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米国株（11日）：Ｓ＆Ｐ500種は２カ月ぶり大幅安−商品株に売り (1)
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NZ7Q1U6JIJUX01.html
2015/12/12 07:43 JST
（ブルームバーグ）：11日の米国株式相場は反落。商品相場が一段と下げるのに伴い、Ｓ＆Ｐ500種株価指数は約２カ月ぶりの大幅安となった。市場は来週の米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）の政策決定に向け準備を整えている。
株式相場は週間ベースでの下げ幅を拡大。原油はロンドン市場で2008年以来の安値をつけた。供給過剰が続くとの見方が背景。ボラティリティの指標は今週60％超上昇し、８月以来の急上昇となった。デュポンとダウ・ケミカルが下落。両社は化学業界で過去最大となる合併を発表した。
Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前日比1.9％安の2012.37。週間では４週ぶりの下落で、８月以来の大幅な値下がり。ダウ工業株30種平均は前日比309.54ドル（1.8％）下げて17265.21ドル。ナスダック総合指数は2.2％下落。
レコン・キャピタル・パートナーズの最高投資責任者（ＣＩＯ）、 ケビン・ケリー氏は「世界成長をめぐる不透明感が強く、それが年末のポジション形成に織り込まれている」と指摘。「きょうの売りは広範囲にわたっている。ここまで相場が下げているのは隠れる場所がないためだ。米利上げとドル高を見込んで中国が実際に自国通貨を切り下げた８月の再来のようだ」と述べた。
株式相場は今月に入って下落しており、世界の株価は12月に堅調になるという過去のトレンドに反する展開となっている。政策シフトが市場を混乱させるとの観測で不安が強まったことを反映し、シカゴ・オプション取引所（ＣＢＯＥ）のボラティリティ指数 （ＶＩＸ）はこの日２カ月ぶりの高水準となった。
ＶＩＸは26％上昇の24.39と、８月24日以来の大幅上昇。週間では65％上昇した。ＵＢＳセキュリティーズの米国株・デリバティブ戦略のエグゼクティブディレクター、ジュリアン・エマニュエル氏は「ボラティリティはさらに高まっている。投資家はそれに備える必要がある」と述べた。
金利先物市場はＦＯＭＣが16日に利上げを発表する確率を72％として織り込んでいる。今週初めには同確率は80％だった。米国に対しては楽観的なものの、中国の弱さやそれに伴う商品の下落で世界成長の見通しが悪化するとの懸念が広がっている。
11月の米小売売上高は４カ月で最大の伸びとなった。11月の米生産者物価は６月以来の大幅な伸びを示した。12月の消費者マインド指数は４カ月ぶりの高水準に上昇した。
Ｓ＆Ｐ500種のエネルギー株指数は3.4％安。今月に入ってからの下げ幅は11％となった。原油価格が世界金融危機以来の水準に下げたことが背景。エネルギー株指数を構成する全40銘柄が下落した。サウスウェスタン・エナジーは７年ぶりの大幅安。ウェスト・テキサス・インターミディエート（ＷＴＩ）先物は前日比3.1％安い１バレル＝35.62ドルで終了した。
Ｓ＆Ｐ500種の業種別10指数すべてが値下がり。素材株指数は2.7％下落した。化学業界で過去最大の合併を発表したデュポンとダウ・ケミカルの下げがきつかった。
一般消費財株指数は2.3％下げて、ほぼ１カ月ぶりの安値。ゲームストップは6.3％安と３日続落し、２年ぶりの安値。ゲームソフト販売に関する業界のデータが期待外れとなった。
銀行株も下落。米10年債利回りは９月以来の大幅低下となった。ＫＢＷ銀行指数は2.4％安と、過去２カ月で最大の下げ。ステート・ストリートは4.2％安。バンク・オブ・アメリカ（ＢＯＡ）やシティグループも下げた。
アップルは2.6％安と、テクノロジー株の下げに大きく影響。フェイスブックは3.1％下落。シスコシステムズやマイクロソフトも値下がりした。
原題：Commodity Shares Rout Leads S&P 500 to Biggest Drop in 2 Months （抜粋）
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