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出口なき麻薬経済から抜け出せない世界経済の正確な見通し(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/15/hasan104/msg/146.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 1 月 01 日 02:25:00: igsppGRN/E9PQ
 

            まだまだ下がる(C)日刊ゲンダイ


出口なき麻薬経済から抜け出せない世界経済の正確な見通し
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/172501/2
2015年12月31日 日刊ゲンダイ


 米国は9年半ぶりの利上げに踏み切ったが、欧州はマイナス金利、日本は異次元レベルの“激ゆる”緩和を継続している。米国と日・欧の金融政策の乖離によって、16年の世界経済の混乱は避けられない。まず米国では利上げのマイナス面が顕在化。景気の腰折れ懸念が高まっている。市場関係者の中には「もう一度、利下げするんじゃないか」という見方もあるほどだ。

 そこに重たくのしかかるのが、原油価格の凄まじい急落である。

 この1年半で価格は3分の1になるほど下げたが、反発の気配はない。それも当然で中国経済の急ブレーキに加え、米国の利上げによって新興国から投資マネーも大量流出している。世界のオイルをのみ込む旺盛な需要は16年も戻りそうにないからだ。

 となると、15年末には1バレル=30ドル台半ばだった原油価格が、16年には30ドルを割り込み、20ドル台になるかもしれない。

「原油がここまで激安水準になると、米国発の『シェールガス革命』はもはや幕引きムードです。すでにシェールガス関連企業の割合の高い米国ジャンク債市場は大荒れ状態ですが、一獲千金を狙ったベンチャーへの巨額融資が次々と焦げついています。こうした債権は複雑な構造で証券化されてバラまかれている。芋づる式に不良債権が拡大する流れは、08年のリーマン・ショックを引き起こしたサブプライム危機を彷彿させます。原油価格の暴落により、世界経済は恐慌前夜のような状況です」(経済評論家・斎藤満氏)

 量的緩和政策は時に麻薬に例えられるが、原油暴落ショックに火がつけば当然、日銀や欧州中銀にはマーケットからの苛烈な追加緩和圧力がかかるだろう。出口なき麻薬経済から延々と抜け出せなくなるのだ。

 

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1. 2016年1月01日 09:57:38 : oLShHzBbYM : Eeyw9@1MG64[18]

米新規失業保険申請が7月以来の高水準、雇用市場減速の兆しか
[ワシントン 31日 ロイター] - 米労働省が31日発表した今月26日までの週の新規失業保険申請件数は、季節調整済みで前週比2万件増の28万7000件と7月以来の高水準となった。

クリスマス休暇シーズンだったことが件数の増加に一部寄与しているとみられるが、雇用市場減速の兆しを示している可能性もある。

申請件数は市場予想の27万件を上回ったものの、ここ数カ月間はほぼ42年ぶりの低水準で推移している。申請件数は30万件を切ると雇用市場が引き締まっていることを示すとされるが、43週連続でこの水準を下回っている。これは1970年代以来の長さとなる。

労働省のアナリストは、統計に影響を及ぼすような特殊要因はないとしているが、クリスマス休暇の期間中だったことで統計の数字がゆがんだ可能性もある。

雇用市場のすう勢をより正確に反映するとされる4週間移動平均は4500件増の27万7000件だった。

2週間以上手当てを受けている失業保険受給者総数は19日の週までに3000件増の219万8000件だった。

米雇用市場はことし大きく改善した。連邦準備理事会(FRB)は今月16日に約10年ぶりとなる利上げに踏み切り、2007─09年の金融危機から経済が回復してきたことを示す節目となった。

エコノミストの多くは、失業率こそ来年は現在の5%付近からさらに低下するものの、雇用改善のスピードは落ちるとみている。失業保険申請件数は数年間にわたって大きく減り、ことしの中ごろ以降は安定している。
http://jp.reuters.com/article/usa-economy-unemployment-idJPKBN0UE16D20151231

