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低金利だからといって「買い」とは言い切れない
住宅ローンの落とし穴 低金利でも株式よりハイリスクな投資
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20151108/ecn1511080830002-n1.htm
2015.11.08 本当は教えたくないマンション業界の秘密 榊淳司 夕刊フジ
住宅ローンの金利が低迷を続けている。おそらく、日本に住宅ローンという制度ができてから、今ほど低金利が続いたことはなかったはずだ。
だから「今こそ住宅の買い時だ」ということを主張する人がいる。それはある意味、真実。折よく異次元の金融緩和が行われており、銀行の審査もユルユルになっている。彼らは低金利でも住宅ローンを貸したくて仕方がないのだ。
しかし、いくら低金利だと言っても住宅ローンが借金であることに違いはない。100万円を固定金利1%、35年返済で借りると、総計で約118万円を返済することになる。
失業や収入減によって途中で住宅ローンが払えなくなれば、買った物件を売却して一括返済するしかない。だが、売却額がローンの残債に届かない場合は、自己資金を上乗せして返済する必要がある。
多くの場合、それができなくて自己破産に陥ってしまう。何千万円もの住宅ローンを組むということは、自己破産のリスクを背負うことでもある。
これは、考えようによってはレバレッジを効かせた最長35年間の投資と同じだ。購入した住宅の資産価値が変動することで、大負けや大勝ちがある。そういう意味では株式投資と似ていなくはない。
ただ、株式投資との大きな違いは2つ。第1に株式投資と比べてレバレッジを効かせ過ぎている。住宅価格は株価ほど短期間で大きく変動しないが、中長期では数倍、あるいは数分の1になる。
第2は、レバレッジを効かせた最初の投資額を最長35年間返済し続ける義務を負う。ただし、途中精算(売却)も可能。個人が株式を売買する手法に、信用取引という仕組みがある。簡単に言えば、手元資金の3倍まで株が買えてしまう。もうかるときは3倍もうかるが、損するときも同じ。
住宅購入の場合、仮に自己資金が1割だったら、10倍のレバレッジを効かせた投資だとみなすこともできる。そこだけを見ると、株式の信用取引よりもハイリスクだ。
買った住宅が10年後、購入額の2倍で売れれば投資効率は単利で年100%。10年で10倍。ものすごい利回りだ。
逆に半額に値下がりしたところで処分すればマイナス500%。恐ろしいリスクではないか。しかし10年の間は購入した住宅に住んだのだから、投資額の5倍の損失額は、その間の住居費だと自分を慰めるしかない。
ただし、その損失額が同様の住居を賃借した場合の10年間の賃料総額よりも大幅に割高だったら、後悔は深くなる。
現在、日本の経済社会は人口減少によって緩やかに衰退している。今後、住宅に対する総需要が増大し続けることはない。ところが、供給は続く。住宅に対する「投資」環境は悪化し続ける。
低金利でも、安易に住宅ローンを組むのはハイリスクな投資だと理解するべきだ。
■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる(www.sakakiatsushi.com)。著書に「年収200万円からのマイホーム戦略」(WAVE出版)など。
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