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約1万円!激安Win10スマホは果たして買いか?
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151212-00071191-hbolz-sci
HARBOR BUSINESS Online 12月12日(土)16時21分配信
Windows 10の発売から遅れること4か月。ついにWindows 10スマホが店頭に並び始めた。いずれの端末も4万円までの安めの価格設定されているが、なかでも、プラスワン・マーケティングの「KATANA 01」は1万2800円(税別)という激安端末で、懐に多少余裕がある人なら、フラッと買ってしまいそうだ。
そこで今回は、そのKATANA 01を利用して激安Win10スマホと、スマホ用Windows 10の実力を検証していきたいと思う。
◆OSの完成度は高い。ちゃんと動かすには要ハイスペック機
Win10スマホに搭載されているOSはPC用のWindows 10ではなく、スマホ用に開発された「Windows 10 Mobile」というOSだ。ホーム画面(スタート画面)にはWin8以降でお馴染みのタイルが並び、各アプリの新着情報やお知らせがチェックできるようになっている。Androidのウィジェットに比べればカスタマイズ性は低いものの、タイルを配置するだけで新着情報が確認できるというお手軽さは魅力的だ。
また、設定画面もシンプルで分かりやすい。PC版のWin10のようにコントロールパネルとモダンUIの設定画面を行き来する必要もなく、すべてひとつの設定画面で設定を変更できる。このほか、紛失した端末を追跡する機能やCortanaによる音声検索など、あると嬉しい機能はほとんど備えている。
以上のように、Windows 10 Mobileの使い勝手はなかなかのもの。全体的にシンプルで、誰にでも使いやすいOSに仕上がっている印象だ。
しかしながら、Windows 10 Mobileを快適に使うにはそれなりのスペックは求められる。今回利用しているKATANA 01では完全にスペック不足だ。1万円程度の激安端末なので致し方ない部分もあるが、頻繁にアプリのハングアップや動作の遅延が起きるのはやはり厳しい。
8GBあるストレージも約半分をシステムに占有されてしまうため、実際に使えるのは4GB程度だ。もしWindows 10スマホ購入を考えているなら、ハイスペック機を選ぶほうが吉。あくまでも「KATANA 01」など激安機で行くなら、メインのスマホにするのではなく、Windows 10 Mobileを試すためだけの端末と割り切って購入するべきだろう。
◆OneDriveがストレージの容量不足をカバー
iOSではiCloud、AndroidではGoogleドライブが標準のクラウドストレージとして使われるように、Windows 10 MobileではマイクロソフトのOneDriveが標準のクラウドストレージとして採用されている。WordやExcelなどのオフィスアプリはOneDriveに保存されているファイルを表示・編集できるため、ファイルをダウンロード・アップロードする手間がかからない。
通信こそ必要になるもののスマホのストレージ容量を補う補助ストレージとして使える。また、PCのエクスプローラーから直接OneDriveにアクセスできるので、スマホ・PC間でファイルをやり取りするのにも役立つ。
このほか、端末のバックアップもOneDriveに保存されるが、バックアップに含まれるのはスタート画面のレイアウトやパスワードといった設定のみ。写真はバックアップの対象外となる。ただし、OneDriveアプリでカメラアップロード機能を有効にしておくと、写真がOneDriveに随時アップロードされるようになるので心配する必要はない。
◆数は少なめだが、必要最低限のアプリはある
アプリストアを開いてみると、FacebookやLINEなどお馴染みのアプリがズラリと並んでいる。パズドラやモンストといった人気ゲームこそないが、それ以外のアプリは意外と充実しており、ビジネスで利用する分には問題なさそうだ。OneDrive を介したPCとの連携も便利なので、仕事用端末にWin10スマホを選ぶのは悪くないだろう。
ただ、残念なことにGoogleカレンダーやGmailといったGoogle製のアプリが皆無。これらを利用している人はサードパーティ製のアプリを利用しなければならない。あるいは、マイクロソフトが提供しているOutlookメールやカレンダーサービスに乗り換えるのもひとつの手。これらのサービスは、Windows 10 Mobileに標準で付属しているアプリなので、すぐに利用できる。
激安端末ではその性能が生かしきれていないが、Windows 10 Mobile自体はなかなか優秀だ。Windows 10 Mobileを快適動作させられるハイスペック端末が増えてくれば、Win10スマホはiPhone、Androidスマホに並んで一定のシェアを獲得できるだろうというのが今回の結論だ。
ちなみに、ここしばらくで販売が予定されているWin10スマホなら「NuAns NEO」が一押し。3万9800円(税抜)と安価ながら、8コア、1.5GHz駆動の「Snapdragon 617」を搭載している。メインメモリは2GB、ストレージは16GB、5インチディスプレイに720×1280ピクセルの解像度とバランスのとれたスペックになっている。
また、これからどんどん普及する予定のUSB Type-Cや11acといった規格に対応しているのもポイントだ。NuAns NEOは「Continuum」にも対応する可能性がある。Continuumとは外部ディスプレイとスマホを接続することで、PCと同じ感覚でスマホを使えるようにするWindows 10 Mobileの目玉機能。今のところ、Continuumに対応する端末は日本で発売されていないので要注目だ。
とはいえ、NuAns NEOもミドルレンジクラスのスマホである。Continuumにかろうじて対応できるかどうかというスペックなので、快適に動作するかは不明。メインで利用できるWin10スマホが欲しいなら、ハイスペック端末の登場まで様子見するべきだろう。<文・画像/中谷 仁>
【中谷 仁】
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