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今年は利上げに怯えた2015年と違い呪縛から解放の安堵相場に(週刊ポスト)
http://www.asyura2.com/15/hasan104/msg/246.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 1 月 05 日 21:14:50: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

今年は利上げに怯えた2015年と違い呪縛から解放の安堵相場に
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160105-00000020-pseven-bus_all
週刊ポスト2016年1月15・22日号


 今年の日本の株価はどう動くのか。世界的な株高に一役買ってきた米国が年末に利上げに転じたことをネガティブに捉える見方も少なくないが、日経CNBCコメンテーターを務める平野憲一氏(ケイ・アセット代表)は真っ向から否定する。

「今回の利上げは単なる金融引き締め策ではない。緩和状態が続くなかでゼロ金利が解除されたということは、米国の景気がよくなったことを示しています。これによって米国は金融政策が支える金融相場から企業業績が支える業績相場に移行した。米国株はまだまだこれからです」

 経済アナリストの豊島逸夫氏も同意見だ。

「利上げに怯えてきた2015年とは違い、2016年は利上げの呪縛から解放される“安堵相場”になる。中国リスクは依然ありますが、中国の金融政策には利下げ余地があり、財政出動の余裕もある。危うい状況が続く欧州でも、ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁が大胆な量的緩和を打ち出す“ドラギマジック”はまだ有効と見ています」

 米国とは対照的に、日本はいまだデフレ脱却の道半ばにある。だが、それも株式市場にとっては好材料だ。

「昨年12月に日銀は緩和政策の補完を発表しましたが、いずれにしろ日本はまだまだ景気の下支えが必要で、異次元金融緩和が強化される方向に変わりはない。さらなる追加緩和を含めて流動性相場はまだまだ続くでしょう」(平野氏)

 追加緩和実施の時期について、グローバルリンクアドバイザーズ代表の戸松信博氏は、「企業に賃上げを迫る政府としては春闘でのベースアップを後押ししたいはずなので、2016年前半には発表する可能性が高い」と見ている。

 

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1. 2016年1月06日 12:38:55 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[110]
FISCO]ランチタイムの日経平均先物は17980円まで下落、午後零時半に北朝鮮は重大発表を実施
掲載日時:2016/01/06 (水) 12:10 

ランチタイムの日経平均先物は前日比360円安の17980円まで下落している。取引時間中に18000円台を割り込むのは昨年10月15日以来。北朝鮮による核実験疑惑を受けて市場心理は悪化している。なお、北朝鮮は日本時間午後零時半に重大発表を行うとのこと。


 

東京市場 午前は中国懸念と地政学リスクで円急騰 
配信日時:2016/01/06 (水) 12:10

6日午前の東京市場でドル円は一時急落した。10時20分過ぎに119円台前半から118.35近辺と10月15日以来の水準まで下落している。発表された人民元の基準値が大きく元安で設定されており、景気の弱さが意識された。昨日は当局による株買い介入も行われたようで、政府は景気下支えに躍起になっている。大口投資家による保有株売却の解禁を先延ばしにするとの報道もある。
日経平均株価は3営業日ぶりの反発で始まったあと、前日終値前後の一進一退で推移していたが、ドル円の急落とともに値を下げ、下げ幅は200円を超えた。ドル円の急落とともにユーロドルは一時急騰、リスク回避の円買い、ユーロ買いの格好となった。北朝鮮では地震が発生したようだが、韓国当局は人為的との見方を示し、菅官房長官は核実験の可能性に触れた。株式市場に重石となった可能性はある。東証の昼休み時間中に日経225先物は一段安になっている。

ドル円の下落でクロス円も下押し、ユーロ円は昨年4月21日以来、ポンド円は2014年10月以来の174円割れ、豪ドル円は昨年10月2日以来、NZドル円は昨年10月7日以来、カナダ円は2012年12月以来の安値を付けている。

NZドルは朝方から軟調に推移していたが、リスク回避の動きに下値を伸ばした。昨晩実施された乳製品入札で価格は下落、NZドルに重石となった面もある。
発表された中国12月の財新サービス業PMIは前回から低下、総合PMIは49.4と節目の50を下回った。豪ドルとNZドルには売りが入り下押しする場面があった。また上昇して始まった上海株は伸び悩んだ。

http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=292664


 


菅官房長官「核実験の可能性ある」 北朝鮮付近の揺れ
朝日新聞デジタル 1月6日(水)11時13分配信

菅官房長官「核実験の可能性ある」 北朝鮮付近の揺れ
記者会見する菅義偉官房長官=6日午前11時16分、首相官邸、飯塚晋一撮影
 日本政府は6日、気象庁が午前10時30分ごろに、北朝鮮付近を震源とする自然地震ではない地震波を観測したと発表した。菅義偉官房長官は同日午前の記者会見で、「過去の事例も踏まえれば、北朝鮮による核実験の可能性もある」と述べた。その後関係閣僚らを集め、国家安全保障会議(NSC)を開き、情報収集と分析を行った。

 政府は、今回の観測を受け、従来の「北朝鮮関連情勢に関する情報連絡室」を「北朝鮮による核実験実施情報に関する官邸対策室」に変更。菅氏は会見で、「関係省庁幹部を官邸に緊急参集させ、引き続き情報の収集・分析を行っているところだ」と説明した。


     ◇

 気象庁は、6日午前10時29分54秒、北朝鮮付近を震源とするマグニチュード5・1の地震波を観測した、と発表した。同庁によると、震源は北緯41・6度、東経129・2度で、震源の深さは0キロとし、「この地震は自然地震ではない可能性がある」としている。米地質調査所でも、同時刻に北朝鮮北部を震源とする揺れを確認した、とホームページで公表した。

朝日新聞社
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160106-00000021-asahi-int


2. 2016年1月06日 20:06:59 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[115]
2016年金融政策:日銀、1-3月期の追加緩和ないもよう
日銀にとって低インフレは引き続き圧力となる可能性が高い。写真は、黒田日銀総裁 PHOTO: REUTERS
By TAKASHI NAKAMICHI
2016 年 1 月 6 日 13:50 JST
 日本銀行は昨年12月に予想外の動きに出たため、今年1-3月期の追加緩和期待は冷え込んでいる。だが、日銀にとって低インフレは引き続き圧力となる可能性が高い。

 日銀は12月の金融政策決定会合で、資産買い入れの規模を年間約80兆円に据え置いたが、予想外に量的・質的金融緩和を「補完」するための一連の措置を決定した。これには、買い入れる長期国債の平均残存期間を今年から7年?12年程度に長期化することも含まれるが、この措置は、非従来型金融政策の専門用語としては通常、追加緩和と定義されるものだ。

