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大富豪ジム・ロジャーズの「お金」に対する考え方
http://news.livedoor.com/article/detail/10839717/
2015年11月17日 6時30分 ライフハッカー[日本版]
『世界的な大富豪が人生で大切にしてきたこと60』(ジム・ロジャーズ著、プレジデント社)の著者は、ご存知のとおり世界的に大きな影響力を持つ投資家であり、多くのベストセラーを生み出してきた作家。
米アラバマ州の小さな街に生まれた彼は、奨学金でイェール大学を卒業し、オックスフォード大学ベリオールカレッジ修了。そののち投資家のジョージ・ソロス氏と投資会社クォンタム・ファンドを設立し、巨額の富を獲得。37歳で引退してからは世界を旅し、シンガポールへ移住したという華々しい実績を持っています。
本書は、そんな著者ならではの視点に基づいた投資哲学集。とはいえ難解なものではなく、人生哲学としても読むことが可能。その60項目は要約する必要がないほどシンプルな短文なので、きょうはもうひとつのトピック、すなわち併載されたコラムに焦点を当ててみたいと思います。
■ジム・ロジャーズの財布の中身
なにしろ世界的な投資家ですから、その暮らしはさぞかし華やかなのでしょう。と思いきや、著者は華美な暮らしにまったく興味がないのだと断言しています。たとえばよく「どんな車に乗っていますか?」と聞かれるそうですが(聞きたくなる気持ちはわかります)、長いあいだ自家用車を所有せず、移動にはタクシーを使ってきたのだというのですから驚きです。
先ごろ、奥様から「どうしても必要だ」という要望があったため"仕方なく"一台買ったものの、著者自身が子どもたちの学校への送り迎えに使っているのは自転車。また、家も自分が住む一軒以外は所有したことがないとのこと。いまはシンガポールで適切な物件を探している最中なので、とりあえずの借家住まい。
それだけではありません。毎朝のエクササイズに使う運動用の腕時計も持っていない。宝飾品もいらないし、洋服にもあまり興味がないので、新しい服を買うこともめったにない(古い服の方が好きなのだそうです)。そして、そもそもショッピングに行くこと自体が好きではないというのですから、むしろ変わり者の部類だといえるかもしれません。
財布についても同じです。15年ほど同じ長財布を使っていたものの、さすがにボロボロになったため最近になって替えたそうですが、それももらいもの。ちなみに注釈によると、この財布はカルティエのものだったものの、指摘されるまで本人は気づいていなかったのだといいます。
財布のなかには、クレジットカードと各国のキャッシュカードが合計20枚程度。買いものにはカードを使うので、現金で買いものをすることはあまりないそうです。そして、子どもたちのためにたくさん使うことは控えているのだとか。理由は、結果的に甘やかしてしまうことになるから。
つまりケチケチしているわけではなく、お金についてきちんとした考え方を持っているということ。そうすれば無駄にお金を使う必要がなくなるというわけで、その考え方には見習うべきポイントがあるように思います。(48ページより)
■自ら実践、「儲かる株情報」の読み方
日々起きていることについての著者の情報源は、ファイナンシャル・タイムズとウォール・ストリート・ジャーナル。チェックしているのは、中央銀行と金利の動きだそうです。通貨の動き、商品市場の動きに関するニュースも必ず読んでいるのだといいます。
また著者は、「企業の年次報告書は多くのことを語る」とも記しています。まず「利益率」を見るのは、その企業に競争力があるかどうかがわかるから。ただし、利益率が低いからその企業の調子がよくないということには、必ずしもならないのだとか。過去からの推移を調べたうえで、利益率の変動が激しく、現在の利益率が低い状況にあれば、投資すべきだと判断するのだといいます。なぜなら利益率が上がり、株価が上昇する可能性は高いから。
利益率が高くても、借金がたくさんあれば「長続きしない」と判断して空売りすることにするそうです。しかし数字に弱いと、そういうときに株を買い続けてしまうことになりかねないと指摘しています。
なお、その会社がどのくらい借金を抱えているかを調べるために著者が確認している数字は、自己資本に対する負債の比率を示す「負債資本比率」。また、複数社の利益率を比較したとき、もし同じ程度の比率だったなら、投資したお金に対してリターンが高い方をチョイス。これを調べるために「株主資本利益率」もチェックしているそうです。
