。

12月は労働市場への参入が就業に結びつく姿になっているほか、就業率も引き続き高水準で推移しており、総務省では「雇用情勢は改善傾向で推移している」としている。

非正規の職員・従業員数は2016万人となり、前年に比べて49万人増加。雇用者に占める非正規の割合は38.0%となった。

同時に公表した2014年の完全失業率は平均で3.6%となり、前年に比べて0.4%ポイント低下した。1997年の3.4%以来の低水準となる。

有効求人倍率はロイターの事前予測調査で1.12倍が見込まれていたが、結果はこれを上回った。1.15倍は1992年3月の1.19倍以来、22年9カ月ぶりの高水準。

新規求人倍率は1.79倍で、前月の1.66倍から0.13ポイント上昇した。上昇は2カ月ぶり。

有効求人数は前月比0.3%増で、有効求職者数は同2.2%減だった。

*内容を追加します。

(伊藤純夫 編集:山川薫)


 


 
12月消費者物価は消費税除き0.5%に上昇幅縮小、原油安響く
2015年 01月 30日 10:55 JST
[東京 30日 ロイター] - 総務省が30日公表した2014年12月の全国消費者物価指数は、指標となる生鮮食品を除く指数(コアCPI)で前年比2.5%上昇した。消費税の影響を除いた上昇幅は0.5%で、11月より0.2ポイント縮小した。原油価格の急落により、ガソリンや灯油の値下がりが響いた。

前年に鶏卵などが値上がりしていた反動も、指数を押し下げた。

<ガソリン・灯油、マイナスに転じる>

ガソリンは11月時点で前年比0.7%のプラスだったが12月は2.5%のマイナスに、灯油も1.6%のプラスから3.4%のマイナスに転じた。生鮮食品を除く食料は、前年比で3.9%のプラスとなったものの、上昇幅は11月より0.1ポイント縮小した。鶏卵やコーヒー飲料、冷凍調理品が13年12月に上昇していた反動という。

一方、原油価格が反映されやすい電気代は12月時点では前年比6.3%上昇しており、11月より0.3ポイント上昇幅が拡大した。都市ガス代も上昇幅が拡大した。

生鮮食品を含む総合指数は前年比2.4%上昇、食料およびエネルギーを除く指数(コアコアCPI)は前年比2.1%上昇で、それぞれ上昇幅は11月から横ばいだった。

2014年通年の全国コアCPIは前年比2.6%の上昇となった。消費税引き上げの影響のほか、塩ザケ、牛肉、チーズ、焼き魚、うなぎかば焼きなどが円安や供給減少により上昇した。

<都区部1月、吉野家値上げで生鮮除く食料がプラス幅拡大>

全国の先行指標とされる東京都区部の2015年1月のコアCPIは、前年比2.2%上昇した。上昇幅は12月より0.1ポイント縮小した。ガソリンが前年比で12.6%と大幅に下落(12月は2.9%の下落)したことが響いた。

一方、生鮮食品を除く食料は前年比で3.6%上昇し、牛丼チェーン吉野家の値上げなどで1月から上昇幅が0.2ポイント拡大した。

総合指数は2.3%上昇(12月2.2%)、コアコアCPIは1.7%上昇(同1.8%)といずれも上昇幅が縮小した。

*内容を追加します。

(竹本能文)


 


