1. 2015年12月22日 18:03:36
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中国経済、来年は「V字型ではなくL字型」中国指導部は中央経済工作会議で来年の同国経済の青写真を公表(写真は上海中心部の高層ビル群) PHOTO: BLOOMBERG NEWS By LINGLING WEI 2015 年 12 月 22 日 08:45 JST 【北京】中国指導部は、来年の同国経済の青写真を公表した。経済鈍化が潜在的に長引く方向に向かっていることを認めた上で、世界第2位の経済大国を脅かしている長期的な各問題、たとえば根強く残る供給過剰能力や不動産のだぶつきに対処する方針を強調したものだ。 この青写真は、習近平国家主席ら共産党上級幹部が集まる非公開会合、中央経済工作会議で作成された。同会合の様子を直接知る高官の1人は、長期間にわたる成長率の横ばいないし停滞を受けて、指導部は成長率、鉱工業生産、そして雇用が鈍化し続ける可能性を討議したという。 同高官は「経済は今後、L字型の道をたどりし、V字型の急激な回復にはならないだろう」と述べた。 それでも同高官は、中国経済の潜在的なハードランディングをめぐる懸念は「的外れだ」と指摘。成長促進のため、政府当局は金融・財政上のレバーを今なお引けると語った。 同会議では、負債や投資主導ではなく消費主導の経済に転換するのを阻んでいる慢性的な諸問題があることを認めている。21日の会議終了後に新華社が公表した声明によれば、政府の2016年の経済的な優先課題には、過剰能力の削減、売れ残り住宅在庫の処分、企業のコスト低減、そして金融リスクの軽減などが盛り込まれている。 政府計画の完全な詳細は明らかでない。指導部による来年の経済成長目標など具体的な詳細は、来年3月に招集される中国の全国人民代表大会(国会に相当)まで公表されない。 中国内外のエコノミストらは、来年の国内総生産(GDP)目標について、政府は今年の目標である7%前後を下回る水準に設定すると広く予想している。それは、短期的な成長を犠牲にして、必要とされている改革を実行するという当局の希望を反映するものになるだろう。中国経済は過去25年間で最も低い成長率になるとみられ、7%目標の到達に苦労するとみるエコノミストも少なくない。習主席は、2020年までに1人当たりのGDPと所得を2010年比で2倍にするため、成長率は向こう5年間少なくとも6.5%にしなければならないとの考えを示している。このため、2016年の目標は6.5%前後になるとエコノミストらは予想している。 公表された青写真は、金利引き下げと財政支出を通じて需要を喚起する中国の長年の努力が経済体質強化にあまり効果がなかったことを受けたものだ。多くのエコノミストは、こうした対策が中国企業や地方政府などに一層の債務を負わせ、潜在的に経済により大きなリスクを負わせたと述べている。 同時に、安全な食品や医療サービスの改善を求める消費者の声は満たされていないままだとエコノミストたちは言う。指導部に近い当局者は「われわれは需要の欠如に直面してはいない」と述べ、「為すべきことは、満たされない需要を満たすためサプライサイド(供給重視)改革を実行することだ」と語った。新華社が公表した声明では、その点を解決するためには、過剰生産能力と資源の非効率配分を改善することが挙げられている。 中国は、経済的に発展していない都市や内陸地域を中心に、売れ残り住宅も供給過剰状態にある。発表された会議の声明は、戸籍管理制度の抜本的な改革によって農村住民による都市移住を認め、住宅需要が喚起されるだろうと述べている。 関連記事 「中国の夢」破れ、反撃に出る労働者たち 第2子解禁の中国、親は子作りに消極的 中国の国有企業合併、競争力が犠牲に 近未来の中国経済、成長の担い手はヤッピー
中国の消費経済を引っ張っていくのは、裕福でハイテクにも精通した若者たちだ(写真は北京市内のショッピングモールを歩く男女) PHOTO: BLOOMBERG NEWS 2015 年 12 月 22 日 13:33 JST 中国経済は死んでいない。将来をヤッピー(都市に住み、専門職に就いて高収入を得る若年層)に大きく依存しているだけだ。 コンサルタント大手のボストン・コンサルティング・グループ(BCG)と中国アリババ(阿里馬場)傘下アリリサーチ(阿里研究院)による新たな共同調査によれば、同国の消費経済はいずれ、より裕福で、より若く、ハイテクにも精通した人たちが成長の原動力になる。 BCGは、裕福な消費者、35歳未満の買い物客、そしてネットサーファーは、中国の消費市場売上高を2020年までに最大6兆5000億ドル(約790兆円)に押し上げると予想する。15年比では54%増だ。現在7%達成に苦労している国内総生産(GDP)が5.5%まで鈍化しても実現可能だいう。 中国に依存して売上高を大きく伸ばしてきた世界の企業の多くは、同国の経済成長鈍化に伴う消費者への影響を懸念している。同時に、中国は輸出主導型の経済を改革し、米国のような消費主導の経済を実現するのに苦労している。 だがBCGは、それは決して「お先真っ暗」ということではないと言う。 この調査によれば、売り上げは過去の絶好調時のように飛躍的には急増していない。しかし「誤解しないほうがいい。若干鈍化したペースで上下しているものの、中国の消費成長は今なお驚異的な足取りをたどっている」という。 BCGとアリリサーチによれば、都市に住む35歳未満の若い専門職の人々、つまりヤッピーは前世代の人たちより40%も裕福で、支出することをいとわない。また年間所得2万4001−4万6000ドル(約290万−560万円)と定義されるアッパーミドルは、2020年までに現在から倍増の1億人に達し、都市部世帯の30%を占めるようになるという。 電子商取引も成長の主要な原動力になる見通しで、それは2020年までに個人消費の42%を占め、現在の15%から大きく拡大するだろうと同調査は予測している。 関連記事 中国経済、来年は「V字型ではなくL字型」 「中国の夢」破れ、反撃に出る労働者たち 第2子解禁の中国、親は子作りに消極的 http://jp.wsj.com/articles/SB10042852630784164445404581431071659430048?mod=wsj_nview_latest
