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マクドナルド店舗の外観(宮崎瑞穂撮影)
社内外で高まるカサノバ氏の責任論 マック早期再建「小手先の改革では無理」
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20151222-00000003-biz_fsi-nb
SankeiBiz 2015/12/23 08:15
米マクドナルドが、筆頭株主として約50%を握る日本マクドナルドホールディングス(HD)の株式の一部売却を検討していることが22日、分かった。国内外の投資ファンドや大手商社に打診したもようで、外部の資本とノウハウを活用し、低迷が続く日本事業の早期再建を急ぐとともに、ブランドイメージの一新を図る考えだ。売却株数や金額などの詳細は今後、詰める。最大33%を売却する可能性もあり、45年間続いた米本社主導の経営を抜本的に見直す。
日本マクドナルドは、期限切れ鶏肉使用や異物混入といった食の安全安心に関わる不祥事が続発し、消費者からの信頼を失った。信頼回復に向け、品質情報の開示やメニューの見直しなどに取り組んでいるが、既存店客数は11月までに31カ月連続で前年実績を下回り、客離れに歯止めがかからない。同社は、不採算店舗の閉鎖など店舗改革を急ピッチで進め、今年の閉鎖店舗は100店に上る見通し。財務関係者は「一時的に費用負担が増えるが、来期以降のコスト削減につながる」と期待する。
しかし、閉店の加速が縮小均衡やブランド力の低下につながれば、イメージ回復は遠のく。店舗跡には競合のハンバーガーチェーンなどの出店が相次いでおり、今後のシェア争いに影響を及ぼす恐れもある。外食業界に詳しい日本経済大の西村尚純教授は「小手先の改革では復活できない。これまでのビジネスモデルを180度転換させるような抜本的な改革が必要だ」と話す。
株式売却の検討が報じられた22日、同社の株価は前日比231円安の2712円と依然、高値水準にある。業績が悪化しているものの、株主優待目当ての個人投資家からの人気が高いからだ。市場関係者からは「収益力から見ると割高感が強い」(中堅証券)との声も根強い。さらに、「経営再建に必要なリストラ費用の追加負担を迫られる可能性もある」(アナリスト)との見方があり、交渉が難航することも予想される。
出資関係が見直されれば、サラ・カサノバ社長の進退問題が浮上しそうだ。カサノバ氏は米本社の意向で、13年8月末の就任以来、新メニューの投入などで顧客ニーズの多様化を進めているが、結果が出ていない。大手外食チェーン幹部が「マックの低迷を招いた張本人」と述べるなど、社内外で責任論が高まっている。
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