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森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 4割を超えた非正社員比率(週刊実話)
http://www.asyura2.com/15/hasan102/msg/858.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 11 月 26 日 17:30:00: igsppGRN/E9PQ
 

森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 4割を超えた非正社員比率
http://wjn.jp/article/detail/3390994/
週刊実話 2015年12月3日号


 厚生労働省が発表した'14年の「就業形態の多様化に関する総合実態調査」で、非正社員の割合が4割を超えた。4割超えは、'87年の調査開始以来、初めてのことだ。しかも、同年の非正社員比率は16%にすぎなかったから、非正社員の比率がとてつもない勢いで上がってきたことが分かる。ただ、この調査は対象が微妙に変更されているので、時系列での比較はできないことになっている。

 そこで、時系列比較ができる総務省の「労働力調査」で見ると、昨年の非正社員比率は37%とやや低いが、非正社員の比率が一貫して上昇してきていることに、変わりはない。

 非正社員比率が上昇してきているのは、もともと非正社員の比率が高い女性が労働市場に進出しているからだという見方もある。ただ、男女別に見ても非正社員の比率は上昇しているし、もっと興味深いのは、正社員を実数で見たときの結果だ。

 女性の正社員数のピークは、'97年の1172万人だった。それが今年は1015万人と、157万人も減少している。政府は「女性が輝く社会を作る」と言いながら、増えているのは非正社員ばかりで、正社員は減っているのだ。

 男性の場合も、正社員数のピークは'97年で、2639万人だった。それ以降は、ほぼ一貫して減少して、今年は2251万人と、何と388万人も減少しているのだ(各年2月の数字)。男女合計で545万人もの正社員雇用が失われている。

 なぜ、こんなことが起きているのか。「就業形態の多様化に関する総合実態調査」では、非正社員を活用する理由を企業に聞いているが、「賃金の節約のため」とする事業所が38.6%と最多になっている。つまり、企業が非正社員を使う理由の第一は、低賃金なのだ。

 それにしても、企業はどうして正社員を減らし、非正社員を増やすようになったのか。それは'97年から正社員の減少が始まったことを考えれば明白だ。この年、消費税率が3%から5%へ引き上げられ、日本経済が15年にわたる長期デフレに突入した。この時期には、デフレで企業の売り上げが鈍り、賃金の支払いが苦しくなった企業がボーナスを減らし、その結果、所得の落ちた消費者が消費を抑制する。すると、また企業の売り上げが落ちるという「デフレスパイラル」が発生したと言われる。

 しかし、デフレスパイラルには、もう一つの経路があったことになる。それは、企業がリストラで減らした正社員を非正社員で置き換えることによって生じる所得の減少だ。非正社員の給料は正社員のおよそ半額だから、置き換えるだけで所得が半減するのだ。

 もちろん、非正社員のなかには、自らの意思で選んでいる人も多い。だから、非正社員の増加にともなうデフレ圧力をなくすためには、正社員と非正社員の時給の格差をなくす「同一労働同一賃金」を徹底すればよいのだ。それは、世界の常識でもあるし、ILO(国際労働機関)も、基本的人権の一つとして認めている。

 ところが今年9月、民主、生活、維新の野党3党が共同提出した「同一労働同一賃金推進法」が、「均衡を考慮」という表現で骨抜きにされたうえで成立してしまった。結局、格差拡大は国会や政府が意図的に起こしているのだ。

 

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コメント
 
1. 2015年11月26日 18:45:08 : C31aL3EEO2
労働者は、民主党を支持するのはバカらしくなってくるだろう?

連合自体が、腐りかけている。

真の労働者支援政党を結成しないと、この事態は解決されない。

目覚めないといけません。


2. 2015年11月26日 23:17:25 : OFhgI5AEoQ
>正社員と非正社員の時給の格差をなくす「同一労働同一賃金」を徹底すればよいのだ。

ボーナスや福利厚生も含めた額でやるべき。


3. 2015年11月26日 23:26:01 : jXbiWWJBCA
コラム:シェアリングエコノミー、潜在成長率を高める救世主か

田巻 一彦

[東京 26日 ロイター] - 政府が「民泊」解禁にかじを切りだし、シェアリングエコノミーへの注目度が急速に高まってきた。宿泊だけでなく、自動車の使用から資金のやり取りをするクラウドファンディングまで、その対象は広範だ。

眠っている資産の活用で、潜在成長率引き上げにつながり、短期的には人手不足対策に直結する。しかし、現行の規制と衝突することが多く、政府は司令塔を作って統一的な規制緩和策を打ち出すべきだ。

<民泊解禁を迫った外国人観光客増>

22日付日本経済新聞朝刊は、厚生労働省と国土交通省が、個人所有の空き部屋を旅行者に宿泊させる「民泊」を来年4月にも全国規模で解禁する方向だと報じた。25日に開かれた政府の規制改革会議のミーティングでは、個人の部屋を旅行者などに貸し出すサービスを世界規模で展開しているAirbnb(エアビーアンドビー)などの声を聴く場を設けた。