12月の消費者物価は2.5%上昇、5カ月連続で伸び率鈍化

  (ブルームバーグ):昨年12月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除いたコアCPI )は5カ月連続で伸びが鈍化した。原油価格の下落が前年比上昇率を押し下げた。
12月の全国コアCPIは前年比で2.5%上昇した。プラスは19カ月連続。総務省が30日発表した。プラス幅はブルームバーグ・ニュースがまとめた予想中央値(2.6%上昇)を下回った。前月は2.7%上昇だった。
日銀は消費増税がフル転嫁されればコアCPI前年比を2.0ポイント押し上げると試算しており、これを除くと12月は0.5%上昇と前月(0.7%上昇)を下回った。
中東からアジアに出荷される原油の指標であるドバイ原油価格は日本時間29日午前11時現在、1バレル=45ドル台と、追加緩和が行われた昨年10月31日から45%下落している。
ゴールドマン・サックス証券の馬場直彦チーフエコノミストは発表後のリポートで、「コアCPIの減速に最も大きく寄与したのがガソリン・灯油などのエネルギーだったが、生鮮食料品を除く食料や、教養娯楽用耐久財(テレビ等)なども減速に寄与した」と指摘。
その上で、「今後も、エネルギー価格の低下が為替円安化によるコスト・プッシュ圧力を打ち消し、コアCPI(消費税除くベース)は当面、前年比0%台前半で底値を模索する展開となる」とみている。
日銀は見通しを大幅に下方修正
日本銀行の黒田東彦総裁は23日のブルームバーグ・テレビのインタビューで、「短期的には原油価格の下落は米国、欧州、日本を含め、世界中の物価を押し下げる傾向があるが、中長期的には実質成長率を押し上げ、いずれゆっくりと物価を押し上げる」と語った。
総務省が同時に発表した先行指標とされる東京都区部の1月中旬速報は、コア指数が同2.2%上昇と21カ月連続で上昇した。伸び率は前月(2.3%上昇)を下回った。日銀は消費増税がフル転嫁されれば東京都区部のコアCPIを1.9ポイント押し上げると試算しており、これを除くと1月は0.3%上昇と前月(0.4%上昇)を下回った。
日銀は昨年10月31日の金融政策決定会合で、消費増税後の需要の弱さや原油価格の大幅な下落が「物価の下押し要因として働いている」とした上で、「短期的とはいえ、現在の物価下押し圧力が残存する場合、これまで着実に進んできたデフレマインドの転換が遅延するリスクがある」として追加緩和に踏み切っている。
日銀は4月までに追加緩和
今月21日の決定会合では、昨年10月の経済・物価情勢の展望(展望リポート)の中間評価を行い、原油大幅下落を受けて、15年度のコアCPI前年比見通し(政策委員の中央値)を1.7%から1.0%へと大きく下方修正したが、一段の追加緩和は見送った。
SMBC日興証券の牧野潤一チーフエコノミストはCPI発表後のリポートで、「コアCPI前年比は2月までにはマイナスに転じよう」とした上で、「日銀は4月までに追加緩和に踏み切る」と予想している。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 日高正裕 mhidaka@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Brett Miller bmiller30@bloomberg.net 淡路毅, 谷合謙三
更新日時: 2015/01/30 10:10 JST

 
 

JPX日経400バブルは破裂も、公的買い期待に警鐘−野村証 
  (ブルームバーグ):算出開始から1年が経過したJPX日経インデックス400 のパフォーマンスはTOPIXを上回り、指数連動型の運用資産も拡大中だ。背景には公的年金、日本銀行からの買いが入るとの見方があるが、これまでの実績を基に専門家からは過剰な期待は禁物、と警鐘を鳴らす向きもある。
2014年1月に算出が始まったJPX日経400は、昨年1年間で8.51%上昇、TOPIX の上昇率8.08%を上回った。11月にJPX日経400先物も導入、JPX日経400に連動する上場投資信託(ETF)5本と公募投信の総資産規模は約5100億円(28日時点)に増えている。
日本の公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は昨年4月、JPX日経400をパッシブ運用のインデックスの1つに追加。日銀も10月、指数連動型ETFの資産買い入れ対象について、新たにJPX日経400を加えた。
野村証券の村上昭博クオンツアナリストは、「JPX日経400は公的・私的年金が組み入れを増やすのではないかとの海外投資家の期待を反映し、この1年アウトパフォームしてきた」と分析。昨年は「資金フローでポジティブなイベントが止めどなくあった」と言う。一方で、今後は市場の過大な期待が「現実的な方向」へ変わる、と予想した。
GPIFの13年度業務概況書によると、JPX日経400に連動した資産は昨年3月末時点で1511億円。国内株式20.8兆円のうち、TOPIXをベンチマークとするのは92%を占める。これに対し、JPX日経400は0.7%にとどまる。

ニューマネーはTOPIXに

昨年度のGPIFは、3月に国内株式と海外株式をそれぞれ約2500億円純増させた中で、国内株については「新規投資にもかかわらず、TOPIXを買った」と村上氏。JPX日経400の組み入れ意欲に乏しかったか、何かを待つ理由があったのではないかと推察した。
組み入れ待ちだった場合、考えられるケースとして同氏が挙げたのは8月の銘柄入れ替えにおけるインパクトの確認、流動性不足とスタート時点での先物不備の2点。ただ、買うことができたにもかかわらず、買わなかったことも事実で、「今後JPX日経400を買うためにTOPIXを売るかというと、それは難しい」との認識を示した。
村上氏によると、GPIFは昨年3月24日にアクティブからパッシブへの大規模な資金シフトに伴いTOPIXを買ったため、流動性の少ない銘柄を買い上げるプラスのインパクトが生じた。仮にTOPIXを売り、JPX日経400を買う場合、「誰も欲しくない銘柄を売りたたく相当なマイナスインパクトが出る。にもかかわらず、なぜ3月24日にJPX日経400を買わなかったのか、疑問がある」と話す。

