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新宿歌舞伎町も一変するのか?(C)日刊ゲンダイ
生き残りに必死 風俗業界で激化する「マイナンバー」攻防戦
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/169611
2015年11月15日 日刊ゲンダイ
マイナンバー制度のスタートで、いま最も戦々恐々としているのが風俗業界だ。
「昼間はOLとして働き、夜は会社に内緒でキャバクラなどで副業。そんな女の子は確定申告が必要になり、役所から昼間の会社に通知が行って副業がバレてしまう。それが怖くて、今月いっぱいで店を辞める女の子も出始めています」
こう嘆くのは、都内のキャバクラ店長だ。収入が役所に丸裸にされるため、住民税や健康保険料が一気に増額される可能性もある。それで稼ぎすぎないように出勤を抑える女の子もいるとか。
「導入直後、税務署はキャバクラや風俗業界を狙い撃ちするだろうといわれています。摘発すれば話題になるし、実際に不正が行われる危険性が高い業種とマークされているようです。店側としては、おとなしく制度に従っておかないとやばい。マイナンバーの手引などで勉強し、女の子には確定申告をやるように指導するといった対応を考えています。下手に抜け道を探したり、小細工を弄すると、一発でやられますからね。その結果、副業キャバ嬢などは激減。残るのは、ホステス一本で稼ごうとする生粋の“プロ”ばかりになりそうです」(前出の店長)
すでに店によっては、優秀なキャバ嬢に対し、昼の仕事をやめて“専業キャバ嬢”になるように口説いているところもあるという。希望に応じてシフトを増やし、指名が多くなるようにフリー客にも積極的につけるなどして、専業に踏み切りやすいような環境づくりをしている店も少なくない。
■跋扈する裏風俗スカウト
大学生のアルバイトのキャバ嬢も困惑している。
「母子家庭など、生活を助けるために働いている学生キャバ嬢は、税金を取られる上、それまで受けられた手当や補助などを打ち切られるかもしれません。一度はバイトをやめ、様子を見ようというムードが広がっています」(キャバクラ関係者)
風俗業界では、こんな現象も起こっている。
「最近は、正規の風俗店の女の子を非合法の風俗業者が勧誘するケースが目立ちます。“うちは会社登記すらしていない裏風俗だから、マイナンバー制度なんか、いくらでもごまかせるよ”とスカウトしているのです。副業が会社にバレたり、税務署に収入を把握されたりするのは困るという風俗嬢が、裏風俗や個人売春に走る動きが出ています」(風俗ライターの蛯名泰造氏)
非合法店にはトラブルがつきものだ。国が導入した制度が、女性たちを追い詰めようとしている。
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