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衰退する地方（旅館）と補助金
http://blog.livedoor.jp/nevada_report-investment/archives/4975151.html
2015年12月03日 NEVADAブログ
厚生労働省は２０１５年３月末時点の旅館数を発表していますが、約４２，０００となっており、１０年前から３割減少しているとしています。
外国人の訪問は増えていますが、それは主に東京・名古屋・大阪・京都となっており、地方には殆ど波及していません。
地方の旅館はトイレやお風呂、ベッド、食事、使い方等日本人向けに造られているところが殆どであり、中国人等の外国人向けには全く対応しておらず、かつ業績不振で改造等の資金もねん出出来ず、結果として閉館するしかないと言え、言葉の問題もあり、設備を改装したからと言って、即、外人観光客を呼べるものではないのです。
また今や「民泊」と呼ばれる格安宿泊が流行りだしており、高いお金を払ってまで旅館に泊まるという観光客は殆ど来ていません。
今後も地方旅館が益々閉館していき、地方が衰退していくことになりますが、これを防ぐ手段はありません。
「地方創生」はそう簡単ではなく、実際には無駄な税金を使うだけだと言えます。
本当に需要があるのであれば、民間が自主的に動き「補助金」等には頼らないものだからです。
「補助金」に一旦頼れば、それはモルヒネのようなものであり自助努力を怠りそれに頼りきりになり、気がつけばその補助金がなくては生きていけなくなり結果、滅亡することになりますが、過去に「補助金」を貰った企業・業界・産業が殆ど衰退しているのを見ておく必要があります。
農林水産・畜産業は補助金漬けの最たる業界ですが、成長したでしょうか？
今や林業など消滅するしかない状態になってきており、農業もこのままいけば産業としてほぼ死に絶えます。
畜産関係も今のバター品不足等を見れば行き詰まりつつあるのが分かります。
自由な市場であれば慢性的な品不足であれば増産しながらも価格は上がりバター製造者は儲かります。
自由な行動が許されない今の畜産業界はいわば補助金漬けになり身動きが取れない状態になっていると言えます。
世界一の品質を持つ日本の牛肉も豚肉も鶏肉も、今後アメリカやオーストラリア等で自由を求めて日本人が畜産業を始めれば、あっという間に追い抜かれてしまうかも知れません。
海外では脂の多い霜降り肉は好まれず、ある中国人富裕層は日本で霜降り肉を食べておなかを壊したと嘆いていましたが、今オーストラリアでは和牛の赤肉の品質向上が進んでいると言われており、今後チャンピオン牛（種牛）がオーストラリアにわたり更に品質向上が進めば、日本の畜産業は壊滅的打撃を受けるかも知れません。
（ただ、この中国人富裕層に、島根県産のシャトーブリアン（A５−１２）を提供したところ驚いていました。普段ミシュランの２つ星、３つ星で食べている同人ですが、「こんな牛肉は食べたことがなく世界一美味しい」と絶賛していました。価格はともかく、日本には世界に誇る品質の牛肉があるのも事実です。）
補助金で守られた産業は衰退するということは歴史が証明しており、旅館も地方創生政策で補助金を受けとれば、今まで以上に衰退が加速するかも知れません。
難しい判断とはなりますが、生き残るには自分で生きていく策を追及するべきだと言えます。
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