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原油安長続きせず、エネルギー確保多様化堅持=UAEエネルギー相(ロイター)
http://www.asyura2.com/15/hasan93/msg/149.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 1 月 20 日 01:21:05: igsppGRN/E9PQ
 

原油安長続きせず、エネルギー確保多様化堅持=UAEエネルギー相
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPKBN0KS1I820150119
2015年 01月 20日 00:01 JST


[アブダビ 19日 ロイター] - アラブ首長国連邦(UAE)のマズルーイ・エネルギー相は19日、原油安は長続きしないとの見通しを示した。

当地で開かれたエネルギー関連の会合で述べた。価格回復の具体的な時期は明らかにしなかった。

同氏は、原油安でもUAEが発電エネルギーの多様化を図る戦略を堅持する方針を示した。


 

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コメント
 
01. 2015年1月20日 01:23:01 : NwB1LefKms
OPEC会合の緊急招集、イラン呼び掛け予定せず=石油相
2015年 01月 19日 23:58 JST

[ドバイ 19日 ロイター] - イランのザンギャネ石油相は19日、石油輸出国機構(OPEC)緊急会合を招集し、原油価格動向の協議を同国が呼び掛ける予定はないと語った。

ファルス通信が同氏の発言として伝えた。同氏は、1バレル=72ドルの原油価格を同国予算で想定すべきとしながら、「原油価格が25ドルまで下落しても、石油産業の脅威にならない」と述べた。

同氏はまた、原油安を食い止める加盟各国間の協議は現時点で結実していないと指摘。ただ、同省のウェブサイトによると、投資家や生産者にとって合理的な価格水準を確保するため、市場均衡に向けた加盟国間の協力強化を呼び掛けた。

http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPKBN0KS1I020150119


02. 2015年1月20日 10:05:40 : urxvtQOtCs
安い価格をどこというかにもよるが、希望的観測にすぎないのでは。

03. 2015年1月20日 10:12:26 : nJF6kGWndY

時間スケールを、どう考えるかだが、今後、供給が絞られ、新興国を中心に需要が増えれば上がるのが当然だ

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0KS0DO20150119
視点:原油安は短命、年後半に90ドル目指す=伊藤敏憲氏
2015年 01月 19日 18:07 JST
伊藤敏憲 伊藤リサーチ・アンド・アドバイザリー代表取締役

[東京 19日] - 原油価格は当面、下値を模索する局面にあるが、早ければ2月か3月に底を打ち、年後半には70ドルから90ドル台前半の水準に戻る可能性もあると、エネルギー関連の調査研究などを手掛ける伊藤リサーチ・アンド・アドバイザリーの伊藤敏憲氏は予想する。最大の根拠は、需給動向の大きな変化が見込めることだ。

同氏の見解は以下の通り。

<サプライズではない原油安>

2014年8月に始まった原油安の進行を「サプライズ」と捉えた人は多いようだが、むしろよくそこまで持ちこたえたものだというのが私の率直な見方である。

そもそも原油需給は2013年第1四半期から明らかに弛(ゆる)んでいた。需要の伸びが想定以下にとどまる一方で、供給の伸びは高く、世界的に需給は緩和された状態にあった。つまり、ファンダメンタルズの面からは原油安局面は2年前に始まっていても不思議ではなかった。

では、なぜ昨年夏場まで原油高トレンドが継続したのか。一つには、地政学リスクだ。「アラブの春」以降、中東・アフリカの産油諸国で政情が相次ぎ不安定化した。原油市場の特性として、地政学リスクが顕在化すると、当初は最大リスクを織り込む傾向がある。これが、相場に上昇バイアスをかけた可能性が高い。

次に、過剰流動性の問題だ。原油・石油製品に限らず、幅広い国際商品が世界的な金融緩和マネーによって押し上げられる状況が続いていた。特に米国の量的緩和(QE)で供給されたマネーの多くが新興国・資源国や投機に向かったことは周知の事実だ。

ところが、こうした構図に、大きな変化が見られ始めたのだ。

まず、地政学リスクについては、昨年半ば以降は新しい大きな政情の変化が起きなかった。「イスラム国」の台頭に伴う中東情勢にせよ、ロシア・ウクライナ情勢にせよ、依然として不安定な状況にあるとはいえ、現時点までに原油・天然ガスの世界需給に大きな影響を及ぼしていない。

