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飽和状態にある自動販売機
自販機離れに悩むメーカーがとった「苦肉の策」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160124-00000005-pseven-bus_all
NEWS ポストセブン 1月24日(日)7時0分配信
日本は約250万台が点在する「自動販売機大国」として知られるが、いま飲料メーカー間の“陣取り合戦”が以前にも増して一層熾烈になっている。その背景にあるのは、消費者の「自販機離れ」だ。
それもそのはず。同じ缶コーヒーを買うにも近所のスーパーやドラッグストアなどの量販店に行けば100円以下で特売をしている日もあれば、コンビニでもポイントカードや電子マネーを使うと割引になることがある。にもかかわらず、自販機は基本的に「定価」なので130円。手売りの店で安く買おうと考えるのは当然の消費者心理だ。
2014年の消費増税も追い打ちをかけ、いまや飲料販売全体に占める自販機ルートの販売比率は3割台まで落ち込むが、自販機の台数は減るどころか増え続けて飽和状態になっているという。
一体なぜなのか。飲料総研の宮下和浩氏がいう。
「コンビニの台頭もあり、自販機の販売比率はすでに1996年ぐらいからずっと下がり続けてきました。かつて、飲料業界では不採算機を撤去しようという動きもあったのですが、自販機はたとえ販売本数が減っても利益の6割以上を稼ぐ“ドル箱”なので、既存の台数は何とか死守したい。そこで起きたのがライバルメーカーとの連携です」
いま、街中の自販機を見ると、各メーカーの専用機に加え、いろいろなメーカーの売れ筋飲料が混在する“オールスター機”が増えたことに気付くはず。これらは自販機台数を減らさずに、主力商品の相互販売で1本でも多く利益を取り戻そうとする飲料メーカーの苦肉の策だったのである。
例えば、2011年にはロングセラーの『お〜いお茶』を持つ伊藤園と、『オロナミンC』で有名な大塚ホールディングスが同じ自販機での相互販売を始めた。大塚は昨年にも『ポカリスエット』をアサヒ飲料のコーヒー『ワンダ』と共同販売する自販機提携を結んでいる。
また、元はJT(日本たばこ産業)グループの自販機管理会社で、同社が飲料事業撤退後にサントリー食品インターナショナルに譲渡されたジャパンビバレッジも複数メーカーの商品を揃える混在機を多数持ち、売り上げを伸ばしている。
さらに、今年に入り“大型連合”の誕生が発表された。缶コーヒーブランドを数多く持ち、自販機売り上げ85%という驚異の数字を誇るダイドードリンコとキリンビバレッジの連携だ。今後、『ダイドーブレンド』『午後の紅茶』という両社の主力商品を同じ自販機で販売していくという。
1月21日に事業方針説明会を開いたキリンビバレッジの佐藤章社長は、ダイドーとの自販機協業にこう期待を寄せる。
「キリンとダイドーの自販機台数を単純に足せば54〜55万台規模になる。それだけお客様との接点が拡大すれば、『午後の紅茶』を押してもらえる頻度が高まるし、さらに製品のブランド力を高めることができる。今後も話があればいろんなメーカーと協力しながら、自販機勢力の“第三極”をつくっていきたい」
佐藤氏が「第三極」と発言したのは、新たな台数増が見込めない自販機市場において、このままジリ貧になっていけば、上位のコカコーラ、サントリーという2強との差が開くばかり――との危機感の裏返しでもある。
「コカコーラは83万5000台、サントリー・ジャパンビバレッジ連合は63万台と圧倒的ですし、コカは炭酸、コーヒー、お茶などすべてのジャンルでトップブランドに近い商品を持っているので、それだけでオールスター機。この2強に太刀打ちできなければ、下位メーカーの将来性は萎んでいくばかりなのです」(前出・宮下氏)
冒頭に挙げた自販機価格も、消費再増税を控えて大きな課題として残されたままだ。
キリンビバレッジの佐藤社長も、「いまは内容量を変えて価格を抑えたり、自販機専用商品を売ったり試行錯誤しているが、価格や量、品質すべてにおいて手売り市場と有利・不利がないような形にしないと、パーマシン(自販機1台あたりの売り上げ)は上がらない」と認めている。
ブランドの垣根を越えてシェア争いに突入した自販機。このまま利益追求の消耗戦が続き、消費者メリットを打ち出せなければ、大手メーカーの自販機といえども次々と街中から消えていくことになるだろう。
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