中国、2015年成長率は7%前後の見通し=国家発展改革委 [北京 12日 ロイター] - 中国国家発展改革委員会(NDRC)の報道官は12日の記者会見で、2015年の国内総生産(GDP)伸び率は7%前後になるとの見通しのほか、15年は主要な経済目標を達成したとの見方を示した。2015年は1300万人の新規雇用を創出したもようだ、とも発表した。GDP伸び率が7%になれば、2014年の7.3%から鈍化し、およそ25年ぶりの低成長ということになる。国内外の需要低迷、過剰生産能力、投資の伸び悩みがなお、中国経済の重荷となっている。 市場関係者の一部は、実際の成長率は公式統計よりも大幅に低いと考えており、政府が今年、追加支援策を打ち出すとの見方も根強い。 国家発展改革委はまた、15年に承認した固定資産投資プロジェクトは280件、総額2兆5200億元(3834億4000万ドル)で、15年12月には32件、5151億元相当を承認したと発表した。 スタンダード・チャータードの在北京のエコノミスト、シェン・ラン氏は「(中国の)株式市場の下落と実体経済との間には、ほとんど関連性がないと考えている」と述べ、「実際、昨年11月の経済指標ではすでに、経済の勢いが増したことが示されている」と指摘した。 http://jp.reuters.com/article/china-idJPKCN0UQ06H20160112 2016年1月12日 週刊ダイヤモンド編集部 サウジ・イラン衝突に中国問題、金融市場に火を噴く地政学リスク 2016年の金融市場はどう動くのか。それを読み解くには、再浮上した中国問題に加え、中東における宗教対立の激化など、世界中で顕在化する地政学リスクに迫る必要がある。(週刊ダイヤモンド編集部?重石岳史、山口圭介)
「申酉(さるとり)騒ぐ」──。その相場の格言通り、申年の金融市場は、相場の振れ幅が激しい波乱の幕開けとなった。犯人は、世界中の市場関係者が注視する二大リスクだ。 ?最初の震源地は中国だった。取引初日の1月4日に公表された中国製造業の景気指数が振るわず、上海市場が急落し、相場の極端な変動を抑制する「サーキットブレーカー制度」を導入初日に発動する異常事態に追い込まれた。それが日本、欧州、米国へと飛び火し、世界同時株安の様相を呈した。 ?この景気指数の低迷は10カ月連続で、中国景気の減速はもはや疑いようがない。昨年の中国株暴落を経て、政府による株価買い支え策が限界に達しているとされ、「政府が経済の構造転換に失敗すれば、“中華帝国”の落日が本格化する年になるかもしれない」。ベテランの債券ディーラーはそんな悲観シナリオを描く。 対立激化の裏に シーア派イランの “サウジ包囲網” ?同時株安に追い打ちをかけたもう一つのリスクが、中東の二大盟主国が全面衝突するという新たな地政学リスクだ。 ?イスラム教スンニ派の盟主を自任するサウジアラビアが2日、敵対するシーア派の指導者を含む47人を処刑した。これに激怒したのが、ペルシャ湾を挟んで長年にわたって敵対してきたシーア派の首領イランである。首都テヘランでは暴徒化した人々がサウジ大使館を襲撃し、事態は国交断絶にまで発展している。 サウジアラビアによるシーア派指導者の処刑を受け、イランで大規模デモが起こり、一部が暴徒化 Photo:Anadolu Agency/gettyimages ?両国はこれまでにもシリアやイエメンで代理戦争を繰り広げてきたが、指導者の処刑と大使館の襲撃で、怒りが沸点に達した格好だ。
?その背景には、中東で支配力を拡大するイランに対するサウジの警戒心もあるとされる。イランは、シーア派主導の政権であるイラクやシリア、レバノンの後ろ盾となりつつ、イエメンでは、スンニ派政権の打倒を狙うシーア派系武装組織を支援し、スンニ派のサウジを取り囲むような、“サウジ包囲網”を形成しつつあるからだ。 ?サウジとイランは石油大国でもあるため、対立の激化は、一昨年の秋以降に急落したまま低迷を続ける原油価格にも影響を及ぼす。厄介なのは、両国の対立度合いによって、さらなる下落要因にも、急騰要因にもなるという点だ。 ?当初は、地政学リスクの高まりによる原油供給の途絶懸念から、価格の押し上げ材料とみられた。ところが、足元では、投資家がリスク回避の動きを強め、原油や株式などのリスク資産を嫌気した結果、原油市場は弱含んでいる。 「沈静化に向けて米露が仲介に入ろうとしているし、原油の在庫は最高水準近くに積み上がっており、両国の対立激化だけでは、需給の緩みは覆せない」と原油市場に精通するJOGMECの野神隆之上席エコノミストは指摘する。