米国株(31日):下落、S&P500種は年間で2011年以来の下げ (1)
2016/01/01 07:26 JST
    (ブルームバーグ):31日の米国株は下落。S&P500種株価指数は年間ベースで下げた。この日はアップルを中心にテクノロジー株が売られた。
アップルは5営業日のうち4日で下落。年間ベースでは4.6%安と、2008年以来で最悪だった。S&P500種に採用されているエネルギー株はこの日は上昇したが、年間ベースでは7年ぶりの大幅な下げとなった。
S&P500種株価指数は前日比1%安い2043.94。年間ベースで0.7%下げた。ダウ工業株30種平均は178.84ドル(1%)下げて17425.03ドル。
スタンスベリー・アンド・アソシエーツのアナリスト、ジェフ・クラーク氏は「基本的に相場は変わっていない。上昇や下落を試したことはあったが、年間を通じていら立たしい展開だった。モメンタムは今のところ弱気だ」と述べた。
S&P500種産業別指数のうち9指数が下げた。エネルギー株は原油が1%安を埋めたことが好感され上昇した。
1月1日は元旦で休場。今週は薄商いが続き、前日の出来高は年初来で最低だった。  今月は米金融当局による利上げを材料にした大幅な下落・上昇が見られた。S&P500種は月間ベースでは1.8%安と、12月の下げとしては2002年以来で最悪だった。
今年大幅に値上がりした銘柄にはネットフリックスやアマゾン・ドット・コムがある。いずれも株価は2倍以上に値上がりした。その一方でチェサピーク・エナジーやコンソル・エナジーは76%超の大幅下落となった。
原題:Final-Day Selloff Sends S&P 500 to First Yearly Drop Since 2011(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Anna-Louise Jackson ajackson36@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Cecile Vannucci cvannucci1@bloomberg.net Alex Longley
更新日時: 2016/01/01 07:26 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O08QQ6SYF01S01.html

NY外為(31日):ドル指数は3年連続上昇、円は4年連続安 (1)
2016/01/01 07:27 JST

    (ブルームバーグ):2015年はドルが主要16通貨すべてを凌ぐパフォーマンスとなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)は12月の定例会合でほぼ10年ぶりとなる政策金利引き上げに踏み切った。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は年間ベース3年連続プラスで越年する。FOMCは事実上のゼロ金利の解除に耐えられるだけの力強さがあると判断した。円は年ベースで過去最長の4年連続マイナス。ユーロは2年連続下落。米国が利上げに踏み切った一方で、日本とユーロ圏では景気刺激措置を継続している。
2015年は政策引き締めに近づいていることを米金融当局が示唆する一方で、それ以外の中央銀行は緩和政策を続け、政策のかい離が外国為替市場のキーワードとなった。ドルは1−3月に急伸した後、期待外れとなった経済統計や当局者からのハト派的発言をきっかけに失速。12月にようやく利上げが現実のものとなった後は、一進一退を繰り返しながら緩やかな上昇にとどまっている。
BNPパリバの通貨ストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏 (ニューヨーク在勤)は「今年の大半においてドルが強いというより、むしろ外国通貨が弱いという状況だった。つまり米利上げ期待がドルの下落を抑制していたようだ」と分析する。政策かい離において「2015年は国外サイドが注目されたが、16年はもっと米国サイドが重要になるだろう」と述べた。
ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は1232.59。年初からは9%上昇した。
円は対ドルで1ドル=120円22銭。年初からは0.4%下げ、ブルームバーグのデータがさかのぼれる1971年以降で最長の4年連続下落となった。ユーロは年初から対ドル10.2%下落。日本の金融市場は31日は休場だった。
先物市場では2016年に約2回の追加利上げが織り込まれている一方、米金融当局の予測では4回となっている。来年のドルは主要10通貨のうち7通貨に対して上昇が予想されている。
サクソバンクの通貨戦略責任者、ジョン・ハーディー氏は「ドルは来年も上昇すると予想する。実際の利上げ回数が市場が今想定しているより多くなるとの見方は、欧州中央銀行(ECB)を含め他の主要中央銀行との違いをさらに鮮明にするだろう」と述べた。同氏は2016年の年末までに1ユーロ=95米セントまでユーロが下げると予想しており、実際にそうなれば2002年以来のユーロ安となる。
ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値によると、日本銀行による金融緩和と米金利上昇が相まって、円は来年さらに4%下げる見通し。
三菱東京UFJ銀行の外為ストラテジスト、リー・ハードマン氏は 「政策かい離に基づいたトレードは来年も続くだろう」と話す。「対円、対ユーロでのドルはここまでずいぶんと上げてきたが、小幅ながらもまだ上昇の余地は残っている」と述べた。
原題:Year of the Dollar Ends on a High as Monetary Policy Wins Out(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Rachel Evans revans43@bloomberg.net;ロンドン Anchalee Worrachate aworrachate@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Paul Cox pcox16@bloomberg.net Netty Ismail
更新日時: 2016/01/01 07:27 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O07TI26K50XS01.html
http://www.bloomberg.co.jp/apps/data?pid=avimage&iid=iYVRudzHht0M



