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マツダ「ロードスター」が受賞 日本カーオブザイヤーにみる自動車と景気の関係
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20151226-00000500-biz_san-nb
SankeiBiz 2015/12/26 11:01
その年に発売された最も優れた1台に贈られる賞「日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)」。今年はマツダの4代目「ロードスター」がホンダ「S660」との熾烈なスポーツカー対決を制し、栄冠を手にした。マツダの受賞は昨年の「デミオ」に続いて、2年連続で、ロードスターはちょうど10年前の2005年に3代目がCOTYに輝いている。この10年間の受賞車の顔ぶれを眺めていると、自動車産業と日本経済の浮き沈みが見えてくる。
■美しい日本のスポーツカー
12月7日、東京・お台場で開かれた授賞式。マツダの藤原清志常務執行役員は、マツダだけでなく他社もスポーツカーを相次いで投入していることに触れ、受賞あいさつをこう締めくくった。
「バブル崩壊後、失われた20年の中で日本の自動車業界は良いことも悪いことも学んだと思います。そしてこういうスポーツカーをつくれる時代がきました。日本という地形、日本の自動車産業を生かしきった、本当に力のある日本らしいスポーツカー群だと思います」
「きょう広島から来るとき、富士山が見えました。美しい国・日本でスポーツカーを開発し、作り、走らせる。こんな国は他にはありません。スポーツカーを作り続けることをみんなでやっていきたいと思いますし、私の世代の経営者が数値じゃなく、ロマンで経営をやっていけばできると思います。。マツダはやります。一緒にやらせてください」
クルマ好きの支持を集めるスポーツカーだが、開発や生産には時間も労力も必要だ。その割に、実用性のなさや価格がネックとなって、大量の販売台数は期待できず、ビジネスとして成り立たせるのも難しい。
特に、日本メーカーが作る2人乗りの小型スポーツカーは米国や欧州などでも市場が限られ、業績が悪化するとリストラの対象になることもある。
だが、12年以降、トヨタ自動車「86」や富士重工業「BRZ」、ダイハツ工業「コペン」、S660、ロードスター…国内各社はこぞってスポーツカーを投入している。
過去最高益が相次ぐ自動車業界だが、ほんの少し前までは不振にあえいでいた。08年のリーマン・ショックに伴う世界的な需要の急減、11年の東日本大震災とサプライチェーンの寸断、タイ洪水、超円高…次々と苦難に見舞われた。それでも、メーカーは苦しみながら開発を続けてきた。個性豊かな各社のスポーツカーは、ようやく立ち直った自動車産業のまさにシンボルのようにみえる。
■高級・エコ・走り
ロードスターは2005年にもCOTYを受賞している。この年、政府・日銀は景気の「踊り場」脱却を宣言。日経平均株価は1万6000円台を回復した。国内新車販売は580万台を超え、海外販売の増加で、自動車メーカーも好業績が目立っていた。
翌06年には株価は1万7000円を突破。好調な景気を象徴するかのように、トヨタの高級車「レクサスLS460」がこの年のCOTYに輝いている。
ただ、07年に入ると、米国のサブプライムローン問題が浮上し、株価も低迷、景気は先行き不透明感を増し始める。COTYもそれまで数年続いていた高級車や中型車ではなく、ホンダの小型車「フィット」が選ばれた。そしてリーマン・ショックの起きた08年には株価は1万円台を割り込み、COTYにはトヨタの小型車「iQ」が輝いた。
国内景気は急速に悪化。株価は8000〜1万円台に低迷し、新車販売も500万台を割り込んだ。消費者の節約志向や環境意識の高まりを意識するかのように、09年「プリウス」(トヨタ)、10年「CR−Z」(ホンダ)、11年「リーフ」(日産)とハイブリッド車や電気自動車のエコカーがCOTYを受賞した。
潮目が変わったように感じられるのが12年だ。株価は依然として低調だったが、エコカー補助金の効果もあり、新車販売は500万台を回復。COTYも、日本では普及していなかったディーゼルエンジンが評価され、マツダのスポーツ用多目的車「CX−5」が、「86/BRZ」などの強豪を抑えて受賞した。
株価が1万6000円台を回復した13年には輸入車として初めてフォルクスワーゲンの「ゴルフ」が選ばれた。株高で高額消費も持ち直し、国内新車販売でも輸入車が年々、存在感を高めていた。
もちろん、COTYはモータージャーナリストなど60人の選考委員が主観を交えて対象車を決めている。走りが重視される傾向にあり、ファミリー層に支持されるミニバンなどが選ばれないことに反発する開発者もいる。選考前のメーカーの積極的な「票固め」もささやかれる。
とはいえ、これからもスポーツカーが受賞の常連であり続けられるかどうか、日本の自動車産業の“元気”を表すバロメーターにもなりそうだ。(田村龍彦)
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