 JPモルガン証券のチーフエコノミスト、菅野雅明氏は、日銀が2016年1月ないし4月に追加緩和する可能性は低下したとの見解を示した。

 日本の短期金利はゼロ近辺だが、直近の政策措置を受けた16年通年の見通しについてエコノミストの意見は分かれている。

 日銀の黒田東彦総裁は、12月の措置自体は追加緩和ではないとしつつも、いずれ思い切った措置を講じるための備えでもあると明らかにしている。菅野氏はこれを受け、これらの措置が今後の追加緩和に道筋をつけたため、追加的な施策がインフレの低下が見込まれる今年後半に打ち出される可能性は高いとの見方を示した。

 コアインフレはゼロに近く、物価見通しは低調で、原油安が物価全般の水準を押し下げているため、日銀が2%の目標を達成するために必要な賃上げを企業はまだ尻込みしているようだ。

 ただ、12月の政策決定は資産買い入れの円滑化への狙いもあると黒田総裁が認めたことに注目するエコノミストもいる。これは、買い入れがすでに限界に達していると認めたも同然だというのだ。

 大和証券のシニアエコノミスト、野口麻衣子は「量的な面での緩和拡大余地が乏しいことを浮き彫りにした」と述べた。同氏は今後の追加緩和を予想していない。

原文(英語):Global Central Banking in 2016

2016年金融政策:中国人民銀行、緩和政策続行か
By LINGLING WEI
2016 年 1 月 6 日 13:43 JST
 中国人民銀行(中央銀行)が経済成長の再加速に向け信用緩和の維持を目指すにあたり、ドル高が大きな課題となる。

 人民銀行は2016年1-3月期から年末にかけ、深刻化が見込まれる景気減速への対抗策として政策金利と預金準備率の引き下げを続行する見通しだ。すでに顕在化しているドル高がさらに進行し、しかも人民銀行が人民元相場の管理方法を変更しなければ、こうした努力は逆風にさらされる公算が大きい。

 ここ数カ月はドル高の進行に伴い人民元への下落圧力が増しており、人民銀行は元とドルの事実上のペッグ(連動)制を維持するために為替市場への介入を余儀なくされてきた。介入では人民銀行は主に国内銀行を通して元を買っているわけだが、これは事実上、国内金融システムから資金を吸収しているのに等しい。国内の企業や消費者により多くの資金が行き渡るよう尽力しているにもかかわらずだ。

 目下、人民銀行は政策余地を拡大しようとしている。人民元をドルに連動させてきた従来の制度をやめ、ドル、ユーロ、円など13の通貨で構成された貿易加重バスケットに対する人民元の基準レートを参考にするという通貨バスケット制を採用した。この新たな制度の導入によって、人民元のドルに対する下落余地は広がり、人民銀行の利下げの自由度も増すだろう。利下げを続けても、これまでほど大量の外貨準備を投じて元相場の下落に歯止めをかける必要はなくなるからだ。

 ペッグ制導入の当初の理由の一つは、人民元への信頼を確保することだった。そのため、ドルとの連動をやめるのはリスクを伴う。中国からの資本流出が加速するかもしれない。

 マッコーリー・キャピタル証券の中国担当エコノミスト、ラリー・フー氏は「巨額な資本が流出した場合、人民銀行が介入するのはおそらく間違いない。そうならなかった場合には、人民元相場の決定をいっそう市場に委ねることになるだろう」と言う。

原文(英語):Global Central Banking in 2016


2016年金融政策:ECB、米利上げの影響見極めへ
By TODD BUELL
2016 年 1 月 6 日 13:37 JST
 欧州中央銀行(ECB)は昨年12月初め、金融政策をさらに緩和した。経済成長やインフレを促すために追加緩和が必要かどうか判断する上では、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げの影響を注視するとみられる。

 米国とユーロ圏の経済状況には大きな違いがある。だが、FRBの利上げはユーロ圏の借り入れコスト上昇につながる可能性がある。2013年にはこれが現実となった。当時のバーナンキFRB議長が債券買い入れの段階的縮小を示唆すると、金融市場では「テーパリングかんしゃく(緩和縮小に対する市場の動揺)」が起きた。

 ECB幹部らは最近、金融緩和を継続し、必要に応じて追加緩和する意向を示唆している。これは、市場金利やユーロ相場の上昇といった、彼らが言う「(金融状況の)不当な引き締め」の兆候を注意深く監視していくという意味だ。

 ING銀行のエコノミスト、カルステン・ブルゼスキ氏は、ここで注目すべき2つの重要な指標は利回り曲線の長期ゾーンと為替レートだと述べた。10年物のドイツ国債利回りが1%まで持ち直した場合、「明らかにこの不当な引き締めに相当する」と言う。

 ユーロ圏加盟国間の借り入れコストの相違、つまり国債スプレッド(利回り差)が管理できる範囲であれば、ECBの政策当局は不安を抱かないだろうと指摘する向きもある。

 ベレンベルク銀行のチーフエコノミスト、ホルガー・シュミーディング氏は「ドイツ国債利回りが小幅上昇した場合でも、大きな問題にはならないだろう」と述べた。「ユーロ圏において重要なのは、スプレッドが再び急拡大しないことだ。利回り水準は極めて低いため、長期ゾーンの利回りがわずかに上昇したぐらいでは大きな問題にならない」とも語った。

 ブルゼスキ氏はまた、ユーロが1.06ドル前後、つまりECBが前回理事会を開いた12月3日午前の水準まで戻らないようなら、ECBは懸念するだろうと話した。ECBは為替レートの目標を定めていないが、ドラギ総裁はインフレと経済成長にとってユーロの価値は重要だと繰り返している。

 市場金利が上昇し通貨高が進めば、借り入れコストは上がりインフレが圧迫されるため、ECBの政策努力は台無しになる恐れがある。

 欧州の金融状況が引き締まった場合でも、ECBにはまだ利用できる手段がいくつかある。債券購入の規模を月額600億ユーロから引き上げることも、現在マイナス0.30%の預金金利をさらに引き下げることも可能だ。主要政策金利であるレポ金利をゼロないしそれ以下に引き下げることもあり得る。

原文(英語):Global Central Banking in 2016


2016年金融政策:FRB、利上げペース焦点
By JON HILSENRATH
2016 年 1 月 6 日 09:17 JST
 米連邦準備制度理事会(FRB)は熱い期待を集めた利上げ開始というイベントを乗り切ったものの、イエレン議長が2016年初頭から取り組まなければいけない課題は多い。とりわけ、次回の利上げ時期の決定が注目される。

 FRBは昨年12月16日、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%引き上げ0.25?0.50%とし、7年にわたったゼロ金利政策に終止符を打った。これにより、注目は利上げ開始時期から今後数年の利上げペースへと移っている。

 FRBは12月の連邦公開市場委員会(FOMC)政策声明で、今後の利上げは「段階的」になると2回言及したが、その文言を定義づけることはなかった。同日公表されたFRB理事と地区連銀総裁による2016年末時点のFF金利予想中央値は1.375%で、今年は0.25%ずつの利上げを4回実施すると見込んでいることになる。だが個別の予想値では、年内の利上げ予想回数は2?7回と開きがある。

