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トンデモ女性管理職が急増!やけに女性部下に厳しく人格否定連発、インフルでも出社強要
http://biz-journal.jp/2015/12/post_12951.html
2015.12.20 文=谷口京子/清談社 Business Journal
小泉純一郎政権時代の2003年に設定された「20年までに、指導的地位に女性が占める割合を30%程度にする」という目標が、事実上断念された。この目標は、現在の安倍晋三政権に引き継がれ、達成に向けて動いていたが、12月3日、政府は「20年度末までに国家公務員の本省課長級に占める女性の割合を7%とする」など、現実的な数値目標に切り替えたのだ。
国際労働機関(ILO)の調査によると、日本で管理職に占める女性の割合はわずか11.1%。108カ国中96位で、依然としてかなり低い水準だ。
一方、努力して管理職になった女性は、同じ女性の部下に対して「私はこんなにがんばってきた」「あなたも甘えないで」というふうに、厳しい態度で接することもあるという。その結果、女性の管理職に対して「苦手」「嫌い」といった感情を抱く女性も少なくないようだ。実際、働く女性たちは「女性管理職」について、どう思っているのだろうか?
■40代後半の“女帝”が、部下女性の人格を否定
外資系のコンピュータ関連企業にSE(システムエンジニア)として勤めるAさん(26歳)。所属するプロジェクトチームでは、以前、女性管理職がチームリーダーを務めていたという。
「『年間優秀社員』として何度も表彰されている女性で、とても仕事ができる人でした。しかし、部下を毎日怒鳴り散らしたり、書類を投げつけたりするので、あまり好かれていなかったのも事実です。年齢は40代後半ですが、身なりにお金をかけていて、“美魔女”だったこともあり、陰では『女帝』と呼ばれていました。女帝が怒鳴るたびに社内は静まり返り、雰囲気も悪かったですね」
なかでも、この女帝が特に厳しく接する女性社員がいたという。
「女帝には“側近”の女性社員がいて、休日は2人で買い物や遊びに行ったりしていたようです。しかし、会社では毎日『あんたバカなの? 日本語わかる?』などと人格否定をされたりしていて、『大変だな』と思って見ていました」
■インフルエンザで高熱でも会社に呼び出される
生命保険会社に勤務するSさん(28歳)の上司も、典型的な“バリキャリ”だ。
「営業チームの主任の女性は、まさに仕事人間。かなりの仕事量をこなし、営業成績もトップなので、尊敬はしていますが、私はあの人のようにはなりたくないですね」
Sさんがそう言い切るのには、こんな理由があるという。
「私がインフルエンザで出社停止になった時、主任から電話がかかってきたんです。なんだろうと思ったら『今日提出の書類あるよね? 提出しに来て』と言われました。インフルエンザだと伝えたのですが、根拠もなく『少しだけなら大丈夫でしょ』と押し切られて……。結局、40度の熱があったのに出社しました」
■同じ女性なのに、妊娠した部下にマタハラする上司
高熱で苦しむ部下を出社させるばかりか、同じ女性とは思えないようなひどい仕打ちをする女性管理職もいる。
「私が所属している課の女性リーダーは、まわりから『あの人は人間じゃない』と言われています。正直、私もその上司のことが大嫌いです」
そう話すのは、ブライダル関係の会社で営業をしているMさん(25歳)だ。「人間じゃない」とは穏やかではないが、それにはこんな理由があるという。
「妊娠した私の同僚が、つわりがひどくて会社を辞めることになったんです。問題の女性上司も、本人に対しては祝福していたのですが、陰で『つわりで辞めるとか、ありえない!』と文句を言っているのを聞いてしまって……。いわゆる“マタハラ”です。しかも、この上司も結婚していて、子供がいるにもかかわらず、です。『これが、出産経験もある同じ女性の発言だろうか』と、ゾッとしました」
Mさんは、この一件をきっかけに、他社への転職を考えるようになったという。
「どうも、その女性上司は、『自分はつわりに耐えながら仕事していたので、他人もできるはず』と思い込んでいるようなんです。でも、つわりの状態には個人差があります。今後のことを考えると、この人の下で働き続けるのは無理だと思いました」
■30代女性の7割以上が「女性管理職」が苦手?
こうした声がすべてではないにしろ、やはり女性管理職を「嫌い」「苦手」と考える女性は少なからずいるようだ。では、具体的に女性管理職のどういう部分が嫌いなのだろうか。
14年にレンタルオフィスを運営するサーブコープジャパンが行った「上司についてのアンケート」【※1】では、「男性上司VS女性上司。あなたはどちらが好き?」というストレートな質問を投げかけ、その結果、20代女性の64.2%、30代女性の73.1%が「男性上司のほうが好き」と回答。女性上司を選んだ女性は、35.8%(20代)、26.9%(30代)にとどまっている。
さらに、アンケートに寄せられたコメントを見ると、「女性の上司は女性に対して不必要にあたりが厳しい人が多く、気分屋が多い」(35歳・女性)、「裏で何を考えているのかわからないし、感情やその時の体調に左右される」(32歳・女性)など、前述のエピソードと共通する声も目立つ。どうやら、女性上司の感情的な部分を「嫌い」「苦手」と考える女性が多いようだ。
一方、「男女どちらにおいても、いい上司もいれば悪い上司もいる」(46歳・女性)、「どちらの上司も経験しているが、性別は関係ないと思う。いい人はいいし、ダメな人はダメ」(37歳・男性)といったコメントも複数見られた。
ある程度の年齢になり、さまざまな経験を重ねることで、上司の性別が業務に与える影響は少なくなっていく傾向にあるという。逆にいえば、20〜30代前半の女性にとって、「上司が男か、女か」というのは、大きな問題であるといえるだろう。
ただ、「働く女性たちが、女性管理職をどう思っているか」について考えるにしても、まだ女性管理職の絶対数が圧倒的に少ないのも事実だ。今後、女性管理職が増えていけば、上司の性別を気にしないで済むようになるのかもしれない。
(文=谷口京子/清談社)
【※1】
調査元:サーブコープジャパン/調査タイトル:上司についてのアンケート/調査期間:14年8月4〜6日/調査対象:男性上司および女性上司の両方の下で働いた経験のある23〜49歳の男女400名(男性200名・女性200名)
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