http://www.asyura2.com/15/hasan102/msg/801.html
Tweet |
金融庁が入居する霞が関コモンゲート(「Wikipedia」より)
全国の金融機関が戦々恐々…金融庁、異例の匿名抜き打ち調査 直接企業に
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151123-00010003-bjournal-soci
Business Journal 11月23日(月)22時30分配信
「例えば、営業店を通じて、どこがヒアリングの対象企業になっているのかを調べたり、あるいは当該企業との接触を含めて、回答内容に影響を与えるようなアクションは、くれぐれも回避していただくようお願いする」
金融庁幹部は、地域金融機関の首脳との会合の場でこう釘を刺した。
地域金融機関が戦々恐々としている。金融庁が企業に対する金融機関の融資姿勢や支援姿勢の実態を把握するため、直接、企業へのヒアリングを行っているのだ。これまでも金融庁が企業にヒアリングを行うことはあったが、サンプリング程度のものだった。しかし、現在行われているヒアリングは大々的だ。地域金融機関の企業取引の実態を明らかにし、今後の金融行政のベースにする狙いがある。
安倍晋三政権が誕生しアベノミクスがスタートしてから、金融庁は金融機関に対して企業融資を積極的に推進するように求めてきた。融資に際しては、担保や保証に依存する財務偏重ではなく、事業性を評価して融資を行うように要請、このために金融検査マニュアルまで改定し、一部不良債権の解釈まで変更したほど。それでも、なかなか変化しない金融機関の融資姿勢に業を煮やした金融庁は、企業に直接ヒアリングを行い始めた。
ヒアリングでは、(1)企業の事業性評価に対する金融機関の取り組み、(2)金融機関と企業のコミュニケーションの状況、(3)金融機関からの融資や経営支援などが企業の経営改善に役立っているのか、といったことを聴取しているようだ。
もちろん、今後の金融機関との取引関係を踏まえて、どの企業にヒアリングを行ったのか、その内容がどのようなものだったのかについては、金融機関サイドには明らかにならないようにしている。いわば、地域金融機関にとっては、匿名で金融機関の評価を聞かれているようなもので、気が気ではない。
●金融機関の融資姿勢は変わるか
「融資の審査スピードが遅い」「融資結果を早く教えてほしい」といった企業の声は、よくあることだが、「実際に現地も見ないで融資の審査を行っている」などという指摘は、金融機関にとって耳の痛いところだろう。
さらには、「頭取がいろいろ地域を回り講演をされているのを多く聞くが、頭取は日本経済や世界情勢の話はしても、銀行との付き合い方を教えてくれた頭取は誰一人としていない。業界を通じて情報を得ているので、必要な世界情勢に関して自分たちは詳しい。ぜひ、銀行が地域の中小企業に対して、どういうアドバイスをしてくれるのか、ビジネスのやり方や商品の売り方などを銀行の目線から見て、生きた話をしてほしい」とまで言われれば、これは手厳しいどころの話ではない。まるで、地域金融機関の経営者としてダメ出しされたようなものだ。「こんな話がお上である金融庁の耳に入れば、その後の金融検査でどんな仕打ちに遭うかわからない」と怯えるのも致し方ないところだろう。
安倍政権が進める地方創生では、地域産業の育成、地域企業の生産性向上などに地域金融機関がいかに取り組んでいけるかが地方創生のカギを握る。それだけに、監督官庁である金融庁としては地域金融機関の監督に力が入る。金融庁幹部は、「地域金融機関は、担保・保証に依存する融資姿勢を改め、企業の事業性を適切に評価し、融資などを通じて地方創生に貢献していってほしい」という。
地域金融機関にとっては、長年培ってきた慣習を変えるのは容易ではない。しかし、お上自らが乗り出してきて、企業にヒアリングまでするとなれば、“袋のネズミ”同然だろう。
鷲尾香一/ジャーナリスト
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民102掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。