ドルが対通貨バスケットで前年比9%超上昇=NY市場
[ニューヨーク 31日 ロイター] - ニューヨーク外為市場は、ドルが対主要通貨バスケットで、前年比9%超上昇して、年内最後の取引を終えた。薄商いの中、運用資産を調整する動きが出て、ドルを押し上げた。

この日の取引で、ドルの主要6通貨.DXYに対するドル指数は一時、約1週間ぶり高値の98.750をつけた。月間では1.5%下落した。

ドルは対ユーロEUR=で前年比約10%高と、2年連続で上昇した。この日は、ユーロは対ドルで約1週間ぶり安値の1.08530ドルをつける場面があった。

みずほ銀行の通貨ストラテジスト、シリーン・ハラジュリ氏は「運用資産を調整する動きが間違いなく、(この日の)ドル高に関係している」と話した。

ドルは対円JPY=で前年比0.4%高と、4年連続で上昇した。ただ、この日の取引では、約2カ月ぶり安値の120.005円をつけた。12月のシカゴ地区購買部協会景気指数が予想に届かず、安全資産とされる円が買われた。

今年のドル高の背景には、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ開始や、日銀、欧州中央銀行(ECB)の金融緩和政策が、ドルを引き続き下支えするとの市場期待があった。

アナリストらは、金融政策の方向性の違いが引き続き、少なくとも2016年第1・四半期にかけての注目点と話す。

ウェストパックのシニア通貨ストラテジスト、リチャード・フラヌロビッチ氏は「FRBが3月に2回目の利上げを行う可能性があるが、完全には織り込まれていない。このことが、ドルを新たに下支えするだろう」と分析した。

ドルはスイスフランCHF=EBSに対して1.3%高の1.00150フラン。一時、約3週間ぶり高値の1.00240フランをつける場面もあった。年間では0.7%高と、2年連続で上昇した。

ドル/円 NY時間終値     120.19/120.21

前営業日終値          120.47

ユーロ/ドル NY時間終値   1.0863/1.0866

前営業日終値          1.0930
http://jp.reuters.com/article/ny-forex-close-idJPKBN0UE1FG20151231


米国債(31日):上昇、16年も楽観は禁物とゴールドマンなどは警告 (1)
2016/01/01 06:42 JST
    (ブルームバーグ):2016年の債券投資のリターンは恐らく、15年と同様にさえないだろうと大口投資家はみている。
JPモルガン・チェース、フィデリティ・インベストメンツ、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)、ゴールドマン・サックス・グループはいずれも、あまり楽観的にならないよう注意を呼び掛けている。ゴールドマンは指標の米10年債利回りが16年末までに3%に上昇するとみる。
ブルームバーグ世界債券指数に基づくと、15年の米国債の年初来リターンはプラス0.7%、先進国ソブリン債はマイナス2.5%だった。米金融当局は12月16日に約10年ぶりに政策金利を引き上げ、先物市場は16年内に1回以上の利上げがある可能性を約94%と織り込んでいる。これが世界的に債券利回りを押し上げそうな背景だ。
JPモルガン・チェースのグローバル調査責任者、ジョイス・チャン氏は30日のブルームバーグとのインタビューで「当社では債券市場のリターンを1桁台前半から半ばとみている」と発言。「これは債券市場全体に当てはまる。5%未満の上昇と考えている米国株式市場と大差ない」と続けた。
31日の米国債市場では10年債が上昇。ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後2時現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.27%。同年債(表面利率2.25%、2025年11月償還)価格は7/32上げて99 27/32。
米証券業金融市場協会(SIFMA)の勧告に基づき、米国債市場はこの日、米東部時間午後2時までの短縮取引だった。あす1月1日は終日休場となる。
ゴールドマンのマクロ・市場調査共同責任者、フランチェスコ・ガルザレリ氏(ロンドン在勤)は12月30日のリポートで、「米国債利回りは当社が1年前に想定していた水準を下回っている」と述べた。16年は米国の利上げとインフレ上昇、経済成長で利回りが上昇するとみる。
ブルームバーグが集計したデータによると、ゴールドマンの利回り予想が正しければ、投資リターンはマイナス3.2%前後となる。ゴールドマン、JPモルガンともプライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)22社の一角を占める。
パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のトニー・クレセンツィ氏は30日のブルームバーグのインタビューで、利回りは「ゆっくりと上昇する」可能性があると指摘。10年債利回りについては2.25−2.75%のレンジとなりそうだと述べた。
金融当局はフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25−0.5%のレンジに引き上げた。16年末時点でのFF金利は、政策当局者らの予想の中央値で1.375%と見込まれている。
フィデリティ・ガバメント・インカム・ファンドのマネジャー、ビル・アービング氏は「市場は極めて遅いペースでの引き締めを織り込みつつある。政策当局者の予想中央値よりもゆっくりとした引き締めだ」と指摘。「これは、予想よりも速いペースで金利が上昇するリスクがあることを示している」と加えた。
原題:Biggest Investors Say Beware the Bond Market as Fed Raises Rates(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:シンガポール Wes Goodman wgoodman@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Paul Cox pcox16@bloomberg.net Michael Aneiro
更新日時: 2016/01/01 06:42 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O082UR6TTDS001.html