つまり投資においては、企業のお金の流れを把握する作業が欠かせないということ。だから、企業の財務状況を正しく知るためには、数字に強くなければならないと断言しています。それどころか、もしも数字に弱いなら、強くなるまで投資をするべきではないとも。「最終的に投資するかどうかを決めるのは数字だ」というのがその理由です。(82ページより)
■業界紙をていねいに読む
また同時に、自分が関心を持っている分野の業界誌をていねいに読むことも重要だと著者はいいます。理由は、そこには競合製品についての情報が掲載されているから。たとえばファッションに関心があるのなら、「綿やウールなど、服をつくるのに必要な素材の価格になにが起きているのか」を知っておくべきだということ。だとすれば同じように、皮革の価格も把握しておく必要もあり、皮革にとって代わる素材についての知識も必要になってくるわけです。
さらには、企業のCEOや同業者が、どういう媒体から情報を得ているかを知ることも重要。彼らが読んでいる業界誌や情報にも目を通しておけば、次の動きも読めるようになるといいます。インターネットではなく、おもに紙媒体を利用しているようですが、紙媒体のチェックを怠らないことは、世代に関係なく重要なことではないでしょうか。
さて、情報を集めたら、次に「投資すべきかどうか」結論を出す必要があります。そして、なにが導き出されるのかを考えるに際して大切なのは、「これは新しいもの」「これはちょっと違うもの」「これは方向転換」といった具合に、きちんと整理して考える癖をつけること。新しいものは、いずれ大きな結果をもたらすもの。そこでいろいろな見地からものごとを考える習慣をつけておけば、誰よりも早く、よい兆しに気づくことができ、買うタイミングも、売るタイミングもわかるということです。
そして著者は、大きな武器になるのは「思考法」だと断定しています。思考法に事実から結論を導く「帰納法」と、論理から結論を導く「演繹(えんえき)法」があるのは有名ですが、投資家にとってはどちらも重要。著者もこの思考法によって、「株式が強いときは商品市場が弱く、株式が弱いときは商品市場が強い」理由がわかったのだそうです。
過去のマーケットを観察することにより、株式市場と商品市場の間で上昇トレンドは入れ替わるということがわかったのだとか。過去の例でいえば、15年から23年程度のサイクルで交代が起きていたのだといいます。(84ページより)
■お金に困らない子どもを育てる「貯金箱」
著者は2003年に長女、2008年に次女が誕生したそうですが、彼女たちには生まれたときから中国人のベビーシッターをつけ、美しい北京語を話せるように教育したそうです。2007年に移住先としてシンガポールを選んだのも、中国語が公用語として使われていて、かつ教育水準や医療水準が高い国だったからだとか。
そんな著者は子どもたちに、「いつもお金を得るために働きなさい」「そしてお金を貯めなさい」と教えているそうです。だから生まれてすぐにブタの貯金箱を与え、ベッドメーキングなどの仕事をするたびにお金を渡し、貯金するように教育しているのだといいます。
お小遣いは与えていないそうですが、貯金箱がいっぱいになったら、一緒に銀行へ行って彼女たちの口座に入金。利子を得た場合は、口座の明細書を示しながらお金について教えているのだそうです。仕事をさせ、報酬として小銭を与えるというケースはよく聞きますが、ここまで徹底している人は少ないかもしれません。
著者は、若い人たち(ティーンエイジャー)にはなにかしらの仕事に就き、労働について学んでもらいたいと主張しています。それが、「難しい」とされるお金を知る、ひとつの重要なステップになると考えているから。
ところで、野次馬的な意味で気になるのは、莫大な遺産をどうするのかということ。この点については、「いくらか家族に残すつもりだけれども、あまり多くを残すのはよくない」と考えているのだといいます。そして子どもたちには自分の足で人生を歩んでもらいたいからこそ、少なくとも40歳になるまでは、遺産を手にすることができないようにするつもりなのだそうです。こうした考え方は、先の財布についての発想と共通している気がします。
本編は1項目1見開きのシンプルな構成になっているため、空き時間などを利用して読むには最適。興味のあるページを拾い読みするだけでも、気づきを得ることができるはずです。
(印南敦史)
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