また、過剰流動性についても、米国が10月にQEを終了し、今年中の利上げ開始を視野に、金融緩和の出口に向かい始めた。原油はドル建てなので、米国の金融政策ががらりと変わると、当然、その価格形成に大きな影響が及ぶ。ドルと原油価格は、かつて逆相関で推移していたこともある。

そして、需給についても、さらに弛む方向で進んだ。供給が着実に拡大する中で、昨年半ば頃から、中国・欧州・日本の原油需要が当初見込まれていたほどの伸びを示さなくなった。この結果、需給の緩和どころか、まさに崩壊の様相を呈してきた。

このようにさまざまな要因の変化が絡み合って生じたことで、原油安が夏場以降加速したと私は考えている。

ちなみに、11月末に原油相場がさらに大きく崩れるきっかけを与えたのは、11月27日に開催された石油輸出国機構(OPEC)総会で加盟各国が協調減産に合意できなかったためと考えられているが、仮に減産で合意していたとしても、原油価格は上昇しなかったか、上昇したとしても一時的なものにとどまったのではないか。実際、過去にOPECが減産に動いた場合でも、ほとんどのケースで、下落トレンドに歯止めをかけることはできなかった。

なぜかと言えば、OPECの位置づけを考えてほしい。OPECは「スイングプロデュサー」、すなわち需給の調整役である。その調整役が協調減産を余儀なくされる局面は、それだけ需給が緩和していたということだからである。

また、OPEC加盟国の多くは、原油・石油製品・天然ガス以外に主要な輸出産品を持っていない。それらが国家の収益の大半を占めているのが実情だ。価格が低迷する局面で実入りの減少を抑える方法は、生産を拡大することである。実際、協調減産が加盟国の抜け駆けによって、形骸化することは珍しくない。

<50ドル割れは長期化しない>

では、原油価格は今後も下がり続けるのだろうか。実は私は、現在のような50ドル割れの状態はそれほど長く続かないと見ている。もちろん、今は下値模索中であり、年前半に一時的に40ドルを割る局面もあるかもしれない。

ただ、後述するコスト面を考えると、この状況が続けば、早晩、供給調整が進み、価格に上昇圧力がかかる。恐らく早ければ2月、3月には底を打ち、その後は60―90ドルを目指して、上昇していくと見ている。年後半には70ドルから90ドル台前半までの水準に戻る可能性もある。

最大の根拠は、需給動向が大きく変化する可能性があることだ。まず生産調整は、すぐにではなくとも、次第に進むようになるだろう。

石油掘削設備の損益分岐点は、大別して2つある。一つは開発から生産までにかかる総コスト、もう一つはオペレーション(操業)コストだ。現在の価格だと、操業コストはカバーできても、原油価格が高騰した2000年代半ば以降に開発された多くのプロジェクトが総コストを回収できるような状況ではなくなっている。結果的に新規の探鉱・開発・掘削には急ブレーキがかかる可能性が高い。

原油価格が高止まりしていた間、供給力を増した北米のシェールオイルに関しては、過去の原油価格と掘削設備(リグ)の稼働基数との相関性を調べると、60ドルから80ドル程度に総コストで見た損益分岐点が存在しているケースが多いと考えられる。原油価格が継続的に80ドルを下回ったのは11月だ。その頃から新規投資にブレーキがかかり始めたと考えられる。

北米のシェールオイルの操業コストは40―50ドルでも回収できると推定される。また、掘削の権利を確保している事業者は、とにかく掘り出してしまう可能性が高いので、すぐに生産量が落ちるわけではない。

しかし、新規の掘削が止まることによって、過去の経緯からすると、3―4カ月後からリグの稼働基数がぐんと減少し始める。2月か3月頃から稼働基数は大きく減少する局面に入るのではないか。もともとシェールオイルの特徴は、在来型の油田に比べると、規模が小さくて、生産量の減衰のスピードも速い。

一方、需要に目を移せば、中国の回復もあると考えている。同国の貿易統計を見ると、2014年の夏から秋にかけて原油・石炭など様々なコモディティ商品の輸入が対前年比で減少していた。同国の経済情勢に照らすと、極端な調整が起きていたと考えるのが妥当だろう。中国の輸入量が増加に転じる局面は早晩来ると見ている。

また、世界経済のけん引役である米国経済は比較的好調であり、エネルギー消費は堅調に推移している。シェールオイル・ガス増産などに伴う国産原油・天然ガスの供給拡大によって、海外からのエネルギー輸入量は減少していたが、先述したように原油安を受けて新規開発にブレーキがかかる状態が続けば、同輸入量が再び拡大する局面が来るはずだ。2008年のリーマンショック後の原油安はニューヨーク原油先物相場(WTI)が先導したが、今回もWTIが原油価格の反発をリードする可能性がある。

