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カネさえ払えばクビにできる法律が成立間近 焦点は金額基準の策定(Business Journal)
http://www.asyura2.com/15/hasan103/msg/381.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 12 月 09 日 00:27:10: igsppGRN/E9PQ
 

              『日本再興戦略』改訂2015(「首相官邸 HP」より)


カネさえ払えばクビにできる法律が成立間近 焦点は金額基準の策定
http://biz-journal.jp/2015/12/post_12789.html
2015.12.09 文=溝上憲文/労働ジャーナリスト Business Journal


 解雇された場合に、職場復帰ではなく金銭を支払うことで決着する「解雇の金銭解決制度」導入の議論が厚生労働省の検討会で始まっている。この制度は長年にわたり解雇規制の緩和を求めてきた経済界の悲願でもある。

 安倍政権でも政府の規制改革会議や産業競争力会議で解雇の金銭解決制度の議論が行われてきた。2013年3月15日の産業競争力会議が提出したペーパーでは、再就職支援金を支払えば解雇できる趣旨の提言がなされてきた。

 現行の裁判所での地位確認訴訟では、解雇が不当だと訴えて「解雇無効」の判決が出ると、「現職復帰」しかない。それに対して会社が一定の水準の金銭を支払うことで解雇ができるようにするものだ。

 制度導入のための布石は今年に入って着々と進められてきた。そのひとつが今年3月に公表された政府の規制改革会議の提言だ。その中には次のように記されている。

「解雇無効時において、現在の雇用関係継続以外の権利行使方法として、金銭解決の選択肢を労働者に明示的に付与し(解決金制度の導入)、選択肢の多様化を図ることを検討すべきである」

 さらにこの提言を踏まえ、今年6月30日に閣議決定された安倍政権の成長戦略(「日本再興戦略」改訂2015)にも解雇の金銭解決制度の検討が盛り込まれた。その中で解雇無効時の金銭救済制度のあり方(雇用終了の原因、補償金の性質・水準)に関する議論の場を立ち上げ、「結論を得た上で、労働政策審議会の審議を経て、所要の制度的措置を講ずる」としている。

 議論の場が10月末に始まった厚労省の検討会であり、これを受けて厚労省の審議会で審議し、法案を国会に提出するという流れだ。早ければ来年秋の臨時国会に提出されるかもしれない。

 第1回目の検討会では委員の八代尚宏・昭和女子大学グローバルビジネス学部特命教授が「解雇の金銭解決の基準を法定化することは、民事訴訟における長い審理期間に対応する余裕のない労働者を救済する有効な手段となる。具体的には労働者の賃金水準に比例した金銭補償の上限と下限を法律で定め、その範囲内で、裁判官が個々の事情に応じた具体的な補償金額を定める」とした上で解雇の金銭補償ルールの法制化を速やかに進めるべきだと主張している。すでに厚労省も具体的な補償金額の水準に関する調査を公表するなど外堀も着々と埋めている。

■導入派と反対派の主張

 解雇紛争を解決する方法としては、都道府県労働局のあっせん、裁判所の労働審判、裁判による民事訴訟の3つがあり、解決金支払いによる決着が多い。都道府県労働局のあっせんでは10万円以上20万円未満が3割、過半数が20万円未満。労働審判の解決金は50万〜100万円未満と100万〜200万円未満に半数以上が集中し、平均は約300万円。裁判上の和解金は50万円から1000万円までと幅広く、平均は約451万円だ。

 あっせんや労働審判よりも裁判での和解金額が高いが、裁判は審理期間も長い。解雇の金銭補償ルールを法制化すれば労働者が救済されるというのが導入派の主張だ。

 これに対して労働組合など導入反対派は、解雇の金銭補償ルールを法制化すれば裁判で勝っても職場復帰できないし、仮に経営者が不当な解雇をしても「お金さえ払えば、辞めさせることができる」という風潮が蔓延し、解雇する会社が増える、と主張する。

 解雇の金銭解決制度は06年の第1次安倍政権下で厚労省の審議会で議論されたことがある。この時も経営者側は導入に賛成し、労働側が反対したが、中小企業の経営者からは「補償金額が高額になると支払えない」という疑念も出された。

 しかし、議論の途中でなぜか厚労省が断念したのである。

■焦点は解決金

 実は法的効果の及ぼす影響以前に最も難しいのが、解決金をどうやって決めるのかという問題だった。当時の厚労省の労働基準局幹部は「法律論としては熟していないことがわかった。金銭の額についてもマニュアル的にいくらという基準はつくれないし、大企業や中小零細企業によっても金額は異なる」と述べていた。

 早々と諦めたので不可解に思っていたが、その理由は厚労省が最高裁判所に導入の可否を打診したところ「水準を決めるのは現実的に無理」と言われたのが事の真相だ。後に筆者が取材した最高裁の担当者はこう語っていた。