中国、個人の外貨購入で取り締まり強化へ
[北京 31日 ロイター] - 中国国家外為管理局(SAFE)は31日、年明けから個人の外貨購入に関する取り締まりを強化することを明らかにした。資本流出の抑制が狙いだ。

SAFEは声明で、銀行における外国為替取引を監視する新しいシステムを年明けから導入すると表明。現在、個人は最大で年間5万ドル相当の外貨購入が許されている。新制度では、上限超過が見つかった個人はSAFEが管理する「監視対象者一覧」に載る。

中国政府は不法な資金の流出や資本逃避を押さえ込むことに力を入れており、外国為替市場にもかつてなかったようなやり方で取り締まりをかけている。強引な取引には罰金を科したり、いくつかの銀行には取引を断るよう促したりしている。

ロイターは30日、中国人民銀行(中央銀行)が少なくとも3行の外資系銀行に対し、外国為替業務の一部について来年3月末まで停止するよう命じたと報じた。
http://jp.reuters.com/article/china-frx-plcy-regs-idJPKBN0UE19R20151231


NY原油(31日):反発、2年での下げは過去最悪−供給超過の長期化で
2016/01/01 06:20 JST
    (ブルームバーグ):31日のニューヨーク原油市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は反発。ショートポジションが買い戻された。世界的な供給超過が続く中で米原油在庫が拡大し、年間では大きく下落、2年間での下げは記録上の最大となった。
ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マサチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は「大量の原油が貯蔵されている。価格が回復し始めるには、在庫が目に見えて減り始めなくてはならない」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は前日比44セント(1.20%)高い1バレル=37.04ドルで終了。年初からは30%下落し、2015年の平均価格は2004年以来の安い水準となった。
原題:Oil Caps Record Two-Year Loss as Supply Glut Seen Prolonged(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Mark Shenk mshenk1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: James Herron jherron9@bloomberg.net; David Marino dmarino4@bloomberg.net Angelina Rascouet
更新日時: 2016/01/01 06:20 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O08QG7SYF01T01.html


原油・ガソリン値下がり率、2年連続の2ケタ
[31日 ロイター] - 原油・石油製品先物相場は31日、今年最後の取引となるなか、2年連続で2ケタの値下がり率となった。

北海ブレント原油先物LCOc1の清算値は1バレル37.28ドル。年間では35%安、昨年は48%安だった。

米国原油の指標であるWTI(ウェスト・テキサス・インターミディエイト)原油先物CLc1は1バレル37.04ドル。年間では30%安、昨年は46%安。

米ガソリン先物RBc1は1ガロン1.2671ドル。年間では12%安、昨年は48%安。

米ヒーティングオイル先物HOc1は1ガロン1.1007ドル。年間では昨年に続き40%下落した。
http://jp.reuters.com/article/oil-yearend-settlements-idJPKBN0UE1F120151231