7日午前にはドバイ原油が11年9カ月ぶりに1バレル30ドルを割った。 ?一方で原油の急騰リスクは依然としてくすぶっている。 ?両国が武力紛争に突入した場合だ。そうなれば、世界に供給される原油の2割近くが通過するホルムズ海峡の封鎖や双方の石油施設の破壊といった地政学リスクが現実味を帯び、急騰は必至だ。 ?軍事衝突に発展する可能性は低いとされるが、中東情勢に詳しいインスペックスの畑中美樹特別顧問によれば、「イランはスンニ派聖職者を逮捕しており、復讐として処刑するかもしれない」「イランは大使などサウジ要人の殺害で応えるだろう」との現地報道もあり、開戦の火種は少なくない。 ?さらに、マーケット・リスク・アドバイザリーの新村直弘代表取締役は「サウジは、昨年のアブドラ国王死去後に就任したサルマン国王のスデイリ(同腹の親族)重用主義などで、王室内部の対立が激化していることも大きな懸念。また、王族はクーデターにも相当な危機感を持っている」と指摘。緊縮財政で国民の不満が爆発し、王政転覆につながるリスクも忘れてはいけない。 ?年初の地政学リスクはこれで終わりではない。 ?6日には、核保有を悲願とする金正恩(キム・ジョンウン)第一書記の北朝鮮が国際社会からの孤立覚悟で、核実験の成功を発表し、金融市場は再度、冷え込んだ。 ?中東に視線を戻すと、サウジ・イランの北西では、オスマン帝国の復活を期すようなトルコのエルドアン大統領が強権体制を固めており、イスラム世界の覇権争いに参戦しそうだ。イランと親密でシリアのアサド政権を支援するロシアの暴君、プーチン大統領も緊迫化する中東情勢の鍵を握る存在として、引き続き目が離せない。 ?金融市場は、米大統領選挙に加えて、世界の地政学的な要衝を統べる権力者たちの策謀に翻弄される1年となる。 http://diamond.jp/articles/-/84397 日本株は一段安、全業種下げ続く−円高や原油警戒、マザーズ大幅安に 2016/01/12 13:52 JST (ブルームバーグ):12日午後の東京株式相場は一段安、日経平均株価の下げ幅は400円を超えた。為替の円高進行や中国経済・市場動向、国際商品市況の下落に対する警戒感が強い。鉱業や石油、非鉄金属など資源関連株の下げがきつく、鉄鋼など素材関連、電機など輸出関連、銀行や保険といった金融株を中心に東証1部33業種は全て安い。 午後1時41分時点のTOPIXは前週末比40.16ポイント(2.8%)安の1407.16、日経平均株価は439円18銭(2.5%)安の1万7258円78銭。東証1部の値上がり銘柄数は77、値下がりは1835。国内新興市場への売り圧力も強まっており、マザーズ指数の下落率は6%を超えた。 午後の為替市場でドル・円相場は1ドル=117円台半ばで推移している。午前は118円台まで円が軟化する場面もあったが、その後はやや円高方向へ押し戻されている。日本銀行の企業短期経済観測調査(短観、昨年12月調査)によると、大企業・製造業の2015年度下期の想定為替レートは1ドル=118円、円高進行に伴い、国内企業業績の先行き不透明感が強まっている。 中国上海総合指数は0.3%高できょうの取引を開始した後、マイナス圏に沈むなど不安定な動き。午前は0.4%高で終えた。中国人民銀行は投機的取引を抑え込むため、国有銀行を通じて11日以降、オフショア人民元市場に繰り返し介入していると事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。一方、日本時間今夜の米国株市場の動向を探る上で目安となるシカゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)のS&P500種株価指数先物は、基準価格比0.1%安で推移している。 東証1部33業種は鉱業、海運、石油・石炭製品、非鉄、鉄鋼、証券・商品先物取引、保険、銀行、電機などが下落率上位となっている。 記事についての記者への問い合わせ先:東京 長谷川敏郎 thasegawa6@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Sarah McDonald smcdonald23@bloomberg.net 院去信太郎 更新日時: 2016/01/12 13:52 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0T8DJ6JTSE801.html 【第195回】 2016年1月12日 藤井 英敏 2016年の株式市場が1990年のような超絶暴落相場になる可能性はあるのか?