今年6月に公表された観光白書によると、2014年の東京と大阪の客室稼働率は80%を超えた。この水準を上回ると予約が取りがたくなると言われており、2020年の東京五輪開催を控え、宿泊客の受け皿拡大に向け、大幅な規制緩和に踏み切ろうとしているようだ。

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というのも、ホテルや旅館は旅館業法で厳しく規制されており、簡単には新規参入できない構図になっているからだ。一部の国家戦略特区では、旅館業法の適用が例外的に除外され、来年1月から規制緩和されるところもあるが、その他は規制が残る立てつけになっている。米欧に比べ、経済的な規制が厳しい傾向にある日本では、Airbnbのようなサービスを展開することは事実上、出来ない環境になっている。

<ライドシェアなど多様なシェアリング>

その意味で、「民泊」解禁は画期的な出来事と言えるが、外国人観光客の急増で足りなくなりそうなのは、宿泊施設に限らない。例えば、タクシーやバスなどの交通アクセスも、かなりの不足が予想される。

そこで注目されるのが、米国などではすでに一般化しているライドシェアサービスだ。使われない時間帯に自分の車を運転し、車が必要な人にサービスを提供するシステムで、需給をマッチングさせるサービスを提供しているUber(ウーバー)[UBER.UL]などが米国では有名だ。

ただ、日本では道路運送法に抵触する疑いが濃厚で、現行の法体系では合法的にサービスを展開することは難しく、ここでも規制緩和が必要になる。

このように、余った資産を活用したい供給側と、サービスを必要とする需要側をインターネット技術などを駆使してマッチングさせるシステムを総括して、シェアリングエコノミーと呼ぶ。

シェアリングエコノミーで先行している米国などでは、提供されるサービスとして、家事代行、食品・日用品配送、料理の宅配、医療・美容、資金の貸借など幅広い範囲に及んでいる。

特にクラウドファンディングと呼ばれる、マネーを対象にした需要と供給のマッチングシステムは、既存の金融ビジネス業にとっても無視できない存在となるほど拡大を続けている。

矢野経済研究所によると、14年度の日本でのシェアリングエコノミーの市場規模は232億円。18年度には462億円に拡大するという。

しかし、世界の市場規模は桁外れだ。総務省によると、13年度の世界の市場規模は150億ドル。25年度には3350億ドルに急成長するとの試算がある。

<潜在成長率引き上げの救世主>

シャエアリングエコノミーに詳しい宮ア康二氏は、著書「シェアリングエコノミー」(日本経済新聞出版社)の中で、シェアリングエコノミーによって「これまで有効に活用されてこなかった資産の稼働率を高め、社会全体の供給力を高めることができる」と指摘。さらに人や労働力の有効活用にも応用が効き「潜在成長率の引き上げにつながるということができる」と述べている。

このことをわかりやすく説明すると、Aという個人が自動車を購入した場合、購入時に個人消費として国内総生産(GDP)にカウントされる。これまでは、この1回限りで経済効果はなくなった。

だが、ライドシェアサービスやカーシェアリング・サービスを活用してその自動車を有効活用すれば、その部分が新たなサービスとなって付加価値を生み、GDPを押し上げることになる。

この点は、少子高齢化で生産年齢人口が減少し、供給制約の壁にぶつかっている日本にとって、非常に注目するべき点ではないだろうか。

手っ取り早く投入労働量を増やせる移民政策を容認していない安倍晋三政権にとって、シェアリングエコノミーは「救世主」な存在になりうると指摘したい。

<統一的な対応が求められる規制緩和>

しかし、すでに言及したように、各分野には消費者や既存の参入者の保護などを目的に各種の法規制が存在し、今のままではシェアリングエコノミーを拡大することは事実上、出来ない枠組みになっている。

所有するということを基本的な概念として作られている現在の法規制は、貸借を基本概念として構成されているシェアリングエコノミーの枠組みとは、相容れない構造になっているためだ。

例えば、民泊の規制を撤廃しても、既存のホテル、旅館には宿泊税が課せられており、民泊の規模が大きくなった場合、ホテルや旅館から「公正でない」との批判を受ける可能性もある。

また、各種の法規制は、各所管省庁の縦割りで作られており、パッチワーク的な規制緩和の手法を取ると、多方面で収拾のつかない混乱を招くリスクもかなりありそうだ。

そこで、シェアリングエコノミーの拡大を政府が最優先課題に掲げ、その実行に支障となりそうな法規制や税負担の問題を総合的に取り扱う機関を新設し、そこでグランドデザインを描き、工程表を作成し、法改正を一括処理する対応策を提案したい。

この変革を通じて、日本全体が所有からシェアリングの概念にシフトする柔軟性を持てば、各分野で制度疲労を起こし、実質成長率がほぼゼロ%に落ち込んでいる現状を打破するきっかけになると考える。

「民泊」解禁の動きが、その嚆矢(こうし)になることを強く希望したい。
http://jp.reuters.com/article/2015/11/26/uber-idJPKBN0TF0QN20151126


4. 2015年11月26日 23:29:28 : jXbiWWJBCA

「日本全体が所有からシェアリングの概念にシフト」しているのではなく

資本主義の成熟化とともに、世界全体で、所有のリスクを避ける方向へと動いていく。

非正規化も、そうした動きの一つに過ぎない。


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