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雑感。国会の税議論
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52759873.html
2016年01月15日 在野のアナリスト
黒田日銀総裁が国会に出席し、「現時点で追加緩和する考えない」と発言し、円高がすすんだ一方、「躊躇なく金融政策を調整する用意」で元にもどった、と日経が報じ、『市場が過敏』としていますが、ヘッドライン取引が主流の現在、過敏でも何でもありません。結局のところ後の発言はこれまでのくり返しでもあり、瞬間の変動と、その後じわじわと実勢をはかり取引する中で、前の発言が重視されたことにより円高になった、というのが今日の流れです。
国会では麻生財務相が「論理上、消費税10%以上はありうる」と述べました。軽減税率の導入で歳入確保が難しくなり、また財政が厳しい、という理由ですが、安倍政権ではムダ削減に一切きり込んでいないので「歳出規模を維持し、また政府が自由につかえる予算を確保するため」という事情が見え隠れします。ただでなくとも少子高齢化で経済規模が縮小し、歳出規模が維持できなくなるから…ということで増税容認してしまう、これがこの国の現実の政治なのでしょう。
菅官房長官や麻生財務相はくり返し「日本の足腰は強い」「ファンダメンタルズは強い」と発言しますが、今日の株の下落はいつもの日系とはちがう、二番手で頑張ってきた日系が堪らず売りを入れた、が真相です。足腰が強い、どころか、屋台骨を支える金融機関まで買い負けしている。安倍ノミクスで買い溜めた海外勢の売りは、ここから本格化する、とも見られる中で、まったく頼りない状況です。ファンダメンタルズの実相はこれまでもくり返し述べてきましたが、喧伝される数字とは真逆の内容で、かなり悪い。現在の株価の正当性を裏付ける内容ではありません。
しかも、甘利経済再生担当相が軽減税率の財源議論に「税収の底上げ」という、意味不明な見通しを示し始めました。底、の定義も分からないまま、上げるか、割れるかの議論をしても無意味です。特に黒田バズーカ第二弾で円安がすすみ、底上げされた今年度をピークに、今後税収は目減りしていくことが顕著となるでしょう。インフレは経済成長や税収押し上げに効果もありますが、円高と需要減退により、デフレに逆戻りしつつあり、そうした面からも税収減が意識される。つまり、今後は底割れが意識される水準であり、その場合財源がない、となります。
日経新聞が、FT紙との連携でFTによる日本経済の分析記事を載せましたが、その中で増税による弊害の部分が削除されていた、という話もあります。消費増税10%を省是のように考える財務省に配慮した、とみられますが、他のメディアにしろ増税の弊害について論じるところがない。これもまた偏向なのでしょう。増税賛成、反対の両論併記でないことが、すでに経済や景気、国民生活よりも財務省や政治などへの配慮であり、正しく議論がすすまない一因ともなっています。
もし国民が、今のような政府答弁で満足、もしくは仕方ないと諦めてしまうなら、増税はさらに検討され、実施されることでしょう。塩崎厚労相は、臨時給付金を外国人にも適用する方針を示しましたが、きちんと年金を収めていたかどうか、多少でも日本で働けば適用されるのか? よく分かりません。臨時給付金は下流老人対策で、年金とは関係ない、ということなら、もう制度としてあらゆる部分が破綻している、ということなのでしょう。またその穴埋めに、また選挙対策にバラマキがくり返されるなら、増税禍により税収の底割れはより深刻になるのでしょうね。
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