<過去の経験則が示す上値余地>

原油価格は果たしてどこまで戻すのだろうか。この点については、過去の経験則が役に立つ。直近の安値とその後の高値との乖離(かいり)は、過去の上昇局面ではいずれも3倍から4倍の範囲に収まっている。

例えば、WTIについて、2008年9月のリーマンショック前の価格変動を見ると、2007年1月につけた安値が49ドル台、そして2008年7月につけた高値が147ドル台と、ぴったり3倍だ。その後、リーマンショックを経て、32ドル台まで下がって、2011年4月末から5月頭にそのおよそ3.5倍の水準(114ドル)まで戻している。それ以降、今回の急落局面に至るまでは、おおむね90ドル台から110ドル台の間で推移してきた。

つまり、足元の下落局面でどこまで下がるかによって次の高値めどが見えてくると言える。30ドル台まで調整されるならば、次の高値は、理論上は100ドルから140ドルとなる。ただし、たとえそうなっても、需給構造が変わっているので100ドル超に至るまでには2年、3年はかかるだろう。

テクニカル分析でも、上値の重さは裏付けられる。先ほど言及しなかったが、原油価格が急落した、もう一つの理由はテクニカル要因だ。2009年後半から形成されていた下値抵抗線(90ドル台前半)を下回る水準まで原油価格が下がったのが8月下旬。それ以降、一気に崩れた。テクニカル的には、とても強い下値抵抗線は、それを下回った瞬間に上値抵抗線に変わる。そうしたチャート上の節目を考えると、100ドル台まで切り上がる状況は当面予想しづらい。

では逆に当面の下値めどが見当たらなくなった現在、底なし沼のように落ちていく可能性はあるのか。一部には、1990年代後半に10ドルを割ったことを指して、30ドルどころか、もっと下をうかがうという見方も出てきている。しかし、その可能性はかなり低いだろう。原油市場を取り巻く環境が当時とは全く異なるからだ。

何よりコスト構造が変わっている。2000年代後半以降に生産量が増えた、例えば南米・アフリカ・中央アジア・オーストラリアなどのプロジェクトは採算ラインが相当高く、そこまで下がる前に生産調整が進み、価格に上方圧力をかけるだろう。エンジニアリングコストや石油開発の専門家の人件費は当時の比ではない高さだ。50ドル割れの状況に長く耐えられるような構造にはなっていない。

また、長期トレンドで見ると、少なくとも1999年以降、上げ下げを繰り返しながら、ほとんどのコモディティ商品が徐々に下値を切り上げている。こうしたチャート分析が示唆する情報を軽視するのは禁物だ。

<過大評価されるシェール革命>

最後に米国のシェールオイル・ガスについて補足しておきたい。一部に、シェール革命がエネルギーコストの劇的な低下をもたらすとの論調があるが、私はそうした見方やシェール革命という表現自体に違和感を覚える。

シェールオイル・ガスは確かに米国国内のエネルギー市場には大きなインパクトを与えた。また、北米からの原油や天然ガスの輸出拡大が世界のエネルギー市場に今後徐々に影響を及ぼす可能性はある。しかし近い将来、革命と呼べるほどのものになるとは思えない。

というのも、ガス状のままで取引される天然ガスについては、パイプラインが行き渡っている地域の需給のみによって、価格が決まる特性があるからだ。天然ガスは基本的にローカル商品であり、簡単に貯蔵したり、貯蔵量を調整したり、輸送したりできる原油・石油製品・液化石油(LP)ガスのような国際商品とは違う。

むろん、シェールガスについても、今後、液化プラントの整備が進めば、液化天然ガス(LNG)として、長期契約のみならずスポット市場でも海外に振り向けられるケースは増えてくるだろう。しかし、LNGプロジェクトは相対的に総コストが高く、今の原油価格水準で開発が急速に進むことは期待薄だ。

そもそも2009年以降のシェール開発は、天然ガスの価格が急落したため、オイルが中心となっており、ガスはもっぱらオイルに付随して生産される随伴ガスである。実際、米国のガスリグの稼働基数は増えるどころか、ピーク時の5分の1程度にまで減少している。

米国産ガスの供給増が世界のガス価格を引き下げるという見方も、どうなのだろうか。価格はより大きなマーケットに引っ張られるものだ。米国の輸出量と世界の取引量を比較すれば、圧倒的に後者が大きい。米国の価格が世界の価格にさや寄せされると考えるべきだろう。つまり、世界の価格は多少下がるが、米国の価格はもっと上がるというのが実際に起こることではないのか。