2. 2016年1月01日 10:07:40 : oLShHzBbYM : Eeyw9@1MG64[21]
2016年の市場を動かすのはー中国、石油そしてFRB
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左図:左図:中国のGDP成長率、中央図:産油国のGDP成長率、右上図:S&P500種企業の1株あたり利益の前年比変動率、右下図:米政策金利水準の変化:青=2014年末のFRBの見通し、赤=15年末のFRB見通し、黄=先物が示すFFレートの先行き
By
GREG IP
2015 年 12 月 31 日 15:31 JST
 2015年の世界の金融市場には2つの拮抗する力が働いていた。1つは堅調な米雇用市場に後押しされた米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げへの決意だ。2つ目は中国の経済成長の鈍化とコモディティー価格の下落を背景とする世界の大半での利下げ圧力である。
 そうした綱引きの結果として生じたのが、ドルの急騰、米ジャンク債の急落、米国債利回りの低位安定、ほぼ年初と変わらない水準で年末を迎えた躁鬱(そううつ)的な米株式市場である。
 こうした緊張は2016年も継続するだろう。その結果、世界経済は景気後退を免れるが、株式は打撃を受け、投資家は神経をすり減らすことになる可能性が高い。
 最初に注目すべき火種は中国である。中国経済が急減速することへの懸念は少なくとも10年前からあったが、2015年にそれが頂点に達した。それもそのはずだ。中国の官民合わせた総債務残高は国内総生産(GDP)の244%に急増した(2008年にはGDPの148%だった)。2015年のGDPの予想成長率は6.8%で、やはり2008年の9.6%から減速している。
 8月には中国のマクロ経済運営に対する世界の信頼が揺らいだ。その背景には当局による株価暴落対策の不手際や人民元のドルペッグ(連動)制の緩和が急激過ぎたことがある。世界の株式市場は大きく売られ、米国株は4年ぶりの「調整」――直近の高値から少なくとも10%の下落――を経験した。
 中国政府にとって2016年の優先課題は、過剰生産能力に苦しむ2大分野、重工業と建設から個人消費とサービスへの経済成長エンジンの移行を継続させることである。この移行は経済成長の鈍化を余儀なくするので、政府が非公式に定めた2016年の成長目標6.5%にはまず届かないだろう。
 中国政府の市場原理に対する姿勢は状況に左右されやすい、また暴落の伝染やより広範な金融危機を防ぐためなら介入を辞さない姿勢を示している。したがって中国はまたしてもハードランディング、つまり4%未満の経済成長率は回避するだろう。
 2つ目の火種は石油である。サウジアラビアは米国のシェール石油生産業者から市場シェアを奪い返すために2014年に価格戦争に踏み切った。2015年、その戦争のおかげで原油価格は31%も下げ、1バレル=36.75ドル前後となった。
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左:米FRBが利上げした12月16日の株式トレーダー、中央:昨年、世界のショッピング街で賃料がトップだった香港にある商業施設、右:サウジアラビアの油田施設 PHOTO: FROM LEFT: GETTY IMAGES, BLOOMBERG NEWS, EUROPEAN PRESSPHOTO AGENCY
 原油価格の下落はおおむね終わったが、地政学的影響、金融界への影響は継続している。それは2015年にジャンク債市場(シェール石油生産業者の主な資金調達源)をかき乱したが、2016年にはそうした企業に貸し付けている銀行も打撃を受けるはずだ。
 世界的にも原油安はすでにロシアを深刻な景気後退に陥らせ、ベネズエラの与党、統一社会党(PSUV)の過半数議席を失わせ、カナダの保守党政権の敗北にさえも貢献した。
 2016年に注目すべき国はサウジアラビアである。原油収入の急減で同国の財政赤字はGDPの15%に達した。同国政府の対応は燃料、水道、電力の補助金を削減するというものだった。しかし、モントリオールに拠点を置く調査会社BCAリサーチが警告しているように、補助金の削減には社会的緊張を招くリスクがある。
 サウジアラビアは通貨リアルをドルにペッグ(連動)させている。これは同国がFRBに続いて利上げを実施せざるを得ないということを意味している。とはいえ、一般的に輸出が減少しているときは、低金利、通貨安の方が望ましい。
 そうしたことから、ドルペッグ制の見直し、または廃止への圧力が高まるだろう。同国には依然として膨大な外貨準備高(6510億ドル)があるが、2014年8月以来減少し続けている。BCAリサーチは同国の2年物国債の利回りは米2年物国債よりも1.6%ポイントほど高いと指摘するが、リアルの売り圧力を抑えるのに十分な水準とは言えない。
 2015年と同様、FRBは2016年も市場に大きな影響を及ぼすだろう。2008年から主要政策金利の誘導目標を0%近辺に維持し続けた後、FRBは12月にそれを0.25〜0.5%に引き上げた。1年前に考えられていたよりも数カ月遅い利上げ開始となった。
 金利に関する市場とFRBの見解の相違は今も続いている。FRBの高官たちは2016年末の目標金利を1.25〜1.5%と考えているが、市場は1%を上回らないとみている。
 FRBが金融引き締め局面に入ったのは、失業率が5%に下がったので物価やコストの上昇も時間の問題と考えたからだ。アトランタ地区連銀の分析によると、一般的な労働者の賃金成長率は2014年初めの2〜2.5%から3.1%に上昇しているので、当初はFRBの判断が正しかったと評価されるだろう。同様に、FRBが重視する商務省のコア個人消費支出(PCE)価格指数(変動の大きい食品とエネルギーを除く)も現在はわずか1.3%だが、ドル、原油価格、医療費などからの物価下落圧力が弱まるに連れてじりじりと上昇するだろう。
 今や景気拡大が比較的成熟したことで、債券市場はFRBによる金融引き締めが景気を後退させてしまうのではないかと懸念している。2016年の下期にはFRBもおそらくこれに同意し、それ以上の引き締めを見送ることになるだろう。
 こうした逆風もあり、2016年は米国株にとってマイナスリターンの年となりそうだ。米国株の強気相場は今や6年半も継続しており、過去4番目の長さとなっている。
 強気相場が抱えている問題はその継続年数だけではない。その燃料も不足し始めているのだ。S&P500種指数を構成する企業の1株当たり利益は2015年に6%減少したと予想されている。エネルギーセクターの大幅な減益がなければ、5.6%増になっていたはずではあるが。
 2016年の企業収益が18%も増加するというアナリストたちの予想が的中するとは思えない。株価が割安であれば収益の冷え込みにもある程度寛容になれるが、株価は決して割安ではない。FRBによる利上げサイクルが始まった上に、S&P500種指数は1株当たり営業利益の19.5倍で取引されているのだ。
• ガソリン安、米国家計への影響は
• 米企業収益の「リセッション」到来か−今年も市場予想下振れ
• サウジ、国内燃料価格と公共料金を大幅引き上げ=報道