日本株買い増しにも疑問符

GPIFから日本株全体への資金流入についても、村上氏は限定的との見方だ。利回りがゼロなら、GPIFは今後5年間に年3%ずつキャッシュアウトでアセットが消えていくと試算。国内債券からキャッシュアウト分を拠出する現状では、何も行動を起こさないケースでも国内債券の比率は50%から35%に低下する、とみる。半面、「16年3月までに日本株を0.9兆円買っておくと、後はキャッシュアウトに対応するだけで自動的に新基本ポートフォリオに完全収束する」と分析した。
GPIFの新規投資資金ではJPX日経400の割合が増える可能性はあるが、日銀の買い入れは「ETFの残高比例で買う中で、JPX日経400は10%に満たない。ヘッジファンドがよく行う『TOPIXショート・JPX日経400ロング』はやり過ぎ」と指摘する。
日銀は、ETFの買い入れを上場時価総額に基づく割合で行っている。大和証券によると、28日時点の時価総額比率は日経平均55%、TOPIX41%、JPX日経400が4%。

一方、同指数の生みの親である東京証券取引所の田中大介・商品企画運用グループ長は、「1年経つとそれなりの額の連動アセットが付いた」と判断。連動資金が増えれば実効性のあるインデックスとなり、「経営者の意識が変わるという理想通りに動いている」と振り返る。26日には、海外投資家向けに為替リスクをヘッジした6つの関連指数の算出も開始し、今後も「アイデアとして話がなくはない。実現の可能性があるものをやっていく」と述べた。
また田中氏は、先物について現物指数の算出から1年以内に導入できた上、「立ち上げたばかりの先物としてはミニTOPIXを上回るなど、流動性がついている」とした。大阪取引所によると、昨年12月のJPX日経400先物の1日当たり売買は6万6325単位、ミニTOPIX先物の3倍だった。

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 長谷川敏郎 thasegawa6@bloomberg.net;東京 Tom Redmond tredmond3@bloomberg.net;東京 Anna Kitanaka akitanaka@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Sarah McDonald smcdonald23@bloomberg.net 院去信太郎
更新日時: 2015/01/30 10:34 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NITZ276S972H01.html


 
イエレン議長、直ちに利上げしない理由を米議員に説明

  (ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は民主党上院議員との非公式の昼食会で、米経済情勢に勇気づけられていると述べる一方、国内の雇用拡大ペースや世界経済の見通しが弱まっていることに懸念を表明した。
シューマー上院議員は29日、議会でのインタビューで「イエレン議長のメッセージは米経済は良くなっているが、雇用創出の面でまだ道のりは長いというものだ」とした上で、「こうした懸念はイエレン議長にとって最も大きく、議長が直ちに利上げしない理由になっている」と語った。
FRBは28日の連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明で米経済に対する評価を上方修正したが、「国際情勢」にも言及。それについて投資家は海外経済の弱さへの懸念が強まっている表れと受け止めた。
FRBのティレット報道官は上院議員とのイエレン議長の発言内容についてコメントを控えた。
ケーン上院議員は同議長が海外情勢をめぐる若干の懸念を共有しているが、「米国のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)に関しては非常に肯定的」なコメントだったと語った。
原題:Yellen Tells Senators No Immediate Rate Rise Amid Concern Abroad(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Jeff Kearns jkearns3@bloomberg.net;ワシントン Kathleen Hunter khunter9@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Chris Wellisz cwellisz@bloomberg.net Alister Bull, Brendan Murray
更新日時: 2015/01/30 08:40 JST

 

スイスのリセッション、回避してもらっては困るフィンク氏 

  (ブルームバーグ):米ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)はスイスのリセッション(景気後退)について心配している。リセッションを回避してもらっては困るからだ。
もし、輸出への依存の高いスイス経済がフラン高を乗り切れるなら、ドイツもユーロ圏を離脱することが論外ではないと考え始めるかもしれない。ギリシャが出ていくGREXITではなくドイツが出ていくGEREXITになる。
フィンク氏は先週、スイスのダボスでブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「ドイツがユーロに参加しているべきなのかという点について、常に議論があった。いつも言われてきたのは、ユーロを離脱すればドイツ通貨は20−30%切り上がるだろうから、それはドイツにとって自殺行為だということだ」と語った。
しかし、「スイスがリセッションにも陥らず経済がかなり良好な状態を維持すれば、ドイツの右派からスイスを見ろという大合唱が起こるに違いない」と続けた。
フランはスイス国立銀行(中央銀行)が対ユーロ上限を撤廃した15日以降、約17%上昇した。
原題:Why Larry Fink Fears Swiss Will Avoid Recession After Franc Jump(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:パリ Simon Kennedy skennedy4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: James Hertling jhertling@bloomberg.net Kevin Costelloe
更新日時: 2015/01/28 17:05 JST


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民93掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民93掲示板  
次へ