下落が続く相場の中で今後の投資も考えてみた はっきり言って、多くの買い方にとって2016年相場は最悪のスタートでしたね。1月8日の日経平均株価は前日比69.38円安の1万7697.96円と、年初から5日続落でした。これは指数算出を開始した1950年9月以来以来で初めてのことです。 日経平均株価チャート(日足・3カ月)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより 年初から4日続落した1995年は 年足が「辛うじて陽線」で終わった 8日で5日続落ですから、当たり前のことですが、7日までは4日続落でした。日経平均株価が年初から4日続落するのは1995年以来21年ぶりのことでした。1995年は、1月17日に阪神・淡路大震災が発生し、2月27日にはベアリングス銀行を破産させたニック・リーソン事件、そして、3月20日には地下鉄サリン事件と、非常に暗い事件や災害が年初から連続しました。 一方、95年の日経平均株価は、大発会の始値は1万9724.76円でした。その後、7月に1万4295.90円の年間安値を付け、11月までは大発会の始値が年間高値でした。しかし、12月に入り年間高値2万23.52円を付けるなど、年末高となり、大納会の終値は1万9868.15円と、年足の実体はわずか143.39円ながら、辛うじて「陽線」でした。 1990年の日経平均株価は 1年間で1万5000円以上下落した ところで、2016年年初の相場の雰囲気は、バブル崩壊時の1990年の相場に似ているとの指摘があります。 前年の1989年12月29日の大納会、日経平均株価は史上最高値の3万8915.87円で引けていました。そして、翌90年の大発会の始値は3万8921.65円でした。これが10月1日に1万9781.70円と、2万円大台を瞬間割り込むまで下落しました。その後、買い戻され、大納会は2万3848.71円で取引を終えました。しかしながら、終わってみれば、年足は実体が1万5072.94円という、超絶な「長大陰線」でした。 この90年の日経平均株価の暴落は、日銀による急激な金利引き上げと、大蔵省による「総量規制」によって引き起こされました。 まず、日銀は、89年5月31日から公定歩合を0.75%引き上げ、年3.25%にしたのを手始めに、10月11日に0.5%引き上げ年3.75%へ、12月25日に0.5%引き上げ年4.25%へ引き上げました。翌90年になっても、金融引き締めの手を緩めず、3月20日に1.00%引き上げ年5.25%へ、8月30日にも0.75%引き上げ年6.00%へ、1年強で計5回、都合3.5%の急激な公定歩合の引き上げを行ったのです。 一方の大蔵省は、1990年3月に、金融機関に対して「総量規制」という、不動産向け融資の伸び率を総貸出の伸び率以下に抑える行政指導を実行しました。この規制が翌91年12月20日に解除されるまで約1年9カ月続きました。 この日銀と大蔵省のバブル潰しを目的とした政策発動により、株価と不動産価格の暴落が発生しました。 日銀の金融政策へのスタンスは 1995年と現在は真逆となっている 一方、95年に関しては、日銀は4月14日に公定歩合を0.75%引き下げ年1.0%へ、9月8日には年0.50%引き下げ年0.5%にしました。また、その前の3月31日は、「当面の金融調節方針について」を公表し、"現在の公定歩合の水準と整合的な範囲内で、金融緩和の効果が発揮されるよう、短期金融市場金利の低下を促すことが適当と判断した。"としました。そして、7月7日には再び「当面の金融調節方針について」を公表し、"市場金利は、平均的にみて現行公定歩合をある程度下回って推移することを想定している。日本銀行としては、本措置により、金利全般がさらに低下し、物価安定の下での景気の着実な回復に資することを期待している。"としたのです。 また、95年は阪神・淡路大震災直後からドル安・円高になり、震災前の1月16日に1ドル=98.69円が4月19日には当時の史上最高値の79.75円を4月19日に付けました。しかし、7月7日に、日米による協調為替介入(七夕介入)が実施され、ようやくドル高・円安トレンドに転換し、7月6日85.17円だったのが7月7日に86.70円へ、9月には一時104.28円までドル高・円安が進みました。 以上のことから、2016年の相場が90年のような超絶暴落相場になる可能性は低いとみています。なぜなら、現在の日銀の金融政策のスタンスが、90年の強烈引き締めとは真逆の超金融緩和スタンスで、95年のように景気配慮型のスタンスだからです。