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米利上げで何が変わるのか
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投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 12 月 18 日 12:07:00: igsppGRN/E9PQ
 

米利上げで何が変わるのか
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kubotahiroyuki/20151218-00052560/
2015年12月18日 9時48分配信 久保田博幸 | 金融アナリスト


米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)は、16日のFOMC(公開市場委員会)で、ゼロから0.25%の政策金利(フェデラルファンド金利)の誘導目標値を、17日から0.25%から0.5%の幅に引き上げることを全会一致で決定した。

2008年12月からFRBは政策金利をゼロから0.25%とする実質的なゼロ金利政策を続けてきたが、それを7年ぶりに解除した。さらに利上げそのものは2006年6月以来、9年半ぶりとなる。

政策金利の引き上げに会わせ、超過準備預金の付利(IOER)も0.25ポイント引き上げて0.5%にする。ただし、保有する米国債とMBSの償還元本を再投資することは継続し、現在のバランスシートを維持する。それはFF金利の水準が十分に正常化されるまで続けることも示した。イエレン議長は会見で、いずれは金融政策を効果的、かつ効率的に運営するのに必要と判断される規模までバランスシートを縮小する方針にあると発言しており、追加利上げを行ったのち、いずれバランスシートの縮小作業に入るものと予想される。

今回の利上げは労働市場の状況が著しく改善を示したことや、インフレ率が中期的に2%の目標に向けて上がっていくとするだけの合理的な確信を得たために決定したとしているが、世界的な金融危機による打撃を克服しつつあるとの認識が背景にあろう。イエレン議長の会見では、今回の決定が米経済に対するFRBの信頼を反映していることに米国民はまず気づくだろうとの発言があった。

イエレン議長は原油価格の一段の下落に関し、物価への影響を払しょくするために、原油価格が上昇する必要はないとし、必要なのは原油価格の安定だとした。さらに新興国に関して、1990年代よりも強さを増していると思うとした一方で、ぜい弱な面もあり、非常に注意深く見守っていくとの姿勢を示した。

そして、利上げ後に再び金融緩和に追い込まれるのではないかとの懸念に対しては次のような発言があった。

「一部の中銀がいったん金利を引き上げ、その後金利を引き下げたことがあるのは事実だが、すべてのケースで政策のミスがあったわけではない。経済はショックに見舞われることがある。利上げした時は適切な判断だったが、その後条件が変わり、ショックに対応するため、政策の転換を迫られた場合もある。中銀の行動が早すぎたケースがあることを否定するわけではない。我々は今日の決定にあたり、そうしたリスクを検討し、そうしたリスクを慎重に秤にかけた。そのようなことが必要になるとは思わない」(ロイターの会見要旨より)

日銀による2000年のゼロ金利解除と2006年の量的緩和とゼロ金利の解除、さらに金融危機後のスウェーデンやカナダ、オーストラリア、イスラエルなどの利上げなどのことを示したのであろうか。これらについてFRBは十分な検討を時間を掛けて行ったとみられる。このため満を持しての正常化ともいえる。ちなみに現在のフィッシャー副議長は元イスラエル連銀総裁である。

たしかに原油安や新興国経済悪化を含めたテールリスク(可能性は少ないが起きると大きなショックが起きるリスク)は存在している。しかし、危機に備えるばかりが金融政策ではない。しかも金利ではなく量によってどのような効果がもたらされたのかは、はっきりしていない。FRBの正常化、つまり利上げにより米国内の各種の金利に働きかけることができることで、いわゆる伝統的な金融政策に戻すことになり、政策の効果などに対する透明性が増すことなる。

さらに金融市場も過剰流動性相場から業績相場への移行も意識してくると思われる。少なくとも今回の米国の利上げは、大きな金融危機が去ったことをあらためて象徴するものとなり、その意味ではいつまでも非常時対応を続けている格好の日銀やECBの金融政策の方が奇異に映ってくるのではなかろうか。


久保田博幸
金融アナリスト
フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。

 

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コメント
 
1. 2015年12月18日 12:21:11 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[148]

>中銀の行動が早すぎたケースがあることを否定するわけではない

日本のバブル生成と崩壊の失敗は、FRBにとって良い教訓になってはいるが、

リーマン危機前後の対応において十分に生かせたかと言えば、大いに疑問だ


>いつまでも非常時対応を続けている格好の日銀やECBの金融政策の方が奇異に映ってくる

アホか

最重要の取引先を構成する中国や欧州が危機の現状にもかかわらず

政府がアベノミクスを放棄して改革も行わず、引き締めに転じつつあるのに、

中銀まで緩和を止めたらどうなるか少しは考えてみるといい



2. 佐助[3052] jbKPlQ 2015年12月18日 14:36:16 : QXWXtKzZVU : KMxE_bHF90o[75]
金ドル円土地の暴落
1929〜32年に姿を現した第一次世界金融大恐慌は世界通貨のポンドからドルへの移行が根因。 2007〜10年にスタートした第二次世界金融大恐慌は、ドル一極からユーロ・円三極への移行が根因。この世界金融恐慌の進行を米国政府は昨日認めました。

そのための対策として米国は利上げに僅かですが様子見のために上げる宣告をしました,残念ながら失敗は確実です。今回の金融恐慌は為替の安定化です。多極化を認め,世界金融大恐慌を救う産業革命の前倒しを宣言すべきです。世界経済が沈静化したらまた為替をフロート制にすればよいだけのこと。

次期産業革命「放射能・CO2を発生させない動力」への転換革命を遅延させると,世界恐慌(信用・金融)は収束しません。景気も良くなりません。

信用恐慌の早期脱出のためのマニフェストの実行が遅れたので、地方銀行の取り付け騒ぎや倒産が避けられなくなる。そして、予告どおり全国の銀行のモラトリアムが世界中で発生します。

世界の基軸通貨が金とのリンクを維持すれば、世界の通貨交換(為替)は安定する。だが、金とのリンクを停止すると、世界の通貨交換は金の枠組みから自由となり、為替はフロートになる。すると、各国の通貨は膨脹しバブルとなる。そして破裂の繰り返しです。

「発行する国債又は通貨発行高を保有する金とリンクさせる」とドルとユーロが約束すれば、為替の乱高下と、国債をデフォルトする危機は収束できると断言できるのです。だから現在進行形の第二次世界恐慌は、今回はドル・ユーロ・円が、世界の75%の金とリンクすることで収束できる。そして産業革命の前倒し加速しかない。


4. 2015年12月19日 00:26:54 : c1ztXGFkFM : g56d6TcaaLE[7]
1.
中銀まで緩和を止めたらどうなるか少しは考えてみるといい >

中銀が緩和をしたら、日銀のように米銀に食われる。



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