焦点:サムスン電子、復活のカギは「ハード至上主義」からの脱却 [シンガポール/ソウル 22日 ロイター] - 韓国のサムスン電子(005930.KS)のスマートフォ ン(スマホ)部門が伸び悩んでいる。OBや関係者の間では、同社の技術部門を支配している文化 である「ハードウエア至上主義」を変えない限り、かつて好調だったころの勢いを取り戻すことは 不可能との見方が多い。 彼らによると、こうしたサムスン電子の文化は、スマホ事業を支えるようなソフトウエアやサービ スプラットフォームの開発努力を妨げてきたという。過去1年の間に、幾つかのサービスが中止に 追い込まれ、立ち上げから1年もたたずに停止されたものさえあった。 「幹部らに対する不信感は強い。実際にはもっと多くのソフトやサービスを提供できるはずだ」と 、内部事情に詳しい人物は話す。「『ハードの売り方が分かっている私たちは、ハードを売る』と いう考えがいまだに根強い」という。 携帯電話の売上は、市場が成熟するにつれて伸びが鈍化している。他社のアンドロイド携帯がより 低価格で販売されているいま、特色のあるソフトウエアやコンテンツ、サービスを提供できなけれ ば、サムスン電子が差別化を打ち出すことは不可能だ。 同社は過去から学んだ成果として、独自のモバイル決済システム「サムスン・ペイ」を開発したり 、あらゆるモノをインターネットにつなぐIoT(インターネット・オブ・シングズ)と呼ばれる プラットフォーム関連の米スマートシングスを買収することで方向性を示した。 ただ、それだけでは十分ではない。 サムスン電子のOBや現在の社員らを取材すると、部署間の業務重複や混乱が透けて見えてくる。 そこではハードウエアの販売を短期間で伸ばそうとするあまり、顧客のための価値を生み出し「サ ムスン・ブランド」への忠誠心を高める長期的努力がないがしろにされている。 「サムスン電子の上級幹部は、ソフトウエアを本質的に理解していない」と元社員は言う。「ハー ドのことは分かっている。実際、誰よりも分かっている。だが彼らにとって、ソフトは完全に別物 なのだ」と指摘する。 評論家によると、その結果、ソフトやサービスにかかわるプロジェクトは放置され、多くの場合失 敗することになったという。 サムスン電子のメッセージアプリ「ChatON」は、ギャラクシーにプレインストールされてい たにもかかわらず支持を集めることができず、3月に提供を終了。著名な米国人を幹部を迎えて始 めた動画サービス「Milk Video」は、開始1年後の11月にその役目を終えた。 <利益率は縮小> サムスン電子はスマホ市場で後発組だったが、いまでも業界トップの位置を守っている。調査会社 トレンドフォースによると、今年の出荷台数は第2位の米アップル(AAPL.O)を約1億台上回る見込 みだという。 だが元幹部によると、サムスン電子は社内での技術革新の動きを支援するのに失敗しており、中国 の華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]などにシェアを奪われる中で、競争力を維持するため利益率 は低下している。 1―9月期の営業利益のうち、モバイル事業の比率は39%に低下。2013年時の68%を大き く下回り、通期で2010年以来の低さとなる見通しだ。調査会社テレフィスによると、市場シェ アは今年20%を割り込むとみられている。13年には24.6%を握っていた。 この状況下、長年モバイル部門のトップを務めてきた申宗均氏は最近、日常業務を同部門の高東真 氏に明け渡すこととなった。 高氏は、巻き返しの鍵と目されているサムスン・ペイとセキュリティーソフト「Knox」の開発 に尽力した人物であり、信任は厚い。韓国と米国ではサムスン・ペイによる取引が増えつつあるほ か、米インテルなどと開発した基本ソフト(OS)「TIZEN(タイゼン)」も新型スマホなど の発売が追い風となっている。 投資家やアナリストの間では、サムスン電子はメモリーチップや液晶ディスプレイにおいては支配 的な立場を守っており、同社の凋落は誇張されすぎとの見方もある。 だが、スマホ事業が以前のような爆発的な増益ぶりを取り戻す可能性は低い。 韓国科学技術院(KAIST)の張世真教授は、グループ後継者として確実視される李在鎔氏から ソフトウエアやサービス事業に対する強い後押しを得ることこそ、サムスン電子には必要だと指摘 する。 教授は「サムスンが変わろうとしている兆しはある。これまでの失敗を認めつつある」と述べたが 、こうも付け加えた。 「同社は正しい方向へ進んでいる。ただ、その歩みはあまりに小さく、あまりに遅すぎた可能性は 高い」 http://jp.reuters.com/article/samsung-elec-mobile-idJPKBN0U50QG20151222?sp=true
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