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就活、最終面接に進む7割が女子?優秀で採用したい学生は女子ばかり?内定は男女半々の謎
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150117-00010002-bjournal-bus_all
Business Journal 1月17日(土)6時0分配信
経団連が2016年春に大学卒業予定者の就職活動スケジュールを大幅に改編したガイドラインを示し、主に大企業では会社説明会の解禁が大学3年生3月、面接などの選考活動開始が大学4年生8月と、従来よりもスタート時期が数カ月後ろ倒しになっている。
これは、就職活動の早期化による学業への影響を考慮した措置だが、外資系企業や国内企業でも経団連に未加盟の会社は従来通りのスケジュールで採用活動を始めているため、その効果のほどは疑問視されている。実際に就職活動に臨む学生からは、就活のスタート時期が遅れることで第一志望の人気企業に落ちた後、すべり止め候補の企業を受ける期間が短くなるなどの不満が上がっているそうだが、一方で企業の採用担当者からは「新卒採用で試験や面接をすると、有望だなと思う学生の多くが女性になってしまう」といった声が上がっているというのだ。
●筆記試験も面接も、男子は“必死さ”欠如
数多くの企業から新入社員研修の依頼を受けており、近著に『つい考えすぎて損する人のための「バカになって動く」技術』(朝日新聞出版)のある株式会社ヒューマンテック代表・濱田秀彦氏に、現在の就職活動事情を聞いた。
「実際に内定が出るのは男子学生のほうが多いか、もしくは男女半々という企業が多いと思います。ただし、確かに最終面接まで進んでいるのは男子学生3割・女子学生7割というぐらい、女子のほうが多いというのが近年の傾向ではないでしょうか。というのも、女子学生のほうが就職活動に真剣に臨んでいる割合が高く、筆記試験の出来もよく、面接での受け答えもしっかりしているというケースが多いんですよ」(濱田氏)
裏を返せば、男子学生の就活への真剣度が低いということであろうか。
「決して真剣な男子学生が少ないという意味合いではありませんが、相対的に見ると、そういった傾向はあると思います。景気が回復基調にあるためか、近年は新卒募集の絶対数が増えてきているので、男子学生に限って言えば“売り手市場”となりつつあります。ですから、『そこまで本腰入れて就活をしなくても、なんとかなるだろう』と考えている男子学生が多いのではないかと思われます。例えば、その企業への志望動機や、その企業が属する業界の分析といった面接の初歩的質問であっても、自分の考えを述べられずふわふわとした受け答えをする男子学生も少なくないと聞きます。逆にまだ女子学生にとっては“売り手市場”といえるほどではなく依然として厳しい状況なので、女子たちには必死さ(=真剣さ)があり、準備もきちんと行っているのでしょう」(同)
濱田氏が行っている新入社員研修でも、そういった傾向は如実に表れているという。
「私はさまざまな企業の新入社員の方々と、年間200名ぐらいお会いしていますが、受講中にこちらの目をしっかり見てうなづくなど、一生懸命な態度をしているのは女性のほうが多いですし、受講感想文やちょっとした論文を書いてもらっても、女性新入社員のほうが質の高い文章を提出してきます。男性新入社員の方々の文章は、『こんな感じのことを書いておけばとりあえずOKでしょ?』というような書き方が比較的多く、彼ら自身の意思を感じ取りにくいです。実際に入社してきた男性でさえ、そういったケースが多いのが実情です」(同)
多くの新入社員と接してきた濱田氏の実体験からも、面接時の男子学生たちの特徴も推して知るべし、ということだろう。
「また、時代的に、徐々に女性の社会進出が進んでいるという背景もあります。一昔前であれば、企業の管理職には『女子社員は、すぐに結婚や出産で辞めてしまう』というイメージをお持ちの方が多かったと思うのですが、そのイメージは過去のものになりつつあります。特に、平成に入って誕生したような企業はオーナーや経営者も若いため、そのあたりの感覚も女性に対しての偏見はないのでしょう。私の知人が経営する中堅IT企業のように、実力重視で採用を進めていった結果、くしくも女子社員の比率がとても高くなってしまったというケースもありますからね」(同)
●女子学生にのみ、最後に別のハードルが
では、最終面接まで残るのは女子学生の比率が高いが、結局内定をもらって入社するのは男子学生の比率が高いという状況は、なぜ起こるのだろうか。
「これは女子学生には気の毒だなと思いますが、仮に最終面接に残ったのが男性3人・女性7人だとしても、採用担当としてはなんとなく男女のバランスを取りたくなってしまい、内定を出すのは男女半々にしてしまうという心理が働いているのではないかと思われます。まさに最終面接をした経営層や管理職の方が『女子社員は、すぐに結婚や出産で辞めてしまう』というイメージをお持ちのままということもあるでしょう。もしくは、それまでの面接で女子学生のほうが能力が高そうな人材が集まっていることはわかっていても、過去に男子学生メインで採用してきた企業だと、現実問題として自社で女子社員の比重を高めてうまく活用していけるのかどうか自信がない――といったケースも多いと思います。そういう意味で、女子学生には最終面接のみ、それまでとは違った別のハードルが出現してしまうといえます」(同)
面接官からすると女子学生のほうが優秀に見えるという、昨今の就活戦線。「年々、女子にとって不利な状況は改善されている」(同)ということなので、きちんと努力をしている女子学生全員に公正な評価が下るようになる日も、そう遠くはないのかもしれない。
昌谷大介/A4studio
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