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中国株の急落
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52682738.html
2015年01月19日 在野のアナリスト
上海株式市場が大荒れです。緩和期待、信用取引の拡大に伴う投機的な動きに対して、証拠金取引に違法行為があるとして、大手3社の証券会社の口座開設を3ヶ月停止すること。及びシャドーバンキングの一種を監督強化すること、などが発表され、一気に冷や水を浴びせられた形です。今年、李首相が認めるように、中国経済にはかなりの下振れ圧力があります。12月の新築住宅価格が4.3%下落。販売は9%近くも伸びているので、これはかなり投売りが出たことも読み解けます。
少し前、中国の不動産ディベロッパーが突然破綻懸念に直面しました。きっかけは、当局から販売停止をだされたことで、それまで健全とみられていただけに、意外と受け止められています。しかし中国の不動産開発が、自転車操業に陥っているとすなら投売らざるを得ない、といった事情となる。とにかく僅かでも資金を得なければ、会社が停止してしまう。それが販売が9%近くも伸びる原因なのでしょう。まさに崩壊前夜のような、そんな兆候もうかがえます。
昨年は人民元が対ドルで2.4%も下落し、衝撃を与えています。日本だと通貨安を好感するむきもありますが、どの国でも通貨安は危険信号とうけとめます。中国でもドルで起債した債務が悪化し、企業が苦しんでいるように、輸出国であっても決して一概に通貨安を望んでいるものではないのです。そこにきてシャドーバンキング規制が強まり、また信用取引というマネーゲームにも監視が強まった。今年、中国企業のクラッシュが散見されるのかもしれません。
それは中央銀行の態度にも影響されます。スイス中銀ショックが未だに尾をひきますが、中銀への信用で保っていた取引がガタガタになれば、今の世界経済は総崩れになります。今週のECBの動きに注目も集まりますが、この注目、依存がすでに危険である、とも言えるのです。
そんな日本も、ある調査では、企業は円安をデメリットが46.2%、メリットが7.2%と考えています。円安がデメリットだから、国内生産を増やす、と判断するものもありますが、それこそ円がフランのように動いたら…。その恐怖の方が大きく、またそうした動きは円高で起き易い。日銀が異次元緩和をいつやめるか? そのとき市場との対話に失敗したら、間違いなくフランの二の舞を演じます。その危機感は、時間が経てば経つほど強まってくるともいえるのです。
最近、金融緩和をすると格差が拡大する。それが景気回復したように見える効果がある、といった研究もでています。日本も二極化、都市部では地銀もこぞってREITを買うなど、都市部では好調。しかしその効果は、地方へは波及しません。市場の選別により、また地方ではREITが起債されないため、価格が上がらないのです。12月の百貨店売上高は前年同月比で1.7%減。外国人旅行客の消費で、単月で100億円を越えましたが、逆にいえば個人がそれ以上に『勝ってない』という形が鮮明です。日本の景気はもう下り坂、後はどこで底打ちするか、ですが、そこにきての急変動が示唆するものは、日本の明日にも見受けられます。中国では『一万を怖れず、万一を怖れる』という言葉もあります。日本の『万一』への備えも必要になってきているのでしょうね。
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