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大学全入時代という言葉に洗脳され、奨学金で奴隷化される
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2015-12-01 ダークネスDUA
大学に行くのが当たり前になると、大学が粗製乱造される。そして、大学側は儲ける必要があるので、どんな馬鹿でも受け入れるようになる。
東大、早稲田、慶応、一橋、京大、阪大等の一流大学と言われている大学も、無試験・面接程度で合否を判定するAO入試や推薦入学を行うようになり、優秀な学生ばかりがいるというわけでもなくなった。
さらに大学の教授も極度に質が落ちて、髪を紫色にして当たりもしない嘘八百の経済予測をするような気の狂った人間や、パクリしかしないデザイナーもどきの人間が教授になっていたりする。
学生も教授もそんな状況なので、今や大学を卒業したという「大卒」の肩書きがほとんど意味を為さないようになってしまっている。ありふれて陳腐なものになれば、希少価値が激減して安っぽいものになる。
大学卒業という学歴は、価値のない日用品になったのだ。
そもそも「大卒」という学歴が必要だったのは、どこかの一流企業に就職して一生安泰の生活を送るという典型的なライフプランを実現するためだった。
しかし、もうそのライフプランそのものが崩壊している。
■多くの学生が「奨学金」という名の借金を背負う
その「一流企業」に入っても、このグローバル化の激しい競争社会の中で、その企業は一流の地位を保てるとは限らない。いったん競争に負けたら、一流企業と言えども、社員を片っ端からリストラするようになっている。
終身雇用も年功序列も崩壊し、いったんリストラされて放り出されたら、どんな大学を卒業していても次の就職先は足元を見られて給料大幅ダウンにならざるを得ない。
しかし、それでもそんなライフプランが今も通用すると考える若者や親がいて、「莫大な借金」をしてまで大学に行こうとするのである。
今、多くの学生が「奨学金」という名の借金を背負って大学を卒業し、苦境に落ちている。
本来、奨学金というのは成績優秀な学生を支援するための「返済の義務のないもの」を指すはずだったが、今では単なる学生ローンのことを「奨学金」と呼んでいる。
学生ローンなのだから、借りたものは返さなければならない。しかも、利子付きであり、学生だからという優遇はまったく何もない。
1ヶ月8万円を借りたとしたら、4年間で384万円だが、利息が付くので返済額は400万円を超える。12万円を借りたら4年で576万だが、やはり利息が付くので700万円以上の借金になっていくという。
陳腐な日用品と化した「大学卒業」という学歴のために、大学を卒業したばかりの22歳や23歳の若者が400万円から700万円の借金を背負うことになる。現在、学生の半数がこの奨学金の受給者と化している。
偏差値40以下の、社会的にはまったく何の価値もないFラン大学の学歴であっても学生ローンを組んでそこにいたら、そのまま過大な借金だけが学生の肩にかかっていくのである。
Fラン大学の学歴では、一流企業には100%入れない。どのみちそれなりの企業にしか入れないのであれば、400万以上の借金をする価値はない。
■実際、奨学金の滞納はうなぎ登りに上がっている
一流大学でもない限り、今や「大卒」という肩書きは完全に無意味になっている。
グローバル化した社会になると、大学のランクも国際化した評価で見られるようになるので、日本の一流大学の学歴ですら無意味になる。
つまり、これからますます「大卒」という肩書きは役に立たないものになっていく。当然、中堅大学以下の学歴では、就職活動で何の武器にもならない。社会に出ても何の意味もなくなる。
これは、奨学金という学生ローンを抱えて社会に出ても、そのほとんどの人は見返りを得ることができないということを意味している。
見返りを得るどころか、返さなければならない借金という重圧に押しつぶされて、卒業後何十年も貧窮を余儀なくされる可能性の方が高いのだ。
「給料は上がらない、いつリストラされるか分からない」ような状況の中で奨学金という名の学生ローンを返し続けなければならない。
仮に大学を出て仕事が見付からなければ、それこそ学生ローンを滞納し、若くしてブラックリスト入りや、自己破産直行になっていく。
実際、奨学金の滞納はうなぎ登りに上がっている。文部科学省によると2014年末で滞納者は33万人もいると言われている。
滞納というのは3ヶ月、ローンの支払いが滞った人のことを指す。金がないから3ヶ月も滞ったわけである。
その時点で「ブラックリスト入りになるから早く返せ」と言っても、滞納した3ヶ月分と次の1ヶ月分をまとめて返せる能力があるはずがない。
つまり、いったん滞納したら間違いなく個人信用情報機関に登録(ブラックリスト入り)して、クレジットカードも作れなくなり、結果としてますます困窮化していく。
■大学全入時代という言葉に洗脳されて奴隷化
奨学金という学生ローンを抱えるのは男子学生だけではない。女子学生もまた学生ローンを抱える。
最近「民間支援法人・奨学金返済ナビ」という名乗るサイトが「奨学金返済に苦しむ女性の支援をさせていただく民間の企業です」と言って、ローンを抱えた女性に仕事を斡旋していた。
ところが、その仕事というのが性風俗やアダルトビデオの斡旋だったので、大騒ぎになった。借金を抱えた女性はいつでも食い物にされる。
やはり、アンダーグラウンドは「奨学金のワナ」に堕ちた女性たちを見逃さなかった。借金を抱えた女性は、最大の獲物なのである。
こうした事件は止まることはない。奨学金を借りて卒業後には借金まみれになっている学生が次々と社会に放り出される以上、もっと悲惨な事件も出てくるようになる。
すでに価値を失った「大学卒」というものに数百万も支払う必要はないのだが、大学全入時代という言葉に洗脳され、会社に入れば一生安泰という幻想は止まらないので、次から次へと破滅する人間が出てくる。
では、なぜこの「大学全入時代」「会社に入れば一生安泰」という幻想は続くのだろうか。
簡単だ。ビジネス社会にとっては一般庶民がそのように幻想を持ってくれていた方が「儲かる」からである。
企業は、学生に借金を負わせて数十年も利息を払わせ続けて儲けることができる。さらに、借金を背負った人間は、奴隷のようにこき使っても辞めることもできないので、壊れるまで過重労働させることも可能だ。
要するに、「大学全入時代」「会社に入れば一生安泰」という幻想を与えることによって、金融企業は若者を食い物にすることができるようになり、一般企業は奴隷のように服従する労働者を手に入れることができるようになる。
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