 イエレン議長は同会合後の記者会見で、「機械的かつ一定のタイミング、一定の幅による金利の変更」を想定すべきではないと強調した。

 1月26・27日のFOMCは12月会合からまだ日が浅く、再び利上げする公算は小さい。民間エコノミストの多くは、FRBが3月15・16日のFOMCで次回利上げを決めるとみるが、4月26・27日もしくは6月14・15日のFOMCまで踏みとどまるとの見方も出ている。

 FRBは12月の政策声明で、経済情勢が鍵になるとし、年率2%のインフレ目標に向けた「実際の進展と予想される進展」を注視すると表明した。また、向こう数年でインフレ率が2%に戻ると確信しているとも述べていた。イエレン議長は、仮にそうならなかった場合には「見通しを再検討し適切な政策を実施するため、一段の措置を講じる必要が生じる」と語った。

 金利を引き上げるために採用した手段が想定通り機能するよう、FRB当局者は市場を注視するだろうし、それに伴い政策を調整する可能性もあるが、今のところはうまく機能しているようだ。

 一方、4兆5000億ドルに膨らんだFRBのバランスシートをいつ縮小し始めるのかという問題は、今後数カ月ほど後回しにされそうだ。12月16日の政策声明は、保有債券の償還金を再投資する政策を継続することで資産買い入れ規模を当面維持するとし、「FF金利水準の正常化が順調に進行するまでそうし続けることを予想している」と記していた。

原文(英語):Global Central Banking in 2016

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中国株上昇、株価対策で落ち着き−CSI300指数が2週間ぶり大幅高
2016/01/06 18:24 JST
    (ブルームバーグ):6日の中国株式相場は上昇。CSI300指数が続伸し、約2週間ぶりの大幅高となった。当局は今年最初の取引となった4日に相場が急落したことを受けて相場下支えに乗り出している。
CSI300指数は前日比1.8%高と、昨年12月21日以来の大幅上昇で終了。石炭会社の大同煤業(601001 CH)と陝西媒業(601225 CH)は共に値幅制限いっぱいの10%高。李克強首相が石炭業界の生産能力過剰問題に取り組む意向を示した。上海総合指数は前日比2.3%高と、先月14日以来の大幅上昇。
?生鴻鼎資産管理の戴明ファンドマネジャー(上海在勤)は「政府系の資金で株の買い入れが行われているとの見方が市場に広まっているが、それは相場下支えを意図したもので大幅な押し上げを狙ったものではない」と指摘。「株式相場は急落後、基本的に安定した。投資家は地合い改善につながる追加策を待っている」と述べた。
香港株式市場ではハンセン中国企業株(H株)指数が前日比0.9%安、ハンセン指数が1%安で終了した。筆頭株主と経営権をめぐり争っている不動産開発の万科企業(2202 HK)はこの日、株取引が再開され、1年半ぶりの大幅安。一時14%下げ、終値は9.2%安となった。
原題:Chinese Stocks Gain for Second Day as State Revives Intervention(抜粋)
記事に関するブルームバーグ・ニュース・スタッフへの問い合わせ先:上海 Zhang Shidong szhang5@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Richard Frost rfrost4@bloomberg.net
更新日時: 2016/01/06 18:24 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0IECO6K50XS01.html

供給サイドの構造改革を強化へ―中国国家主席=新華社
[北京 6日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は6日、供給サイドの構造改革を今後数年にわたり強化する方針を示した。重慶市を視察中の発言として新華社が伝えた。

習主席は、過剰設備の是正と企業コストの低減に焦点を絞る方針も示した。
http://jp.reuters.com/article/xi-jinping-china-idJPKBN0UK18Z20160106



中国人民元、5年ぶり安値−予想外の中心レート引き下げで市場混乱も
2016/01/06 19:21 JST
    (ブルームバーグ):中国人民元は6日、対ドルで下落し、約5年ぶりの安値となった。中国人民銀行(中央銀行)が元の中心レートを予想に反して引き下げた。市場介入に伴う代償が大きくなり、景気が減速する中で、中国当局が元下落を一段と容認する方向に傾いていることを示している。
人民銀はこの日の中心レートを前日の中心レートに比べて0.22%引き下げ、1ドル=6.5314元と、2011年4月以来の低水準に設定。これは本土市場の5日終値よりも元安水準だった。
6日の香港オフショア市場では人民元が1.1%安と、予想外の元切り下げがあった昨年8月以来最大の下落率を記録。上海市場の人民元は0.6%安で、11年3月以来の安値となった。人民元のオンショアとオフショアのレート差は過去最大に拡大した。
中国当局の人民元防衛で、元は昨年8月の切り下げ後、約4カ月にわたって安定を維持してきた。だが市場介入の結果、中国の外貨準備高は昨年、初めて通年で減少する見通しだ。景気減速と米利上げを背景に中国からの資本流出が増える中、当局による人民元の下支えはこのところ、より散発的になっていた。マッコーリー銀行とみずほ銀行のアナリストは、人民銀の為替政策を捉えるのが難しくなっていると話す。
マッコーリー銀行の外為・債券ストラテジー責任者ニザム・イドリス氏(シンガポール在勤)は「最近の市場介入とこの日の中心レート設定で中国当局がどういったサインを送ろうとしているのか、市場は混乱するだろう」と述べた。事情を直接知る関係者によると、人民銀は5日、相場の過度な変動を抑えるため為替市場に介入した。
香港市場のオフショア人民元は、10年9月以来となる6.70元台の元安水準に下落。本土の人民元は上海時間午後5時5分(日本時間同6時5分)現在、6.5560元。
みずほ銀行の張建泰ストラテジスト(香港在勤)は「この日の中心レート設定は中国の政策リスクへの警告となった。中心レートを当局が恣意(しい)的な方法で決めているように見え、政策指針との整合性もない。人民銀の政策と中国市場における投資家の信頼を明らかに損なう」と述べた。
原題:Yuan Sinks to Five-Year Low as PBOC Surprises With Weaker Fixing(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:香港 James Regan jregan19@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: James Regan jregan19@bloomberg.net
更新日時: 2016/01/06 19:21 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0IDJ96K50XS01.html

