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少子高齢化と不動産バブル、本来取られるべき政策は何だったか。
1985年のプラザ合意以降、不動産価格がうなぎのぼりになった。確か数年で二倍になったところもあったはずだ。この時のバブルには特徴があり、不動産と株だけが値上がりして、食料品などの日用品はほとんど上がらなかった。その後、日銀の政策転換があり、銀行融資への総量規制が実施され、株がまず一気に値下がりし、次に住専を通しての住宅関連融資にストップがかかり、不動産の値下がりが始まった。確か、土地の値下がりが始まったのが1992年ぐらいだったと記憶している。
ところで、少子化はどうかと言えば、団塊の世代が大人になった1970年代後半には完全に少子化傾向がはっきりしていた。ウィキの「少子化」(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%91%E5%AD%90%E5%8C%96)のページによると、1970年には合計特殊出生率は2.13で、人口が微増する状況だったが、1980年には1.75、バブル期であったはずの1990年には1.54、不景気が定着した2000年には1.36となり、人口維持の2.08にはとても及ばない状況になった。
団塊世代が独立して家を建てていた1970年代から80年代は住宅需要が旺盛で、合計特殊出生率が2.0をはるかに下回っていることがほとんど意識されなかった。しかし、少なくとも平成になった以降、どう考えても、若い人の人口減が進行している状況で不動産需要がどんどんと出てくると言うことが有り得ないことは、かなり簡単な推測だろう。
ここで得られる教訓の一つは、土地神話、つまり、不動産価格は永遠に値上がりするという神話は決して絶対のものであったわけではなく、単に、昭和の高度成長期の産物であったと言うことだ。この意味で、国債は決して破たんしないという現在信じられている神話もその内にウソだと判明するだろう。
もう一つ、得られる教訓がある。少子化に従って、住宅戸数が減少し、結果的に住宅敷地面積の増加を政策的に進めるべきであったのに、反対に、相続対策として、ある程度広い庭にアパートを建設することを勧めてしまい、結果的に稼働率の低いアパートが林立するという結果になったことだ。このことは都市部において著しく、このことも、首都圏から地方への人や企業の移転が進まない原因の一つとなっている。
本来なら、出生率低下に伴って、世帯数予測をして、都市部を含めて、日本全国の望ましい人口規模を策定することだった。平成になったころには税制の改訂が必要であったはずだが、それが行われなかった。そして、マンション経営で相続対策が出来るとして、富裕層へ融資を進めた銀行も、結果的に行き詰ってしまっている。結局、日本に住んでいるほとんどの人は損害を被ったはずだ。
繰り返すが、現在の国債・公債バブルも必ずはじける。その影響は結局のところ、円安となって表れるから、日本に住んでいる限りその影響を受けざるを得ない。自衛策としては農業が出来るようにして、食糧やエネルギーの自給がある程度でも可能なようにすることだ。国債バブルは昭和40年代から始まっていて、とても大きな影響を日本社会へ与えてきている。民間部門の金融資産が1千兆円以上あるとされるがその何割かは純粋に国債バブルによって生み出されたもので、見かけ倒しの資産でしかない。もし、国債バブルがはじければ、都市部ほど大きな影響を受けるだろう。特に都市部の非常勤の公務員が深刻な影響を受けることになる。
国家として国債バブルの破裂に備える必要がある。そのためには、なんと言っても輸入依存度の高い品目の国産化だ。化石燃料に頼らない経済を作る必要があるし、食糧の増産も必要だ。この二つの課題に共通して役立つことが地熱発電。地熱資源の調査をして、その結果を公表し、地域全体での最大利益を行政が音頭をとって計画する必要がある。しかし、現状はその正反対に進んで行っている様子だ。
2015年12月22日18時40分 武田信弘
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