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「LOHACO HP」より
ロハコ、驚異的成長でアマゾン超えも?画期的取り組みの秘密 圧倒的地位獲得か
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151116-00010003-bjournal-bus_all
Business Journal 11月16日(月)22時31分配信
●後発参入ながらも急成長を見せるロハコ
LOHACO(以下、ロハコ)をご存じだろうか? オフィス用品の通販を本業とするアスクルとヤフーが共同運営をしている、日用品を専門とした個人向けECサイトだ。2012年10月のローンチと後発参入でありながらも、累計利用者数はこの7月で早くも200万人を突破し、売上高は15年5月期に約200億円と順調に拡大している。
また、9月に実施された日経MJの「第4回ネットライフ1万人調査」でも、食料品・飲料で利用するECサイトとして、早くも大手小売系のイオンやイトーヨーカドー、生協系のパルシステムやコープネットなどを上回り、楽天・アマゾンなどに次ぐ4位にランクインしている。食料品・飲料の大手ECサイトが5〜10年かけてようやく数百億円の売り上げを実現していることを踏まえると、これは驚異的なスピードでの成長といえるだろう。
●大手メーカー50社を巻き込む、ロハコの生態系
とはいえ、売上高といった「規模」の点では、王者のアマゾンや楽天の数千億円に対して、ロハコは数百億円とまだ桁違いの状態ではある。しかしながら、配送スピードや送料など「質」の点では、すでにアマゾンや楽天と同等かそれ以上である。ロハコは、強みであるアスクルの物流システムを活用しており、関東圏や近畿圏では一部エリアを除き午前10時までの注文を同日の午後6時以降に届けることができる。送料も税込1,900円以上であれば無料になる。
それ以上に、ロハコは今後の成長性を大きく期待させる点を持っている。それは、独自商品(オリジナル商品)の充実だ。
商品価格や送料などの価格競争や、配送スピードなどのサービス競争は現時点では各ECサイトで差は見られるものの、これらの改善には限界があり、遅かれ早かれ各ECサイト間での足並みは揃ってくるものと考えられる。その際に、差別化の決め手となり得るのが、独自商品の充実だ。この点で、ロハコの動きには目を見張るものがある。
たとえば、売れ筋カテゴリーである「水」では、群馬県の嬬恋銘水を完全子会社化して「奥軽井沢の天然水」を発売、「米」では北海道の美唄・岩見沢エリアで栽培した「ゆめぴりか」の原料玄米を扱った「ろはこ米」を販売している。また、カルビーとは「フルーツグラノーラ」のリピート購入者に向けた高価格帯の新商品の先行販売、キリンビールとは苦味を抑えた女性向けビール「キリン オフホワイト」の店舗における本格販売前のテストマーケティングとして先行販売などを実施している。
このような活動の母体となる仕組みが、ロハコ内の研究所だ。ロハコは14年2月に「LOHACO ECマーケティングラボ」を開設、ロハコ内での顧客の行動や購買履歴をはじめとするビッグデータを活用し、新商品開発などの取り組みを開始した。ここには、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)日本法人や味の素、日清食品など日用品・食料品の大手メーカー12社が参画した。
さらに、15年2月からは同研究所の第2期活動を開始し、アサヒ飲料や伊藤園、江崎グリコ、カゴメ、キリンビバレッジ、資生堂をはじめ、なんと約50社もの大手メーカーが参画し、効果的な販促施策や新商品開発などに取り組んでいる。
●アマゾンとロハコの商品開発の違い
アマゾンも13年10月に限定商品ストアを立ち上げ、日清シスコとはフルーツグラノーラ、伊藤園とはボトルコーヒー、カゴメとはトマトジュースなど、メーカーと共同で独自商品開発を進めているものの、ロハコとはアプローチがやや異なる。アマゾンは、あくまで自社の検索データを活用した商品開発を行う。例えば、日清シスコと共同開発したシリアルでは、検索データから「砂糖不使用」「甘さ控えめ」を求める利用者のニーズを捉え、それを元に製造工程の中で砂糖(ショ糖)を使わない、「砂糖不使用フルーツグラノーラ」を完成させた。一方、ロハコの場合は、ロハコ内の検索データだけでなく、各社の保有するデータや実際に先行販売して得られたデータなどを基にしながら、緻密な商品開発をしている。
●データ連携により、さらに進化をするロハコ
データ活用には大きく、最適化(効率化)と需要創造(イノベーション)の2パターンあるが、ロハコでは今のところ後者の需要創造の取り組みを強化しているといえる。前述したように、ECサイトであれ、リアル店舗であれ、売り場の魅力を大きく左右するのは、独自商品の品揃えになってくる。セブン&アイ・ホールディングスやイオン、アマゾンなどは、自社の売り場における圧倒的な売り上げを武器にメーカーとの共同開発を実現しているが、ロハコはそれとは異なり、「データを活用したマーケティングの研究・実践」ができる場(プラットフォーム)を研究所というかたちで提供することにより、多くの有力メーカーとの関係構築に成功している。
また、ロハコとメーカーの協力は、より深いものへと向かっていく兆しがある。
たとえば、10月末からはP&G日本法人と本格的なデータ連携を開始した。会員370万人のP&Gのコミュニティーサイト「マイレピ」の会員が、ロハコ上で「Yahoo! JAPAN ID」を登録しTポイントを取得できるようになることで、会員IDの紐付けがなされ、ある顧客がロハコやマイレピ上でどのような商品に興味関心を持ち、どのような行動を取っているかを詳細に把握できるようになる。このように、一時的な商品開発ではなく、データ連携による継続的なデータ収集・活用にまで踏み込んだ協力体制ができあがると、お互いに質の高い商品開発ができるようになるだろう。
ロハコは、現状は数百億円規模ではあるが、大手メーカーとの関係を構築・維持し、マーケティングの共同プラットフォームをより強化させることができれば、自ずとそこから質の高い独自商品が数多く開発されるようになるだろう。その結果として、ほかのECサイトを寄せつけない圧倒的なECサイトへと成長する可能性を秘めている。
さらに食品・日用品以外のカテゴリーにおいても、データを軸に外部メーカーを巻き込むプラットフォームを構築することができれば、後発でも同様に成功できる可能性は残されている。
文=村澤典知/インテグレート執行役員、itgコンサルティング 執行役員
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