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作業的仕事の人は、かなり近い内に本当に不要になる ロボットのほうが断然マシな時代
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151201-00010010-bjournal-soci
Business Journal 12月1日(火)22時32分配信
国立情報学研究所が開発を進める人工知能(AI)が、大学入試センター試験の模擬試験で平均点を大きく上回る成績を達成した。このロボット、最終的には東京大学合格を目指しているそうで、その名も「東(とう)ロボくん」という。
このロボット、着実に偏差値を上げており、一昨年は45.1、昨年は47.3だったものが、今年は57.8をマークした。まだ東大合格には及ばないが、今年の成績では私立大の約8割と国公立大33校で「合格可能性80%以上」のA判定になったらしい。
●ルーティン・ワークはほとんどなくなる
AIの進化のスピードを考えれば、センター試験で東大についてもA判定が出る日はそう遠くないのだろう。これは、相当程度のことがAIに取って代わられるということを意味している。
さらに追い打ちをかけるような話もある。英オックスフォード大学の研究者が、将来コンピュータやロボットに取って代わられる職種の確率を計算した。それによれば、経理・監査という仕事は94%の確率でコンピュータやロボットに取って代わられるという(C. B. Frey, M. A. Osborne, “The Future Of Employment”, Oxford University, 2013)。
それなりに苦労して東大に入り、会計士になった私としては、いずれのニュースも心穏やかな話ではない。ただ、東ロボくんが挑戦しているのは、択一式のセンター試験だ。東大の本試験は書かせる問題ばかりである。たとえば数学などは解答用紙としてB4版程度の白紙が6枚配られるだけだ。「何かを計算して答えを書きなさい」というような問題は本試験にはまず出ない。そこでは論理的な記述が求められており、正解も何通りかあり得る。東ロボくんもさすがにそれには答えられないだろう。
オックスフォード大学の研究における「経理・監査」も、会計情報を集計・作成し、それをチェックする仕事だ。同じ会計の仕事でも、集計された会計データを元に分析し意思決定するような、いわゆる管理会計的な業務までは含んでいないだろう。
決まった正解のない非定型的な業務は、コンピュータは苦手だ。しかし逆にいえば、非定型的な業務以外のほとんどの業務、ルーティン・ワークに属すような業務のほとんどは、ロボットやAIに取って代わられる可能性が高いということだ。
●脱時間給制は必然的な流れ
東ロボくんのような最近のニュースを聞くにつれ、政府が進める「脱時間給」制度、いわゆるホワイトカラー・エグゼンプションは、好むと好まざるとにかかわらず、もはや必然的な流れだと思うのだ。時間で対価を測れるような“作業”は、そのほとんどがロボットやAIに取って代わられるからだ。
そして、それは多くの人が想像しているよりもはるかに近い将来に訪れるだろう。ITの進歩は驚くべき速さだ。東ロボくんの偏差値アップのスピードをみれば明らかだ。単に上がっているだけではなく、上がり方が加速している。トヨタ自動車は、2020年には高速道路上での自動運転を実用化するとしている。数年後にはもうそういう世界になるのだ。10年後には、クルマを運転するという作業はなくなっているかもしれない。
電車はすでに無人で走っている。旅客機だってよほどの強風でなければ自動操縦で着陸もできる。無人で旅客機を飛ばすことは、技術的にはすでに可能だ。それでも監視役の人間が1人は必要だろうが、その場合は犬も同乗させる必要があるというジョークがある。人間が余計なことをしようとしたら噛みつくための犬だ。これはあながちジョークでもない。航空機どうしのニアミスの中には、コックピットのコンピュータの指示通りに操縦していればそうならなかったケースがある。人間が下手に手を出さないほうがうまくいくことが現実となっているのだ。
これだけ多くの作業が取って代わられれば、人間の役割は知的アウトプットしかなくなる。それができない人は本当に要らなくなってしまうだろう。ロボットやAIのほうがよほどうまくやってくれるからだ。企業は今ほど多くの従業員を必要としなくなるだろうし、従業員も長時間会社にいる必要もなくなる。そうなれば、今盛んに議論されている「報酬を時間で評価すべきか否か」という「べき論」もなんの意味もなくなってしまう。
繰り返しになるが、そういう時代はすぐにやってくる。
理論物理学者のスティーブン・ホーキング博士はAIの開発に懸念を示している。AIの進化は、ゆっくりとしか進化できない人類を追い越し、いずれはAIが自己進化を始めて、人類を滅亡させる可能性があるというのだ。
我々はそういう時代に生きているのである。
文=金子智朗/公認会計士、ブライトワイズコンサルティング代表
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