http://www.asyura2.com/15/hasan103/msg/344.html
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杭工事で電流計のデータ流用が明らかになり、会見で謝罪する三谷セキサンの三谷進治所長(左)ら (c)朝日新聞社
10年前と同じ道… 2〜3年後に「杭偽装倒産」急増の恐れ〈AERA〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151207-00000011-sasahi-soci
AERA 2015年12月14日号より抜粋
拡大の様相を見せる杭工事のデータ偽装。規制強化の必要性も叫ばれるなか、業界が10年前と同じ道をたどる可能性がある。
事態の深刻さを示すように、眉間に深いしわが刻まれていた。
「データ流用が起きた原因については、流用は想定しておらず、工事責任者によるチェック項目に入っておりませんでした」
11月26日。工場で造るコンクリート杭の最大手、三谷セキサンの三谷進治社長が、本社のある福井市内で記者会見し、頭を下げた。福井県越前市内の小学校の体育館工事で、杭の電流計データを別の杭に流用していた。手元のメモを読み上げた後、顔を上げた三谷氏の視線は定まっていなかった。
横浜の傾いたマンションでデータ流用が明らかになって以降、過去の杭工事の点検作業に追われる業界。偽装の実態が明らかになりつつある。
冒頭の会見の翌日、業界41社でつくるコンクリートパイル建設技術協会は、偽装を行ったのが7社に拡大したと発表した。横浜のマンション工事を担った旭化成建材(東京)、業界2位のジャパンパイル(同)、冒頭の三谷セキサンに加え、日本コンクリート工業(同)、前田製管(山形)、中部高圧コンクリート(三重)、NC貝原コンクリート(岡山)といった顔ぶれだ。協会に加盟する各社は、過去の杭工事が適切に行われたか、2万件余りの記録を調べている。
早くもうみが出た。12月2日、福井市が、市営住宅と公民館の杭合計12本でデータの流用があったと発表したのだ。
施工した三谷セキサンが、市営住宅の杭工事で作業を統括する現場代理人を務めた2人、公民館を担当した1人に事情を聴いたところ、「間違いない」と認めた。印字されたデータの紛失や取得ミスが動機だった。
「データがとれなかった場合はすぐに元請けの管理者を呼んで、適切な施工が行われたことを現場で確認してもらうよう、マニュアルに加えました。データがとれた場合はすぐに用紙を写真に撮って、流用を防ぎます」(三谷セキサン広報担当者)
しかし、同社が点検対象としている工事は過去5年分の8千件。施工主や元請けから要請のあった工事を優先的に調査し、終わったのはほんの一部だ。データ偽装が、ささいなミスや不可抗力がきっかけで行われているとしたら、その闇はこれからいっそう広がる可能性がある。
そのあおりで、2〜3年後に「杭偽装関連倒産」が急増するかもしれない、と心配するのは、帝国データバンク東京支社の藤森徹情報部長だ。
「2005年の耐震強度偽装事件と同じことが起きるのではないか、と強く思わされます」
耐震偽装では、再発防止のために07年6月、建築確認と審査を厳格化した改正建築基準法が施行されたことを引き金に、建設業者の倒産が急増した。建物の着工から完成までの期間が延びて中小業者の資金繰りが悪化したためで、同社の調べでは、施行の影響による倒産は3年間で430件に達したという。
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