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TPP政策大綱について
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52756262.html
2015年11月25日 在野のアナリスト
かつての村上ファンド、村上世彰氏に対して、相場操縦の疑いで証券取引等監視委員会が強制調査にのりだしました。詳細は不明ですが、株価を強引に下げ、水準ブレイクに伴う換金売りを引き出させて儲ける形を一歩すすめた、とも噂されます。株価が下がったところで今度は自分たちが買いを溜める。短期と長期で、両方で儲けを出せるとしますが、それが成功するためには、株式保有の状況について、かなり精緻に知っておかなければならず、そうでなければまず成功しません。大口の対抗組織がいない、という前提が必要だからです。まだ手口について、詳細には分かっていませんが、この噂が真実なら、もの言う株主が、どこかから情報をもらっていた可能性、モノをもらっていたことが、監視委員会に目をつけられた原因なのかもしれません。
安倍政権がTPP政策大綱を決定しました。「TPPのメリットを最大限生かし、強い経済をめざす」として『新輸出大国』を掲げます。しかし何度も指摘しますが、関税障壁がなくなれば、人件費や税金などの固定費負担の少ない国へ、工場を移転した方が企業にとってメリットがあります。先進国より、新興国側にメリットが大きいもので、日本にはデメリットの方が多いのです。
そんな大綱の中に、中堅・中小企業の60%が海外市場の販路開拓などの成果、としますが、販路どころか工場を移転していまうのが手っとり早い。官民連携組織を設置し、窓口利用者の60%に満足感、などはそもそも海外進出に成功しそうな企業を選別し、窓口へ誘導する。そうでない企業は入り口にすら立てない、という事態が想定されます。円借款手続きの迅速化で30兆円のインフラ輸出、などはインドネシア高速鉄道の失注などをみても、決して楽観できる環境にない。さらに国内企業にはドル調達コストの上昇が、今後どれぐらいつづくか? それによっては海外展開へのハードルも高くなるのであり、円の信任が今後も大きく影響するのが確実です。
米の無関税輸入枠の設定に伴う、国が備蓄米として同量買い入れる、など結局は国が損をかぶっているだけです。備蓄米は、一時期不作のときに活用といった話もありましたが、一部はカビが生えていて廃棄せざるを得なかった。さらに一部は、米菓子メーカーとの不透明な取引で備蓄量を調整している、といった実態もある。今以上に備蓄米を増やすことは、不作などへの対応ではなく、単なる農家への補填であって、褒められた話ではないばかりか、入ってくるお米の価格が日本のお米より低ければ、競争になったときは常に負け、といったことにしかならないのです。
牛・豚肉業者への赤字補填の増額など、これもバラマキであって、決して『強い農業』をめざす施策とは思えません。結局、新輸出大国どころか、この大綱で謳っているのは新保護大国に過ぎないのです。国家が手伝って、海外に販路を増やす。国がかなりの量を買い上げる、国が赤字を補填する。国が…、国が…、というばかりで、これは官僚にとってはおいしい、官製ビジネスの拡大しか感じさせないのです。逆に、こんな大綱では、TPPはデメリットでしかありません。強い経済どころか、自立できない弱体化した産業ばかりが国内に増えるなら、これは官がより強く関与することによる強烈な官僚社会、新腐敗大国への扉をひらく、ともいえるのかもしれませんね。
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