また、大蔵省の行った総量規制のような行政による過剰な市場介入も見受けられません。 ですが、目先は、協調介入が期待できるドル/円レートでもなさそうです。よって、短期的には95年7月7日以降の、株高・円安は期待しにくいですね。 原油安、中国経済の不透明感などから 外国人投資家の日本株買いには期待ができない なお、日本株が上昇基調に回帰するためには、外国人投資家の買いが必要です。しかし、2015年の外国人は日本株を2509億円売り越しました。外国人が年間を通じて日本株を売り越すのはリーマン・ショックのあった2008年以来7年ぶりのことです。 しかし、足元では、原油安に歯止めが掛からず、中国経済の不透明感が強いです。サウジアラビアとイランが国交を断絶するなど、中東情勢も不透明です。また、北朝鮮が6日に水爆実験を行ったと主張し、これへの対応で米軍のB-52戦略爆撃機が朝鮮半島上空に展開するなど朝鮮半島情勢も緊迫化しています。 また、足元のドル安/円高で、輸出企業の業績下方修正リスクが高まり、また、訪日観光客の減少及び消費意欲減退が危惧されます。これが企業収益悪化懸念として意識される見通しです。これでは、外国人投資家の日本株の買いは期待薄です。 短期的に売られ過ぎのサインは出ており 自立反発が起こっても不思議ではない状況 一方、8日時点の東証1部の騰落レシオは62.9%と、2012年6月以来約3年7カ月ぶりの水準に低下しています。短期的に売られ過ぎを示唆しています。このため、テクニカル面では、いつ自律反発が起こっても不思議はない状況です。 リバウンドが開始した際の戻りメドは、日経平均株価で25日移動平均線(8日現在1万8948.93円)です。投資戦略的には、あなたが、相場が底入れたと判断したら、25日移動平均線付近までのリバウンド狙いで、買いはありでしょう。 日経平均株価チャート(日足・1年)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより ただし、いずれにせよ、今のような下落トレンドの明確な相場では無理はしないことです。買い方にとって儲け易い局面がくるまでは、種銭を減らさないことに腐心するべきです。とにかく致命的なダメージを被らないこと。これを最重要課題にして、「命大事に」相場に臨んでください。 http://diamond.jp/articles/-/84497 12月消費者態度指数は3カ月連続上昇、物価「上昇」見通し減少 [東京 12日 ロイター] - 内閣府が12日に発表した12月消費動向調査によると、消費者態度指数(一般世帯)は、前月から0.1ポイント上昇して、42.7となった。3カ月連続で上昇した。
構成する4項目のうち 「暮らし向き」「収入の増え方」が上昇、「雇用環境」は低下、「耐久消費財の買い時判断」は横ばいだった。 内閣府では、同調査から見た消費マインドについて、前月の「持ち直しの動きが見られる」で据え置いた。 1年後の物価見通しについては、「上昇する」との回答が前月から1ポイント減少して81.1%となった。「低下する」は0.4ポイント増加して5.0%、「変わらない」は0.9ポイント増加して11.1%。 http://jp.reuters.com/article/co-idJPKCN0UQ0FQ20160112 銀行・信金貸出、12月は前年比2.2%増 都銀の伸びが鈍化 [東京 12日 ロイター] - 日銀が12日に発表した昨年12月の貸出・預金動向によると、銀行・信金計の貸出平残は496兆7151億円となり、前年に比べて2.2%増加した。増加は51カ月連続。都銀の鈍化により、前月の同2.3%増から伸びが小幅縮小した。 日銀によると、12月も引き続き中堅・中小企業を含めて幅広い業種への貸出が増加しており、M&A(合併・買収)や、アパートローンを含む不動産向け融資が残高増に寄与している。 業態別にみると都銀の伸びが同0.8%増にとどまり鈍化傾向にあるが、円安進行の一服で外貨建て貸出の円換算による残高押し上げ効果がはく落していることが背景。地銀・第二地銀は同3.6%増と前月から横ばい。信金は同2.3%増と伸び率が小幅拡大した。 12月の預金平残は、都銀と地銀・第二地銀の合計で638兆9198億円となった。伸び率は同2.9%増となり、前月の同3.2%増から縮小した。 (伊藤純夫) http://jp.reuters.com/article/boj-idJPKCN0UQ05N20160112 年金積立、短期的に振れ幅大きくなったの事実=安倍首相 [東京 12日 ロイター] - 安倍晋三首相は12日午後の衆院予算委員会で、国民年金と厚生年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が株式運用比率を高めた影響について、「短期的に市場の影響で損益の振れ幅が大きくなったのは事実」と指摘した。一方で、長期的には年金給付額が下振れるリスクは小さくなったと述べた。井坂信彦委員(民主・維新・無所属クラブ)への答弁。 http://jp.reuters.com/article/abe-gpif-idJPKCN0UQ0EL20160112 歳出「目安」は維持、総活躍に税収上振れ活用も=麻生財務相 [東京 12日 ロイター] - 麻生太郎財務相は12日の閣議後会見で、安倍政権が掲げる1億総活躍社会の実現に向けて、税収上振れ分の活用を容認する考えを示した。少子高齢化に向き合う中で、「税収上振れ分で機動的に対応していくことは、おかしな話ではない」と語った。
一方、骨太の方針で示された歳出の目安を維持する方針に変わりはないと強調した。 麻生財務相はまた、金融市場で世界的なリスクオフの動きが加速していることについて、「日本の企業のファンダメンタルズは全然悪くない」とし、市場の動向に「騒ぎ過ぎではないか。もう少し静かに見てもらったほうがいい」と述べた。 (梅川崇) http://jp.reuters.com/article/aso-idJPKCN0UQ00520160112 マイナス金利、日本経済の低迷を悪化させる−BNPの徳勝氏 2016/01/12 09:48 JST (ブルームバーグ):BNPパリバ証券の徳勝礼子レラティブ・バリュー・ストラテジストが執筆したマイナス金利の弊害に関する本が日本の金融街の中心地「丸の内」で話題を呼んでいる。 市場金利がマイナスとなるような政策は日本経済に矛盾を引き起こしており、逆効果ーー。「マイナス金利:ハイパー・インフレよりも怖い日本経済の末路」と題する著書の中で徳勝氏は、ゆくゆくは財政規律の弛緩につながり、将来の世代に債務負担を押し付けることになると指摘した。 徳勝氏は6日のブルームバーグとのインタビューで、「マイナス金利は、表面的には金利が低いのでリスクがないと教科書的に言われているが、実は真逆のことが起きており、真の姿をカモフラージュしている」と指摘。「成長促進の大義名分の逆が起きている」と言い、日銀の量的・質的緩和を縮小する時期に来ていると述べた。 欧州中央銀行(ECB)は、マイナス金利が企業や家計の借入コストを減らし、デフレ阻止や企業融資を拡大させるとしている。ECBや日銀が過去最大の国債買い入れを進める中、日本の10年物以下の国債利回りはゼロ%近辺に低下。10年債のインフレ調整後の実質金利はマイナスに転じている。 日本の16年度一般会計予算案の総額は前年度当初比0.4%増の96兆7218億円。少子高齢化を背景に社会保障費が増加を続けている。一方、財務省によると、15年の日本政府の債務残高は、対国内総生産(GDP)比で約234%と主要7カ国中で最悪だ。 「日銀の金融緩和が長引きすぎている。実質1%のインフレ率なら、テーパリングの時期は熟していると個人的には思う。緩和を止めるタイミングに来ている」。徳勝氏は、日本の経済は成熟して、潜在成長率が低下しているので、目線を下げるべきなのに高いと分析する。 11月は家計調査で実質消費支出が減少し、鉱工業生産も3カ月ぶりに低下した。一方、ドル・円のベーシススワップ取引では、ドル資金調達コストは相対的に高い半面、円資金の調達コストは低く抑えられており、海外投資家にとって円建て資産を購入する資金の交換元となっている。短中期債の利回りがマイナス圏に低下しているのは、こうした海外投資家からの需要が強いことが背景だ。実際、新発2年債利回りは足元でマイナス0.02%強程度で推移している。 徳勝氏は、「通常は金利が低いとお金を借りる時に良い。しかし日本人がドルを借りる時のコストが上昇している。日銀が円を安売りして、海外でビジネスするため民間企業がドルを調達する時にコストがかかる。緩和だと思っていたら、実は引き締めになる。財政に比べて、税金を使わずにできるので金融政策はタダという見方で、安易に使われている」と言う。 出版元の東洋経済新報社によると、徳勝氏の本の販売部数は初版で7000冊を超え、重版が決まった。読者層が限られるこの種のテーマで重版となるのは好調と言う。丸善・丸の内本店などで金融関係では売れ筋ランキング1位になっている。 