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指南は端的に/(C)日刊ゲンダイ
不祥事マックは大失敗…カネになる沈黙、出世する沈黙
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2015年1月22日 日刊ゲンダイ
口は災いのもとという。異物混入商品を販売しながら開き直ったマックの記者会見はその典型だろう。個人情報流出で対応が後手に回ったベネッセもそうだった。先月の総選挙では、失言癖のある麻生太郎がやらかした。勢いに任せて言い過ぎるからイメージを悪くする。
人材コンサルタントの菅野宏三氏が言う。
「日本人は、相手の状況や立場を察して会話することが美徳とされてきましたが、それができなくなっています。今風に言えば、空気を読めないのです。マックも、ベネッセも、自社の不祥事で、会見で記者から追及されることはある程度、想像がついたはずですが、会見を見ると、経営陣はそれがまったく分かっていませんでした。だから、失敗したのです」
もちろん、会議や打ち合わせでは、それなりのトークが求められる。黙り込んでいて、何を考えているのか分からないような態度ではダメだ。でも、だからといって、相手をやり込めようとばかりに、上から目線でまくしたてることもない。マシンガントークやデカい声で虚勢を張って、行動が伴わなければ意味がない。そういうのが「口先男」「口だけ番長」というのだろう。
■「沈黙は口論より雄弁」
そうではなく、ビジネスシーンでも時と場合に応じて沈黙が必要だ。英国の歴史家トーマス・カーライルは「沈黙は口論より雄弁である」と語っている。ビジネスシーンで、デキる男が見せる沈黙や出世につながる沈黙はどういうことか。
一橋大特任教授の西山昭彦氏が言う。
「上司として沈黙が生きるのは、部下に指示するとき。資料で渡した内容については、<そこに書いてある>と省き、ポイントだけ説明し、<反論はあるか?>と締めくくるのです。『質問』ではなく、『反論』がミソで、沈黙を取る。そうすることで、上司の威厳や仕事の重さが部下に伝わり、部下も余計なことを言わず、上司についてくるようになります。沈黙を思うように使える人は、相手が求めることを把握しているので、端的な受け答えができ、部下にとっては考える間が生まれます。それが沈黙で、部下が上司の意図をくみ取れば、おのずと信頼関係が増すのです」
元・SBIモーゲージ取締執行役員常務の横山信治氏は、孫正義氏や北尾吉孝氏らソフトバンクグループ重鎮はじめ、経済界の大物と接してきた。その横山氏が言う。
「出世する人は概してよくしゃべりますが、情報を1から10までさらけ出すわけではありません。相手の立場によって、伝えることと伝えてはいけないことをしっかり区別しています。情報を区別することが、沈黙の大前提です。カーライルは、語り過ぎて失敗した後悔から沈黙の必要性を説いていますが、それは情報の区別ができなかったため。それが分かっている人は、相手が求めている答えを逆算しながら、必要な情報や出してもいい情報を引き出せるので、相手がだれでも、話す内容が的確で、ちょっとしたときに相手が内容を整理する時間が必要になる。つまり、相手に<な、そうだろ>と確認できたり、<ほら、考えてみて>ということが言えたりする人は、雄弁かどうかにかかわらず、沈黙の使い方がうまい人です。当然、出世する確率が高い」
沈黙がカネになる人は決して寡黙なだけではない。やっぱり、相手の立場に立った考え方ができる人なのだ。部下に武勇伝をひけらかしたり、仕事のあら探しをしたりするのは今すぐやめよう。
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