ただ、シェールについては、一つ革命だったと言えることがある。それは、ピークオイル(石油資源の枯渇)説をかき消してくれたことだろう。開発コストの大きさから、シェールオイル・ガスが大量に賦存(ふぞん)していると推察されている中国内陸部などのプロジェクトは現時点では開発のめどが立っていないが、シェールオイル・ガス、オイルサンドなどの非在来型の化石燃料は北米だけでなく、世界各地に存在することが確認されている。

振り返れば、かつてピークオイル説を一つの根拠として、原油200ドル説が吹聴されたこともあった。インフレや需給構造の変化などによって将来200ドル超に上昇しないとは言い切れないものの、少なくとも石油資源制約を理由とする価格高騰説は鳴りを潜めた。それが、シェール資源開発の果たした最大の貢献ではないだろうか。

*伊藤敏憲氏は、エネルギー関連の調査研究・コンサルティングなどを手掛ける伊藤リサーチ・アンド・アドバイザリーの代表取締役兼アナリスト。大和証券、大和総研、HSBC証券、UBS証券などを経て、2012年1月より現職。2013年9月にEY総合研究所の客員研究員に就任。内閣府、経済産業省、日本証券アナリスト協会などの審議会・研究会の委員を歴任。


04. 2015年1月20日 15:03:42 : 7SYZscTtjQ
原油価格が下落、中国GDP受け=アジア取引
2015年 01月 20日 14:08 JST

[シンガポール 20日 ロイター] - アジア時間20日の取引で、原油価格が下落している。2014年の中国国内総生産(GDP)伸び率が政府目標を下回り、24年ぶりの低水準となったことが背景。

0403GMT(日本時間午後1時03分)時点で、北海ブレント原油先物は1バレル=48.80ドルと、直近の終値から0.04ドル安。米原油先物CLc1は1.24ドル安の1バレル=47.45ドル。

http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPKBN0KT0AJ20150120


05. 2015年1月20日 17:00:47 : FBHRsg2d6s
03 の伊藤敏憲なる人物の解説だが、株屋のチャート分析のようなようなものか。
過去2回同じようなチャートがあったから今回もそうなるとか。いつもFXの宣伝屋が同じようなことを言っている。

まあ頑張って下さい。


06. 2015年1月20日 23:21:10 : jXbiWWJBCA

2015年01月20日
第 105回 原油価格の下落は世界景気にプラスなのか
1. 原油価格の変調の影響〜東アジアを除く新興国に深刻な悪影響
2014年後半に入って一次産品・素材価格の落ち込みが強まっている。特に原油価格(WTI期近2月物)は、年前半の1バレル=100ドル台から、年末の12月31日に09年5月1日以来の安値となる1バレル=52.44ドルまで下落し(終値は1バレル=53.27ドル)、15年に入ってもなお底値はみえていない。
巷間では、一次産品・素材価格の落ち込みは、家計の実質所得向上・消費拡大につながり、結果的に世界経済を押し上げると言われている。主要地域の貿易収支(RIETI-TID2012年に基づく)について、一次産品価格(原油・石炭・鉄鉱石が貿易の8割を占める)が4割、素材(石油・化学・鉄鋼が貿易の8割を占める)が3割、前年比で下落すると仮定すると、一次産品・素材輸入超過地域である日米欧、中国、香港・韓国・台湾は、それぞれ約4,500億ドル、約2,000億ドル、約1,300億ドル改善する【図表】。中国の改善は一国では最大であり、原油価格の下落だけで約1,200億ドル改善する。また、タイのような工業国とマレーシア、インドネシアのような一次産品輸出国の両方を抱えるアセアンは、小幅ながら約200億ドル改善する。
一方、南西アジア、中東・アフリカ、ロシア・中東欧、中南米からなるその他の国・地域の貿易収支は、輸出の4分の3が一次産品・素材であるため、約8,000億ドル悪化する。  確かに、一次産品・素材価格の下落は、石油消費地域であり、世界GDPの6割以上を占める日米欧・東アジア諸国にとってプラスの効果がある。しかし、石油生産地域であるその他の国・地域にとっては、貿易収支の悪化→為替の下落・投資の抑制→消費の落ち込みと、マイナスの効果があるばかりでなく、増幅するリスクのあるものである。それは、2000年代に入ってからの「消費を中心に拡大する先進国と貿易・投資拡大を中心に拡大する新興国」、「商品価格高による先進国と新興国の格差縮小」、「新興国の信用改善による世界全体の購買力改善」という、世界経済の成長パターンを崩しかねないものである。
日米欧・東アジアの購買力向上がその他の国・地域からの輸入を増加させるのであればよいが、日米欧等の貿易収支改善効果の大半は自国・地域内でのサービス消費にまわるものとみられ、その他の国・地域からの輸入の誘発は大きくないと思われる。その他の国・地域の景気の悪化は、一国レベルでは世界経済にほとんど影響を与えないと考えられるが、80年代初頭の逆オイルショック、90年代後半のメキシコ危機、ロシア危機、アジア危機では、危機が連鎖した。足元は、中東・東欧の国際情勢も悪化している。先進国が風邪をひかなくても、新興国が肺炎になるリスクは残されている。

