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サイト「アマゾン」より
アマゾン、非主力事業で利益432%増の底知れぬ実力 競合参入を排除しシェア1位に
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151108-00010003-bjournal-bus_all
Business Journal 11月8日(日)22時31分配信
米アマゾン・ドット・コムが10月22日、2015年第3四半期(7〜9月)決算を発表した。「利益を出すなら研究開発投資に回す」を信条とするアマゾンでは、赤字決算はすでにお家芸となった感はあるが、今決算は、売上高253億6000万ドルに対して純利益は7200万ドルで、2四半期連続の黒字となった。
この好決算は、前年同期比23.2%増という売上高の大幅な増加によりもたらされたものであるが、特筆すべきは、まさしくクラウド・コンピューティングサービスであるAWS(Amazon Web Services)の躍進である。
AWSは今期、売上高20億8500万ドル、営業利益5億2100万ドルで、前年同期比がそれぞれ78%増、432%増と大きく伸び、アマゾン全体の収益を底上げする存在となった。それは、営業利益率で見ても明らかで、アマゾンの事業全体の営業利益率が概ね4%であるのに対して、AWSは25%の営業利益率を叩き出した。
そもそもAWSは、アマゾンのコアビジネスであるネット通販事業で培われたサーバやストレージを効率的に利用する技術・ノウハウをクラウド・コンピューティングサービスに生かすという、まさに「範囲の経済」を利用して、06年にアマゾンが全米のスタートアップや小企業向けに開始したサービスである。
アマゾンはサービス開始からこれまで、クラウド・コンピューティングサービスの分野で利益率の低い市場構造をつくり出すことに専念してきた。なぜなら、競合企業は概して利益率が低い市場に魅力を感じないため、そうした市場への参入を控え、たとえ参入したとしても研究開発への投資を抑えることになるため、市場が守りやすくなるからである。
そのために、アマゾンは顧客であるスタートアップや小企業に大企業と同じレベルのクラウド・コンピューティングサービスを使えるようにした。プリミティブ(基本要素)にはストレージとコンピューティングに加え、データベースやメッセージを取り入れ、提供形態をクラウドソーシングとした。
●無謀な挑戦
こうして生まれたサービスがアマゾンS3とアマゾンEC2という2種類のAWSである。アマゾンS3ではデジタルファイルのサーバ保存を、また、アマゾンEC2では自製したプログラムをアマゾンのコンピュータで走らせることをそれぞれ可能にした。
他方、プライシング(価格)面でも新たな変化を生み出した。すなわち、使用した分だけを支払うという従量課金制を導入したうえで、原価割れとなるような低料金にAWSの価格を設定した。例えば、アマゾンEC2では1時間あたりの利用料金を10セントとした。損益分岐点が15セントであることを考えれば明らかに無謀な挑戦であったが、アマゾンは長年培ってきた優れたコスト構造に自信を持っていた。
このようにアマゾンは相対的に利益率の低い市場構造をつくり出すことができたため、スタートアップのみならず、今では中小企業の多くや大企業までもAWSに取り込むことに成功している。その結果、15年第2四半期の調査では、AWSの米国市場シェアは29%で首位を走り続けている。
今後も利益率の低い市場構造が維持できれば、AWSが主力のネット通販事業を規模で追い抜く可能性は十分にある。この分野でのアマゾンの企業努力の継続性が、今後も変わらず試されることになるであろう。
(文=雨宮寛二/世界平和研究所主任研究員)
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