「労働者を解雇する理由がなく、解雇を無効とする判決を出す場合、解決金がいくらになるか判決文に書くことになる。しかし、解雇する理由がないといっても、現実には全然ないものから、少しぐらいはあるかなと思うようなものまで事案によって千差万別であり、それによって金額も微妙に変わる。地方裁判所の裁判官は高裁にいけば判決が覆るかもしれないと思うと、解決金の額を下げることもあるし、使用者側が出せる金額はどこまでかなと考えて金額を出す場合もある。判決文には書かれないが、こうした裁判官の微妙な判断が金額に影響してくるものだ。

 法制化に際して厚労省から金額の準則を裁判所でつくれないかと言われても無理だし、ダメというしかない。我々は個々の紛争を解決する目的でやっているのであり、金額がいくらなら解雇が妥当というのは裁判所の職分を超えるものだ」

 つまり、杓子定規にこの事案ならいくら払えば、解雇できるという基準をつくるのは不可能だとしていた。実際に先に述べたように裁判所の和解金は50万円から1000万円までと幅広い。

 仮に政府が解雇の金銭解決制度を導入しようとしたとしても、補償金額の水準をどのように決めるのか、基準策定に否定的な最高裁との協議が必要になるだろう。

(文=溝上憲文/労働ジャーナリスト)

 

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コメント
 
1. 2015年12月09日 11:40:53 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[78]

>カネさえ払えばクビにできる法律が成立間近

儲からない中小企業では

金もはらわずにクビ

が主流だったから、金がもらえるようになれば朗報かw


>解決金をどうやって決めるのか

上限としては解雇による逸失利益(再雇用までの想定手取り賃金−失業給付)+慰謝料(数万程度?)だろう

仮に本人のその時点での市場価値が失業給付以下だとしたら、ほぼ0でも妥当だろうが、年功賃金で若いときに搾取されていた分が退職金では賄いきれない分を慰謝料として評価するのは難しそうだな

ま、いずれにせよ、ほとんど賃金が上がらず、退職金やボーナスも少ない底辺企業や中小などには無関係な話だ


http://toyokeizai.net/articles/-/94407
公開!生涯給料ワースト500社ランキング
1億円未満は7社、地方企業目立つ 

東洋経済オンラインが11月10日に配信した「最新版!『生涯給料トップ500社』ランキング」 
推定値ながら1位は6億円超となり、高給企業に勤めていると生涯にわたって稼ぐおカネも大きくなることを示した。

今回の対象としたのは上場企業約3600社のうち、単体の従業員数が30人に満たない場合や、平均賃金の発表ない企業を除いた3239社。最新の有価証券報告書(2014年6月期〜2015年5月期)の公開データと、厚生労働省が調査・公表している「平成25年度賃金構造基本統計調査」を基に試算した。

1億円未満は7社、ワースト500位でも1.7億円

グループ企業については、全体で連結ベースの年収を算出するのがベストだが、基データとして使用している有価証券報告書のデータが単体会社のものであるた め、単体の年収数字となっている。そのため純粋持ち株会社の数字を使用していることをあらかじめお断りしておきたい。純粋持ち株会社は本社の中枢機能を担 う社員しかいないケースが多く、年収が製造現場などの実態より上振れる傾向にある。従業員数30人以上であれば原則、掲載している。

あくまで理論的に割り出した推計値ながら、一定の目安となるはずだ。対象企業の平均生涯給料は2億1765万円。調査対象企業の平均値にも近いが、生涯給料2億円は一つの目安とされる。その半分の1億円に満たないのが7社。ワースト500位でも1億7000万円程度と2億円には届いていない。

利益率の高くない事業を手掛けていたり、業績が苦しかったりと生涯給料が高くない会社の事情はそれぞれだ。地方の会社または、本社は大都市でも活動の主要拠点を地方に置いている会社も少なくない。ただ、地方の場合は給与が大都市より低くても、家賃や食料費などの物価が安く、生活水準をみるとそれほど悪くないケースも少なくない。

生涯給料について:各企業が発表した直近決算の有価証券報告書に記載された平均賃金と平均年齢を基に推計。推計に使用した賃金カーブ(賃金の伸び率)は厚生労働省が調査・発表している「平成26年賃金構造基本統計調査」の5歳刻みの賃金額(所定内給与+賞与)から業種分類ごとの賃金カーブを算出。その賃金 カーブを各企業の平均年収と年齢に当てはめて試算。(データ出所:各社の有価証券報告書(2014年6月期〜2015年5月期)、厚生労働省「平成26年 賃金構造基本調査」を基に東洋経済が作成。
→次ページまずは1〜50位
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