http://www2.monex.co.jp/html_mail/mkt/monexmail/20150120/20150120_marubeni_graph1.pdf 
2. 15年の見通し〜見通しづらい原油価格の回復
一次産品・素材価格を見通すと、15年は価格下落にブレーキがかかってくると期待されている。しかし、世界経済の回復力がなお鈍いとみられることや、世界最大の自動車大国である中国で、自動車需要が2年のブームを経て調整期に入ってきていることなどから、需要面から価格下落にブレーキがかかるとしても、ブレーキの利きは弱いと考えざるを得ない。また、米国の活発なシェール開発やOPECによる調整の不調などにより、原油の増産が続くとみられることや、価格が高い時に着工したコンビナートが引き続き竣工し、米国、中国、中東を中心に石化製品の供給能力増も続くとみられることなどから、供給面からも価格下落の圧力がかかりやすい状態となっている。 
これらを合わせて考えると、一次産品・素材価格の下落は、実際にはマイナスの効果の方が大きくなるのではないだろうか。日米欧と東アジアに対するプラス効果はあるが、一次産品・素材輸出を強みとするその他の国・地域へのマイナス効果は相当厳しく、失速が広がるリスクがある(そもそも足元の原油価格下落は、産油コストの高い国の退出を促すのが目的とも言われている。いわば弱肉強食)。昨年のG20で提案されたように、インフラ投資による需要押し上げと生産性の改善は欠かせないだろうが、ODAや国際的な金融支援が大幅に拡大するとも考えにくい。根底にあるディスインフレの圧力は根強く、弱肉強食のなかで世界経済回復への出口が遠のきかねない。原油価格の下落はそういうリスクをはらんでいるとは言えまいか。
コラム執筆:鈴木 貴元/丸紅株式会社 丸紅経済研究所
■ 丸紅株式会社からのご留意事項
本コラムは情報提供のみを目的としており、有価証券の売買、デリバティブ取引、為替取引の勧誘を目的としたものではありません。丸紅株式会社は、本メールの内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではありません。投資にあたってはお客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。
前の記事:第104回 原油価格とサブサハラ・アフリカ経済 −2015年01月06日

http://lounge.monex.co.jp/advance/marubeni/2015/01/20.html 


 

