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日本では当たり前の改札口がない国も多い
外国人が驚く!ニッポンの「鉄道作法」10選 日本の「常識」は海外からみると「ガラパゴス」
http://toyokeizai.net/articles/-/91367
2015年11月08日 野田 隆 :旅行作家 東洋経済
私たち日本人にとっては当たり前の光景であっても、外国人訪問者には意味不明なものや、誤解されているものが多々ある。今回は、外国人が日本の鉄道を利用するにあたって、知っておくべき作法について列挙してみた。
■列車に乗る前からこんなに違う
1)改札口の通り方
日本で鉄道を利用するには、閑散としたローカル線の無人駅を除けば改札口がある。この「関門」を通過しなければ、電車や列車には乗れない。しかも、大都会では自動改札機が当たり前のように普及している。
ところが、海外においては、大都会でさえ改札口がなく、自由にホームへ入れる国が意外に多い。そんな国からやってきた外国人には、改札口の通り方を教えてあげなければならない。自動改札機での乗車券の投入方法、投入できない乗車券の種類、それらを伝えた後で、ICカード専用の自動改札機に向かうと、紙の切符を投入する場所がないので面喰らうのだ。
わずか数日間しか滞在せず、鉄道を頻繁に利用しない外国人にICカードを買ってもらうわけにもいかず、最初の関門である改札口を通り抜けることさえも、外国人からするとひと苦労なのである。
2)整列乗車の習慣
無事改札口を抜けてホームへ向かうと、そこでも驚きの光景を目にするだろう。都会の駅のホームでは、皆きちんと整列して電車を待っている。新幹線をはじめとする長距離列車では、指定席であれば自分の乗る車両を確認してホーム上の決められた場所に並ぶ。
ところが、整列乗車の習慣のない国は実に多い。第一、列車が決められた停止位置にぴったり停まる方が珍しいのである。
ヨーロッパの中でも几帳面なことで知られるドイツでさえ、日本人の目から見れば列車の停止位置はいい加減なのだ。1 〜3号車は、アルファベットのAと示されたあたり、4〜6号車はBと表示されたあたり、その程度の案内にとどまっている。
イタリアに至っては、前から1号車、2号車の順と書いてあったのに、実際に入ってきた列車は10号車を先頭に、9号車、8号車と連なっていて、誰もが大きなカバンを持って右往左往することになる。そんな状況では、誰も事前に整列などするわけがない。日本の「整列乗車」についての説明が必要だろう。
■指定券がないと自由席車に移動するのは日本だけ?
整列乗車も「自由席車」も海外では見られない
3)指定席車と自由席車
さて、列車に乗る場合、指定券を持っていたら、券面に示された号車、座席番号に従って席に着く。指定券を持っていなかったら自由席車に行く。
ところが、そもそも指定席車と自由席車という区別のない国がある。指定席を取れば、もちろん決められた座席に座り、全席が完売なら指定券がないと席にはありつけない。しかし、空席があれば、それが自由席という発想である。
ドイツの高速列車ICEでは、席の予約をすると、座席の上方、荷物棚あたりに予約区間が電光表示される。そして未予約の座席は何も表示されないか、「予約なし」の表示が掲出される。ルールとしては、指定券を持たなければ、予約なしの席に座る、あるいは予約席であっても、予約区間以外の行程では座ることが許されるのである。
指定券がない人は、自由席車に移動する。これは日本独自のルールかもしれない。
4)回転できる座席
グループで列車に乗る時、座席を回転させて4人向い合わせで座ることができる。日本では当たり前のことだが、海外では、そもそも座席を回転させることができない車両が多く、これも外国人からすると驚きだ。
海外の場合、いわゆるボックス席になっているか、客車の中心部を境に前向きのシートと後ろ向きのシートがずらりと並んでいる状況、ボックス席や2人掛け席が適当に配置されている場合などさまざまである。
アメリカでは、長距離バスのように座席が一方向を向いたまま固定されていて、終点に着いたら列車ごとデルタ線やループ線で方向転換をしている例もあった。土地が広く列車本数が少ないからできる芸当なのだろう。
■畳敷きや駅弁は日本ならでは
畳敷きのお座敷列車は日本の鉄道ならではだ(写真:PIXTA)
5)お座敷車両では靴を靴入れに
一方、はやりの観光列車ではお座敷車両も目につく。こうした車両では、デッキまでは靴を履いたまま乗車できるけれど、その先は靴を脱いで、レジ袋のような備え付けの靴入れに靴を入れて席につくこととなる。
畳敷きに縁のない外国人にはこれも伝えてあげる必要がある。まさかホームで靴を脱いで列車に乗車する人はいないと思うけれど、そうなったら明治初期の笑い話のようにホームに靴だけ取り残されることになる。
6)食事の心配
車内販売がない国も多いので、無くても困る外国人は少ないと思うけれど、食事の心配はあると思う。車内の売店や食堂車は日本以上に充実している国があるので、食堂車がないことは事前に周知したい。
その代わり、大きな駅の売店でさまざまな駅弁を売っているので、地域色豊かな味覚が楽しめることも教えてあげたい。同時に、ほとんどが割り箸付きなので、箸が使えない外国人には、事前にナイフやフォークを用意するか、サンドウィッチを薦めるなど対策を講じてあげたほうが親切であろう。
東京の地下鉄は日本人にとっても複雑だ
7)使用済み切符はもらえることも
目的地に着いたら、再び改札口を通り、切符を係員に渡すか、自動改札機に入れると乗車券は回収されてしまうが、このことに驚く外国人もいるだろう。最近では、窓口の駅員にお願いすれば、乗車券を記念にもらえることもある。日本の鉄道利用の記念にしたい外国人には教えてあげたい。
8)「下り列車」「上り列車」は通じない
多くの路線では「下り列車」「上り列車」という言い方をしているけれど、これは東京中心あるいは、地方の拠点を中心に定めた日本独自の言い方である。Down-train、up-trainと英訳しても、まず通じないであろう。
中央集権ではない国では、ありえない表記であり、一般にはnorthern-bound(北行き)、western-bound(西行き)といった方角や、大阪方面、仙台方面といった主要都市を示す言い方しかない。ついでに、東海道線、奥羽本線といった路線名を付けない国もあるので、説明が必要かもしれない。
■鉄道会社ごとに違う複雑な運賃
京王線の特急は特急料金がいらない
9)東京の地下鉄は2種類
東京の地下鉄は、東京メトロの路線と都営地下鉄の路線の2種類があり、これは東京の鉄道に不慣れな日本人でもまごつくだろう。海外の都市では、運行主体が異なる複数の鉄道会社、路面電車、バス、さらにはフェリーまでもが同一運賃体系でスッキリしているので、東京の乗り物の分かりにくさは尋常ではない。
この際、詳しく説明するよりも、海外の人が元を取れるだけの鉄道利用を勧めた上で、東京メトロ・都営地下鉄共通1日乗車券(大人1000円)や東京フリーきっぷ(大人1590円)を使うことを教えてあげよう。
10)私鉄の特急券は必要?不要?
私鉄の列車種別についても、外国人が戸惑うケースがある。たとえば「特急」といっても、小田急や東武のように特急券が必要な鉄道と京王や東急のように特急券不要の鉄道があることも伝えておいたほうが親切であろう。
日本人がごく当たり前のように使っている鉄道も、異国からの訪問者にとっては謎だらけの「作法」だ。日本の鉄道は世界の中ではガラパゴス的発展を遂げてきており、世界の常識とはかけ離れていることはわれわれも知っておきたい。
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