愛想尽かし始めた海外投資家−中国離れ招く市場介入再開
2016/01/06 15:32 JST

    (ブルームバーグ):中国が再び株式市場への介入に踏み切ったことで、一部の海外投資家がこの市場を敬遠し始めた。
中国当局は今週に入り市場への介入を再開した。事情に詳しい関係者によれば、政府系の資金が5日に株式購入のために投じられ、証券監督管理委員会(証監会)は大株主による株式売却の禁止措置について、週末に期限を迎えた後も延長する見通しを示唆した。
昨年夏の本土株急落の際も、中国当局は株価下支えのために前例のない市場介入を実施した。今年最初の取引となった4日の中国株式市場ではCSI300指数が7%下げた後に売買が停止され、株価対策として一連の措置が再び講じられた。
運用資産1兆ドル(約119兆円)のUBSウェルス・マネジメントで新興市場の最高投資責任者(CIO)を務めるジョージ・マリスカル氏は電話インタビューで、中国当局が「この種の量的コントロールに頼り続けていることに失望している。こうした対策は期待外れに終わるだろう」と述べた。
一方、ウェルズ・ファーゴ・アドバンテージ・ファンズの主任ポートフォリオストラテジスト、ブライアン・ジェーコブセン氏は「海外投資家を心から歓迎していないという意味で、あのような禁止措置の実施は中国政府の信頼性を本当に損なった。継続的な市場介入は中国にとってかなり高くつく。相場がファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)を実際に反映しているという信頼を育む役に立たないからだ」と指摘した。
運用資産約1240億ドル相当のヘンダーソン・グローバル・インベスターズで日本を除くアジア株式責任者を務めるアンドルー・ギラン氏(シンガポール在勤)も「人民元建てA株市場はファンダメンタルズにも基づいて取引されておらず、国際的な投資家はなお若干懐疑的だ」との見方を示した。
原題:As China Revives Stock Intervention, Foreign Funds Lose Patience(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Ye Xie yxie6@bloomberg.net;ニューヨーク Bonnie Cao bcao4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Nikolaj Gammeltoft ngammeltoft@bloomberg.net Jonathan Burgos, Phil Kuntz
更新日時: 2016/01/06 15:32 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0IMQA6S972A01.html

ユーロ圏総合PMI:12月は54.3に上方修正−堅調な景気拡大を示唆
2016/01/06 18:32 JST
  (ブルームバーグ):ユーロ圏では2015年12月に景気拡大ペースが先の見積もりに反して加速した。域内経済が1年にわたる堅調な景気拡大局面に入り、需要増への対応で企業が生産能力を拡大する可能性を示した。
英マークイット・エコノミクスが6日発表した、製造業とサービス業を合わせた12月のユーロ圏総合購買担当者指数(PMI )改定値は54.3と、11月の54.2を上回った。先月16日公表の速報値は54だった。
PMIに基づくと、昨年10−12月(第4四半期)のユーロ圏経済は4年半ぶりの高成長だったことになるという。
原題:Euro Area Set for Robust 2016 Growth as New Orders Fuel Hiring(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:フランクフルト Jana Randow jrandow@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Fergal O’Brien fobrien@bloomberg.net; Paul Gordon pgordon6@bloomberg.net
更新日時: 2016/01/06 18:32 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0IXL86S972801.html


円全面高、人民元安や北朝鮮の水爆実験でリスク回避の動き
2016/01/06 16:18 JST

    (ブルームバーグ):6日の東京外国為替市場では円が全面高。中国の人民元中心レートの引き下げや北朝鮮による水爆実験実施を受けて、リスク回避の動きが強まった。
ブルームバーグ・データによると、円は31通貨すべてに対して前日終値比で上昇した。ドル・円相場は一時1ドル=118円36銭と昨年10月15日以来の水準までドル売り・円買いが進行。午後3時59分現在は118円67銭前後となっている。また、ユーロ・円相場は1ユーロ=127円32銭と同4月16日以来の円高値を付けた。
しんきんアセットマネジメント投信の加藤純主任ファンドマネージャーは、「世の中が不穏になったときに反射的に、安心の円買いとなっている。パブロフの犬状態」と説明。ドル・円は118円割れを狙いにいくとし、「120円割れで売った人はお宝になるのではないか」と語った。
中国人民銀行(中央銀行)は6日、元の中心レートを7営業日連続で引き下げ、2011年4月以来の低水準に設定した。中心レートは1ドル= 6.5314元で、5日の事実上の終値である午後4時半時点および実際の取引終了時の両レートよりも元安水準だった。
FXプライムbyGMOの柳沢浩チーフアナリストは、「昨年8月と同じ連想だが、人民元の中心レートが元安に設定されたのを見て、人民元安誘導があって中国株がまた下がるのではないかという思惑でドル・円が下がった」と説明。「今のところドル・円に関してはリスク回避的な動きの方が強い」と語った。  
北朝鮮は6日、同国午前に水爆実験を行い、成功したと発表した。核実験としては4回目。日韓両国の神経を逆なでする今回の核実験強行により、朝鮮半島の緊張が著しく高まった。同日の東京株式相場は上昇して始まったものの、その後下落に転じ、日経平均株価は一時300円を超える下げとなった。一方、当局が相場下支えに乗り出している中国株式相場は上昇。上海総合指数は4営業日ぶりに反発している。
三井住友銀行市場営業部為替トレーディンググループの呉田真二グループ長は、中国株は落ち着いており、元安に対する市場の反応は過剰である可能性があると指摘。年初の仕掛けでモメンタムが出てしまっており、ドル・円やクロス円(ドル以外の通貨の対円相場)は「チャート的に売られやすい局面」にあり、年初の仕掛けでモメンタムが出てしまっているが、さらなる円高の加速については慎重にみていると話した。 
記事についての記者への問い合わせ先:東京 小宮弘子 hkomiya1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 崎浜秀磨, 山中英典
更新日時: 2016/01/06 16:18 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0I4UW6K50XT01.html



TOPIXは2カ月半ぶり1500割れ、円高を警戒−輸出や中国関連安い
2016/01/06 15:41 JST
    (ブルームバーグ):6日の東京株式相場は3日続落し、TOPIXは終値ベースで10月20日以来の1500ポイント割れとなった。中国人民銀行による人民元中心レートの引き下げや、北朝鮮の核実験実施で地政学リスクが意識され、投資家心理が冷え込んだ。円高が進み、輸送用機器や機械、電機といった輸出関連が下落。鉄鋼、海運といった中国関連株も安い。
TOPIXの終値は前日比15.87ポイント(1.1%)安の1488.84、日経平均株価は182円68銭(1%)安の1万8191円32銭。
みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員は「中国の人民元の安値誘導姿勢が鮮明になった。昨年8月に調整を終えたと言っていたのは、いったい何だったのか。中国から資金が逃げているのではという懸念と、それほど実体経済は弱っているということが短期的には懸念される」と指摘する。北朝鮮の水爆実験は「なぜこの時期にかという意外感がある。中東情勢もあり、地政学リスクを意識した中で円は買われやすい状態になる」と言う。
中国は人民元の中心レートを2011年4月以来の低水準に設定、人民元はオフショアとオンショアのレート差が過去最大に拡大した。外国為替市場では円が全面高となり、ドル・円は一時1ドル=118円36銭と昨年10月15日以来の水準まで円高が進んだ。みずほ投信の岡本氏は、市場は緩やかな円安を想定しているため、現水準からさらに円高に進むと「一部混乱が生じて輸出関連が売られやすくなる。割高感のある内需銘柄には資金が逃げにくいので、キャッシュに換える動きになる」と警戒感を示した。  
また、北朝鮮は6日、水爆実験を実施したと発表。金第1書記は6カ国協議再開を目指す米中の働き掛けを拒否し、米国の侵略を阻止する最善の防衛手段と位置付ける核戦力増強を進めた。三菱UFJ国際投信・戦略運用部の石金淳チーフストラテジストは「心配なのは北朝鮮の中で何が起きているのかということだ。今はそういう時期ではないと思うが、体制が崩壊すればマーケットが波乱となる可能性がある」と語った。
きょうの日本株は欧米株の落ち着きなどを受けて小高く始まったものの、中国の元安誘導で進んだ円高を受けて下落に転じ、北朝鮮の水爆実験後には日経平均が一時300円超下げた。東証1部33業種では、石油・石炭製品、鉱業、その他製品、非鉄金属、鉄鋼、電機、保険、輸送用機器など30業種が下落。5日のニューヨーク原油先物は前日比2.2%安の1バレル=35.97ドルと、終値ベースで昨年12月21日以来の安値となった。医薬品や水産・農林、食料品の3業種は上昇。東証1部の売買高は20億7618万株、売買代金は2兆4308億円。値下がり銘柄数は1493、値上がり359。
売買代金上位ではトヨタ自動車、ソニー、三井住友フィナンシャルグループ、任天堂、村田製作所、アルプス電気、日東電工、TDKが安い。電子部品関連では、アップルが1−3月にiPhone(アイフォーン)の最新モデルを減産すると6日付の日本経済新聞朝刊が報じた。半面、NTT、さくらインターネット、オリエンタルランド、小野薬品工業、三越伊勢丹ホールディングス、日本水産などは高い。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 佐野七緒 nsano3@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Sarah McDonald smcdonald23@bloomberg.net 浅井真樹子
更新日時: 2016/01/06 15:41 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0I4AI6KLVRA01.html

