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日銀、完全に破綻した物価上昇シナリオを強弁の怪…信認失墜の危機広まる(Business Journal)
http://www.asyura2.com/15/hasan102/msg/546.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 11 月 13 日 22:44:30: igsppGRN/E9PQ
 

                      日本銀行本店(「Wikipedia」より)


日銀、完全に破綻した物価上昇シナリオを強弁の怪…信認失墜の危機広まる
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151113-00010002-bjournal-soci
Business Journal 11月13日(金)22時31分配信


 日本銀行が難しい舵取りを迫られている。10月30日の金融政策決定会合では、物価上昇率の見通しを下方修正し2%の目標達成の時期を先延ばししたにもかかわらず、物価の基調は改善されると判断して追加緩和を見送った。ただ、新興国経済に不透明感がある上、賃金の上昇は緩やかで物価目標達成の道筋は見えにくい。「2年程度で2%」という、ぼろぼろになった御旗を降ろす日も近づいている。

●徒労に終わった追加緩和策予測

 10月30日正午前、東京都中央区日本橋の日銀本店の記者クラブはざわめいた。「あまりにも早くないか」――通常、政策決定会合の内容の発表にはいくつかの段階を踏む。まず、記者クラブに日銀の若手広報が出向き「しばらくお待ちください」と待機を促す。それから15〜20分で「広報ルームにお越しください」と場所を移す。広報ルームでも20分待たされ、その後、発表要旨のペーパーが配られる。つまり、最初のアナウンスから40分前後で内容がわかる。午前中に広報からの待機指示が出たということは、12時半前後には大勢が決する。物価見通しなどを盛り込んだ「展望リポート」を発表する決定会合としては、前回の4月が13時4分、追加緩和に動いた前年10月末は13時44分。昨年から1時間以上早い決着に、「今回はおそらく無風だろう」との安堵感が記者の間に広まった。

 今回は、多くの記者やアナリストが政策維持を予想していた。「直前に欧州中央銀行が12月の追加緩和を示唆したことや中国が利下げに踏み切ったことで、円高進行や株価の大幅下落への懸念が払拭された」(外資系アナリスト)。それでも、今回は日銀が追加緩和に動くとの見方がくすぶり続けた。

「展望リポート」では、物価上昇目標を下方修正するのが避けられない。仮に2%の旗印を掲げ続ける場合、日銀がなんらかの政策変更に踏み切らなければ日銀の信認が揺らぐと指摘するアナリストは少なくなかった。

 何よりも昨年、直前まで追加緩和の必要性を否定しながらも、市場をだまし討ちするような格好で緩和策に動いた記憶が鮮明だ。実際、米通信社ブルームバーグの調べでは会合前には主要エコノミストの約半数が追加緩和を予測。一般紙の報道は一週間前から増えたが、追加緩和か現状維持か、どっちつかずの内容に終始した。

 ふたを開けてみれば、黒田東彦氏の総裁就任後、展望リポートの会合としては最速の発表。黒田総裁も会合後の会見で「追加緩和の議論はなかった」と語ったことから、リフレ派と呼ばれる政策委員からも現状維持に異論が出なかったのだろう。

 展望リポートでは、焦点のコアCPI(生鮮食品を除いた消費者物価指数)の見通しを、2015年度は0.1%と7月時点の0.7%から引き下げた。16年度も1.4%と従来の1.9%から下方修正した。2%の達成時期も16年度前半頃を16年度後半頃に先延ばししたが、黒田総裁は「エネルギー価格の下振れによるもの」と述べ、「2%は達成する」「物価の基調は着実に改善」と繰り返した。

●リフレ派委員も2%達成をあきらめた?

 確かに黒田総裁が繰り返し強調してきたように、エネルギー価格を除けば、物価の基調は改善している。日銀が7月以降に重視し始めた生鮮、エネルギーを除く9月の物価指数は1.2%に上昇。「物価の基調論」は崩れておらず、従来の日銀のロジックに従えば、追加緩和は必要ないというわけだ。

 とはいえ、日銀が新たに持ち出した指標でも物価上昇は1.2%にとどまるのが実態。「2年程度で2%」は掲げることに意味があるとはいえ、政策委員会の中で議論がなかったことは、「もはやリフレ派の委員も2%達成を事実上あきらめ、目標の柔軟化を視野に入れ始めたのだろう」(アナリスト)との見方が会合後に市場では支配的だ。

 もちろん、海外経済の不透明感や米国の利上げ時期の後ずれなど、残り少ない緩和カードを温存した可能性はある。現行の金融政策の延長線上で、国債の追加買い入れが濃厚だが、買い入れ余地は大きくない。国債保有額は300兆円を超え、発行残高の3割に迫る。「これまで3年半経過して、描いていたシナリオに比べて相当下振れしている。延長線上で追加緩和したところでどこまで効果があるのか。財政出動との合わせ技でしか効果は期待できないだろう」(同)。

●日銀の信認失墜をどう食い止めるのか

 実際、官邸周辺では追加緩和策への期待は急速にしぼんでいる。来年の参院選を控え、地方の中小企業などへの円安の弊害を懸念する声も高まっている。日銀執行部も今回の決定会合を見る限り、物価上昇率のみを重視しない姿勢を強めている。最も注視しているのは賃金の動向だろう。

 追加緩和以降、円安の追い風もあり、企業収益は過去最高水準にあるが、名目賃金の上昇ペースは緩やかで、実質賃金はようやくプラス圏に浮上した。投資のもたつきに見られるように経営者のデフレマインドは払拭できていない。日銀が描いた金融緩和の波及メカニズムが循環しているとはいいがたい。ただ、追加緩和に踏み切ったところで、円安進行によって物価のみが上昇していけば消費は冷え込むジレンマを抱える。

 黒田総裁は会見で「2年程度を念頭に置くことが無理だとか無駄だとは思っていない」と語った。「2年で2%」は掲げることに心理的意味があるとはいえ、物価目標達成時期の16年度後半は金融緩和を始めて足かけ4年半になる。朽ち果てた御旗を掲げ続けることに日銀内部でも「来年度後半に2%から遠のいていた場合、どうするのか。さすがに信認が揺らぐ。目標の柔軟化を対外的にもアナウンスするしかないだろう」との声も出始めている。

黒羽米雄/金融ジャーナリスト


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コメント
 
1. 2015年11月14日 15:42:34 : J8MtcHXDKo
 クロダという経済オンチを日銀総裁にしたのが日本の不幸だった。

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