コラム:債券相場に見え隠れする「根拠なき熱狂」=嶋津洋樹氏
2015年 01月 20日 18:57 JST
嶋津洋樹 SMBC日興証券 シニア債券エコノミスト

[東京 20日] - 原油価格の大幅な下落を受けて、金融市場は不安定に推移している。原因は需給の緩和だという

のが衆目の一致した見方だ。筆者は特に供給過剰が「真犯人」だと考えているが、需要不足の可能性を完全に否定する

ことも難しい。

実際、米国が好調とはいえ、欧州や日本の景気は苦戦。中国を含む新興国景気の下振れリスクも健在だ。それどころか

、これまで原油価格の上昇を謳歌(おうか)してきた産油国の景気が下振れるリスクや、クラッシュする可能性も取り

沙汰されている。原油価格の下落は、その輸出国から輸入国への所得移転だとしても、楽観的にはなりにくい。

一方で、原油価格の下落はインフレ圧力の緩和を通じて、中央銀行の金融政策に緩和バイアスをかける。米連邦準備理

事会(FRB)はすでに政策金利の引き上げを模索する段階にあるが、そのペースの抑制やタイミングの後ずれが意識

されやすい。債券市場には原油価格の大幅な下落が引き起こすショックへの警戒感と、緩和的な金融環境の長期化、拡

大という2つの強い追い風が吹いている。こうした構図が、現下の世界的な株安・債券高の背景にあると思われる。

<潜在成長率低下論も債券投資の追い風に>

では、株安・債券高は今後も続くのだろうか。読み解く鍵は、先述した債券市場に吹く2つの追い風の持続力である。

率直に言って筆者は早晩、逆風(株式市場には追い風)に変わっていくのではないかと見ている。

まず、緩和的な金融環境の長期化と拡大は、原油価格の大幅な下落が引き起こすショックをいずれ癒すと考えられる。

少なくとも株式などのリスク資産の価格は時間の経過とともに持ち直す可能性が高い。実際、主要国の株価指数は「1

00年に1度」とも言われたリーマンショック後でさえも、半年後には大底をつけている。

また、今回は当時と異なり、石油輸出国から輸入国への所得移転が景気を押し上げることも期待できる。特に新興国で

は、金融緩和の効果と相まって、景気の回復ペースが加速しそうだ。このことは先進国にも当てはまる。米国ではシェ

ールオイルの開発が頓挫することで、短期的に景気の下振れが警戒されるリスクもあるものの、深刻化はしないだろう

。筆者は、シェールオイルに絡む実体経済への悪影響よりも、家計などの実質的な可処分所得が押し上げられる効果の

方が大きいと考えている。

もちろん、石油輸入国への所得移転が投資や消費に向かわないリスクはある。世界的に潜在成長率が低下していると考

えられる場合がそうだ。景気の先行き不透明感や、リーマンショック時の記憶などは、人々にリスク回避的な行動を迫

るだろう。

事実、ドイツや日本で債券利回りがマイナスとなっているのは、実際の潜在成長率か、投資家の予想する潜在成長率(

=期待リターン)がゼロ%以下に沈んだことを示唆しているとも考えられる。そうした世界では、潜在成長率や期待リ

ターンを引き上げるか、政策金利や長期金利をさらに引き下げないと金融緩和の効果が得られない。後者の場合、マイ

ナスの政策金利は世界の常識となるだろう。

正論を言えば、金融政策ではなく、規制緩和や構造改革などで潜在成長率や期待リターンを引き上げるべきだろう。し

かし、その効果が出るまでには長い時間がかかる。リーマンショックの後遺症も残るなかで、低所得層に一段の我慢を

強要することは社会の不安定化を招くことになる。景気の足取りがおぼつかないなかでの規制緩和や構造改革はメリッ

トよりもデメリットが大きいだろう。

とはいえ、政策金利は主要国を中心に多くの国でほぼゼロ近辺まで引き下げられている。予想物価上昇率の引き上げに

よる実質金利の引き下げは、原油価格の下落でハードルが上がってしまった。金融政策に残された一つの手段は、現金

保有に明確なコストをかけ、人々が現金を保有するインセンティブを低下させることだろう。その意味で、最近の世界

的な債券高は正当化できる。

ただ、ここで重要なのは、潜在成長率や期待リターンがゼロ%以下の世界が永遠に抜け出せない蟻地獄であり、債券高

も未来永劫続くと考えるのは錯覚だということである。なぜならば、前述したように、金融政策は、政策金利や長期金

利がマイナス化しても、実体経済への効果を有するからだ。それどころか、名目金利をゼロよりも引き下げることはで

きないという常識が覆ったとさえ言える。

振り返れば1996年12月、当時の株高についてグリーンスパン元FRB議長は「根拠なき熱狂」と評して警告。し

かし、株価はその後も様々な尺度を根拠に上昇を続けた。同じことは債券市場にも当てはまる。

債券利回りがマイナスになっても、「さらに高い金額(大幅なマイナス利回り)で買いたい」という投資家が存在する

限り、価格の上昇は止まらない。その間、債券の期待リターンはプラスとなる。わざわざ期待リターンが低い株式市場

や他の資産を買う必要はないだろう。まさに「買うから上がる、上がるから買う」の状態と言える。しかし、その期待

リターンに対する評価はファンダメンタルズから乖離(かいり)している可能性が高い。最近の債券市場には、こうし

た「根拠なき熱狂」が見え隠れしているように思える。

*嶋津洋樹氏は、1998年に三和銀行へ入行後、シンクタンク、証券会社へ出向。その後、みずほ証券、BNPパリ

バアセットマネジメントを経て2010年より現職。エコノミスト、ストラテジスト、ポートフォリオマネージャーと

して、日米欧の経済、金融市場の分析に携わる。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0KT0I320150120?sp=true

 


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