債券先物が連日最高値、オペや株安で買い−「30年債需給が鍵」との声
2016/01/06 15:31 JST
    (ブルームバーグ):債券相場は上昇し、先物は連日で過去最高値を更新した。日本銀行の長期国債買い入れオペで需給の引き締まりが示されたことに加えて、地政学的リスクなどを警戒した株式相場の下落が買い手掛かりとなった。
6日の長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比2銭高の149円13銭で取引開始。午後に入ると水準を切り上げ、一時は149円20銭と5日に記録したこれまでの最高値149円19銭を上回った。結局は6銭高の149円17銭で引けた。
パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「中国人民元の設定レートが人民元安に決まり、景気懸念が根底にある中で、北朝鮮の核実験の話が出たので、リスクオフの流れが続いている。為替が円高に進み、円債にはプラス要因に働いている」と話した。
現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の341回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばいの0.255%で開始。午後3時すぎに1ベーシスポイント(bp)低い0.245%と昨年1月27日以来の低水準を付け、その後は0.25%に戻した。新発5年物の126回債利回りは0.025%と取引ベースで昨年1月以来の低水準。新発20年物の155回債利回り0.965%、新発30年物の49回債利回りは1.245%と、ともに横ばいを付けている。
JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「昨日の10年債入札結果はちょっと弱めだったが、入札前から相場が強かった影響もある。入札後も超長期ゾーンを中心に相場の地合いは強い印象」と説明。「4月から国債発行が減る一方で、日銀買いオペは増額されている。投資家が買わなくても需給のバランスが取れてしまう状況だ」と話した。
日銀が今日実施した長期国債買い入れオペ(総額1.27兆円)の結果によると、残存期間1年超3年以下、3年超5年以下、5年超10年以下の全てで、応札倍率が前回から低下した。今回のオペでは1年超3年以下が前回から500億円多い4000億円、3年超5年以下は700億円増の4200億円、5年超10年以下は500億円増の4500億円となった。
東京株式相場は下落。日経平均株価は前日比1%安の1万8191円32銭で引けた。中国人民銀行が元の中心レートを引き下げたことや、北朝鮮が水爆実験を実施したと発表したことなどを受けて円高が進行し、売りが膨らんだ。
30年債入札
財務省は7日午前、30年利付国債の価格競争入札を実施する。前回入札された49回債のリオープン発行で、表面利率(クーポン)は1.4%に据え置かれる見通し。発行予定額は前回債と同額の8000億円程度となる。
30年債入札について、みずほ証券の辻宏樹マーケットアナリストは、「生保などの平準的な買いも見込まれ、無難な結果となりそうだ」と話した。
野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「需給環境が強い追い風のため、強力な売り材料が提示されなければ、売り材料を黙殺して、相場がブルフラット化する局面のようだ。昨日も10年債入札の弱さよりも、30年債入札を控えた超長期債の先回り買いが相場を支配した」と指摘した。「相場転換の鍵となるのは30年債の需給だろう」と言う。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 山中英典 h.y@bloomberg.net;東京 船曳三郎 sfunabiki@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 山中英典, 崎浜秀磨
更新日時: 2016/01/06 15:31 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0I4EN6JIJUV01.html

視点:動き出すマネー、景気好循環まであと一歩=伊藤元重氏
東京大学教授
[東京 6日] - 過去最高の企業収益が賃上げや投資増になかなか結びつかず、デフレマインド転換の難しさを指摘する声は多いが、伊藤元重・東京大学大学院教授は、2016年は実質マイナス金利のもと、経済好循環の歯車が回り始めるターニングポイントの年になりそうだと指摘する。

同氏の見解は以下の通り。

<賃上げに弾みがつくタイミングは近い>

日本経済は現在、デフレ脱却の第2ステージにいる。第1ステージでは、3本の矢のうち特に第1の矢(金融政策)によって株価・為替・雇用・税収・企業収益が大きく改善した。だが、肝心の投資や消費が経済の好循環を促すまでには至らず、国内総生産(GDP)も伸び悩んでいる。これが、日本経済の本格的回復に対する懐疑の念、あるいはある種の閉塞感につながっている。

2016年のマクロ経済運営は、まさにこの問題を解決していくことが求められる。デフレ脱却を確実なものとし、かつ17年4月に控える消費再増税という課題をこなし、好調な企業収益を賃金や投資の拡大に結びつけていくことが肝要だ。

足元で投資や消費が思いのほか鈍い状況は、別に落胆すべきことではない。やはり20年におよぶデフレの中で企業や国民のマインドも相当冷え切ってしまっている。上場企業の過去最高益や大企業のベア上昇といったニュースを聞いても、景気回復の実感を持てない人は多いだろう。企業経営者も、いくら収益が良くなったからといって、5年後、10年後を見通したときに、積極的に国内で投資を増やす気持ちにはなかなかなれないだろう。

ただ、経済というものが不思議なのは、金融・財政政策による需要喚起策でここまで温めると、まるで五右衛門風呂のように、深層部分に熱がじわじわと届き始めていることだ。

まず、賃金・雇用に関して言えば、11月の有効求人倍率(季節調整値)は1.25倍とバブル期並みの高さになっている。賃金の伸び率は、全体としてはまだ低いが、中小企業や非正規雇用など市場にセンシティブなところは相応に上がり始めている。