ハイイールド債、15年は再び名に恥じない利回り提供
By RICHARD BARLEY
2016 年 1 月 1 日 03:37 JST

 ハイイールド(高利回り)債市場では2014年半ば、新しい名称が必要なのではないかとの疑問が湧き始めていた。バークレイズによると、当時米国では利回りが5%を割り込み、欧州でも4%を下回っていた。だが15年末の現在、ハイイールド債は相応の名称を付与されていると言えそうだ。

 米利回りは8.8%と、11年以来の高水準で1年を締めくくる見通しとなっている。年間では約2.3%上昇した。欧州の利回りは5%と絶対値では高くないが、極めて低水準にある欧州国債利回りに比べれば高水準だ。

 もちろん、既存のハイイールド債投資家にとっては朗報ではない。今年は「サード・アベニュー・フォーカスト・クレジット・ファンド」の清算が市場を揺るがすなど、厳しい1年だった。

 市場の混乱は借り手にも影響を及ぼした。調査会社ディールロジックによると、10-12月期の米ハイイールド債発行額は、リーマン・ブラザーズの破綻で市場がほぼ機能不全に陥っていた08年以来の低水準となった。世界全体の発行額も今年は23%減の3665億ドルと、11年以来の低水準に縮小した。

 ハイイールド債市場は来年もさらなる試練に直面するだろう。デフォルト率は上昇する見込みで、企業の資金調達は一段と困難になる可能性がある。だが投資家は少なくとも、リスクテイクに対してより大きな報酬を得ることができている。

 ハイイールド債投資家はデフォルトに対する補償が必要なため、常に相対利回りではなく絶対利回りに注目すべきだと言える。その観点では、今年はハイイールド債が力を取り戻した1年だった。

http://si.wsj.net/public/resources/images/NA-CI321B_CAPAC_16U_20151230111813.jpg 

 


