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「越前堀薬局」では処方箋受付の横に「ドクターズチョコレート」を並べる。客に商品の説明を行う薬剤師の犬伏洋夫社長（左）＝東京都中央区
「健康チョコレート」おいしいサプリ化 糖類ゼロや乳酸菌の力
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20151129-00000503-biz_san-nb
SankeiBiz 2015/11/29 14:00
チョコレートが“おいしいサプリメント”と化している。「太る」「血糖値が上がる」…とダイエットや病気を理由にガマンも必要だったが、糖尿病患者も食べられる低ＧＩ値（血糖値の上昇率を表す指標）チョコ、乳酸菌を腸に届けるチョコ、話題の健康成分が摂取できるチョコが続々登場。原料に含まれるカカオポリフェノールの抗酸化力がアンチエイジングでも注目されており、より純度の高いチョコレートが求められている。（重松明子、写真も）
東京都中央区新川の調剤薬局「越前堀薬局」は、創業９０年超の歴史の中で初めてチョコレートを商品に加えた。その名も「ドクターズチョコレート」。「ダーク」のＧＩ値はキャベツと同じ２６。糖類・コレステロール０、カロリーは通常のチョコの３分の２以下という（「ミルク」味は複数項目で数値が上がる）。
「扱い始めた昨年当初は『本当に？』と半信半疑の声もあったが、すぐにリピーターが定着。月３０、４０個売れている。砂糖の代わりに使われているマルチトール（還元麦芽糖）は血糖値への影響が少なく、液状薬のシロップ剤にも使われている甘味料。なめらかでおいしかったことが取り扱いの決め手になった」と４代目社長の薬剤師、犬伏（いぬぶせ）洋夫さん（３９）。
３０グラム入り５４０円。購入の９割が中高年女性で、持病の種類を問わない人気。糖尿病患者へのギフトにも喜ばれている。「調剤薬局は通院患者が来る所だが、これを機に『薬剤師が選ぶ健康食品』に力を入れ、元気な方にも利用してもらいたい」と犬伏社長。
医療関連施設にドクターズチョコレートを卸す発売元のマザーレンカによると、発売３年で４千店の調剤薬局と７００の病院・医院に拡大。年間１５万個が売れている。
ベルギーの高級チョコレート原料会社と契約。今月発売の新商品から素材を有機栽培のカカオ豆にグレードアップした。池田貴子社長（４９）は「植物油脂や添加物、グルテンは不使用。ココアバター１００％でグルメと健康志向を両立させています」。
研光通商が今月発売した「サチャインチナッツ ダークチョコレート」（５０グラム入り５４０円）は、脳細胞を活性化し若さを保つと注目されているオメガ３脂肪酸の含有がクルミの約２・５倍という、アマゾン原産のサチャインチナッツの派生商品。やや青臭いナッツの風味がチョコレートで覆われ、より食べやすくなった。外崎匠事業部長（５３）は「カカオの効能は広く知られ、顧客の要望で商品化しました。約１０粒で１日に必要なオメガ３脂肪酸も摂取できる。気温が高くなると溶ける性質上、冬季限定で来年３月までに１０万個を売り切りたい」。ネット通販のほか、都内と横浜に１４店舗展開する酒・食品スーパー「信濃屋」などで販売されている。
大手では、ロッテが１０月に「乳酸菌ショコラ」（５６グラム入り税別３１０円）を発売。「熱や胃酸に弱い乳酸菌をチョコレートでコーティングすることで、生きたまま腸に届ける。１〜２時間後の生存数が１００倍以上になる」と広報。コラボレーションした日東薬品工業の「乳酸菌を生きたまま粉末化する技術と知見がベース」。酸味は少なく味は普通のチョコレートだ。
一方、グリコ「メンタルバランスチョコレート ギャバ」は、ストレス緩和に有効というカカオ成分ギャバ（５１グラム入り税別１５０円）に着目し、１０年前に発売したロングセラー。広報では「一時売り上げが低迷したが、今のパッケージに変えた３年ほど前から人気上昇。カカオの健康効果への注目が追い風です」。
いずれの商品もチャック袋や個別包装で手軽に持ち歩ける。いつでもどこでも…食べ過ぎそうなのが玉にキズ？
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