記事に関する記者への問い合わせ先:東京 池田祐美 yikeda4@bloomberg.net; Tokyo Chikako Mogi cmogi@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 崎浜秀磨, 山中英典 更新日時: 2016/01/12 09:48 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0KR1C6JTSEA01.html 経常黒字、5カ月連続で1兆円台 11月の国際収支は予想上振れ [東京 12日 ロイター] - 財務省が12日発表した2015年11月の国際収支(速報)によると、貿易や投資による日本と海外の取引状況を示す経常収支の黒字は1兆1435億円だった。経常収支の黒字は昨年7月以降5カ月連続で1兆円の大台が続いており、潜在的な円高圧力になりそうだ。
経常収支の黒字は17カ月連続。前年同月からは7033億円増加した。 企業が海外から受け取る利子や配当を合わせた第1次所得収支が全体の黒字を押し上げる構図は変わらない。同月は1兆5423億円と前年同月から2697億円増え、11月としては比較可能な1985年以降で最大だった。 訪日外国人の急増を反映する旅行収支も黒字幅を広げ、輸送などを含めたサービス収支全体としては615億円の黒字と、3カ月ぶりの黒字となった。 一方、中国の景気減速などで輸出額全体は減少し、輸出から輸入額を差し引いた貿易収支は2715億円の赤字と、3カ月ぶりのマイナスとなった。世界的な原油安で燃料輸入が減少し、前年同月との比較で赤字額そのものは縮小した。 ロイターが統計発表前に実施した民間調査では、11月の予測中央値は8585億円の黒字で、実際の統計はこれを上回った。 http://jp.reuters.com/article/current-acount-nov-idJPKCN0UQ00X20160112 ドルは引き続き下方リスク、中国問題の再燃警戒=今週の外為市場
[東京 12日 ロイター] - 今週の外為市場で、ドルは引き続き下方リスクが警戒される。人民元をめぐる混乱や原油安、中東不安などが広がれば、円買い圧力が一段と強まるおそれがある。逆に中国懸念が後退し、グローバル株式市場が堅調に推移すればドルは上値を試す可能性もあるとみられる。 予想レンジはドル/円が116.50―119.50、ユーロ/ドルが1.0750―1.1050ドル。 前週は上海株式市場の急落、人民元基準値の元安方向設定、中東不安、原油安、北朝鮮の核実験報道など、市場のリスク回避姿勢を強める材料が相次いだ。 8日の外為市場では、良好な米雇用統計をうけ、ドルが一時118.85円まで急伸したが、中国や中東に対する懸念を引きずる外為市場で、ドルの上昇はあえなく失速した。東京市場が休場だった11日のオセアニア時間に、ドルは一時116.70円まで急落し、昨年8月24日以来、約5カ月ぶり安値をつけた。 11日は人民元基準値が小幅に元高方向に設定され安心感が広がったものの、中国問題やその他の不安要素が再燃すればリスク回避の円買いが強まる可能性があるとみられ、目先の下値目途を、8月24日の安値116.15円とみる参加者が多い。 一方、売られ過ぎの反動や中国懸念の後退などで世界の株式市場が反発すれば、ドルが119円台にしっかり乗せてくるイメージもあるとの見方もある。ただ、1週間で回復できるリスク許容度には限界があるうえ、120円が近づけば戻り売りなども出やすく「120円台を一気に回復するのは難しい」(同)との指摘もあった。 今週は15日に12月小売売上高などの指標が発表される。14日には英中銀の金融政策委員会が開催予定。 国内では12日に11月国際収支、14日に11月機械受注が発表となる。 <ユーロ/ドルは買い戻しか> 市場では「ユーロショートが積み上がっていることや、今回の金融市場の混乱で米国の利上げペースが緩やかになるとの見方が出てきていることなどから、ユーロは多少の買い戻しが入ってもおかしくはない」(外為アナリスト)として、1.10ドル台に乗せる可能性も指摘されている。 実際、ドルが全面安となった11日の市場で、ユーロは一時1.0970ドルまで上昇し昨年12月29日以来の高値をつけた。 ただ、昨年12月の戻り高値1.1060ドルが抵抗線として意識され、その水準を超えていくのは難しいという。 (為替マーケットチーム) http://jp.reuters.com/article/forex-outlook-idJPKCN0UP2HQ20160111
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