こうしたなか、政府が官民対話で経済界に賃上げをお願いしているのは理にかなっている。安倍政権が掲げる名目GDP600兆円(実質2%、名目3%程度の成長)を目指すと、賃金が上昇しなければ労働分配率がどんどん下がっていってしまう。

そもそもデフレマインドが定着している日本では、企業の賃金や投資決定について最適配分ができていない「コーディネーションの失敗」が起きている可能性がある。政府がコーディネーター役を買って出て、経済界に対して民間主導の好循環の必要性を説くのは決して間違ったことではない。合わせて、そうした好循環が生まれるよう政策面で後押しをしてあげることが肝要だ。法人実効税率の引き下げも効果的な選択肢である。

ちなみに、私は賃金上昇の可能性に関して多少楽観的で、これから足元の名目賃金はかなり上がってくると考えている。横軸に失業率、縦軸に賃金上昇率をとったフィリップス曲線では、あるレンジを超えて失業率が下がってくると、賃金上昇に弾みがかかる。2016年あたりが、このターニングポイントになりそうだと見ている。

<労働力不足と生産性革命が促す産業の新陳代謝>

投資についても、2016年はいよいよ期待が持てると考えている。最大の根拠は、16年の比較的早い時期から物価上昇が加速し、名目金利から物価上昇分を差し引いた実質金利のマイナス幅が広がると思われるからだ。

1バレルあたり100ドル超から40ドル割れまでわずか1年程度で急速に原油安が進んだにもかかわらず、日本の消費者物価指数はほぼゼロ近傍で推移している。つまり、足元では金融政策が相当効いており、物価は上昇基調に傾いていると言える。

今後、原油価格下落の影響は剥落してくるので、物価には上昇圧力がかかる。16年に1.5%程度まで上がれば、実質金利は大きくマイナスの領域に踏み出す。手元資金を現金・預金のまま寝かしておけば価値が目減りするので、企業には当然、手元資金の有効活用を求める市場のプレッシャーが強まるだろう。

むろん、配当金・自社株買いなどの株主還元、合併・買収(M&A)、あるいは賃上げなどキャッシュアウトのルートは様々だが、老朽設備の更新投資も含めて、デフレ下で抑え込まれていた国内設備投資が大きく動き出す可能性はある。

そもそも日本の労働供給量は毎年、少子高齢化で1%ずつくらい縮小していく。生産性を高めるための投資は、企業の生き残りに欠かせない。加えて、人手不足などで賃金が毎年上がっていくとすれば、必要な生産性向上余地はさらに大きくなる。その過程では企業の淘汰も進むかもしれないが、言い換えれば産業の新陳代謝が促進されるということだ。バブル崩壊後ずっと低い水準で推移してきた全要素生産性(TFP)の上昇、そして潜在成長率の上昇につながるかもしれない。

生産性を大幅に引き上げるような革新的な技術は、そこかしこに芽を吹き始めている。モノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)、フィンテック(金融とITの融合)、あるいはシェアリングエコノミーの発想を生かす手もある。新たな生産性革命の波に乗り遅れないよう、日本企業の経営者には危機感をもって臨んでもらいたい。

また、実質マイナス金利が、約1700兆円(ほぼ半分が現金・預金)の個人金融資産にどのような影響を与えるのかも注目されるポイントだ。

最近、米国の投資家と話をした際、アベノミクスの最大の負け組は結局、日本の国民ではないかと言っていた。インフレになっても、現預金に寝かしたままで価値が目減りするというわけだ。私はそうは思わないと答えた。目に見えるように物価が上がってくれば、現預金から株式などへの相応のポートフォリオシフトは起こるはずだ。

なお、最後に日本経済の長期的展望を言い添えれば、15年に大筋合意した環太平洋連携協定(TPP)など巨大自由貿易協定(FTA)が始動し、アジア市場が成長とともにさらに開放されていけば、日本の輸出産業の主役も様変わりしていくのではないだろうか。

国内輸出産業の主役は現在、デバイスや素材・鉄鋼、あるいは自動車などだが、おそらくここに食品や衣料品などさまざまな消費財が加わってくると思われる。

また、観光産業のポテンシャルも侮れない。隣国の中国だけで欧州連合(EU)全体の2倍を超える人口が存在するのだから、海外の観光先進国の実績を参考に考えれば、年間訪日外客数の中長期目標は4000万人でも少ないくらいだろう。

財やサービスの分野で、それだけの規模の相互交流が起これば、日本の産業構造もおのずと大きく変貌する。その意味で、TPPや観光政策は20年後、30年後の日本経済を想定した重要なアジェンダとして、一過性ではなく、腰を据えて取り組まなければならない。

*本稿は、伊藤元重氏へのインタビューをもとに、同氏の個人的見解に基づいて書かれています。

*伊藤元重氏は、東京大学大学院経済学研究科教授。現在、経済財政諮問会議の民間議員を務める。東京大学経済学部卒、米ロチェスター大学大学院経済学博士。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの特集「2016年の視点」に掲載されたものです。
http://jp.reuters.com/article/view-motoshige-itoh-idJPKBN0UK09R20160106



コラム:ドル円、歴史的記録は反転の合図か=植野大作氏
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 チーフ為替ストラテジスト
[東京 5日] - 昨年のドル円相場は歴史に残る2つの記録を達成した。元日の早朝に確定した昨年末の終値は120.22円と年初の初値119.78円を小幅ながら上回り、史上初の「4年連続陽線」となった。年足では過去最長のドル高・円安局面だ。

他方、昨年の値幅は安値115.86円から高値125.86円まで、わずか10円の幅に収まり、フロート制導入後では「過去最小」の値幅になった。「派手な記録」と「地味な記録」の双方に味わいがあり、記録と記憶に残る1年になったと言える。ただ、市場が知りたいのは、それらの記録に秘められた含蓄だ。

一般に、長く続いたトレンドの後に値幅の狭い足が出現すると、転換の予兆と解釈されやすい。だが、テクニカルには「リアル」と「ダマシ」がつきものだ。3年連続の大陽線の後なので、単なる速度調整が起きただけという可能性もある。いずれにしろ、過去のチャートを眺めると、ドル円相場が2年間もわずか10円の値幅に甘んじた局面は存在しない。今年は上下いずれかへ弾ける時が来そうだ。

現在、市場関係者の間では、昨年高値の125.86円をドル高のピークとみる円高派と、通過点とみる円安派が激しい論争を展開中だ。戦略をそろそろ「戻り売り」に変えた方が良いのか、まだ「押し目買い」が正解なのか、正念場の申(さる)年相場が開幕した。以下、年間展望の着眼点と筆者の見解を述べておきたい。