 
主要中銀の政策かい離、世界経済の試金石に
FRBが利上げを実施した12月16日のニューヨーク証券取引所 ENLARGE
FRBが利上げを実施した12月16日のニューヨーク証券取引所 PHOTO: RICHARD DREW/ASSOCIATED PRESS
By JOSH ZUMBRUN
2015 年 12 月 31 日 11:24 JST
 世界経済は2016年、主要中央銀行の政策がかい離するという異例の状況に直面する。米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを続けるとみられる一方、欧州と日本の中銀は全力で金融緩和を実施しているためだ。

 投資家が米利上げを見込み始めた1年半前から、ドルはすでに25%近く上昇した。ドル高は輸出不振を招き、米国にデフレ圧力をかけ、来年の米経済を揺るがすリスクとなる可能性がある。

 キャピタル・エコノミクスの米国担当チーフエコノミスト、ポール・アシュワース氏は「興味深い実験になる」とし、「各中銀の政策がどれほどかい離するか次第だが、米輸出がさらに圧迫されるのは確かだろう」と述べた。

 欧州中央銀行(ECB)、英中銀イングランド銀行、FRBの3中銀は1999年のユーロ発足以来、おおむね足並みを揃えて政策を展開してきた。1990年代後半は世界経済が活況を呈していたため3中銀ともに2000年にかけて利上げを実施し、01〜03年にはITバブルの崩壊を受けて揃って利下げに動いた。日本銀行さえも2000年には金利誘導目標を一時引き上げたが、01年に再びゼロ金利に戻した。

 世界金融危機の前後にもこのパターンが繰り返された。世界の中銀は06年と07年に利上げを行ったものの、リセッション(景気後退)の深刻さが明確になるにつれて金利を大幅に引き下げた。

 各国の金融政策が調和すると、通貨の過度な変動を抑えることができる。中銀が揃って利上げを実施すれば、特定の通貨に圧力がかかりにくい。だが米国の金利が欧州を大幅に上回っていれば、世界の投資家に一段のドル買いを促すことになりかねない。

上図:主要中銀の政策金利、左下図:ドルの対主要通貨レート、右下図:2006年をゼロとした輸出の変動率 ENLARGE
上図:主要中銀の政策金利、左下図:ドルの対主要通貨レート、右下図:2006年をゼロとした輸出の変動率
 政策のかい離は極めて大きくなる可能性がある。FRBは量的緩和から脱却し、12月に0.25%の利上げに踏み切った。FRB当局者らは向こう3年間に毎年1%の利上げを見込んでいる。一方、ECBは同月に預金金利をマイナス0.2%からマイナス0.3%に引き下げ、債券買い入れ措置を17年3月まで延長することを決めた。

 利上げが米経済を過度に圧迫するようであれば、FRBは利上げを一旦止めるか、方向転換を迫れられるかもしれない。ECBもFRBが緩和策を進めていた11年に一度利上げを試みたが、欧州株式市場が急落し、債務危機が悪化するなど、すぐにユーロ圏経済が金利上昇に耐えられるほど強くないことが明らかになり、利下げを余儀なくされた。

 ジョン・ハンコック・アセット・マネジメントのチーフエコノミスト、ミーガン・グリーン氏は、米国でも同様の結果にならないとは断言できず、FRBは政策の転換を迫られる可能性があると指摘。「(FRBの)使命が金融安定にあるならば、資産価格の乱高下に対応する責任がある」と述べた。

 一方、欧州と日本の中銀が政策の変更を余儀なくされることも考えられる。ドル高の裏を返せばユーロ安と円安で、これは各国の経済を押し上げて製造業を活発化させ、より効果的な景気刺激策となり得る。グリーン氏は「FRBが日銀とECBの仕事を代わりにやっているようなものだ」と述べた。

 かい離が進めば米輸出企業と製造業者は特にリスクにさらされる恐れがある。米国では10年から14年にかけて、輸出の増加を背景に耐久財製造業で80万人以上の雇用が生まれた。だが15年3月以降は再び減少傾向をたどっている。

 全米製造業者協会(NAM)のチーフエコノミスト、チャド・モートレイ氏は「製造業はやや期待外れとなっている」とし、「FRBは利上げ続行の是非を判断するにあたり広範な経済情勢をみるが、それには当然ながら製造業も含まれる」と話した。

 ドル高は商品(コモディティー)価格に対する下押し圧力にもなりやすい。輸入価格の下落から恩恵を受ける企業や消費者には追い風となるが、石油業界には引き続き逆風を吹かせることになる。石油業界も14年は雇用が伸びたが、足元では縮小している。

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