http://www.asyura2.com/15/hasan103/msg/298.html
Tweet |
悪徳業者に気をつけろ! 危ない老人ホームの見分け方
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/46618
2015年12月05日(土) 週刊現代 :現代ビジネス
■目に見えない虐待が増加
東京都北部の市街地。本誌記者が見学のために、とある医療法人が運営している施設(サービス付き高齢者向け住宅)に足を踏み入れた瞬間、イヤな予感がした。
建物全体の空気がよどんでいるようで、まるで活気がないのだ。それどころか、昼食を取るために食堂に集まった老人たちの顔には怒気が浮かんでいるように見えた。
皆、なにか不満を抱えているのだろう。トイレを借りると、とても掃除が行き届いているとは言えないありさま。さすがに見学者を前にして、入居者を邪険に扱うような職員はいなかったが、こんな施設に入りたいとは到底、思えなかった。
有料老人ホーム情報館館長の安藤滉邦氏は「見学で施設を訪れたときの空気感が大切」と語る。
「建物が新しくて綺麗かどうかという意味ではなく、なんとなく明るいなとか、ちょっと暗いなといった雰囲気が大切です」
見学のときに注意すべきポイントは他にもある。著書に『介護ビジネスの罠』がある介護・医療ジャーナリストの長岡美代氏が語る。
「食事時に訪問すると、入居者たちの様子がよくわかります。例えば、歩く力があるのに車椅子に乗せられている人が多い施設は、自立を支援しようとする姿勢がないので要注意です」
職員の数が足りておらず、管理する側の都合でホームが運営されているとなると、不適切な拘束などの虐待の可能性も出てくる。NPO法人・全国抑制廃止研究会の調査によると、毎日約6万人の高齢者がベッドや車椅子に拘束されているという。
また、携帯電話の持ち込みが制限されて、外部との連絡が取れなくなったり、家族との面会時間を過度に制限したりといった、目に見えにくい虐待の例も増えている。左の表は、最近起きた高齢者施設の事件の例だ。
前出の長岡氏が語る。
「国が無計画に『箱もの』としてのサ高住を乱立させてきたことが背景にあります。慢性的な人手不足に拍車がかかるばかりで、待遇が悪いとすぐに職員が転職するので、事業者はきつく叱りにくい。サービスの質を維持するのが難しくなっています」
サ高住でとりわけ問題なのは「囲い込み」だ。サ高住とは、安否確認付きのバリアフリー住宅。介護サービスは別途契約なので入居者は本来、自分の意思で介護サービスを選べるはずだが、サ高住を運営する会社が介護サービス会社を運営している場合、そのサービスを半ば強制的に受けさせられることがある。これが「囲い込み」である。サービスを多く提供するほど介護保険から介護報酬が入ってくるので、業者は必要以上のケアを行おうとする。
■安さを売りにする所はダメ
「見学に訪れた際に、入居者の心身状態をきちんとチェックもしないままに、『週2回のデイサービスを受けてもらいます』というようにメニューを押し付けてくるところは危ない。本来はケアマネージャーが同席して、どのような介護が必要なのかプランを練るのが当たり前です。そうでない施設では、要注意です。
また、入居費用の安さを強調しすぎる施設も危険です。そういうところは介護保険をぎりぎりまで使って、入居者を介護漬けにすることで収益を上げている可能性が高いからです」(長岡氏)
本当に介護が必要で手厚い介護が受けられるならいいが、こうした施設では形だけのケアプランがまかり通っている。定期的にサービスの記録を見せてもらうなどして、入居者がきちんとしたケアを受けているかチェックすることも大切になる。
介護付き有料老人ホームの場合は、最初から介護報酬が決まっているので、囲い込みのようなことは起こらない。
しかし、介護報酬が一律なだけにケアプランがざっくりしがちだという欠点もある。また、有料老人ホームの価格は、立地や建築費に大きく左右されるので、高額なホームでもサービスがいいとは限らない。入居を決める前に、どういう職員がどういうサービスを行っているか確認する必要がある。
見学の際に重要説明事項書を見せてもらえば、入居者数に対して常勤職員が何人いるか、有資格者がどれだけいるのかといったこともわかる。この書類を出したがらない施設はおすすめできない。
介護業界は、優良なサービスを提供する企業がある一方、政策や税制を利用して一儲けしようとする魑魅魍魎も跋扈する世界。変な業者にひっかからないための知恵と知識を持つ必要がある。
「週刊現代」2015年11月28日・12月5日号より
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民103掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。