<読み解くカギは「米国景気」「日銀」「為替需給」>

最も重要なポイントは「米国景気」だ。昨年末の米連邦公開市場委員会(FOMC)では約7年ぶりにゼロ金利政策が解除されたが、異例の「クリスマス利上げ」に踏み切ったイエレン連邦準備理事会(FRB)議長の判断が妥当だったかどうかの評価は、今後の米国経済次第で決まる。

年明け後の米経済指標で残念な結果が相次ぐようなら、「師走の利上げは勇み足だった」との市場評価が定着、先のFOMCで示された「今年4回」の利上げ予想回数は下方修正を余儀なくされ、ドル安・円高への局面転換が始まるだろう。

一方、今後発表される米経済指標で良好な結果が続くようなら、米国景気の回復期待に根差した「健全な利上げ観測」が台頭、追随利上げの可能性がない日銀と比較した印象格差が広がって、ドル高・円安局面の寿命が延びることになるだろう。

2番目のポイントは「日銀の政策」だ。昨年末の会合で日銀は異次元緩和の補完・円滑化措置を発表したが、これに対する市場評価も割れている。

補完措置で示された「年3000億円の新たなETF(上場投資信託)買い入れ」が今年4月に始まる日銀の保有株売却の穴埋めに過ぎなかったことに注目する向きは、「日銀の異次元緩和は技術的限界に接近しており、大した追加緩和はもうできない」との見方が強まっている。

一方、円滑化措置に注目する向きの間では、追加緩和期待が広がっている。1)日銀適格担保の拡充、2)国債買い入れ平均満期の延長、3)J−REIT(不動産投資信託)の買い入れ枠倍増、などが稼働すれば、日銀による資産購入の余地が広がるからだ。結果的に、異次元緩和の継続可能期間は延びるほか、必要ならば追加緩和のカードを切る余力も増えたとみられる。

第3のポイントは「為替需給」だ。これについても円高派と円安派で見解が見事に分かれている。円高派も円安派も国際収支統計を見ているのは一緒だが、経常収支の黒字増を重視するのが円高派、資本収支の流出圧力の強さに着目するのが円安派だ。

日本の経常黒字は足元で年15兆円超の水準に膨張しており、今年はもっと増えそうなので、そろそろ円高になるとの意見には相応の説得力がある。

他方、昨年は、日本からの直接投資で約16兆円もの資金流出が起きたほか、年金、生保、投信の3主体だけで年26兆円を超える外国証券の買い越しが記録されている。昨年、経常黒字が急増した上、世界同時株安や原油暴落などを背景に投機筋が円の空売り持ち高を一気に手仕舞ってもドル円相場が妙に底堅く、年足陽線で越年できたのは、短期回転売買を除く為替需給が円売り優位だったからだとの意見にも説得力がある。

昨年のドル円相場が過去最小の値幅を更新したという事実に照らすと、結果的にはどちらの議論も間違っておらず、「需給論争は痛み分けだった」とするのが冷静な判断だ。ドル円絡みの需給がおおむね拮抗していない限り、あれ程狭い値幅にはならなかったはずだ。

<年末予想は1ドル=127.50円>

以上を踏まえ、現時点での筆者の見解を述べておく。まず米景気に関しては、今年も拡大基調を維持、健全な利上げ期待がドルの先高観を支持する状況が続くとみている。

「利上げとドル高のダブルパンチで米国経済は失速する」「米国で利上げが進むと新興国や原油市場から資金が流出、リスクオフの円高が加速する」などの意見には傾聴すべき点も多いが、物価上昇率未満のマイナス圏で推移している実質政策金利が緩やかに水面付近に浮上してくる程度の利上げで過去、米国経済が腰折れした事例はない。

ドル高には米多国籍企業の業績を圧迫したり、製造業の競争力を蝕んだりするマイナス面はあるが、国内総生産(GDP)の9割近くを占める個人消費、住宅投資、政府支出などにはプラスに働く面もあり、原油の下落についても石油関連企業の業績や株価の圧迫にはなるが、米国の消費者や一般企業には大減税に等しいプラス効果が及ぶはずだ。

新興国についても、構造問題を抱える一部の国では景気悪化が続きそうだが、主要な輸出先である米国の景気がコケなければ、既往の通貨安による景気浮揚効果の恩恵を受ける国もあるだろう。これまで新興国に流入していた資金は様々であり、「米国が利上げを始めたら新興国を売ろう」としていた資金はすでに逃げた可能性もある。

日銀の金融政策についても、昨秋を境に「物価2%」という数字だけを追求する「短期決戦型」から賃金上昇を伴う良性インフレを粘り強く待つ「持久戦型」へ変質したが、前述の円滑化措置が稼働すればその持久力は格段に向上する。今年の春闘で政府は企業に強く賃上げを促しており、夏の参院選を前に円高・株安が加速する事態を放置するとは考え難い。時期尚早な円高リスクが台頭した場合、日銀は追加緩和に動くだろう。

為替需給についても、まだ円安優位が続くとみる。日本の経常黒字は今年20兆円台に膨張しそうだが、貿易が大幅な黒字だった昔と違い、海外からの利配収入だけで稼いでいる現在の黒字には円転されない部分が何割もあり、見かけほどの円買いにはならない。

昨年9兆円を超えた年金の対外投資は年央には下火になりそうだが、国内低金利の環境が続く中、生保や投信を通じた海外への資金流出は続くだろう。日本企業の海外進出は人口減という構造問題の所産でもあり、急ブレーキが掛かるとは思い難い。国内外の短期筋が昨年以上の円買いを強いられるような強烈なリスクオフイベントが勃発しない限り、今年も緩やかなドル高・円安が続くだろう。

今年から2年、株式市場の格言では「申酉(さるとり)騒ぐ」局面に入る。近年のドル円相場は、株高なら円安、株安なら円高に振れやすい傾向にあるが、株価を揺さぶる干支の霊力が上下どちらに効くかによって、ドル円相場の雰囲気も随分変わるだろう。筆者は株高・円安のパターンをイメージしている。年末予想は127.50円とした上で市場の審判を仰ぎたい。

*植野大作氏は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のチーフ為替ストラテジスト。1988年、野村総合研究所入社。2000年に国際金融研究室長を経て、04年に野村証券に転籍、国際金融調査課長として為替調査を統括、09年に投資調査部長。同年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画、12月より主席研究員兼代表取締役社長。12年4月に三菱UFJモルガン・スタンレー証券入社、13年4月より現職。05年以降、日本経済新聞社主催のアナリスト・ランキングで5年連続為替部門1位を獲得。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。(こちら)http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-daisakuueno-idJPKBN0UJ06E20160105?sp=true



コラム:ドル円を動かす「隠れた要因」=山口曜一郎氏
三井住友銀行 ヘッド・オブ・リサーチ
[東京 6日] - 2016年の為替市場は、ドル円がいきなり120円を割れる波乱のスタートとなった。今年の相場環境を端的に表すと、「変数が多くコンセンサスがない」状況と言える。

米景気と利上げのペース、日欧の緩和姿勢、商品価格、中国経済、テロ、中東情勢、欧州政治など変数が多い中、様々な要因で相場が振れる。また、ドル円でいうと130円の見通しもあれば110円の見通しもあるというように、コンセンサスがないため、相場が動いた場合に一方向に傾く可能性がある。4日のマーケットは上記のうち中国や中東を手がかりとして相場が振れた。

そのような中、筆者は今なお、いったんは再びドル高円安の展開が見られるのではないかと考えている。年前半は堅調な米経済指標の発表を受けて3月の追加利上げ観測が高まり、日米の金利差や金融政策の方向性の違いからドル円は127円レベルまで上昇するだろう。

しかし、年央以降は、米金利上昇とドル高が米経済に与える負の影響、2009年6月から続いてきた循環的米景気拡大の緩やかなピークアウト、新興国経済減速のラグ(時間差)をおいた米国に対する影響から123円程度までドルが売り戻される展開を予想している。

<雇用者報酬と企業利益、株価にポジティブな配分とは>

今回は、これらに加えてもう1つ、マーケットにじわじわと影響を与えそうな「隠れた要因」を取り上げたい。それは、緩やかな成長の中での所得分配というテーマだ。

筆者は、金融市場の見通しを考える際に、様々な経済活動の前提条件やシナリオを考えるが、多種多様なマーケットの声に耳を傾けていると、不思議なことに気付く。それは、米国を中心とした先進国の成長見通しの中で、賃金の伸びが一段と加速するというシナリオと、企業利益が一段と増加するというシナリオが併存しているということだ。

もちろん、高い経済成長率が予想されている環境ならば両立は可能だが、2016年の国内総生産(GDP)成長率予想は、米国が2%台の前半から半ば、世界全体でも3%台の前半から半ば程度だ。そのような緩やかな成長率の中で、賃金上昇が加速し、企業利益が一段と増加するということは望めず、少なくともどちらかのシナリオは実現しない。そのことが明らかとなってくる過程で市場の楽観が後退する展開があると見る。以下、この点を説明するために、簡単なシミュレーションをしてみたい。

経済成長と所得分配が抱える課題は先進国に共通のものだが、米国のデータが速報性と利便性に優れているため、ここでは米国を例に、できるだけ単純化して話を進める。

まず、経済成長率の前提として、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合時に発表された2016年の経済見通しを用いると、実質GDP成長率は前年比プラス2.4%、インフレは前年比プラス1.6%となっており、名目成長率はおおよそ4.0%ということになる。

ここで、議論を分かりやすくするため、GDPの代わりに国民所得を用いて説明したい。国民所得が雇用者報酬と企業所得に分けられるとすると、4%の成長をどう分配するかが論点となる。

そこで、2つのケースを考えてみたい。なお、足元の米国の労働分配率は67%であり、これは国民所得のうち67%を賃金・給与などの雇用者報酬が占めることを意味する。ちなみに、1990年代前半の労働分配率は約73%、2000年代前半は約71%だった。

まずは、賃金上昇率が年3.0%程度あり、雇用者数が同1.5%増加(年210万人増)することで、雇用者報酬が4.5%増加するケースだ。ここ数年の中ではかなり労働者に厚い分配となる半面、企業所得の伸びは3.0%にとどまる。この場合、労働報酬には問題がなくても、企業所得が3%しか伸びないようでは株式市場が失望する公算が大きい。

過去のGDP統計における企業利益の伸び率とS&P500指数の1株当たり利益(EPS)の関係を考えると、EPS伸び率は3.6―4.7%程度にとどまる可能性がある。前年比7%前後の増益を期待しているマーケットは失望するだろう。

一方、賃金上昇率が年2.5%程度で、雇用者数が同0.5%の伸び(年70万人増)にとどまった場合、雇用者報酬の伸び率は3.0%、企業利益の伸びは6.0%となる。こうなれば、S&P500のEPS伸び率は6.6―7.7%が期待でき、株価にはポジティブ要因となるだろう。

ただし、その場合、労働者の取り分が成長対比で少なくなることから、翌年以降の消費・投資需要の下方圧力となる。このことは、ここ最近話題になりがちな、経済がまずまずのスピードで成長しているにもかかわらず、なぜ需要が高まらないのかという疑問への1つの答えとなる。

成長分の多くが企業に分配され、労働者の取り分が少ないと、労働分配率は低下を続け、家計の消費需要やそれに伴う企業の投資需要は高まらず、一方で企業には厚い内部留保が残る。別の言い方をすれば、各企業が増収の中でも人件費を厳しく管理してきた結果、高い増益率を維持できている一方、従業員の給与が抑えられているため消費需要が高まらないという構図である。

もちろん、企業はリスクを取ってリターンを追及しており、投資効率を重視していることから、企業利益の伸びが雇用者報酬の伸びを上回ることは当然だ。もし名目成長率が5%もあれば、労働報酬の伸び率が4.5%かつ企業所得の伸び率が6.5%という、比較的バランスのとれた配分の実現が可能だろう。しかし、4%程度の成長で企業が多くの取り分を要求すると分配に歪みが生じる。世の中の仕組みは企業利益の確保に傾きがちだ。

緩やかな成長の中での所得分配というテーマは、経済指標や金融政策イベントのように即時的なインパクトを市場に与えるものではないが、マーケットの価格形成にじわじわと影響を及ぼすと考える。あちらを立てればこちらが立たずで、労働分配に重きが置かれれば株価は上がらず、企業所得に重きを置き過ぎれば先行きの成長の源泉を損なうだろう。

では、この問題のドル円相場に対するインプリケーションは何か。株価が上がらないようだとリスクオン・モードの後退からドルに下押し圧力がかかる可能性がある。一方、労働分配が抑制されれば消費も投資も伸びず、経済成長への期待が後退することから、やはりドルには下押し圧力がかかるだろう。つまり、どちらが露呈してもドル売り円買いの動きにつながりやすい。

上記で触れた様々な要因から、ドル円相場は年前半に上昇するものの、年央以降は上値が抑えられるだろう。ターニングポイントは年央と見ているが、変動要因の出現が予想よりも早まれば、その分、転換点は早くやって来ることになり、ドル円のピークの水準も低いものにとどまる。

この点については柔軟に構えておく必要がありそうだ。足元の動きを勘案すると、すでにピークはやって来てしまったという見方も出てくるかもしれないが、現時点ではまだドル高円安のトレンドは終わっていないと考える。8日の米雇用統計はドル高回帰に対する試金石となるだろう。

*山口曜一郎氏は、三井住友銀行市場営業統括部副部長兼調査グループ長で、ヘッド・オブ・リサーチ。1992年慶應義塾大学経済学部卒業後、同行入行。法人営業、資本市場業務、為替セールスディーラーを経て、エコノミストとして2001―04年に ニューヨーク、04―13年ロンドンに駐在。ロンドン大学修士課程(金融学)修了。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-yoichiroyamaguchi-idJPKBN0UK06Q20160106?sp=true


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